東北医科薬科大教授らの論文で盗用の不正があったとのこと。ただ、詳細がよくわかりませんでした。なので、別の話をセットにということで、佐賀大の交通費架空請求の話もやっています。(2017/10/07)
●東北医科薬科大薬学部50代男性教授らの論文で盗用の不正
2017/10/07:研究以外を含めた不正に関するニュースを紹介している ミスコン・プレイ 研究不正・盗用(@plagiarismfraud)さんで、東北医科薬科大学による懲戒処分の報告を知りました。
この
本学職員の懲戒処分について | 東北医科薬科大学は、2017年10月6日に発表されたもので、処分は5日付。薬学部教授(男性 50歳代)に対し、停職3ヶ月の処分だそうです。
ただ、上記のような言い方で名前が発表されていない上に、その他の情報も不明。以下のような微妙な書き方であり、東北医科薬科大学の教授が筆頭著者だったのか、それ以外だったのかが明記されていません。
"当該教授が共同著者となっている研究論文について、匿名による告発があり、本学規程に基づき調査した結果、不正行為(盗用)と認定し、同教授に論文の取り下げの勧告を行いました"
わざわざ共同著者となっているという書き方なので、筆頭著者じゃないのかも?と思うものの、"こうした研究不正行為は、同教授が大学の教員としての職務に必要な適格性を欠くことを示す"などと書いていたので、深く関わった部分なのかもしれません。いずれにせよ、明記ないので真相不明なのですが…。
●佐賀大では交通費架空請求 61万円を不正に受給
短いので別の話も。これまたお名前が不明なのですが、佐賀大学農学部の附属研究機関に所属していた40代男性教授が、交通費を架空請求するなどして、大学や地方自治体などが配分する研究費61万円を不正使用していたことがわかったそうです。
佐賀大によると、教授はアグリ創生教育研究センターの唐津キャンパス(唐津市)に勤務していた2012年9月から16年2月までの5回の県外出張で交通費を架空請求し、計59万円を不正に受給しました。
また、不正は不正なのですけど、みみっちいものもあります。上記とは別に16年8月には、学生がインターンシップで借りた部屋に宿泊した際にも、2泊分の宿泊代1万6千円を請求したというのがあったそうです。これによって得た宿泊代は、学生との食事代に充てていたため、私的流用と認定したとのことでした。
その前に、"車で移動したにもかかわらず、公共交通機関を利用したと偽って請求するなどして"という説明があったので、交通費の架空請求というがこの手口だったのでしょうか。これも結構涙ぐましい努力です。
しかし、「教授は今年3月末に自己都合で退職」とあったので、この件のせいでまだ40代なのに退職する羽目になった模様。やっぱり悪いことはしちゃいかんのです。
(
佐大教授が研究費不正使用 交通費架空請求など61万円|行政・社会|佐賀新聞ニュース|佐賀新聞LiVE 9/28 7:59より)
●人は監視されないとつい不正をやってしまう
なお、大学は「勤務先は教職員も少なく、外部からの目が届きにくい閉鎖的な環境になっていた。学生も含めてコンプライアンス(法令順守)の意識を向上させたい」としていました。
この「外部からの目が届きにくい閉鎖的な環境」は一般論として言える話でポイントでしょう。日本企業の社員が海外の赴任先で好き勝手している…なんて話を聞きますし、私が昔いた会社でも本社がわからないのをいいことに流用した人がいるという(自慢話的な感じの)噂を聞きました。また、STAP細胞問題も、秘密主義的なところが災いしたという見方があります。
日本の治安などが良いのも相互監視の目が強いためという説があり、逆に言えば、見えないところでは不正が起きやすいということ。心に留めておきたいところです。
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