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大阪市長選は橋下徹前知事VS既得権益の様相


★2011/11/14 大阪市長選は橋下徹前知事VS既得権益の様相
★2011/11/30 橋下徹大阪前知事と平松邦夫大阪市長の主張の違いは何だったのか


★2011/11/14 大阪市長選は橋下徹前知事VS既得権益の様相

 単純化してしまうと多くの点が明らかにされないまま投票になってしまうので良くないのですが、大阪市長選は橋下徹前知事VS平松邦夫市長や、独裁VS反独裁と言うよりは、反既得権益VS既得権益といった方が的確ではないかと思います。

 前半はNEWSポストセブンの記事を続けて2つ。まず、橋下知事の「大阪都構想」高給取りの役人にとって面白くない 2011.11.07 07:00(NEWSポストセブン)。

橋下氏が既成勢力から包囲網を敷かれた発端は「大阪都」構想だ。府知事時代、大阪府庁と大阪市役所を解体し、東京都のように強い権限を持つ「大阪都庁」に再編する構想を打ち出した。また橋下氏は、辞任前に公務員改革の基本となる「職員基本条例案」と「大阪府教育基本条例案」を提出した。

職員基本条例案は、能力主義人事の導入や信賞必罰の人事評価を細かく定め、怠慢役人のリストラ基準を明文化した。

しかし、都構想にも役人規範にも、当の役人たちが真っ先に反発した。府と市が一体化されれば、大量の役人が不要になる。とりわけ大阪市役所は全国有数の “役人天国”として知られ、現業部門の給料が特に高い。交通局が運営する市バスの運転手の平均年収は民間の2倍近い800万円弱(2009年)。過去には都市環境局で下水道の維持管理などに従事する職員の3割が年収1000万円を超えていたことも批判を浴びた。

職員の不祥事にも大甘だ。仕事をしないで給料をもらう組合の「ヤミ専従」が横行しているうえ、2007年には学歴を詐称して採用されていた職員が400人以上発覚したが、停職1か月で免罪した。

彼らに橋下改革が面白いはずはない。

狼煙をあげたのは府庁職員だった。本誌は「職員基本条例案の内容について確認を要する点」(9月30日付)と題す、府の総務部が作成した反論文書を入手した。そこには、〈「年功序列的な人事制度」は事実誤認〉〈「特権的な身分階級」について具体的な事例が府にあればお示しいただきたい〉といったクレームから、〈「コンピュータ」は「電子計算機」とすべき〉〈「前条」は「前項」の誤り」〈「除く」は「除く。」とすべき〉といった細かい表記の問題まで、約 700項目が列挙されている。文書そのものが、改革の必要性を証明していることは大いなる皮肉である。

 以前公務員の給料は多い?少ない?で、

京都市の市バス運転手 53万8000円
民間の平均 39万5500円

 といった数字を紹介しましたけど、おそらく月額の給与(ボーナスなどは除外?)なので直接的な比較はできません。

 ただ、「民間の2倍近い」という書き方からすると、大阪市の方が酷そうな印象は受けますね。


 次が、関西財界人「若造の橋下が何をいうか、絶対勝たせるな」発言 2011.11.08 07:00(NESポストセブン)。

大阪市長選に打って出る橋下徹・前大阪府知事に対して、役人、大政党、財界、記者クラブ、そして週刊誌メディアまでが十字砲火を浴びせている。週刊新潮は「今やヒトラーにもたとえられるほどの大権力者」とも評した。


大阪市は関西電力の9%の株を握る筆頭株主で、橋下氏は関電に脱原発を要求し、市長になれば株主提案権を行使して「電力自由化」を進める方針を掲げている。それが関西財界の怒りを買った。

関西の自民党議員が語る。

「橋下は完全に関電の『虎の尾』を踏んだ。関西の大企業は関電から格安で工場の電力供給を受け、工事の発注でもつながりが深い。関西の財界人は普段は選挙にかかわりたがらないが、今回ばかりは『若造の橋下が何をいうか。絶対勝たせるな』といってきた」

自治労や日教組など左派を支持基盤とする民主党と、財界の支援を受ける自民党が手を組んで「橋下阻止」に回っている構図である。気色悪い与野党相乗りだが、共通するのは、どちらも既得権益集団の意を受けて改革阻止を至上命題としていることである。


 そして、既得権益陣の顔ぶれは異なりますが、似たようなことが2011年11月9日 相川俊英 「反ハシズム統一戦線」に共産党まで相乗りする混沌 民意不在、投票率低迷の大阪市長選に何を問うべきか ダイヤモンド・オンライン(登録要)でも書かれていました。

 11月27日投開票の大阪ダブル選挙に、新たな動きがあった。大阪市長選に共産党推薦で立候補予定だった前市議が4日、出馬の取り止めを表明したのである。「橋下徹氏の当選を阻止するために出馬断念を決意した」と関係者は事情を明かした。

 告示(11月13日)直前での出馬断念は2人目で、現職の平松邦夫市長と橋下徹・前大阪府知事の一騎打ちとなりそうだ。共産党は平松氏と政策協定などは結ばないものの、党の支持者らに平松氏への投票を呼びかけるという。

 これまで、市長選に独自候補を擁立し続けてきた共産党が今回、党の旗を降ろすことになった。1963年以来なので、48年ぶりである。

 さらに、自前の候補を出さないだけではなく、自民や民主と事実上、共闘するというのである。


 そして、他ではあまり指摘されていないものの、以下の話はおもしろい点です。

 今回の大阪市長選の特異性は他にもある。というとやや大仰かもしれないが、市の助役(副市長・以下同)出身の候補者が誰1人いない点だ。現職市長と前知事はともに民間出身で、行政職員の経験はない。大阪市において助役出身の候補者ゼロの市長選は、何と1955年以来の歴史的な出来事となる。

(中略)

 大阪市での選挙は低投票率に終わるのが恒例化している。たとえば、今回の市長選だ。戦後(1947年から)これまで18回実施されたが、このうち投票率が5割を超えたのはわずかに6回。それも昭和30年代が多く、最後に5割の壁を超えたのは、1971年の市長選挙である。

 大阪万博の翌年のことで、それ以来、40年間に11回の市長選が行なわれたが、このうち8回が3割台以下の投票率に終わっている。ワーストの投票率は28.45%(95年)だ。

(中略)

 ではなぜ、大阪市長選挙の投票率がかくも低迷し続けてしまったのか。選挙戦において、選択肢がきちんと提示されてこなかったことが挙げられる。助役出身者が候補者に担がれ、それを各党が相乗りで支援するパターンが定着したのである。

(中略)

共産党系の候補を大差で破り、助役出身候補・政党相乗り(自民・公明・社会など)・無風選挙が定着していった。

 ただし、最初のNEWSポストセブンにあるように、市役所側に都合が良いのは現職の平松邦夫市長側なのは明らかです。

 助役出身がいないというよりは、出さない方が得策という共産党と同じような考え方だと思われます。


 それは別として、独裁とか大政翼賛会とか大阪都とか、そういったフレーズだけで判断されるのではなく、具体的に何がなされるかというところに注目が集まってくれると良いと思います。

 たとえば、今回のも既得権益でまとめてしまいましたけど、その背景に何があるか、どの点で対立しているかといったことの方が大切です。


★2011/11/30 橋下徹大阪前知事と平松邦夫大阪市長の主張の違いは何だったのか

 "大阪市長選は橋下徹前知事VS既得権益の様相"というのを書きましたが、もう一つ選挙前に上げておこうと思って忘れた記事です。もったいないので投入します。

 でも、いくら何でもそのまんまじゃと思い、今後の課題を伝える読売新聞の橋下さん、特別区で思い通りには…不満多い東京(登録要)を最初に紹介します。

 27日投開票の大阪府知事選と大阪市長選のダブル選で圧勝した、地域政党・大阪維新の会が公約に掲げる「大阪都構想」は、東京の特別区がモデル。

 導入から半世紀以上がたち、制度上では“先例”だが、都内の各区では実情も異なり、さらに制度のあり方や是非を巡っては意見も様々。


 ◆財源に不公平感◆

 23区を支えているのが都が区に代わって固定資産税などの各税を徴収後、格差が生じないよう各区に配分する「財政調整制度」だ。毎年約1兆6000億円のうち、各区には55%が配分されている。

 この制度を巡って、千代田区の石川雅己区長は、人口の約20倍の「昼間人口」を抱える同区に還元されるのが税収の3%前後に過ぎないとして、「不公平感は大きい」と不満を語る。世田谷区の保坂展人区長は、「区が企業誘致などを進めても、その税収は多くが都に吸い上げられてしまう」として、財源配分の見直しが必要と主張する。

 これに対し、都幹部は「区は都営住宅や道路整備など、手間と金のかかることを引き受けようとしない」と反論。「中学生以下の医療費無料」を各区が導入していることについて、「過剰サービス。福祉や医療に必要以上にばらまいている」と手厳しい。


◆広域事業は「都」◆

(前略)街づくりや児童相談などの業務については都任せのままで、「実質的な権限移譲はあまり進んでいないように感じる。住民のニーズを把握している区に任せるべきでは」と語る。

 また、足立区の近藤弥生区長は、清掃事業は都から移管後に24%のコストカットを実現できたとして、「区の事業は白日の下にさらされているが、都の事業については何ら議論されていない」と不満を漏らした。

 広域事業の方が効率的なものは、それでも良いと思いますけどね。

 ◆区割り見直し◆

(前略)

 各区間で意見が異なる実情に、別の都幹部は「大阪が『特別区にすれば思い通り』と考えているとしたら大間違い。都と区の対立で改革ができないことは多い」と語った。


 一応橋下徹前知事は今はそのままと言っているみたいですけど、区割り見直しはまさに今回の争点になったところですので、大阪都構想への批判としては的はずれです。(以前読んだ記事を見つけられませんでしたが、平松さんは橋下さんは大阪市24区を潰すものだといった主張をしていました)


 そして、選挙前に出すはずだった2011年11月17日 高橋洋一 「制度改正」か「制度内対応」か 地方分権の手法を巡る“大阪決戦”本当の意味 (登録要、ダイヤモンド・オンライン)は、この大阪市24区に着目した内容です。

 橋下氏は大阪「都」構想を掲げている。一方、平松氏は大阪市を中核とする広域行政をすると主張している。両者ともに、大阪府と大阪市の二重行政の無駄を省き、将来は道州制(関西州)を目指すといっている。

 ちょっと聞いただけでは、橋下氏対平松氏は同じ目標のために手段が違っているだけで、あまり大差ないように見えるだろう。マスコミでは、こうした政策論の差異を説明するより、選挙戦中での「おもしろ言動」だけを捉えがちなの残念だ。


 しかし、
どちらが最終目標にはやく達するかをみれば、政策の違いがわかる。

 人口1000万人以上の地域で広域行政を行う場合、二つの方法がある。一つの財政単位の自治体を作るやり方と、財政単位はバラバラの自治体が広域連合を組んで行うものだ。たとえていえば、前者は各州があってその上に連邦政府が乗っかる米国のような合衆国、後者はEUのような国家が連合するタイプだ。橋下氏の手法は新たな制度(大阪都構想)作りによる米国型で、平松氏の手法は現在の制度の枠内を利用するEU型対応といえよう。

 米国型は財政単位がまとまっているために、各自治体の利害対立があっても決定は早い。その一方で、各自治体への住民参加の道を確保しなければいけない。その点、今の行政区を特別区にして、区長は現在の市役所からの派遣でなく、区長公選制を橋下氏は打ち出している。

 EU型は今のヨーロッパ経済危機への対応でもわかるが、各自治体の利害調整で意思決定が遅れる。EUは各国の歴史事情もあって、現状では致し方ないところである。将来、財政統合という構想だが、過渡期的に通貨統合を行うことのリスクがある。つまり、このままユーロは崩壊してしまう可能性はかなりある。

 なお、米国型とEU型との違いは、インフラ整備の起債の行いやすさで大きく異なる。米国型では上位政府で起債が容易であるが、EU型では上位政府がないために規制が困難だ。各自治体の連帯債務というものもあるが、あまり実用的でない。

 地方分権は日本国内の話であり、もし制度改正できるなら、わざわざ広域連合制度を使わなくても、財政単位のまとまった広域体(大阪都)を作る橋下氏の構想のほうが、問題解決は一気に進む。


 大阪市には行政区が24もある。東京都23区の平均人口が39万人であるのに対して、大阪市24区の平均人口は11万人と少ない。

 大阪市の行政区の人口は政令指定都市19の中でも、新潟市8区の平均10万人に次いで、2番目に少ない。

 政令指定都市で、行政区当たりの人口をみると、興味深いことに、行政区当たりの人口と人口1人当たりの公務員の人件費・物件費の間には負の相関がある(つまり人口が多いほど、人口1人当たりの人件費・物件費が少ない、図1参照)。これは、行政区にある程度の規模がないと、行政が効率化できないことを意味している。

 また、行政区当たりの人口とラスパイレス指数(公務員給与の割高)との間に正の相関がある。この解釈は慎重に行わなければならないが、行政区にある程度の規模があれば、人件費にも余裕ができて、職員もハッピーということかもしれない(図2)。

 いずれにしても、今の大阪市は、19政令指定都市の中で人口1人当たりの人件費・物件費が一番高く、ラスパイレス指数は最低であるということは、大阪市の行政区が小さすぎるのではないか。

 ちょっと橋下徹前知事によりすぎな記事ですし、急進的な変革は痛みも大きいでしょう。

 ただ、

 もう一つ、橋下氏対平松氏をみる際にポイントがある。広域行政を見直すために公務員制度改革を行うかどうかだ。平松氏のように現行の制度を利用する立場からは、公務員制度改革の必要性は出てこない。せいぜい職員倫理条例とかである。一方、橋下氏は職員基本条例というしっかりした公務員制度改革を出している。

 いろいろな改革をするときには公務員制度改革が避けて通れない。特に、道州制という大きな政府のあり方を変えようとするときには、公務員制度改革はセットである。

 といったことろも私は期待していますし、国でも頑張ってほしいところです。


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