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「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)の大統領選への影響は?


★2011/10/26 「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)と「茶会」(ティーパーティー)はそれぞれ左派と右派の運動?
★2011/10/27 「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)の大統領選への影響は?


★2011/10/26 「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)と「茶会」(ティーパーティー)はそれぞれ左派と右派の運動?

 気になったニュースでザクッと書いたものの後編「分裂国家」の様相を呈してきたアメリカの階級闘争(後編) 「茶会」と「ウォール街抗議デモ」が次期大統領選に与える影響 2011年10月21日(金) 日経ビジネスオンライン(閲覧に登録が要るかもしれません)を読みました。

 前回はある程度見方は分かれるが、「茶会」(ティーパーティー)は右派の活動、「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)はそれと対をなす左派の活動だという見方が書かれていました。

 しかし、同日のデモが映す米国民の失望 日経ビジネスオンライン 2011年10月21日(金)(閲覧に登録が要るかもしれません)にはこうありました。

 始まって約1カ月、警察との小競り合いや橋の不法占拠などで逮捕者は出しているが、ニューヨークでは1つの「観光名所」になりつつある。デモや関連イベントをカメラ片手に眺めていく観光客も少なくない。

 これまでに、映画監督のマイケル・ムーア氏やノーベル経済学賞受賞のジョセフ・スティグリッツ教授(米コロンビア大学)など著名人もデモの拠点を訪れたほか、全米自動車労働組合(UAW)など有力組合が支持を表明した。デモの「知名度」が上がるにつれて、反戦を訴える者、特定企業の批判を展開する者、中国の民主化を訴える者など、様々な参加者が加わっている。

 他の日本のマスメディアでも目的の多様化は指摘されていましたし、かなり雑多なものなんじゃないかなぁとも思いました。

 同記事の冒頭には下記のようなもの(ちょっと言葉の意味は理解できなかったのですが)もあり、左派側である民主党のオバマ大統領についても支持されているわけではありません。(まあ、現状に不満なので当然ですが)

「オバマに雇用が増やせるかって?それは無理に決まってる。雇用を増やすのは経済なんだよ。オバマじゃない」

 9月中旬に始まり、なお続く米国のデモ活動「ウォール街を占拠せよ*1」。コネティカット州からニューヨークのデモに参加するため、毎日1時間以上かけて通っているというデービッド・ミチャンスキーさんは、バラク・オバマ政権を一刀両断にこう切り捨てた。

 で、また、しかし、と反転するんですけど、冒頭のスローガンをよくよく見てみると、やはりある程度左派色がありますし、実は記事ではその後にこう続いていて、ある程度の方向性は示されています。
 規模の拡大とともにアピールする内容は多様化しているが、中核はやはり現在の米国経済のあり方に対する異議申し立てだ。それは、拠点となっているズコッティ公園のあちこちで見られる「We are the 99%」という言葉に集約される。意味するのは拡大が指摘される所得格差。スティグリッツ教授も「米国人の1%が国全体の所得の25%を受け取っている」と言う。「We are the 99%」というのは、米国の富を独り占めする1%の富裕層と比べた不公平感をアピールするキーワードだ。

 そして、冒頭紹介した「分裂国家」の様相を呈してきたアメリカの階級闘争(後編)を読むと、実態はどうあれ、政党やメディアなどでは、かなりこのデモを左派のものとみなしている意見が多いようです。

 その前にまず、「茶会」について。

 「茶会」の戦果は、何と言っても、2010年の下院選挙だ。「自分好み」の保守派候補を推薦し、20人余を次々と当選させた。政治を動かしたのだ。

 当選した議員たちは「ティーパーティ議連」として議会でも認知され、共和党の一角を占めている。8月末の債務上限延期法案をめぐっては、党執行部を突き上げ、オバマ政権と安易な妥協をせぬよう目を光らせた。

 背に腹は変えられないオバマ大統領に、「茶会」は大幅な譲歩を強いた。ただし、この成果は「茶会」にとって痛し痒しとなった。高止まりする失業率、長引く不況から一日も早く脱却する手立てを打つべきところ、一般国民から見ると、「茶会」の行動は「無責任なごり押し」に映った。

 ピュウ・リサーチ・センターの世論調査によると、「茶会に好意的でない一般国民」は2010年2月には24%だったのが、2011年8月には43%と急増した。特に大卒以上の米国民の「茶会嫌い」は58%(2月は32%)にまでになった


 「茶会」とは何か。米知識人の間でも意見は分かれている。例えば、保守派の論客、マシュース・コンティネッテ氏はこう指摘する。「これが茶会に属する人間だという唯一固定したものはない。多くの異なるアメリカ人を包含した巨大なテントのようなものだ。あまり分別ない主流逸脱者(fringe)からロン・ポール下院議員のようなリバタリアン、『アメリカンズ・フォア・プロスペリティ』のような反オバマ・グループから宗教的保守主義者まで。共和党支持者だけではなく、今まで積極的に政治に参加してこなかった党派層までと幅広い」


 一方、リベラル派のポール・クルーグマン プリンストン大学教授のように「茶会は草の根運動ではない」と言い切る者もいる。「メディアが『茶会』と呼んでいるグループは、一般大衆の感情や意見を代弁しようと、自然発生的にわき出た組織・団体ではない。『草の根』と言われているが、偽装された草の根運動だ。彼らを後で操り、そそのかしているのは、『フリーダムワークス』のリチャード・アーメイのような保守反動主義者たちだ」

 意見は分かれているものの、やはり保守的な要素が強く見て取れます。ただ、実際には茶会が推薦する民主党の議員もいたはずです。これはアメリカの政党が日本と違って拘束が緩く、違う意見も比較的おおっぴらに言えるし、採決でも反対できるからかもしれません。(日本の政党内の意見も実際にはバラバラなのですが、党議拘束されて方針に反すると罰せられます)

 そして、本日のメイン「ウォール街抗議デモ」に再び話を移します。
 一方、「ウォール街抗議デモ」に集結した若年層による草の根の実態は何か。こちらも「茶会」同様、確たる司令塔はいない。一部労組が「支援」や「連帯」を口でしているが、まだ具体的な動きは見せていない。

 仕掛け人であるラースン氏は、エストニア生まれのカナダ人。大企業による金融資本主義に真っ向から立ち向かってきた「確信犯」だ。若者たちがTwitterやFacebookを駆使して政治を動かした「アラブの春」にヒントを得て、ネット上で呼びかけたそうだ。

 余談だが、仕掛け人のラースン氏は、日本とは少なからぬ縁がある。

 同氏は、第二次大戦終結後、エストニアからドイツに逃れ、一時オーストラリアに定住。その後、60年代に来日して市場調査会社を設立し、多額の収入を得たという。滞日中に知り合った日本人女性と結婚してカナダに移住。日本でつくった資金を元にドキュメンタリー映画を制作する傍ら反資本主義、反消費社会を提唱する非営利雑誌「アドバスターズ」(Adbusters=隔月誌、商業広告を破壊するものの意味)を発刊した。


 「ウォール街抗議デモ」をどう取り上げるか。アメリカの主要メディアは最初戸惑っていた。

 「ニューヨーク・タイムズ」は最初、メトロ面(市内版)で報じていた。ローカルな出来事として終わるのではないかと見ていた節がある。

 真っ先に社説で取り上げたのは、ウォール街のど真ん中に陣取る経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」だった。同紙は、社説に相当する「Review & Outlook」(論評と見解)で「このデモ隊は、ウォール・ストリートか、あるいはほかの何かに反発している、何をやってもうまくいかないカテゴリーに属する若者たちの集合体にすぎない」(A collection of ne'er-do-wells raging against Wall Street, or something)と嫌悪感を露わにした("Not all the Rage: Hard times at class war high." Review & Outlook,The Wall Street Journal,10/4/2011)。つまり「落ちこぼれの若者」が衝動的に騒いでいるだけだ、と見たのだ。

 これに対して中道リベラル派の「ロスアンゼルス・タイムズ」は、「ウォール・ストリート・ジャーナル」の論評と見解を引用しながら、即断を戒めた。「このデモが左翼の台頭を意味するのか、一時的なはやりなのか、もう少し推移を見守る必要がある。かって『茶会』が出現したときも最初はこんな具合ではなかったか。今回のデモは多くの面で『茶会』のミラー・イメージではないのか」

 どちらかと言うと左派と目される「ニューヨーク・タイムズ」が軽い扱いでしたが、右側な「ウォール・ストリート・ジャーナル」、リベラル派の「ロスアンゼルス・タイムズ」の反応はわかりやすいです。


 次に黒人の反応。

 貧困率でも失業率でも、他の人種に比べて厳しい状況下にある黒人たちは「ウォール街抗議デモ」をどう見ているのか。黒人の反応は、賛否両論、真っ二つに割れている。

 キング牧師とともに1965年3月、アラバマ州・セルマ大行進にも加わった公民権運動の闘士であり、オバマ大統領の就任式で祈祷した黒人宗教界の重鎮、ジョセフ・ロウリー師(90)は、「ウォール街抗議デモ」を熱烈に歓迎した。CNNテレビとのインタビューでこう述べている。

 「若者たちの集会・デモの様子を興奮しながら見守っている。金持ちは世界の富をもっと皆と分かち合わないといけない。金持ちの肩ばかり持っている今の共和党の指導者はもっとしっかりしないといけない。かってのアイゼンハワー大統領のような共和党員はもういないのか。貧しい者は自分たちでは何もできない。だから金持ちが行動を起こさねばならない」


 その一方で、共和党大統領候補指名争いで上位に食い込み、健闘している黒人実業家、ハーマン・ケイン氏(元ピザ・チェーンCEO)は、テレビとのインタビューでこう述べている。「この抗議集会に集まっている連中は、被害妄想のやっかみ屋ばかりだ。他人の持っている高級車を欲しがっているだけ。仕事口がないことを大企業のせいにするのは大間違いだ。自分たちの努力が足りないから職にも就けない」

 これも黒人という括りよりは、左右や政党で見た方がずっとわかりやすい反応。

 そして、政党についてはもう少し。

 抗議デモが2週目、3週目に入った段階で、アメリカ政界も敏感に反応した。

 オバマ大統領は、「アメリカ国内に充満している国民の不満の表れ」("White House feels off protest anger," Financial Times, 10/7/2011)と一定の理解を示した。が、それ以上の言及は避けた。


 共和党サイドからは、当然のことながら激しい批判が浴びせられている。

 口火を切ったのは、指名争いでトップ争いを繰り広げているロムニー元マサチューセッツ州知事だ。「今ウォール街で起こっていることは危険な階級闘争(Class Warfare)以外の何物でもない」("Mitt Romney, ’Occupy Wall Street protests dangerous,'", The Raw Story, 10/4/2011)。

 オバマ発言を受けて、カンター下院共和党院内総務は、デモ参加者たちを「暴徒」呼ばわりした。「デモ隊は暴徒(Mobs)だ。オバマ大統領はそいつらを勇気づける発言をしている」

 このようにきれいに反応が分かれています。(筆者がより抜いた可能性もありますけど)


 私はあまり左右で分けてしまうのは問題の本質を見逃すおそれがあるのでお勧めしませんし、最初の方、あるいは中盤の分析で見たようにきれいに統一された運動ではありません。

 ただ、政治家などの反応の分かれ方は見事なものだなぁと感心しました。


★2011/10/27 「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)の大統領選への影響は?

 「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)と「茶会」(ティーパーティー)はそれぞれ左派と右派の運動?で日経ビジネスオンラインから「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)に関する二つの記事を紹介しましたが、実は同日にもう一つ青年がいなくなった日本と欧米のデモ 小田嶋 隆 2011年10月21日(閲覧に登録が要るかもしれません)という記事がありました。

 私は日経ビジネスオンライン大好きなんですけど、不思議と長期連載している方のものは腑に落ちないことばかりで苦手です。連載陣はものすごく人気なのでファンの方にキレられそうなのですけど、この小田嶋 隆さんも苦手としています。

 でも、別に批判しているわけじゃないですよ。わざわざブログタイトルのあとに入れているように、単に私がズレているんだと思います。

 で、何でそんな言わなくていいことを告白しているのかというと、今回の記事も大急ぎで流し読みしただけでちゃんと読んでいないからです。ごめんなさい。


 そういういい加減な読み方ですが、どうもこの記事で言う「青年」とは文字通りの意味ではなく、独自の定義があるらしいです。(本当は以前日本人の論争は、中身よりも相手を馬鹿にすることが大事で紹介した内田樹さんが言っていたものですが、著者は詳しく聞いていないのである程度独自定義のようです)

 うちの国の伝統では、男は、子供から直接おっさんになっていた。少なくとも江戸以来の庶民の伝統ではずっとそういうことになっている。私自身、その系譜に属している。

 それが、明治時代に漱石や鴎外みたいな人たちが西洋の文学や哲学を取り入れる時に、「青年」という概念も一緒に導入した。恋に悩み人生の意味を模索し、真実を求めて煩悶しながら成長する存在としての青年。それを、当時の高等遊民として作品の中に具現化した三四郎あたりに重ねあわせたわけだ。

 が、実際のところ、男が「青年」として生きる状況は、旧家のお坊ちゃまの帝大生に許された特権みたいなもので、青年は日本の伝統的な社会に矛盾無く組み入れられるピースではなかった。結局、その実態は、舶来の音楽や南蛮渡来の絵画や鹿鳴館のダンスと同様、かなりの度合いで輸入品だったということ(おそらく)なのである。

 現在、明治と同じ意味での高等遊民は絶滅した。
 現在の学生さんは、「青年」であるという特権から見放されたところに住んでいる。
 彼らは、子供のままでいることを選んで窮屈なモラトリアムの中で暮らすか、おっさんになる決意を固めて社会に出る道を選ぶかの、いずれかを選択しなければならない。こんな人たちにデモが組織できる道理は無い。

 なんとなれば、デモを組織する人間は、社会に対峙していなければならず、しかも社会に飲み込まれていてはいけないからだ。
 つまり、「個」として独立していないと、デモに参加することは不可能なのだ。

 デモを群集心理の所産だと決めつける人たちもいる。
 そういう部分もあるだろう。
 事実、動き始めたデモの動力源は、かなりの部分、群集心理であるのかもしれない。
 が、人々がデモに結集するきっかけとなる心理は、あくまでも個々の人間の判断だ。
 つまり、多数の単独者が個人的な決断を同時に持ち寄らないとデモは起こらないのであって、ということはすなわち、デモというのは、自立した個人が存在しない場所では発生しないのである。

 だから、子供はデモに行かない。
 おっさんもデモに参集することはできない。
 なぜなら、おっさんは「衆愚」ではあっても「個人」ではないからだ。

 で、日本は青年がいなくなったということらしいのですが、青年は欧米輸入なので向こうにはまだいるということでしょうか?しかし、「ウォール街抗議デモ」は後で紹介するように若者が参加しています。

 日本はともかく「欧米のデモから青年がいなくなった」と言うためには、現在の欧米のデモに独自に定義された「青年」が参加しておらず(これは年齢に関係なく、子供はデモに参加しないし、青年は高等遊民なのでテーマ的にアウトということ?)、過去のデモには参加していたことを示さねばいけませんが、そこらへんは記事に特になかったように思えますし、コメント欄でも指摘されていないようでした。(まあ、いい加減な読み方でしたが)

 なお、青年が舶来品という主張はWikipediaでも紹介されており、過去に少年の年齢、青年の年齢で書きましたし、それ自体は有力な考え方の一つなのでしょう。


 まあ、こんな風によくわからなかったんですが、普通の意味での青年は「ウォール街抗議デモ」に参加しており、世界中に拡大したウォール街デモ その政治的影響力と米大統領選挙への波紋 ジャーナリスト・津山恵子 2011年10月24日 ダイヤモンド・オンラインでは以下のように書いています。

 事の始まりは、今年7月15日に表れた意味不明のツイッターのつぶやきだ。

「9月17日。ウォールストリート。テントを持って来よう」

 つぶやきに続くリンクをクリックすると、環境問題などを扱う反商業主義の雑誌アドバスターズ(カナダ・バンクーバー)のブログに導かれる。そこには黒字に黄色の文字で「オキュパイ・ウォールストリート」の大きな題字。さらに、「(エジプト・カイロの)タヒール広場を再現する準備はできているかい。 9月17日、テントを、キッチンを、平和的なバリケードを設けて、真の民主主義を失墜させるゴモラ(聖書の中の腐敗と罪の都市)である米最大の金融街ウォールストリートを占拠しよう」と呼び掛けている。

(中略)

 そして、9月17日土曜日、ウォール街周辺には約1500人が集結した。インターネットで動きを察知していたニューヨーク市警はあらかじめ狭いウォールストリートを全面閉鎖。通りに入れない若者らは押し戻され、その後、ウォールストリートの北200メートルのところにあるズコッティ公園に落ち着いた。若者らが現在「リバティ・プラザ(自由の広場)」と呼び、1ヵ月以上キャンプしている場所だ。

 これを当初報じたのは、ニューヨークの地元ニュース専門局「NY1」だけだった。組合や人権団体などによる数千人規模のデモは、ニューヨークでは日常茶飯事だからだ。

 しかし、比較的小さなデモでも、参加者の顔ぶれは、いつものデモとは全く異なっていた。組合員やヒッピー世代は皆無で、ずっと若い10代後半から20代前半が中心で、これまでデモになど参加したことのない世代だった。これを見て筆者はあわてて公園に駆けつけた。

 これを読むと若者が参加したことが、むしろこのデモの最初の特徴だったようです。

 その後、デモはさらに広がりを見せます。

 しかし、デモ中に警察が無抵抗の女性に催涙スプレーを使ったことから、市内の組合や人権団体が次々にOWSの支持を組織的に決定。ドキュメンタリー映画監督マイケル・ムーアや女優スーザン・サランドンも広場に訪問し始めると、CNNなど主要メディアも報道し始めた。

 また、ライブビデオやツイッターで日々の活動を追う全米各地の若者が、ロサンゼルス、ボストン、シカゴなどの金融地区で座り込みを始め、あっという間にそれが世界各国にも飛び火した。

 そして、キャンプが始まって約1ヵ月後の10月15日、経済格差に反対する「オキュパイ・ワールド」として、世界82ヵ国1500都市(OWS発表)でデモやイベントが開かれるまでに運動が拡大した。


 時差の関係でアジアや欧州に比べて遅い時間にデモが始まったニューヨークでは、約5000人が観光名所タイムズ・スクエアに集まった。しかし、約80人が逮捕されたものの、今ひとつまとまりのない集会に終わった。

 広がってくるとまとまりに欠いてきます。前回の「ウォール街抗議デモ」(オキュパイ・ウォールストリート)と「茶会」(ティーパーティー)はそれぞれ左派と右派の運動?で書いたように、主張が割れてきていることも指摘されています。

 最初にあった「組合員やヒッピー世代は皆無」のうち、組合員の参加も報じられていました。

 なお、前回との関係でヒッピーに触れておくと、私はこれもやはり左的なものだと思っています。検索をかけるとデモを批判するものとして「文句の多い汚らしいヒッピー」というのがありますので、やはり今回も一部の人が関連づけて見ているようです。

 また、こんな話も載っていました。


08年に初の黒人大統領誕生に導いた若いボランティアや組合、市民団体といったオバマ氏のコアの支持者は、すでにOWS支援に回っている。オバマ氏のニューヨークの選挙団体はOWSのデモに参加するように有権者にメールさえ出している。

 オバマ大統領の支持層も「若者」はキーワードでしたし、理解できるところです。

 ただし、著者の見解は以下。

米キニピアック大学がニューヨーク市の有権者1068人を対象にした調査では、67%がOWSを支持すると回答。全国規模の調査では異なる結果が出る可能性は大きいが、これは、来年の大統領選挙に向けて民主・共和両党にとって無視できない有権者の動向だ。

 ただし、OWSの特徴は、来年の大統領選挙の「台風の目」になるとされる保守派の市民運動「ティーパーティー(茶会)」とはかなり異なる。茶会は、徹底的な「反オバマ路線」を横軸に全米に運動が広がり、連邦議会の共和党内に党派ができるまでに至った。

 しかし、OWSの動機は経済格差にあり、政治的な理由で生まれたものではない。むしろ、グローバルな問題である経済格差をターゲットにしたからこそ、ノンポリの若者層が身近な問題として共感し、運動が急拡大した。そして、経済危機が再び訪れる可能性が解消され、失業率が低下する見通しが立たない限り、今回表面化した若者の「フラストレーション」はおさまることがない。

 「67%がOWSを支持」というのも広範ですし、前回紹介した政治的な反応は別にして多様性があるというのもわかる気がします。

 以下、もう少し政治絡みで、来年の大統領選挙に関する話です。


 現状のところ、特定の政治グループを支持する動きはない。むしろ、支援に回ったリベラル派で米最大の市民運動団体「MoveOn(ムーブオン)」の政治志向が狭義に偏っていることを嫌い、OWS の提唱者は「ムーブオンにOWSをのっとらせてはならない」として署名運動を始めたほどだ。

 しかし、特定の政治的な志向がコンセンサスを得て多数決で決まれば、従来選挙には行かなかった若者・学生層に多大な影響力を与える。これまでに、民主党の市会議員や運動家がOWS支援のためにデモに参加しているが、その特徴をうまく利用し、かつ、経済危機を打開する道筋を付けることができれば、民主党が支援を得られるだろう。

 産声を上げたばかりのOWSが今後、全国大会を幾度も開く、政治的影響力を与える組織になるのかは現在のところ未知数だ。そして、彼らをオバマ大統領の民主党政権が来年の大統領選挙にうまく利用できるのか。扱いを間違えば、敵に回す可能性も大きい。

 といった感じではありますが、後回しになってしまったデモの状況と、それに対する批判を最後に載っけて終わります。

「家元」のニューヨークが不発に終わったのに対し、英国やドイツ、イタリア、オーストラリアを始め、日本でもデモが展開され、OWSの世界的な広がりを見せつけた。特にイタリア・ローマでは、一部が暴徒化し、警官隊と衝突して70人以上が負傷した。統一行動日としては最悪の事態となった。

 統一行動日の特徴は、経済格差が大きく、若者の失業率が高い国ほど、デモの規模が大きく盛り上がっていた点だ。これに対し、「日本や韓国、香港では、デモは数百人規模。経済成長が続く国ほどデモの規模は小さい」と、ボイス・オブ・アメリカのスティーブ・ハーマン日本・韓国支局長は、ツイッターで指摘している。

 また、ニューヨークでも過去の大きなデモに比べると、規模は意外に小さかった。直近では2004年、ブッシュ前大統領が参加した共和党大会がニューヨークで開催された際、ブッシュ政権に反対する市民約2万人がデモ行進。その前年、03年のイラク戦争開戦に反対するデモは主催者発表で25万人がニューヨークを練り歩いた。また、遡って1982年、同じく市内セントラル・パークで開かれた反核デモには100万人が集結。コロンビア大に在学していたオバマ大統領もこれに影響を受けた。これらに比べると、OWSはまだまだ幅広い層への広がりがなく、運動が初期の段階であることを浮き彫りにした。

 米市民の間でも運動を疑問視する声は少なくない。10月14日、OWSが寝泊まりしているズコッティ公園をニューヨーク市警が一掃すると発表していた朝、「公園からやつらがいなくなるぞ」と喜んでいるウォールストリートのトレーダーに会った。ニューヨーク証券取引所の場立ちである別のトレーダーも
「若者たちが抱えるフラストレーションは理解できる。でも、『占拠』する場所が間違っている。金融機関に働く人間は、政府の決めた規制の中で、生活や家族のために働いているだけだ。占拠すべきはワシントンだ。連邦議会議事堂に行けばいい」とコメント。彼はOWSの攻撃対象となっている金融機関で働くものの、さほど高給取りではない多くの従業員の気持ちを代弁している。

 また同世代の若者からも、「占拠などしないで、仕事を探せばいい。OWSのせいで350万ドルに上るニューヨークの警察官の残業料は税金で支払われている。時間と税金の無駄遣いだ」という意見が聞かれる。



 関連
  ■日本人の論争は、中身よりも相手を馬鹿にすることが大事
  ■少年の年齢、青年の年齢
  ■アメリカの友好国はどこ?
  ■中東革命への日本人の関心
  ■その他の海外について書いた記事

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