アパホテルグループであるアパホームの「アパタワーズ神戸三宮」で外壁タイルが落下し、施工不良だとして訴えられていました。1級建築士ら複数の専門家によると、経年劣化とは到底言えないレベルで落下しているとのこと。アパグループなんで、ケチったのかもしれません。
あと、アパホテルといえば耐震強度偽装だろう?と思ったら、このマンションも耐震強度偽装が発覚したことがあるところでした。踏んだり蹴ったりですね。(2017/12/18)
2017/12/18:
●アパホームの「アパタワーズ神戸三宮」で外壁タイル落下
●経年劣化とは到底言えないレベルで落下で施工不良が原因?
●耐震強度偽装マンションでもあった「アパタワーズ神戸三宮」
2020/01/19:
●大規模なタイル落下は施工不良?住宅診断事務所の説明だと…
●タイル落下は危険かつ消費者に大きな損失、売り手の責任は?
●アパホームの「アパタワーズ神戸三宮」で外壁タイル落下
2017/12/18:外壁のタイルが落下したり下地から浮いたりしたのは施工不良が原因だとして、神戸市中央区の「アパタワーズ神戸三宮」の管理組合が、施工会社の「アパホーム」や工事の請負会社など3社を、補修工事費など約2億4300万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしたそうです。
訴状によると、15年3月に14階バルコニー付近の外壁タイルが幅約1・5メートルにわたってはがれ、一部が公道に落ちる事故が発生。管理組合側の調査では、2017年6月(築11年9カ月)時点で外壁全体の約15%に問題が見つかったといいます。施工側からは「経年劣化」などと説明を受けたものの、タイルの下地が滑らかで、吸着力を高める「目荒らし」などの必要な処理がされていなかったとしています。
(
20階建ての外壁タイル落下 住民がアパホームなど提訴:朝日新聞デジタル 2017年12月7日12時49分より)
別記事によると、問題が最初に見つかったのは15年3月で、14階バルコニーのタイルが幅約1・5メートルにわたってはがれ、4階のベランダに落下。重さは20キロ以上とみられています。けが人はなかったんですが、隣接するレンタカー会社の車庫の屋根を突き破る被害があったとのこと。本当けが人がでなくて良かったですね。下手したら人が死んでいますわ。
(
神戸新聞NEXT|総合|耐震偽装マンションで外壁はく落 住民提訴へ 神戸・三宮 2017/12/7 06:00より)
●経年劣化とは到底言えないレベルで落下で施工不良が原因?
神戸新聞によると、タイルのはく落や、はがれやすい「浮き」の状態の割合は、14・86%に上ることが判明。最も割合の高い建物南側では35・75%を占めたということで、相当剥がれてしまっているところもあります。
施工側はタイルはく落や浮きについて「経年劣化」と説明。しかし、住民側は専門家の意見を踏まえ「築10年後のタイル劣化が3~5%であれば経年劣化と判断できるが、同マンションは10%以上に上り、経年劣化とは到底言えない」と訴えています。住民側は1級建築士ら複数の専門家の調査を基に、以下のような施工不良な点を指摘していました。
(1)タイルに塗ったモルタルの吸着力を高めるため、下地のコンクリートに細かな傷を施す「目荒らし」をしていない
(2)下地の清掃処理が不十分
(3)モルタルが固まる前に乾き硬化不良(ドライアウト)を起こした
●耐震強度偽装マンションでもあった「アパタワーズ神戸三宮」
アパホテルといえば、耐震強度偽装で有名なところ。過去に
アパホテル女社長・元谷芙美子氏の裏の顔 耐震偽装で虚偽説明、金に汚い会社としても有名でやっています。
そう思って記事を読んでいたら、このマンションそのものも耐震強度偽装が判明したところだったんだそうな。耐震強度偽装マンションが、今度は外壁タイル落下ということで、めちゃくちゃ不幸な目に合っています。アパホテルグループは危ないですね。
<同マンションは07年5月に耐震強度偽装が発覚。神戸市の調査で、建物全体の十数%に当たる約500の部材で、鉄筋の量が足りないなどの強度不足が分かり、14年4月に耐震補強工事が完了した>(
神戸新聞NEXT|総合|外壁はく落のマンション 住民が提訴、2017/12/7 12:02 篠原拓真)
この記事では、アパホーム側は落下タイルについて「経年劣化」と住民らに説明しているだけでなく、補修工事を求めても応じていないともありました。何から何までアパホテルらしくて、悲惨なことになっています。
なお、その後、アパホテルグループに関しては、
捏造?満足度最下位のアパホテルが1位になるランキングのからくりという話もやっています。
●大規模なタイル落下は施工不良?住宅診断事務所の説明だと…
2020/01/19:訴訟のその後に関する話はなかったものの、一般論として関連しそうな
「凶器」にもなりうる外壁タイル 施工不良に売主の責任はないのか | Forbes JAPAN(長嶋 修)という記事があったので、読んでみました。アパタワーズ問題のちょうど1年後くらいの2018/12/21の記事です。
著者の長嶋 修さんというのは、さくら事務所というのを作った方。さくら事務所を検索してみると、住宅診断が主な業務みたいですね。記事によると、このさくら事務所では、マンションの管理組合からタイル剥落に関する相談が舞い込んでくることがあるといいます。
例えば、2~3%程度を補修する予定だったあるマンションでは、いざ工事を始めてみると、20%超のタイルがはがれかかっていることが発覚。このような状態になっている原因は単純に、必要な液剤が使用されていない、貼り方に問題があるなど、新築時の工事に原因があることが最も多いとのこと。最初のアパホームの訴訟と同じような指摘ですね。
●タイル落下は危険かつ消費者に大きな損失、売り手の責任は?
ただ、たとえ施工不良が原因だと推定できてたとしても、残念なことにその責任を相手がとってくれることは稀。管理会社を通じ売主や施工会社の責任を追及するものの、多くのケースで「経年劣化」あるいは「地震の影響」が原因であるなどと結論付けることが多いとのこと。結局管理組合の負担で補修するケースが多いようです。
非論理的で不思議だったのですけど、どうも政治の問題みたいですね。外壁タイルの施工不良は、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の対象外で、瑕疵(かし)担保責任の対象外。同法で責任を問えるのはあくまで「構造耐力上、主要な部分」「雨水の浸入を防止する部分」のみなんだそうです。
このため、売り主の責任を追及するのは容易ではありません。そこで裁判に発展するケースもありますが、たとえ裁判に勝ったとしても、補修費用を満額勝ち取れるケースは少ないとのこと。先程も出てきた「経年劣化」という言い訳が通じやすいためです。
ただ、これ、高いところからそのタイルが落下すればは「凶器」になり得ると書かれていたように危険なものであり、政治が軽視しているのは疑問ですね。マンションの外壁にはタイル張りが多いのは、見栄えがするということで、マンションの売り手側の理屈ばかり優先されているように見えます。
安全に関して言うと、国土交通省は外壁タイル剥落事故の多発を受け「定期報告制度」を改訂し、外壁タイルの打診検査を義務化しています。ただ、これも結局、責められているのは売り手ではありません。定期的な調査と報告を怠ると、マンション管理組合は100万円以下の罰金対象となるということで、責任は買い手側になっていました。やはり消費者軽視で、あまりにも一方的に売り手側に味方しすぎだと感じます。
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