2011/11/23:
●アイデアが生まれる場所は4つ お風呂・ベッド・飲み屋とあと1つ
●ブームになる新しい商品よりもスタンダード商品がむしろ良い?
●日本で売れるパンはたった7種類しかない!どのパンが売れるパン?
●その道のプロ・職人は不採用でむしろ成功したパン屋さん・八天堂
●クリームパンの製造方法や価格帯は前例にとらわれず非常識にして成功
2021/06/21:
●清水屋の岡山生クリームパンとヤマザキのマトリッツォを食べました! 【NEW】
●アイデアが生まれる場所は4つ お風呂・ベッド・飲み屋とあと1つ
2011/11/23:仕事に関する記事はどうやってまとめようかなぁ?と悩んでいたのですが、「ビジネス・仕事のアイデアと工夫」というテーマでひとまとめにして紹介してみることに。とりあえず、最初はそういったアイデアが出やすい場所についての話から。以前、
ペットボトルやミネラルウォーターは環境破壊 欧米では水道水を推奨という話も書いちゃいましたけど、「環境にいい」「環境にやさしい」というキーコンセプトを持つ「い・ろ・は・す」の話です。
“普通のもの”を大ヒットさせた開発チーム コカ・コーラのミネラルウォーター「い・ろ・は・す」 北原 康富 2011年11月2日 日経ビジネスオンラインによると、創造性を阻む要因のひとつに、「固着」というものがあるそうです。「固着」というとわかりづらいですけど、過去の成功や不要な知識が、新しいアイデアの気づきを邪魔するといった意味とのこと。
逆に良いアイデアが出る場所の4Bというものがあります。風呂(Bathroom)、ベッド(Bed)、通勤途中(Bus)、そして飲み屋(Bar)です。これらの場所でなぜアイデアが出るかというと、オフィスで考えているときに出てくる実は不要な前提を、ふと忘れられるからというもの。検索かけてみると、これは「創造性の4B」とも言うようですね。
「い・ろ・は・す」チームは、クリスマスにメンバーの家で会議をやるなど、いつもと場所を変え、雰囲気を変えたことによって、「固着」から逃れ、その結果、「環境にいい」というキーコンセプトの創出や、「いろは」+「ロハス」という、2つの異なる概念の結合ができたのではないかとされていました。
通勤途中ってのは、個人的にちょっとわかる気がしますね。歩いている最中私はいつも考え事をしていて、ブログに書いたものも「ああ、ここ直そう」みたいなのがよくあります。
●ブームになる新しい商品よりもスタンダード商品がむしろ良い?
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空飛ぶクリームパン 個性を消して売上高6倍~八天堂 内藤 耕 2011年10月25日(火) 日経ビジネスオンラインという記事は、今までブログで紹介してきた話と違うかなぁと思っておもしろかったので紹介。ただ、正解は一つじゃないので今までの話と違っていても全然構わないと思います。
記事に出てきたのは、八天堂というパン屋さん。八天堂は、地方の小さな企業ですけど、地元の広島県内ではなく大都市の東京と神戸を次の出店場所として選択。大消費地から日本全国へ、八天堂のクリームパンの認知が広がる効果を狙ったとのことで、空飛ぶクリームパンって記事のタイトルは、おそらくパンを空輸してるからなんじゃないかと思われます。
まず、八天堂は、危機的な状況の中で、食べた人が喜んでもらえる良い商品を、心を込めて製造販売する八天堂の創業の理念を再び目指すことにしました。
これまでにない珍しい商品をつくるというのは、ここで却下されます。そういった商品は確かにそれなりに注目され、話題になるかもしれません。しかし、このようなヒット商品は、多くの場合すぐに新しい競合が登場するだけでなく、売れるのも一過性で、一瞬で消えていってしまうのです。
そのため、八天堂はブームになるような商品ではなく、多くの人が長く支持してくれるスタンダード商品を売り物にし、そして、そのスタンダードの中で切り口をいろいろ変えていく戦略に転換しました。100種類まで分散させていた商品アイテムを絞り、その商品を丁寧に製造することにしたのです。
このことは、新商品を開発し続けようとすると、湧いてくるアイデアがすぐに枯渇し、また場当たり的な対応になってしまう懸念があるためとも説明されていました。
●日本で売れるパンはたった7種類しかない!どのパンが売れるパン?
1970年頃までは日本でのパンのスタンダードランキングといえば、1位があんぱん、2位がクリームパン、3位がジャムパン、4位がカレーパン、5位がコロッケパン、6位がやきそばパンでした。そして、1970年以降をみても、ジャムパンがメロンパンに代わったくらいで、その後の順番は入れ替わっていないことに気付きくとのことそこで、日本人が支持するこのパン7品目に特化していくことをまず考えました。
ところが、調理パンであるやきそばパンとコロッケパンは出来立てでなければがおいしくなく、それを売り物にする店にはかなわないと判断。そこで2代目が洋菓子店としてシュークリームを製造していた経験を生かす意味もあり、2007年1月に「クリームパン」の専門店化へと踏み切ったとのこと。
周囲には多くの反対意見があったものの、商品数を1品に絞るという思い切った選択をして、退路を断ったといいます。読み直していて気づきましたが、このように絞り込んだ方が良いという話はうちでは何度も紹介しています。例えば、
iiPhoneが売れる理由?実は選択肢が多い方が売れず1つの方が良いがそうです。(この部分だけ2018/06/12追記)
ただし、クリームパン一筋にして成功した八天堂ですが、成功後は再び他のジャンルも開発中だとされていました。
●その道のプロ・職人は不採用でむしろ成功したパン屋さん・八天堂
また、人材の採用方針も変わったやり方にしたそうな。八天堂は同業者で経験を積んできた従業員を採用することはないし、調理技術を持つ専門学校からの卒業生も採用しないといいます。むしろ、その業界の常識を持たない新卒者を採用したといいます。
このようにその道のプロじゃない方がうまくいくということは、結構ありますね。プロの職人じゃない方が良いことがあるのです。最初のところで出てきた、過去の成功や不要な知識が、新しいアイデアの気づきを邪魔する、という話ともつながりを感じます。(この部分は2018/06/12追記)
それから、八天堂はいろんな食材を付け加えていくのではなく、おにぎりのようにいろんなものを引き算しながらクリームパンを開発し続けている、とされていました。。調和のとれた味にすることは大事にしているが、飽きることがないよう、大きな特徴を出していくことにはこだわっていないとのこと。
全く違う分野の話ですけど、引き算というのは
ジョブズとイノベーションに対する誤解 足し算より引き算が大事でチラッと書いたように、スティーブ・ジョブズさんでよく言われる言葉です。
●クリームパンの製造方法や価格帯は前例にとらわれず非常識にして成功
作り方でも工夫があります。他の多くの競合相手は、クリームパンを製造するとき、今もパン生地とクリームを一緒に焼きます。しかし、このやり方ではクリームがフレッシュではありません。また、商品の品質保持のために、冷蔵することが難しいパンを、八天堂では冷蔵してもやわらかく、そしてしっとりとしたパンになるよう改善しました。
冷たく、そして口どけよく、さらによりスイーツなクリームパンを、ケーキという視点からデザートとしても食べられるようにしたとのこと。これは前述のような過去の成功や不要な知識があるとできそうにないアイデアです。
そして、価格帯についてもケーキよりになりました。菓子パンや調理パンは100円~200円という価格帯が中心であったのを、ケーキの300円~500円の価格帯の中間の200円~300円に設定しました。これは、当初は想定していなかった箱詰めの要望が多く、気楽な手土産としての需要が八天堂のクリームパンにあることを店舗営業しながら発見したことで、決めた価格帯だそうです。
なお、価格はむしろ上げた方がうまくいくという事例もちょくちょくあります。特に八天堂のクリームパンは工夫していますので、価格を上げたことで良いものだと感じやすくなり、むしろ顧客満足度が上がったと思われます。これも良い点でした。(この部分は2018/06/12追記)
●清水屋の岡山生クリームパンとヤマザキのマトリッツォを食べました!
2021/06/21:このページのテーマとは関係ないのですが、クリームパンを食べた感想をここに追記。買うときに、八天堂のクリームパンのことを思い出して買った…というだけで、八天堂のクリームパンとは無関係です。清水屋の岡山生クリームパンというもので、岡山ですから八天堂の広島とは近いですね。だから何?という情報ですけど…。
このパンはクリームのつもりで買ったのですが、食べてみてからチョコだと気付きました。要冷蔵という面倒くささで、小さいのに200円くらいしたはずなので結構高いです。一方、味は普通のおいしさ。前述の難点からするとお買い得ではありません。ちょっと癖を感じたのですが、原材料名見ても原因がわからず。匂いの関係かもしれません。
このときいっしょにヤマザキのマリトッツォというパンも食べていました。これも小さめで、あまりお得感はなし。ただ、いかにもクリームがいっぱいでおいしそうでした。幸い、
セブンイレブンと言えば詐欺商品?上げ底・ハリボテのサンドイッチやお弁当続々のような詐欺はなくマジでたっぷり。食べ終わってから、パッケージにも「たっぷりクリーム」と記載あったことに気づきます。普通にたっぷりさは売りだったようです。
このマリトッツォ、最初マトリッツォと誤読して、完全に私の中ではマトリッツォに。絶対覚えられる気がしません。マトリッツォの方が響きがいいのから、マトリッツォにすればいいのに…。ただ、正しい方のマリトッツォという発音も結構好きですね。とりあえず、ツォの発音が好き。大好き。私のイメージとしては、イタリア語っぽいとも思います。
で、食べ終わってから裏を見ると、実際、イタリアのローマのお菓子らしいですね。未来の夫(marito)が婚約者に送るお菓子だったとのこと。その場合は、男性が自分で作ったのかな? 昔のイタリア人男性は料理上手でなければいけなかったのかもしれません。とはいえ、実際には諸説ありだそうで、そういう風習が本当にあったのかどうかも怪しい感じです。
肝心の味の話をしていませんでした。食べてみると、違和感があります。で、裏の原材料名見ると、オレンジピールだろうなと特定。最近、オレンジ系は苦手なんですよね。これはいらなかった…。とはいえ、その苦手なオレンジがあっても、また買いたいと思うほど、おいしかったです。こちらは当たりで、すぐ2回目を買いました。やわらかいホイップクリームたっぷりで楽しめます。
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