「言葉狩り」的な感じの放送禁止用語の話。新たな放送禁止用語として、「老人」「標準語」「ハーフ」が挙げられていました。この中の「ハーフ」は以前から言われているもので、今回の記事とは異なる過去に出ていた説明についても紹介しています。(2017/11/12)
●新たな放送禁止用語? 「老人」に苦情
2017/11/12:
苦情殺到で「老人」が放送禁止用語に!? 最近追加された“クレーム対象ワード3”をTV関係者が暴露- デイリーニュースオンライン(2017.10.02 09:00 トカナ 吉沢ひかる)という記事では、放送関係者が「放送上NGなワード」について語っています。
タイトルになっていのは「老人」。「『老いた人とは何事だ』と苦情が来る」とのこと。でも、「老害」ならともかく、高齢であることは間違いなく、そこに差別感はありません。この論理で行くと、「高齢者」「お年寄り」でも苦情が来るでしょう。前向きそうなところだと、シルバー年代みたいな感じですかね?
類語を調べてみると、「古老」(故老、老人。特に、昔の事や故実に通じている老人)、「尊老」(老人を敬っていう語)あたりなら、大丈夫そう。でも、なんだかなぁ…という話です。
●関西人が「標準語」にクレーム
他に出ていたのは、「標準語」。「標準語」は、東京に敵意を持っている人が多い大阪あたりが原因だろうなと思ったら、やはりそういう説明。「「東京の言葉を『標準』とする考え方に関西など他の地域の視聴者から苦情が多いんです。そのため、言い方を変えて『共通語』としています」とのことでした。
「苦情の内容からすれば言葉を言い換えただけでは解決になっていないという意見もあり」としていたように、これでもクレームがつくでしょう。「いっそのこと『東京語』にすればいいなどの意見もありますね」としていました。
ただ、言語学的にはどうなんでしょうね? 学者の見解を聞きたいのですが、意味として最も適切なのは現在の言い換えである「共通語」ではないかと。「標準語」が「東京語」と等しいかどうかは疑問ですし、公的機関が「標準」を定めているわけではなく「共通語」と理解するのが適切な気がします。
あと、「東京語」と言い換える場合は、「東京方言」と言った方が、より関西の方の理解を得られるでしょう。言語学的にも、東京の言葉はというの方言の一つに過ぎないと理解されているはずです。
●「ハーフ」じゃなくて「ミックス」が良い?
最後の放送禁止用語候補は「ハーフ」。ある番組制作スタッフは、以下のようにおっしゃっていました。
「ハーフタレントなどで使われる『ハーフ』という言葉ですね。こちらは最近になってというより、数年前からジワジワと知らされていました。『半分』という意味が失礼に当たるということのようです。しかし、徹底されていないということで改めて『ハーフNG』というお達しがあったと聞きます」
「テレビ局の識者は『ミックス』という言葉に言い換えることを推奨しています。しかしながら、ハーフよりもミックスのほうが余計に差別になる、生々しい言葉に聞こえるなどという意見もあるんです」
私も「ミックス」の方がどうかと思いますね。ちなみに「ミックス」は、犬などの雑種を呼ぶ際に使われることがあります。
●「ハーフ」の言い換え、過去には「ダブル」が提示されていた
なお、過去にも
意外な放送禁止用語・放送自粛用語一覧 OL,ハーフ,エチゼンクラゲなどというのを書いていたので軽く見てみると、このときにも「ハーフ」が入っていました。
なぜ問題なのかに関しては、"「半人前」という意味も含んでいることから、差別的であるとの指摘もあります"とのことで、こちらの説明の方がまだ理解できますね。
また、この際には言い換え用語として、「ダブル」が挙げられていました。「ダブル」にネガティブなイメージはない気がしますが、意味としてはわかりづらい感じ。現在新たに「ミックス」が提示されているところを見ても、おそらく定着しなかったのだと思われます。
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