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マルチ商法の危険性・問題点・デメリット 利益を出すのが難しすぎる…など


 マルチ商法は一見儲かりそうに見えるものですし、実際に儲けられる人がいるのも事実です。ただ、なぜオススメできないのか?と言うと、儲けられる人はごく一部であり、損をする人がほとんどであるという大きなデメリットがあるということです。

 また、ただちに法律違反にはならないものの、法律違反などの悪徳やトラブルになりやすいなどの問題点もあります。オススメできないというレベルではなく、絶対にやってはいけないというもの。人生がぶち壊しになってしまいかねませんよ。

2011/10/4:
●マルチ商法の問題点 利益を出すのが難しすぎる
●トラブルになりやすく、悪徳商法になりやすいしくみ
●別の名前を使いつつ、中身がガチ違法のネズミ講である場合も
●政治家はなぜ問題を是正しない?献金をもらっている人たちも…
●悪徳商法疑惑の企業にお墨付きを出してしまう政治家たち
2019/12/01:
●マルチ商法企業の広告塔に…今までで最高の超大物政治家が登場
●政治家と親密な疑惑業者の立入検査を中止!政治家案件とのメモも
2020/05/04:
●別のマルチ商法でも安倍首相夫妻との写真使用の勧誘冊子があった…
2020/09/22:
●ジャパンライフは過去2番目の被害額…実は、被害額1位も政治関連!
●マルチ商法に桜を見る会でお墨付き…与党内でも問題視する声
 

●マルチ商法の問題点 利益を出すのが難しすぎる

2011/10/4:ネズミ講は違法だけどマルチ商法は合法?法律でも認められた立派な商法と言えるのかの突き。こっちでは、マルチ商法の危険性・問題点・デメリットといった、具体的に何が問題かという話です。

<ほとんどの人が利益を上げることが困難である>

 前回見たようにネズミ講はほとんどの人が利益を上げること不可能であるため、法律で禁止されました。一方、マルチ商法は「適切な運営を行えば事業を維持することが可能」なため、一応許可されているっぽいです。さらに、マルチ商法に勧誘する人は「すごく儲かる」といったことを宣伝してくるでしょう。

 しかし、現実には同じようなシステムを使っているため、「加盟者が期待する様な、安楽な生活ができるほどの高額報酬を得られる者は、加盟者全体のわずかにすぎない」(※1より引用)ということは変わりありません。

 儲けを出すには、配下の加盟者を勧誘・加入させ、かつ一定額以上の商品購入を継続して行わなければならず、実質上のノルマがあり、それを達成するのはかなり困難なようにできています。(※1)


●トラブルになりやすく、悪徳商法になりやすいしくみ

<トラブルになりやすい>

 マルチ商法は、法律違反や「人間関係のしがらみ」を利用した断りにくい勧誘方法など様々な問題のある活動が相次いだことにより、国民生活センターや消費生活センターでは、マルチ商法を悪質商法であるとし、注意喚起を行っている(※1)とのこと。なので、マルチ商法に類するものはもう悪質商法だと思った方が安全でしょう。

 そもそも「商売の経験が乏しい消費者をターゲットにしている」(※2)ため、トラブルは起こるべくして起こります。

<悪質なものになりやすい>

 先に書いた実質上のノルマの関係もあるのでしょうが、悪質なものになりやすい商法でもあります。一つ前で法律違反が相次いだって話もありましたよね。

 「勧誘員が特異な一部の成功例を引用して簡単に利益が得られると信じ込ませたり、製品の優秀性を過度に強調するなど、強引な勧誘が行われていること」もあるそうです。(※2)

 「参加すれば絶対誰でも絶対稼げる」とは言ってはいけないとなっているそうです(※3)が、上記の話からすると結局それに近い悪質な勧誘も多いというのが現実なのでしょう。


●別の名前を使いつつ、中身がガチ違法のネズミ講である場合も

<マルチ商法ですらなく、内容が正真正銘違法のネズミ講のときがある>

 最初にも書いたように、ネズミ講は完全アウト。ネズミ講は違法だけどマルチ商法は合法?法律でも認められた立派な商法と言えるのかで書いたように、ちゃんとした商品を売っているということで、マルチ商法は一応許可されています。

 しかし、たとえ「商品の販売が主である」と主張する組織であっても、その商材の実際の価値が販売価格に比べ著しく低いということがあります。この場合、商品販売は主と見なされず、金品配当が主と見なされ、マルチ商法ではなくねずみ講ということに…。判例も多数あるようです。(※1)

 また、これも前回書いたように様々な名称が用いられるものの、名称に関わらず特定商取引法にいう「連鎖販売取引」に該当している限り同法の規制を受けることとなります(※1)。

 「それって、マルチ商法(あるいはネズミ講)じゃないの?」と疑いを持った時点で、大概その商法はアウト。呼称の違い、細かいやり方の違いは、本質じゃありません。


●政治家はなぜ問題を是正しない?献金をもらっている人たちも…

 上記のうち、「悪質なものになりやすい」などに関連して頭に来るのが、上部で儲けている元凶が「加盟者が勝手に悪質なことをした、違法なことをした」と言い逃れできる点です。こんなもの全部禁止してしまえば良いのに…と思うのですが、どうしてこういうことには政治家は動かないのでしょうね。不思議です。

 …と政治家が出てきたところで、そもそも今回書いたきっかけの事件に触れておきます。以前にも「個人的にイメージ悪い」と書いた山岡賢次さん。この方は。政治資金収支報告書によると、17~20年、マルチ商法業者などから計254万円の献金などを受け取っていたとのこと(※5)。が問題視されています。

 私は献金元の一つ一つに保証を与えなくてはいけないというのは細かすぎると思うので献金自体は気にしませんが、それより問題なのはその後の行動です。


●悪徳商法疑惑の企業にお墨付きを出してしまう政治家たち

 以前書いてやむなく削除した投稿は、ある有名な右派の政治家(理由あってぼかします)の事務所の担当者が悪徳商法疑惑企業からの献金について、「ネット上で騒がれていることは知っています。でも、調べた結果、問題ないと判断した。ねたみで書かれているのでしょう」と言ってのけたことにカッとなって書きました。今回の山岡賢次さんの行動にも頭に来た…というのが、この投稿を書いたきっかけです。

 今回の場合、明らかに問題があるのは献金を貰っていたことより、(献金したマルチ商法を行なっている業者が)「法律的に問題はない」(※6)と再三再四強調していること。これまで見てきたように法律的に許可されていても、いくらでもトラブルは発生するビジネスです。それを是正するならともかく、お墨付きを与えて被害者を増やすような真似をするというのはおかしいでしょう。

 それから、山岡賢次さんは以前、ネットワークビジネス推進連盟理事長と対談していたり、マルチ商法業者のイベントで「究極のフレックスタイムの正規の職業というのがこのネットワークビジネスだ」といった演説もしたりしています(※7)。

 こういったネットワークビジネス=マルチ商法の推進こそが本質的な問題であり、マスコミにもその点を十分理解していただきたいところ。今回は産経新聞で検索してみたのですが、どうもそちらはあまり強調されていないようで、何が問題かわかっていない様子でした。

 参考記事
※1 マルチ商法 Wikipedia
※2 なんでも生活相談室 読売新聞
※3 連鎖販売取引 Wikipedia
※4 特定商取引に関する法律 Wikipedia
※5 山岡消費者相、マルチ商法献金の一部を返還
※6 マルチ関連の献金、山岡氏「全額返金する」
※7 山岡賢次 Wikipedia


●マルチ商法企業の広告塔に…今までで最高の超大物政治家が登場

2019/12/01:マルチ商法に協力してしまう政治家は右派だけじゃないのですけど、右派が大物すぎて比較にならないほどヤバいですね。昔からマルチ商法で問題視されていた「ジャパンライフ」の元会長(当時は現役)に、安倍晋三首相の推薦枠で「桜を見る会」の招待状が送られたことが特定されています。

 反社会的勢力や暴力団も呼んでいるんですけど、安倍首相的には、マルチ商法業者の会社も国に貢献した功労者なんでしょうか。全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会団長の石戸谷豊弁護士は、同社が招待状が印刷されたチラシをセミナーなどで示し、顧客勧誘に利用していたと説明。「首相が広告塔になった」と批判しました。
(「首相が広告塔」と被害者ら批判 ジャパンライフ元会長招待疑惑 | 共同通信 2019/11/29 21:45より)

 同社の預託商法の被害に遭ったと訴える人たちは、「桜を見る会」に同社元会長が招待されたことを掲載するチラシを見せられ、信じてしまったと証言。4200万円の被害を受けた女性は、チラシには安倍晋三首相名による招待状や首相の顔写真まで掲載してあり、勧誘に応じる判断材料となったと強調。そのうえで「ジャパンライフは国とぐるになって田舎の正直者をだました。国の責任もある」と訴えています。
(ジャパンライフ被害者「国とぐるになって田舎の正直者をだました」 「桜を見る会」チラシで信用 毎日新聞2019年11月29日 21時33分(最終更新 11月30日 11時16分)より)


●政治家と親密な疑惑業者の立入検査を中止!政治家案件とのメモも

 また、この関連で消費者庁が出してきた資料を見ると、さらに驚くようなことが書かれていました。やり取りは動画などでも確認できるのですけど、共産党の大門実紀史議員が、各種の問題を指摘しています。

 ジャパンライフの被害が国民生活センターなどに届きはじめたのは、「桜を見る会」招待の2年近く前、2013年から、消費者庁が悪質性を把握し、「本格調査」を検討していたとまず指摘。予備調査報告書では、本調査に移行すべきだとも記載されています。被害内容からすればこれは当然です。

 2014年5月になると、ジャパンライフの経営が悪化したことなどから、山下隆也・取引対策課長は“いま見逃すと大変なことになる、つまり被害者にお金を返せなくなる”として、同課の法令班に対して、被害が広がらないよう立入検査をやるべきだと、より強い姿勢を示していました。実際、その後さらに大きく被害が拡大しており、これは正しい見方でした。

 ただ、「その後さらに被害が拡大」と書いていることでわかるように、実際には立入検査は行われなかったのです。7月4日に人事異動があり、検査を主張していた山下隆也・取引対策課長が異動して担当者が変わると、立入検査の方針をとりやめ。7月31日の「処理方針の確認文書」では、「立入検査をおこなうほどの違法事実はない。召喚(呼び出して注意)でいい」として、検査を露骨に否定していたことがわかっています。

 同日のもう一つの文書では、「本件の特異性」「政治的背景による余波を懸念する」「この問題は政務三役へ上げる必要がある」として、消費者庁で扱って良い問題ではな政治家が判断する問題だとも書かれていました。政治家の利害に関わる案件であるため、検査をとりやめたことを示唆しています。

 この見方を強化するのが、下村博文文部科学大臣へのジャパンライフからの献金があったという事実。また、ジャパンライフの「お中元発送先リスト」には安倍首相や麻生太郎財務相、菅義偉官房長官らの名前が記載されていたことも判明済み。日本最高の大物政治家が勢揃いです。

 結果、ジャパンライフ被害者は約7000人、被害総額は約2000億円で豊田商事事件を上回る巨額の消費者被害といわれるほどにまで問題が拡大してしまいました…。ひどすぎる話でしょう。
(安倍政権がジャパンライフへの立入検査を潰していた! 検査取りやめを「本件の特異性」「政治的背景」と説明する消費者庁の内部文書|LITERA/リテラより)


●別のマルチ商法でも安倍首相夫妻との写真使用の勧誘冊子があった…

2020/05/04:遅くなったのですけど、2019/12/04に出ていた別の「マルチ商法」上級会員が「桜を見る会」招待を勧誘に利用の疑い | 文春オンラインの話を。ジャパンライフ以外の別のマルチ商法においても、「桜を見る会」が利用されていたようです。

 マルチ商法業者の団体に所属するある男性は、桜の木を背にした安倍首相夫妻といっしょに自身が写った写真を使った勧誘冊子を作成。総理とも縁のある人がやっているビジネスとなれば、宣伝効果は抜群であるため、他のメンバーに「この冊子を使って勧誘するように」と勧めていたそうです。

 男性はこの冊子を勧誘に使ったことは否定。ただ、「(渡した相手は)覚えていませんが、100人ほどいるかもしれません」として冊子を配ったのは間違いないとのこと。また、彼の招待状にも、ジャパンライフの元会長と同じく、“総理枠”とされる「60番」が印字されていたことがその冊子で確認できており、安倍首相枠だったようです。


●ジャパンライフは過去2番目の被害額…実は、被害額1位も政治関連!

2020/09/22:被害の拡大を全く防ぐことができなかったため、遅すぎるのですが、やっとジャパンライフ元会長らが詐欺の疑いで逮捕されました。配当の見込みがないのに顧客を勧誘して出資金をだまし取ったなどの容疑による逮捕です。

 被害者側の弁護団は、「ジャパンライフ」は2015年に当時の山口隆祥会長に届いた「桜を見る会」の招待状が印刷された資料をセミナーなどで示し、顧客を勧誘していたと指摘。その上で「招待状が顧客を信用させる材料に使われており、政府の責任は重大だ」と指摘しています。
(ジャパンライフ 元会長ら14人逮捕 詐欺の疑い 被害2000億円か 2020年9月18日 11時32分より)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200918/k10012624311000.html

 なお、現在のところ、オーナー商法の被害額としては2011年に経営破綻した「安愚楽牧場」のおよそ4200億円に次いで過去2番目の規模とみられるとのこと。この安愚楽牧場も自民党絡みなんですよね。当時はなぜかあまり叩かれなかったものの、自民党議員の長男が破綻直前まで顧問をしており、献金ももらっていたというはっきりとした関係がありました。


●マルチ商法に桜を見る会でお墨付き…与党内でも問題視する声

 一方で、官房長官時代にジャパンライフ問題をもみ消しをはかっていた菅義偉首相率いる内閣で、官房長官に選ばれた加藤 勝信さんは、「『桜を見る会』の特定の個人の参加の有無について、名簿が保存されていない。招待者、推薦元は個人情報であり、回答は控えている」と、以前と同じふざけた言い訳をしています。

 また、この加藤官房長官も、「ジャパンライフ」の宣伝にみずからの顔写真が使われていたという方なのですが、再調査は行わない考えも示していました。自民党の世耕参議院幹事長も「ゆゆしき問題だ」とジャパンライフには怒るポーズを見せつつ、再調査は否定しています。

 ただし、同じ与党でも公明党の斉藤幹事長は、記者会見で「ジャパンライフについては、昭和40年代からいわゆるマルチ商法との指摘を受けていたと聞いている。山口元会長が『桜を見る会』に招待されていたことは決して適切なことではない」という見解。これを見ても、自民党は腐りっぷりがわかります。


【本文中でリンクした投稿】
  ■ネズミ講は違法だけどマルチ商法は合法?法律でも認められた立派な商法と言えるのか

【関連投稿】
  ■特殊詐欺の受け子はリスク高い 逮捕されても起訴されないはデマ
  ■催眠商法企業元社員「(何でも買ってくれるから)商品はなんでもいい」
  ■手口暴露で批判の催眠商法企業元社員 訴えられたことはないの?
  ■行政処分も出た悪徳商法である催眠商法(SF商法)とは? ピュア、ホワイティ、アール・エフなどに過去に行政処分
  ■人生・生活についての投稿まとめ

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