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枯渇問題は嘘だけど…あの機関がついに石油生産の減少を認める!


 石油枯渇が嘘でこれからも石油が採れる理由について最初に説明しています。ただ、その枯渇ではない理由において、石油生産が減少すると見られているようです。しかも、2019年というすぐ近くがピークでその後は、かなり減るとされていました。

 これを認めたのは、今まで石油の生産が減るという話を一切してこなかった、エネルギー関連の機関ということもあり、逆に信憑性が高く感じられます。なお、すでに新規の油田開発は激減している、原油の発見量も1952年以来の最小というデータ的なところも、将来的に減少するという予測に説得力を与えていました。(2017/12/22)

2017/12/22:
●「可採埋蔵量」の誤解 石油枯渇が嘘でこれからも石油が採れる理由
●世界エネルギー展望「石油生産のピークは2019年で2050年には8割減少」
●史上初の歴史的発表! 石油生産の減少、あの機関がついに認める
●石油生産が減るのは枯渇の問題じゃない!CO2問題のせいでもない
●すでに新規の油田開発は激減している…というデータ的な裏付けも
●原油の発見量も1952年以来の最小…復活するには原油価格が大事
2019/12/24:
●その後本当に石油は減った?アラムコなど石油会社の見解とは…


●「可採埋蔵量」の誤解 石油枯渇が嘘でこれからも石油が採れる理由

2017/12/22:以前よく言われていた「石油がなくなる」という話ですが、検索して出てくるのは「石油がなくなるのは嘘、実際にはなくならない」というものばかり…。むしろこっちの方が主流な感じで、この話だけだとおもしろくありませんね。

 三井海洋開発によると、石油が枯渇すると誤解されたのは、「可採埋蔵量」と「可採年数」という用語のせいではないかと言われていました。「可採埋蔵量」というのは、地球上に存在する原油の絶対埋蔵量のうち、採算が取れると判断された油田の埋蔵量。そして、この可採埋蔵量を1年間の石油生産量で割ったものが「可採年数」です。
(石油は枯渇しない | 海洋石油・ガス開発業界について | 事業内容|三井海洋開発 MODECより)

 「可採年数はあと30年」と聞くと30年後には石油がなくなってしまう気がするのですが、実はそうではありません。過去の40年間のデータでは可採年数は常に30~40年前後を維持しており、ずっと同じくらいの数字。技術の進展があるために、可採年数は常に伸びてきたわけです。
 
 石油・ガスを探し出す探査・探鉱の技術や、生産技術が進歩して開発コストが下がれば、石油の可採埋蔵量は今後も増加するであろうと、この説明をしていた三井海洋開発は楽観的でした。


●世界エネルギー展望「石油生産のピークは2019年で2050年には8割減少」

 で、こういったこともあって、採算性低下が原因で、石油生産は減衰する:日経ビジネスオンライン(石油経済研究会 中田雅彦 2017年10月2日)という記事を見て、一瞬「またそういう煽りかよ」と思ってしまいました。

 記事によると、IEA(国際エネルギー機構としていたが、国際エネルギー機関が適訳か?)が2016年11月に発表した「世界エネルギー展望(World Energy Outlook)2016」(WEO 2016)は、数年後には石油生産能力が減退し始めるとしていました。

 この「世界エネルギー展望2016」(によると、2019年ころが石油生産のピーク。なんと2050年には現状から80%程度減少するといいます。「なくなる」という主張ではないものの、かなり極端に減るという、やはり大げさそうな予想でした。


●史上初の歴史的発表! 石油生産の減少、あの機関がついに認める

 ただ、この報告は実を言うと、全然「またかよ」というものではなく、史上初という歴史的なものであったようです。というのも、過去、IEAが石油供給の限界を明示したことは一度もなかったため。そう聞くと、エネルギー関連の機関であるIEAは、石油の生産が減るということを認めたくなく、渋々認めた形なのでは?と思ってしまいます。

 そして、実際、そのような形跡はあるみたいですね。陰謀論くさいですが、英ガーディアンは「米国の圧力でWEOの主要な数字は歪曲されている、IEAの内部告発」という記事を2009年11月9日に出しています。

 また、“個人的理由”でIEAを辞職したと伝えられているWEOの石油将来シナリオ作成を担当者だったオリバー・レッシュさんは、「石油生産は2015~20年の間に減少し始めるであろう」(2012年1月9日付け仏ル・モンド紙)としていました。

 なので、今まで見て見ぬふりを続けてきたけど、WEO 2016では、さすがに間近に迫った生産ピークに目をつぶることはできなくなったのかもと、記事では予想でしていました。

 なお、現IEA事務局長であるファティ・ビロルさんもIEAチーフエコノミスト時代に、2009年8月3日付け英インディペンデント紙で、「2010年以降に需要は供給を上回り、オイル危機が発生する。10年後(2019年)には生産ピークを迎えるであろう」とインタビューで答えていました。やはり以前からこの頃がピークと考えられていた模様です。


●石油生産が減るのは枯渇の問題じゃない!CO2問題のせいでもない

 石油生産が減る理由については、WEO 2016の報告書には、特に書かれていなかったようです。では、理由は何なのでしょう?

 石油というと、CO2の問題を思い浮かべる人は多いでしょう。2015年12月採択されたにCOP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)のパリ協定では、先進諸国は石油などの化石燃料の消費を2050年には現状から80%の削減が求められることになっています。しかし、これは理由ではなさそうです。

 作者である石油経済研究会の中田雅彦さんが予測していたのはコストの問題。最初で三井海洋開発が今後も石油が採れ続けると主張していたのと同じ、コストが原因だというのです。


●すでに新規の油田開発は激減している…というデータ的な裏付けも

 実を言うと、既にコストの問題は石油会社で現れているようです。技術の発達で解決…といった説明があったものの、今まであまりやっていなかった開発コストが高くつく深海油田から採り始めたせいで、2011年後半以降から石油会社の収入は低迷。

 さらに最悪だったのが、2014年からの油価暴落。稼働中の油田の生産は継続されると予想されますが、一方で、新規の油田開発は停滞し、数年後には石油生産が減少する可能性が高いとのこと。儲からないために、石油があっても採らない…ということになっているようです。

 ノルウェーの石油・ガス関連のコンサルタント会社であるリスタッドエナジー(Rystad Energy)がまとめたデータによると、すでに2015年には開発投資が大幅に減少しています。2015年上半期は前年比60%減となっており、激減していることがわかります。

 新規の油田開発が停滞することは、将来的な石油生産の減少に繋がるでしょう。これが石油生産減少の最も大きな理由のようでした。


●原油の発見量も1952年以来の最小…復活するには原油価格が大事

 また、同時に新規の「原油埋蔵量」の発見が減っていることも原油生産を減少させるとのこと。原油の発見量は5年も連続で減少しており、2015年はなんと1952年以来の最小となってしまいました。これも結局、石油開発会社の開発費用削減のせいであり、発見量の不足も、5~10年後の供給量の減少に跳ね返ってくると見られています。

 カナダのオイルサンドやベネズエラのオリノコ重質油などの非在来型原油は、資源量としては豊富に賦存(ふそん、利用の可否に関係なく 、理論上算出されたある量として存在すること)するとされているのですが、結局、回収コストが高いために、現在の原油価格では、開発は縮小に向かわざるを得ないようです。

 …といった感じで、石油がなくなるわけではないものの、安く生産できないのでみんな石油を採りたがらなくなるということでした。逆に言うと、原油の価格が高騰すれば再び採掘意欲が高まるのでしょうが、そうだとしても実際の生産までに時間がかかりますし、そもそも高騰というシナリオも描きにくいでしょう。

 「石油がなくなる」という極端な話でもありませんし、2019年のピークがピタリ当たるとは限らないものの、長期的な方向性としてはあり得そうな話でした。

 一方、検索して軽く原油価格を見てみると、この記事で出ていた採算が難しいとされる「1バレル40~50ドル」よりも、現在はもう少し価格が上がっていました。結局、価格次第ってところですかね。


●その後本当に石油は減った?アラムコなど石油会社の見解とは…

2019/12/24:その後予言通りに原油生産量が減っているかどうか見たら、その後も増え続けていました。アメリカのシェールガス由来のものが大きく牽引している感じ。特殊なのでこれをどう判断するかで見解が分かれ、正解だったのか不正解だったのかよくわからないことになりました。

 変わりに、従来型の石油の凋落がわかる アラムコ上場が示す石油の終わり(The Economist) 2019/11/4 23:00を紹介。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが新規株式公開(IPO)をしますが、これは石油の輝かしい未来を示すものではなくむしろ逆です。

 なぜかと言うと、アラムコが描く基本戦略は「石油業界が縮小しても最後まで生き残る石油企業」であるため。アメリカを除く従来型で最大の生産量を誇るサウジアラビアが、将来的には石油業界が縮小するという見解なのです。

 ただし、こちらの記事の場合、需要が減る理由として、最初で否定していたCO2説を出しています。エネルギー各社の経営者らは、都市の大気汚染や気候変動の問題があるため石油の未来は暗いと考えているとのことでした。シェールガスで潤うアメリカは、そういう環境破壊に興味ないんですけどね。

 また、多くの石油会社は、石油生産量は今後10年はまだ徐々に増え続け、今の日産9500万バレルをやや超える水準に達し、その後は横ばいに転じるとみているとのこと。これだとピークはまだだいぶ先。とはいえ、やはり比較的近い将来のピークを意識しているようです。


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