("ニュートリノの光速超え?相対性理論と矛盾問題2 ~否定、反論にも強気のCERN~"は、
ニュートリノの光速超え?相対性理論と矛盾問題 CERN、強気の反論にまとめました)
茂木健一郎さんがまたわけのわからないことを言っていました。ただ、これを擁護している人が多いこと、手法が疑似科学のやり方そのままになっていることを考えると、バカにして終わりではなく、結構根深い問題だと言えるかもしれません。
●茂木健一郎氏、藤井四段の29連勝で意味不明の発言
問題のツイートは以下。勝率を2分の1と仮定する根拠がなく、意味不明というものでした。
ジョークのつもりで言っているのではないか?としている人もいました。確かに「宇宙的天才」というネーミングに頭の悪さを感じます。ただ、だとすれば、かなりできの悪いジョークだと言えます。
ジョークとしても完全に失敗しているとわかるのは、「茂木健一郎さんは~ということを言いたかった」「仮定なので良い」「別におかしくない」などと、擁護している人たちがかなりいたこと。つまり、彼らは真面目な話と受け取ったんですね。
●全く妥当性がない仮定をした計算は意味がない
「仮定なので良い」という反論ですが、この例はそもそも全く仮定に妥当性がないというのが問題でした。偶然に支配されるゲームではないもので、1/2と仮定するのは不適当なのです。
例えば、甲子園の高校野球のようないわゆるトーナメント戦では、必ず全勝で優勝する高校が1校出ます。こういったトーナメント戦で5連勝して勝ったときに、「もし、勝率が1/2と仮定すると…」などと言っている人がいたら、バカだと思われるでしょう。なので、変に擁護することなく、茂木健一郎さんはおかしなことを言っていると考えた方が妥当です。
このおかしさがもっとわかりやすいのは、この意味のない「勝率が1/2と仮定」が、「すごくない」と言うことにも適用可能なこと。
この前、アルファ碁が「世界最強」とされる中国人棋士、柯潔九段に3連勝したというニュースがありました。これを茂木健一郎式で計算すると、「もし、勝率が1/2と仮定すると、3連勝する確率は、8分の一という計算に。。。。大してすごくない!」となってしまいます。
これならきっと誰でも「アホだ、こいつ!」とわかるでしょう。意味のない仮定を置いていたら、計算した結果も当然意味がないんです。
●頭良く見せようとして失敗する痛い行為
あと、茂木健一郎さんがすごく「痛い」というのが、数字を出して頭が良いように見せかけようとして失敗していること。逆に頭の悪さ、浅はかさを示してしまいました。
これは、政治家の失言にもよく似ていますね。たとえなくて良いものを無理にたとえて的外れなことを言う、うまいことを言おうとして変なたとえになって多くの人を傷つけるといったものです。そういうときは、最初からたとえなくて良いんですよ。
ただ、「逆に頭の悪さ、浅はかさを示してしまいました」と書いたものの、前述の通り、擁護している人も結構いたというのが困った点。数字や数式を出して、科学っぽいことを言うことで騙すというのはニセ科学・疑似科学の典型的な手法。かなり騙される人が多いのです。
そもそも茂木健一郎さんは、様々なところで疑似科学的だと非難されている人ですからね。要注意人物です。
(関連:
脳科学=疑似科学と思え 川島隆太・茂木健一郎など脳科学者に批判、
アハ体験が得意な人はむしろIQが低い? IQが高い人が苦手なこととは?)
なので、ある意味、茂木健一郎さんらしい発言だったかもしれませんけど、笑って終わりというよりは、疑似科学が蔓延する今の世界を象徴しているようにも見えるため、笑えない出来事だった気がします。
【本文中でリンクした投稿】
■
脳科学=疑似科学と思え 川島隆太・茂木健一郎など脳科学者に批判 ■
アハ体験が得意な人はむしろIQが低い? IQが高い人が苦手なこととは?【その他関連投稿】
■
血液型性格診断に根拠があった!日本人が騒いだ論文は問題だらけ ■
なぜ人は疑似科学やデマを信じるのか? 江戸しぐさ・EM菌・ホメオパシーなど ■
温泉の効果効能の科学的根拠に問題 水素風呂は信じなくても温泉は信じる? ■
日本のアマゾンにもあるホメオパシー薬で10人死亡?ハイランド社の商品を米食品医薬品局(FDA)が調査 ■
世界を動かすのはインテリでなくバカ でんでん誤読安倍首相とトランプ人気 ■
科学・疑似科学についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|