「マクドナルドのフィレオフィッシュに深海魚が使われている」という話を見かけて、絶対デマだろうと思ったら、全部が全部嘘ってことはなくてびっくりしました。
この場合のマクドナルドは日本のことを指しているでしょうから、その意味では嘘なのですが、地域によっては本当に使っているところがあるのだそうです。(2018/01/10)
●マクドナルドのフィレオフィッシュは深海魚を使用?
2018/01/10:
ヤフー知恵袋に、「マクドナルドのフィレオフィッシュに使ってる魚は深海魚というのは本当でしょうか?」とい質問がありました。
ベストアンサーによると、"現在、日本マクドナルドのフェレオフィッシュは、「100%スケソウダラ(アラスカンポラック)」"。質問者が意図したであろう日本のマクドナルドの場合は、嘘でした。これはマクドナルドの公式でも確認できます。
"フィッシュポーション
主要原料: スケソウダラ/アメリカ(ベーリング海)
最終加工国: タイ、日本 "
(
フィレオフィッシュ | メニュー情報 | McDonald'sより)
ただ、"他国のマクドナルドはその国によって調達材料は異なりますが、多くが同じスケソウダラやマダラを使用していますが、ご指摘の深海魚に部類するホキやメルルーサも使用されています"と書いていました。
●フィレオフィッシュは深海魚使用…は少し本当
ヤフー知恵袋は間違った情報が多いため、私はこの時点では、海外で使っている国があるということも疑っていました。ただ、ベストアンサーでリンクされていたサイトによると、マクドナルドの広報が以下のような回答をしていました。
「かつてはマダラを使っていました。他国のマクドナルドでは、ホキやマダラやメルルーサも使っているようです。現在、スケトウダラを使用している最大の理由は、もっとも安定供給できる魚であるということです。お客様に対して安定供給できることはとても重要なことなのです」
(
「マクドナルドのフィレオフィッシュは深海魚が使われているって噂は真実か」その2 | きんようブログ|週刊金曜日 2001年10月26日9:00AMより)
この次でやるように、上記のうち、ホキやメルルーサが深海魚にあたる魚であることに間違いありません。
●見た目がグロテスクなホキ、日本でも普通に使用
ホキというのは、オーストラリア南部からニュージーランド近海の水深10-1000mに生息するタラ目マクルロヌス科の魚。これは深海魚ということになります。
(
ホキ - Wikipediaより)
私が深海魚使用が怪しいと思ったのは、深海魚は安定供給が難しいと思い込んでいたため。しかし、「世界規模で利用される食用魚」ということで、大量に捕れていたようです。知りませんでしたわ。とはいえ、"年間700万キロ(7千トン)も漁獲されており、絶滅の危機を迎えている"とのことで、調子に乗って取りすぎたようです。
このホキは見た目がグロテスクなため、切り身にして白身魚のフライの原料として流通し、産業用として需要が大きいそうです。ほっともっとでは、のり弁当の白身魚のフライの材料として、ニュージーランド産のホキを使用しているとのこと。
↓でも言うほどグロくないような?
●メルルーサもよくある深海魚、海外のマックでかつて使用
ホキのWikipediaでは、"マクドナルドではフィレオフィッシュにホキ、タラ、スケトウダラの3種が使われている"としており、メルルーサは書いていませんでした。一方、メルルーサのWikipediaでは、"かつてはマクドナルド社の「フィレオフィッシュ」の原材料であったことでも知られている"としており、過去に使われたという説明。
先の週刊金曜日のマクドナルド広報の回答は、2001年と古いものでした。なので、ひょっとしたら海外のマクドナルドにおいても、現在はメルルーサは使われていないのかもしれません。
このメルルーサは、タラ目メルルーサ科の海水魚。いわゆる深海魚で、アフリカ、南アメリカ、ニュージーランドなどの沿岸、水深200-400mの大陸棚の斜面に生息するそうです。
近縁のタラ目の魚ホキは以前メルルーサ科に分類されていたが、今日ではマクルロヌス科に分類されているということで、ホキとも近い魚。というか、タラもフィレオフィッシュに使っているところがありますし、タラ系ってことなんでしょうね。味もタラに近いとのこと。
形もスケトウダラに似ているということで、ホキとは異なり、グロテスクとは言われていませんでした。
(
メルルーサ - Wikipediaより)
●深海魚だから安くできる…は本当か?
メルルーサも広く使われている魚。一般的には切り身として売られており、また白身魚のフライや粕漬け、味噌漬とする他、すり身の材料や干物などにも用いられるそうです。安価であることから、外食産業や学校給食などの加工食品に用いられる白身魚としても定着していると書かれていました。
ところが、先の週刊金曜日によると、"築地市場の水産物価格月報を見ても、メルルーサとタラ(いずれも冷凍もの)はほとんど同じ価格。むしろ、メルルーサのほうがキロ当たり20円~100円ほど高い"とのこと。"昔は比較的安かったらしいが、人気が上がってきたので値段も上がった"としていました。
一方で、"白身フライとしてかなり流通している「ホキ」はタラなどの半値以下で取引されている"ということで、この時期にはホキは確かに安かったようです。で、今は捕りすぎてしまったので、(おそらく海外の)マクドナルドも使用量を減らしているという話も見かけました。
ということで、深海魚だから安くできる…ということもなく、場合によりけり。当たり前といえば当たり前なんですけどね。
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