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ジョブズとイノベーションに対する誤解 足し算より引き算が大事


2011/7/30:
●アップルのスティーブ・ジョブズとイノベーションに対する誤解
●「熱い心」など…イノベーターが備えている7つの基本的な要件
●一見何の得にもならなそうなものも大事 創造力とはつなげる力
●日本が得意な高機能・多機能化…でも足し算より引き算が大事!
●モノより体験!ストーリーを語っているかどうかも大切である



●アップルのスティーブ・ジョブズとイノベーションに対する誤解

2011/7/30:『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』著者が語る 日経ビジネスオンライン 2011年7月20日は、『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』という本の宣伝で、作者のカーマイン・ガロさんへのインタビュー記事。結構おもしろかったです。

 まず、作者は、イノベーションとは必ずしも何か新しいものや技術を発明すること自体を指すわけでないと指摘。既にある技術やアイデアを、組み合わせて、全く新しい技術や製品・サービスに昇華する力を指すのだと考えています。つまり、イノベーションとは、組み合わせる力であり、「連結力」であるということです。

 たとえば、「iPhone」も「iPad」も「iTunes」も、個々の技術をジョブズさんやアップルが発明したわけではありません。その一方で、既存の技術を組み合わせ、消費者に響く製品、サービスに仕立てあげました。こうした連結力こそが、ジョブズ氏のイノベーションの強さだとされていました。


●「熱い心」など…イノベーターが備えている7つの基本的な要件

 そして、「イノベーターが備えている7つの基本的な要件」が挙げられていましたが、これもアップルの事例が中心。作者は様々な業種や立場の経営者にインタビューをして来たものの、イノベーターがもっている本質的な素養は、不思議なほど共通しているし、優れたクリエイターにも当てはまるものだと思うとされていました。

その1:仕事に没頭できる「熱い心」

 当たり前のようですが、何かを新しく生み出すためには、仕事に対するやる気、モチベーションの源泉ともいえる熱い心が必要。

 「まずは、あなたが今携わっている仕事を振り返ってみてください。本当に、情熱を注いで仕事に向きあっていますか?」と作者は言いますが、やる気がないのにバリバリすごい仕事をするのはちょっと難しいでしょう。

その2:何をしたいのか。鮮明なビジョンを持つ

 要は、「自分は、何をしたいのか」がはっきりしているということ。

 例えば、米ゼロックスは、アップルよりも先に、今日のパソコンが標準的に備えているグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)やマウスなどの基礎技術を開発しています。ただ、明確なビジョンがなかったため、それらの技術を、何のために使うのか、何をしたいのかがはっきりしていなかったと言います。

 一方、ジョブズさんは30年以上も前から、パーソナルコンピューターで世界がどう変わるかということが見えていました。そのため、ゼロックスの技術を見て、「これで、自分が思い描いているパーソナルコンピューターが作れる」と興奮し、その技術をどう組み合わせればいいのかがわかったそうです。


●一見何の得にもならなそうなものも大事 創造力とはつなげる力

その3:創造力とは、つなげる力である

 一見すると脈略のないような事柄が、思わぬイノベーションのヒントとなる可能性があるとのこと。

 例えば、ジョブズさんは、カリグラフィー(欧文の文字を美しく書く技術)のクラスを大学で取りました。これはコンピュータと関係ないように思えますが、この経験からマックは開発当初から複数のフォントが搭載され、製品の特徴にもなりました。

 「非効率に見えても、それが実は組み合わせる力を養うために有益な場合もある」と作者は言い、さらに「私が特に、おすすめしたいのは、旅をすることです。日常とは違う世界を体験することで、発想力がとても刺激されます」と言っています。

その4:製品はあくまでもビジョンを体現する手段

 製品そのものを作ることが目的になってはならず、出来上がった製品は、あくまでも自分のビジョンを顧客に伝える手段でしかないとのこと。製品を売るのではなく、それを通して、描いたビジョンを顧客に体験してもらっているというのが、重要であるようです。

 ですから、その製品を通じて、どんなメリットが得られるのか、何が具体的に経験できるのかを、考えるのが重要だともされていました。


●日本が得意な高機能・多機能化…でも足し算より引き算が大事!

その5:大事なのは何を足すかではなく、何を引くか

 これは他でもよく聞く「足し算より引き算が大事」という話。アイデアをイノベーションへと昇華していくためには、「何をしたいのか」を極限まで絞り込んでいく必要があり、大事なのは、何を足すかということではなく、何を捨てるかだと言います。

 例えば、iPhoneやiPad、MacBook Proなどの製品デザインを担当したジョナサン・アイブさんは、製品の無駄を削って、削って、最後に残ったエッセンスの部分だけを抽出し、世に送り出すそうです。一言で、その商品や作品がなにかを説明できていなければいけないともされていました。

 「とかく人は多くを説明したがるとのこと。しかし、本当に受け手に何をいいたいのかを伝えるためには、逆にシンプルにしなければダメなのです」という言葉は、私も耳が痛いです。

 また、日本メーカー自体が高機能・多機能化は得意なものの、シンプルで特化した製品は苦手な印象ですね。特に海外市場では、これで苦戦する場合も多いと思われます。


●モノより体験!ストーリーを語っているかどうかも大切である

その6:モノより思い出を提供する

 これはよくわからなかったところなんですけど、「その4」と本質的には似ていて、「要するに、開発した製品を通じて、顧客が、どのような体験ができるかにまで、想いを巡らせていく必要があります」とされていました。

 典型例は、世界に展開するアップルの直営店「アップルストア」で、ホテルのロビー、バー、サロンのような雰囲気。単純に、アップルの製品を売るのではなく、顧客に上質な体験、思い出を提供することを、第一に考えられているんだそうです。

その7:ストーリーを語っているか

 自分が手がけた製品をどんな思いで作ったのか、何がもっとも大事なのか、ストーリーとして語ることが重要だということです。優れたイノベーターに、優れたプレゼンテーターが多いのは、彼らは皆、開発する過程をストーリーとして語られるからだとされていました。

 ジョブズさんのプレゼンは、彼が考え、苦悩してきたプロセスをストーリーとして語り、その結果として生まれた製品を紹介していく…といったものだったそうです。最初読んだときにこれ、全然意味わからん!って思ったんですよね。「苦労話を聞かされても買う気にはならないし、むしろうざい」と思いました。

 ただ、読み直してみると、これ、結構ありますわ。要するにテレビ的な演出でしょう。例えば、職人さんが素材にこだわって探し続けたり、試行錯誤して失敗品を積み上げながら作っていったり…といった様子をうまい具合に感動的に伝えるのだと思われます。なるほど、これなら売れるとわかりますわ! (ここらへん2020/04/23に修正)



【関連投稿】
  ■イノベーションは模倣・真似から生まれる ~アップルが好例~
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