野球で4番打者が最強なのは日本だけ？メジャーは3番で最近は2番に移行中

　日本だと野球は4番が花形というイメージがありますが、メジャーリーグでは3番がその役割。さらに最近はそれが2番に変わってきているんだそうです。

　メジャーリーグを見ている人なら常識なんでしょうが、私は野球そのものを見ないので、へーと思いました。(2017/4/19)


●野球で4番打者が最強なのは日本だけ？メジャーは3番で最近は2番に移行中

2017/4/19:この話があったのは、WBCは「国境の壁」を取り払えるか：日経ビジネスオンライン(岡部 直明　2017年3月7日)という記事。

　日本野球では当然のように「4番最強」が採用されているそうです。4番候補から「格下げ」されたことで気落ちしないよう、日本代表の小久保監督は事前に日本ハムの中田選手に説明したといいますから、完全に定着した考え方です。

　ところが、大リーグでは「4番最強」はほとんど聞かれないそうです。代わりに「3番最強」が普通。戦前のヤンキースは3番がベーブ・ルースだったというので、昔からだったみたいですね。

　ただ、その「3番最強」が「2番最強」に進化。最近は最強のホームラン打者が2番を打つケースが増えているとのこと。上位打者ほど重量化する「トップヘビー」化、攻撃力を一気にフル稼働させるのが勝利への近道…といったトレンドなんだそうです。


●日本のプロ野球における「4番の役割」と「3番の役割」

　打順 - Wikipediaでも、日本のプロ野球における考え方は、やはり以下のような説明でした。

＜四番打者の役割＞
日本の野球では最強のバッターを置くイメージが強くチームの花形で打撃の獲得タイトルは大抵は四番であることが多い。野球に興味が無い者でも誰でも知っているような選手なら年俸を3～4億を越す事も珍しく無い。おおよそは前述の通り三番と役割が被りがちではあるものの期待と知名度を背負って打席に立つ事になるだろう。

　ただし、「三番と役割が被りがち」とあるように、3番も負けず劣らずと説明していました。

＜三番打者の役割＞
大抵のチームではホームランバッターを置く事が多いポジション。チームによっては四番を凌ぐ実力の持ち主がこの打順に入るほど期待が高い。絶対とは言えないが足は基本的に必要無く左右に長打が打てホームランもプレッシャーに負けず放てる文字どおりの強打者がいたら心強い。

　しかし、メジャーリーグと明らかに違うのは2番の解説。ここでは、ついでに1番の説明も載せます。

＜一番打者の役割＞
まずランナーとして出ることが最大の役割。イメージとしては打率・出塁率が高く盗塁やゲッツーを崩せる足の速さが求められる。チームによっては一発長打の打てる強打者を持ってくることもある。

＜二番打者の役割＞
おおよそ一番とほぼ同じようなイメージが強いが、どちらかといえばバントなどの小技を駆使できるバッターが座ることが多い。一番打者がランナーとして出ていれば送りバントなどでランナーを進め、出ていなければ自らヒットを打ってクリーンナップへ繋ぐ。チームプレイが求められる打順である。日本では稀であるが、二番打者に一発長打の打てる強打者を置く打線を組むチームも存在する。


●日本の野球文化であり、日本野球の良さか？

　この違いは、日本の野球文化が関係しそうです。Wikipediaでは、一・二番でチャンスを作り、三・四・五番で返すという日本で理想とされる攻撃パターンを実現することを目的としているとしていました。Wikipediaは、他のアジア諸国でもこのような考え方が好まれるようであるとも書いていますね。4番打者が最強なのは日本だけってことではないようです。

　バントなどの小技や機動力で攻めるというのは、単純に日本野球独特の文化というだけでなく、国際試合でもかなりの結果を残しています。高校野球の球数制限　アメリカ「過酷な負担」日本「日本の良さ」のケースとは違って、こういうので日本の考え方が悪いとは、必ずしも言えないでしょう。

　ただし、「コンピューターによる計算では、強打者の順に1番から並べるのが得点力としてはもっとも高いとされる」と最初の記事にありました。

　長く絶対だと信じられていたものが実は「迷信」だったというのはよくある話であり、日米ともまだまだ改善の余地があるかもしれません。


【本文中でリンクした投稿】
　　■高校野球の球数制限　アメリカ「過酷な負担」日本「日本の良さ」

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