もともと暴落や暴騰などの値動きの激しかったビットコインが今まで以上に激しい、信じられない動きをしました。ひょっとしたらこれで借金ができてしまった人もいるかもという話。普通にやっているとマイナスにはならないんですが、特殊なことをするとマイナスまで行ってしまうことがあるのです。
冒頭に追記
2022/05/15追記:
●トップ10の有名仮想通貨が突如99.99%下落してほぼ無価値になる 【NEW】
●トップ10の有名仮想通貨が突如99.99%下落してほぼ無価値になる
2022/05/15追記:まだ借金の話は聞いてないですし、ビットコインの話でもないのですが、また仮想通貨が暴落していたのでこちらで紹介。しかも、ちょっとやそっとではない大暴落。
価格が99.99%下落した仮想通貨の「Terra(LUNA)」に一体何があったのか - GIGAZINE(2022年05月13日)などの記事が出ています。
<時価総額ランキングトップ10圏内でもあった仮想通貨「Terra(LUNA)」の価格が99%以上下落し、投資家たちに大きなダメージを与えています。
LUNAはアメリカドルと1対1で連動するように設計された仮想通貨「TerraUSD(UST)」を支える仮想通貨です。USTの開発元であるTerraform Labsが独自の仮想通貨であるLUNAを発行して1ドル相当のLUNAを1USTと交換できる仕組みを構築しており、常に1UST=1ドルに近づけるようにLUNAとUSTの発行枚数が調整されています。
USTの価格が1ドル未満になると、投資家の間にはUSTを買ってLUNA(1ドル)と交換しようとする動きが見られます。しかしLUNAそのものの価格が安定しない状況が続いたため、手に入れたLUNAを即時売却する動きが重なってしまい、LUNAの価格は下がり続ける一方に>
しくみ的にUSTの価格も当然暴落。2022年4月に最高116ドル(約1万5000円)に達していたLUNAは、2022年5月の第2週に価格を99.99%下落させ、の記事作成時点では0.006ドル(0.77円)に。USTの価格も0.14ドル(約18円)にまで下落しました。「仮想通貨に裏付けられた仮想通貨」というしくみ自体無理があったのかもしれません。
仮想通貨のIntercoin(ITR)を発行する企業も「多額の資産」のみに裏付けられた通貨に疑問を呈したとのこと。「法定通貨などは、通貨と引き換えに商品やサービスと交換できるからこそ価値が安定している」として、ドルやその他の国の通貨に価値を与えているのは商品との交換だと指摘していたといいます。
●ビットコイン暴落で借金のしくみ 2828万円損失で嗚咽もらす配信者も
2017/12/01:ビットコインは暴落を繰り返しているものの、今のところ暴落の後に回復して最高値を更新するということを続けています。なので、ビットコインを危ないと指摘する人を批判したり、暴落のタイミングを当ててみせろよとか言う人もいます。
ただ、暴落が予見できないからリスクが高いと指摘しているわけで、当てられるというのは別問題。これはだいぶ違う話です。
あと、特殊な買い方をすると、ビットコインで借金ができてしまうということもあります。借金ができたかはわからないのですが、大損した人が11月29日の暴騰&暴落ではあったようです。
ゴゴ通信は特に質の低いネットメディアで、事実と異なるという声も出ていた(具体的にどう違うかは説明なく指摘の真偽も不明)のですが、当初は2000万円儲けていた人が、暴騰時に強制ロスカット(ロスカットについてはこの後説明します)されて、損失が2828万円に。配信者は泣きながら時折嗚咽をはき、配信を行っていた…とされていました。
(
ビットコインが暴騰 ロスカットを食らい2828万円の損失した配信者が話題に 泣きながら配信 | ゴゴ通信 2017/11/30 11:04:48 ソルより)
普通に100万円で100万円分のビットコインを買った場合は、20%下がっても80万円に減るだけでマイナスにはなりません。でも、ビットコインでもレバレッジ取引というもので、実際のお金より多くの取引できるところがあるようです。「レバレッジ」とは、日本語でいうと「てこの作用」といった意味ですね。
このレバレッジ取引が悪というわけでもないです。こういった買い方は、FXや先物取引では普通の話であり、珍しいものではないんですよ。今回コメントを見ていたら、「株式は違う」と書いている人もいたんですが、実際には株式でも信用取引で同様の取引が可能であり、こちらも昔から多く行われています。
例えば、100万円を証拠金として、レバレッジ10倍の取引をすれば、1000万円分買うことができます。すると、20%下がってしまうと、200万円減るわけですが、証拠金は100万円しかありません。なので、もう100万円が借金になってしまう…ということが起きてしまうわけです。リスクがあるのは確かですね。
●ロスカットというしくみで、借金はできないはずが現実には…
しかし、こう簡単に借金ができてしまうのというのは、ユーザーだけでなく取引業者にとってもリスクのある話でしょう。ユーザーが借金するおかげで、業者が大儲けしてウハウハということにはなりません。そのせいか、普通は「ロスカット」というしくみで、マイナスになる前に止めてしまいます。
例えば、50%を強制ロスカットのラインとした場合、前述の例だと、証拠金100万円の半分50万円がなくなった時点でストップ。1000万円分持っていますので、これが950万円に減った時点、つまり、5%下がった時点で強制ロスカットで、勝手に決済されてしまいます。でも、そのおかげで、最初の100万円から50万円取られただけで、借金まではできません。良いしくみです。
ところが、このしくみをもってしても、借金ができてしまうことがあります。いろいろありますが、代表的なのが暴落が急すぎて、ロスカットの反応が間に合わないケース。さっきの例で言うと、-5%で強制的に決済したかったのが、下がるのが早すぎてシステムでも間に合わず、-20%まで行ってしまった…という感じです。
これがほぼありえない極めて珍しい現象か?と言うと、残念ながらそこまで珍しいものではありません。大きな政治的な動きなどで激しく動くことがあるFXでは、稀にあります。で、今回のビットコインがFX以上のすごい動きをしていたので、たぶん借金がでてしまった方もいるのではないか?と思ったんですよね。
こんなもの博打なんだから覚悟を持ってやってるはず…と書いている人もいましたが、負けても平気という人はほとんどいないでしょう。特にビットコインは流行りモノ的に宣伝されていましたし、最初で書いたようにビットコインを悪く言う人の方を叩く人も多数。犠牲者を増やす方向に働く動きがあります。
●ミセスワタナベ狩りの再来 ビットコインでも日本人投資家がカモに
2017/12/08追記:当初、こうした個人投資家たちをカモにして稼いでいる人たちもいるという話も、この投稿で書こうと思っていたのですが、力不足でうまくまとめられませんでした。すると、以下のようなツイートで、うちの過去投稿
ヘッジファンドの手法 日本人投資家=ミセス・ワタナベ狩りがリンクされていました。以前、FX関連で書いていたみたいです。
上記ツイートのストップロスというのは、「逆指値注文」や「ストップ注文」などとも呼ばれるもので、前述のロスカットをもっと早い段階で自主的に設定しておくといった感じのもの。耐えられる範囲内の損失で「損切り」して、大損を防ごうというもので非常に大事なものです。ただ、結局、これも急激な相場変動にはついていけず、想定以上に損することがあり、万能とまでは言えません。
検索すると、"日本の個人投資家にストップロス(損切り)をつけさせるような動きをする"ことを指摘した記事も発見。今回の場合、高値となった"直後、0時から一方的に下げ続け、日本の投資家が寝静まる4時の時間帯に安値をつけ"ており、日本人投資家を意識した動きだと説明されていました。
(
【ビットコイン(BTC)2017年末の相場展望】時間帯で斬るBTC相場 2017年12月02日 河田 西欧 トレイダーズ証券市場部ディーリング課より)
●普通に取引してるのに、確定申告で無一文になるという別パターン
2018/01/31追記:コインチェックが580億円分の仮想通貨NEM不正流出を発表、それに伴い出金も停止されています。ビットコインの方に投資していた人は、「潰れたら困るから、マスコミや政府はコインチェックを悪く言うな」と批判していたのですけど、批判とは無関係にビットコインの投資者にも影響が出て当然でしょう。
出金したいと考えているのは、この人だけじゃありません。今出金を認めてしまうと、銀行で言う取り付け騒ぎのような状態になり、NEM以外の取引をしていた人もみな出金するでしょう。コインチェックはなかなか出金を認めないと思われます。
この投資をしていた方のお金が返ってこなかった場合、当然大きな損失となります。ただ、借金ではありません。最初の投稿で書いていたように、レバレッジをかけていなければ、普通はマイナスにならない…と思っていました。でも、普通に取引していて借金ができてしまうパターンがあったのです。
これを知った
せっかく仮想通貨で儲かったのに、確定申告で一文無しに!? | 日刊SPA!(2018年01月23日)という記事は、タイトルを見ておかしいと思いました。例えば、前年に1000万円の利益を確定した場合、税金は絶対に1000万円より下です。1000万円が手元にあるのですから、無一文になるなどあり得ないと思いました。
ところが、これは「手元にあれば」という話。1000万円を使ってしまえば、税金を支払えずに行き詰まります。また、それよりよくあるだろうというのが、1000万円を再投資して暴落などで損失を出して資産が減ってしまう場合。こうなると、税金を支払えないということは、かなり起きるでしょう。記事で出ていたのはそういった例でした。
・昨年末、ビットコインで3000万円の利益確定をしたF氏(32歳)。1月にビットコインを再度購入したが、数日後に半値近くまで下がって損切り。資産は1500万円に。しかし、昨年の税金は3000万円に対してかかる。税理士に相談したら1000万円以上、税金を取られると言われた。
・W氏(39歳)は、昨年、約2000万円分のビットコインを複数のオルトコインに変えたものの1月中頃に軒並み大暴落。損切して800万円になってしまった。税務署に問い合わせたら、仮想通貨を乗り換えた時点で課税されるため、800万円はほぼすべて、税金に消える見込み。
うーん、これならいくらでも事例があるでしょうね。このパターンを警告していなかったのは、失敗でした。あと、このパターン絡みですと、さっき書いたようなコインチェックで出金できない人の中には、税金が支払えないって人も出てきそうです。
【本文中でリンクした投稿】
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