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ソニーが自動車産業参入?コンセプトカーのEV、公道でも走行実験予定


 アップルカーの話を聞かなくなったように、自動車への異業種参入はあまり盛んではないようです。そんな中で、我が国でもソニーが自動車業界に殴り込みに行くかもしれません。窓なしでディスプレイを使い、これを様々な用途で使うというコンセプトカーを発表していました。

 その後、<ホンダと組んでソニーがEV発売、ドアハンドルなしデザインが画期的>なども追記しています。

2023/12/18追記:
●ホンダと組んでソニーがEV発売、ドアハンドルなしデザインが画期的 【NEW】




●ソニーが車開発、コンセプトカー発表 窓なしでディスプレイ、AI搭載など

2017/10/25:ちっとも話題になっていないっぽいのですが、ソニーは10月23日、CMOSセンサーや4Kディスプレイ、人工知能(AI)を搭載し、クラウドを介した遠隔操作もできるコンセプトカー「New Concept Cart SC-1」を試作したと発表しました。上記のように、3人乗りの四角いクルマで、見た目は正直変な感じです。

 怖い!と感じる人もいるでしょうが、何と言ってもおもしろいのは窓の代わりにディスプレイを使用していることでしょう。窓は一部のみ代替なのかと思ったら、マジで「ない」とのこと。代わりに55インチの4K液晶ディスプレイ4台が配置されています。

 また、車外のセンサーでとらえた映像を車内のディスプレイに映すことで、乗員は、夜間でもヘッドライトなしで周囲の状況を視認できるとしていました。
(ソニーが“クルマ”開発 窓の代わりにディスプレイ ITmedia NEWS / 2017年10月24日 15時11分より)


●多用途に使うことを想定したディスプレイ、車内だけでなく車外にも

 果たしてその機能はいるのか?と思うのですが、車内のディスプレイに映った車外の映像に、さまざまなCGを重ねることで、「車窓がエンタテインメント空間に変貌し、移動自体をより楽しめる」というのも売り。

 また、さらにそれってどうなの?というのは、車両の周囲にいる人に映像を見せられるというもの。センサーで得られた映像を人工知能(AI)で解析し、性別・年齢などの属性を判断し、発信する情報を変化させられるとしていました。これは企業の広報カー的な役割を期待している感じです。
 
 あと、最初に読んだとき読み逃していたものの、走行速度は0〜19km/時とかなり遅いですね。かなり用途が限られてしまいそうです。実用的な車ではありませんね。特殊そうでした。


●窓なしの自動車って斬新すぎるけど…日本の法的には可能なのか?

 気になったのは、そもそも窓なしの自動車は法律的に可能なのか?ということ。仮に日本では法律違反なのであれば、海外での使用や、法律変更を見越してという可能性もありますが、私有地内での使用を意図しているのかもしれません。

 で、検索してみたものの、窓なしについての既定はなさそうな感じ。そもそも法律制定時には、窓なしの自動車が登場するとは思っていませんものね。

 ただし、窓があることが前提とわかる、次のような法律がありました。なお、ここには、「最高速度25キロメートル毎時以下の自動車を除く」とあるので、ソニーカーの速度が極端に遅い理由とも関連するかもしれません。
自動車:道路運送車両の保安基準(H29.06.22. 現在) - 国土交通省

(窓ガラス)
第29条
自動車(最高速度25キロメートル毎時以下の自動車を除く。)の窓ガラスは、告示で定める基準に適合する安全ガラスでなければならない。(中略)

3 自動車(被牽けん引自動車を除く。)の前面ガラス及び側面ガラス(告示で定める部分を除く。)は、運転者の視野を妨げないものとして、ひずみ、可視光線の透過率等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。
4 前項に規定する窓ガラスには、次に掲げるもの以外のものが装着され、貼り付けられ、塗装され、又は刻印されていてはならない。
一 整備命令標章
一の二 臨時検査合格標章
二 検査標章
(略)

 窓の話ではありませんが、次世代型の自動車関連の法律変更ですと、国土交通省が現在は法的に必要な車のミラー全てをカメラとモニターで代用できるようにする方針を打ち出したことも注目されています。今後は窓についても、似たような動きが見られるかもしれません。


●ソニーが自動車産業参入?コンセプトカーのEV、公道でも走行実験予定

2020/02/17:再びソニーのコンセプトカーの話がありました。ソニーのEV『VISION-S』はエンタテイメント機能が盛りだくさん…CES 2020 | レスポンス(Response.jp)(2020年1月9日(木)06時45分)というニュースです。

 ソニーが公開したEV試作モデル『VISION-S(ビジョン・エス)』は、車内外の人や物体を検知・認識し、高度な運転支援を実現するために、ソニーの車載向けCMOSイメージセンサーやToFセンサーなど数種類のセンサーを合計33個配置。新たに開発したものなど、ソニーの技術をふんだんに盛り込んでいます。今後、この試作車を2020年中にも公道で走行実験する予定もあるとされていました。

 ただし、このEVを市販する予定はありません。この試作車はソニー自身が自動車メーカーにはなることを目指したものではなく、あくまでソニー自身が持つ自動車関連技術を内外にアピールするたショーケースだと見られているそうです。ソニーが自動車産業に参入する…といった話ではなさそうですね。


●参入が簡単な理由…実は日本車も設計などを「お任せ」で作ってる?

2021/03/19:その後、「もしかしたらSONYは、本当に自動車を造るかもしれない」ソニーの自動車産業参入は「YES」か「NO」か。|Motor-Fan[モーターファン](2020/08/31)という記事が出ていました。作者は、技術解説から企業経営、行政まで幅広く自動車産業界を取材してきたという、牧野 茂雄さん。冒頭を読むと、その牧野 茂雄さんもソニーの単純な参入は予想していないようです。

<ソニーのAIロボティックスビジネスグループが手掛け2020年1月のCES(ラスベガス開催)で披露したVISION-Sは大きなサプライズだった。「ソニーが自動車に参入か?」「YES!」とメディアは興奮した。しかし、公式の場でソニーは「現時点ではその予定はない」「NO」と明言している。筆者の予想も「NO」だ。しかし、この「NO」には「訳ありのNO」「条件付きYES」という雰囲気が漂う>

 まず、VISION-Sは、コンセプトメイキングと設計思想はソニー流であるものの、実車は帝政オーストリアの兵器メーカーをルーツに持つマグナ・シュタイヤー(Magna Steyr Fahrzeugtechnik AG & KG)が製作したとのこと。これは設計もソニーじゃないといった雰囲気の書き方。必要な部品・ユニットも独系メガ(大手)サプライヤー3社、素材系では独、半導体はアメリカ。日本製ではなく欧米製といった感じですが、そもそもソニー製デバイスのほうが少ないそうです。

 このような話を牧野 茂雄さんがしたのは、「その気になれば、資金さえ用意できれば、市販車を造ることはそう難しくはない」という例の一つだったみたいですね。それ以外にも、ごく最近のエンジンで、日本の自動車メーカーのエンジンを欧州のエンジニアリング会社が設計した例もあるといった話もしていました。トヨタなど大手も多かれ少なかれ付き合いがあるそうです。

 「訳ありのNO」「条件付きYES」の意味がうまくまとめられていなかったのですが、とりあえず記事であったのは、上記のようにやろうと思えばやれるという話が一つ。もう一つは、車載デバイスの分野として、カーエンターテイメントと、LiDARやカメラなどのセンサー類を狙っているだろうという話でした。自動車産業参入というよりは、自動車関連業界への参入といった感じで、ここらへんが「条件付きYES」という意味でしょうか…。


●トヨタOB「トヨタ車を作れるのは中小のおかげ。辞めてから初めてわかった」

2021/06/16:別のところに追記した話で、<実は日本車も設計などを「お任せ」で作ってる>と関連するかな?と思った話をこちらにも追記。ただ、こちらは「お任せ」というほどではなく、トヨタのレベルが低すぎる図面を中小企業が直してあげている…といった感じの話でした。部品が造れなくなる日 「図面品質の劣化」がトヨタにまで | 日経クロステック(xTECH)( 近岡 裕 日経クロステック 2021.06.08)という記事にあった話です。

 2019年度の決算発表の席で、トヨタ自動車の豊田章男社長は新型コロナウイルス問題がある中、「日本にはものづくりが必要」「トヨタだけを守ればよいのではなく、日本の自動車産業の要素技術と、それを支える技能を持つ人材を守り抜く」と語り、これを世間が高く評価したといいます。

 ところが、トヨタやグループ企業の部品加工を請け負う加工メーカーの社長は、「トヨタの社長は部品加工の現場の状況をご存じないのだろうか」とこの発言に辛辣な評価。「今や自動車や設備の部品のものづくりは、ほぼ加工メーカーが支えていると言っても言い過ぎではない」と続けて言っていました。

 ちょっとよくわからなかったんですが、「元から中小企業も日本のものづくりを支えている。トヨタは思い上がるな」ってニュアンスみたいですね。加工現場をよく知るトヨタ自動車生産技術部門出身のOBも「トヨタ車は加工メーカーの知恵とノウハウ、努力によって支えられている。加工現場の実態は、トヨタを退職した後でようやく見えた。トヨタの看板を背負った者の目線からでは見えないものがあるのだと痛感した」と賛同していました。


●物理的に不可能なんですけど…トヨタから出てくる図面がレベル低すぎ!

 記事タイトルの「図面品質の劣化」というのも意味がわからんと思ったのですが、具体例を見ると、要するにトヨタの図面がデタラメでおかしいことなどを指摘しているみたいですね。例えば、金属の角部をそのままにしていると、指を切ったりしてけがをするので4箇所を切るように指示されている図面で、2箇所以外は物理的に切るのが不可能といった例が出ていました。

 他には、表面処理の指示がなくてあり得ないと思って組み合わせ部品の方を見ると、そちらだけ指示があり、気を利かせて両方処理した…といったもの。図面を使う仕事をしていた私的にはこういうおかしな図面はよくある話。そんな大げさな…と思ったのですが、以前のトヨタなどのかつての日本企業はもっとレベルが高かったのかもしれません。 

<「加工できない図面が年々増えている。『どうやって造るの? あなたが造ってみせてよ』と何度言いたくなったことか」(前出の社長)。図面品質の劣化は、規模の大小を問わずこれまで多くの日本企業に見られてきた。だが、ここに来てついに「危険水域」に達したと言えるほど、ひどい状態になっているというのだ>


●ホンダと組んでソニーがEV発売、ドアハンドルなしデザインが画期的

2023/12/18追記:いつの間にかソニーがホンダと組んで、車を作っていた模様。これは以前の<参入が簡単な理由…実は日本車も設計などを「お任せ」で作ってる?>であったのと同じで、「他社と組めば作れる」という話。今回組んだ相手は完成車メーカーですので、前回の話よりさらに簡単そうでした。

ソニーとホンダが「アフィーラ」日本初公開! 普通のクルマと何が違う? | マイナビニュース(2023/10/19 08:00 著者:藤田真吾)
<ソニー・ホンダモビリティ(SHM)は電気自動車「AFEELA」(アフィーラ)のプロトタイプを日本で初めて公開した。ITのソニーとクルマ屋のホンダが組んで作った「知性を持つモビリティ」は、普通のクルマとどう違うのか。>
<アフィーラはソニーとホンダの合弁会社であるSHM(2022年9月設立)が開発している新型EV。プロトタイプをもとに開発を進め2025年前半に先行受注を開始、同年中に発売する。納車開始は北米で2026年春、日本で2026年中の予定。>

 ソニーによるSHMの公式説明はさっぱりわからないふわっとしたもの。それより筆者が見た「普通のクルマと何が違うのか」という観点がおもしろいですね。<最近のEVにはドアハンドルがドアに格納されているものもけっこうあるが、アフィーラにはそもそもドアハンドルが付いていない>といいます。

 「ドアハンドル」というのは、要する外から開けるときに使うハンドルのこと。<カメラが付いていて、持ち主(と、その家族とか?)だとわかればドアは自動で開く仕組み>だそうです。これがないために、デザインがスッキリとしており、デザイン性で差が付きそう。他社も真似て今後主流となるかもしれません。


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