2019/07/18:
●意外に伝統ある二枚目・三枚目の意味と由来
●二枚目・三枚目があるなら、四枚目や一枚目もある?
●六枚目どころではなく八枚目まで!重要順には並んでいない
●意外に伝統ある二枚目・三枚目の意味と由来
2019/07/18:ふと気になって「三枚目」の由来を検索してみました。おもしろおかしい役柄やそれを演じる俳優のことを言う「三枚目」です。
百科事典マイペディアによると、もともとは歌舞伎用語。意外に昔からある言葉のようです。昔の番付や看板では,この種の俳優の名を初めから3枚目に置くのが慣例だったためこの名があるとされていました。
となると、美男子やハンサムな人を指す「二枚目」も同じ由来だとわかります。やはり
百科事典マイペディアでは、昔の番付や看板では,この種の俳優の名を初めから2枚目に置くのが例だったためこの名が起こった、という説明がありました。
●二枚目・三枚目があるなら、四枚目や一枚目もある?
書き始める前の時点で、二枚目・三枚目があるのなら、四枚目や一枚目もあるのか?と思っていました。上記の説明からすると当然一枚目はあるんでしょうね。先程の二枚目の説明ページでは、日本大百科全書(ニッポニカ)がなんと看板が6枚目まであったとしていました。
<江戸中期の京坂で、顔見世(かおみせ)興行の看板のうち、立役(たちやく)の俳優名を並べた六枚看板のなかで、この種の役柄の俳優の名が二枚目に置かれた慣例によるという>
とりえあず、一枚目は主役なのかなと思ったのですけど、上記の二枚目の説明は続けて<「和事(わごと)師」の俗称ともされ>とありました。「和事」は男女ものの主人公男性のことであり、この場合は主役でもある感じで、よくわかりません。
四枚目以降は端役なのかとも思ったのですけど、立役(たちやく)というのがそもそも特別な感じ。立役は、歌舞伎における尋常な成年男子の役で、歌舞伎における中心的な存在であり、ほかの職掌にある役者よりも高い地位にあるものとされたそうです。
前述の「和事」の他、正義の勇者の「荒事(あらごと)」、すぐれた人物の「実事(じつごと)」といった分類があるんだそうな。(
立役 - Wikipediaより)
●六枚目どころではなく八枚目まで!重要順には並んでいない
こりゃダメそうだなと思いつつ、まずコトバンクで「一枚目」を検索してみたものの、項目なし。「四枚目」も同様にありませんでした。一応「五枚目」「六枚目」も探してみたのですが、普通にないですね。
ところが、
二枚目 - Wikipediaを見てみると、「なお、歌舞伎の看板に基づく歌舞伎用語としては以下のような物がある」として、ずらりと載っていましたわ。しかも、六枚目ではなく八枚目まで。歌舞伎の看板は、通常は8枚から成っていたとのこと。最初の一枚目は当初の予想通り「主役」なんだそうな。
一枚目:主役:そのまま主役。「一枚看板」という用法もある
二枚目:色男:優男で色事担当
三枚目:道化:お笑い担当
四枚目:中軸:中堅役者 まとめ役
五枚目:敵役:一般的な敵役
六枚目:実敵:憎めない善要素のある敵役
七枚目:実悪:巨悪 ラスボス 全ての悪事の黒幕
八枚目:座長:元締め
これ見ると、単純な重要性による順番でもなさげ。敵役の方は後半ほど重要性が高く、左右で対象となるような形になっています。ただ、最後の最後は座長となっており、敵味方と重要性で谷型になっているわけでもないようです。
あと、実を言うとWikipediaでは、この部分の出典の記載はなく、先程の「六枚看板」と枚数が違っていることなども気になります。地方や時代によって異なったなど、細かな違いもあるかもしれませんね。
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