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企業寿命を伸ばすには時代の環境変化に対応し進化…なんて嘘!


2020/01/18:
●企業寿命を伸ばすには時代の環境変化に対応し進化…なんて嘘!
●白木屋グランドホテルが潰れた!だから環境変化に対応は無理
●100%成功するという意味ではないし、そもそも比較されていない
●成功事例で紹介の任天堂、全く失敗事例と違う内容で比較できず


●企業寿命を伸ばすには時代の環境変化に対応し進化…なんて嘘!

2020/01/18:うちでは事業について変化させる方が良いとする話を何度もやっています。例えば、ドル箱がオワコンに…会社には寿命はないが、事業には寿命がある合併買収などは良い?悪い?上場企業について比較してみると…がそういった投稿です。

 これらは日経ビジネス電子版を元にした話だったのですけど、同じ日経ビジネス電子版で揺らぐ老舗の法則1 「環境変化に対応」←そんなこと無理(定方 美緒 他 3名 日経ビジネス記者 2019年11月25日)という記事がありました。前述の話を否定するようなタイトルに見えます。

 それで気になってブックマークしていたのですけど、読み始める前にこれってクソ記事では?と読むかどうか迷いました。で、迷いつつ読んでみたら、案の定クソ記事でした。

 とりあえず、経済界で語り継がれてきた“長寿の方程式”「企業の寿命を延ばしたければ、時代の環境変化に対応し進化せよ」は嘘、少なくとも現在では無理…と言いたい記事みたいです。


●白木屋グランドホテルが潰れた!だから環境変化に対応は無理

 記事でまずダメなのは、個別事例の紹介で結論づけていること。以前の合併買収などは良い?悪い?上場企業について比較してみると…は、きちんと多くの企業データを比較して調べていました。

 この個別事例も一応紹介。いくつかの事例があったものの、最も長く触れていたのは、白木屋グランドホテル。1865年(慶応元年)に創業し、長い伝統を誇ってきたホテル。「プロが選ぶ旅館ホテル100選」の料理部門常連でもありました。しかし、2014年1月30日に破産しています。

 古い歴史を持つだけで、何の工夫もしない老舗企業が力尽きて倒産することは珍しいことではないものの、ここは違った!と記事は主張。「企業の寿命を延ばしたければ、時代の環境変化に対応し進化せよ」を真面目に実行してきて、それでもダメだったとされています。

 もともと白木屋グランドホテルが得意だったのは、社員旅行などの団体客だったそうです。増改築工事を実施し客室数を増やしてこれを強化しましたが、バブル崩壊で団体客は減少しダメになります。この時点で、典型的なダメパターンで、むしろ潰れたのも仕方ない感じしちゃいますけどね。

 とにかく白木屋グランドホテルは、教科書通りの「今どきの旅館業の環境対応策」を実行したといいます。①料金プラン引き下げで個人客へのシフト、②海外からの集客、③サービス見直しによる人件費の削減、④地元一体となったイベント開催による「ここでしかできない体験」の提供といった対策です。しかし、一時的に業績を改善したものの持続せず、破産に至ったとされていました。


●100%成功するという意味ではないし、そもそも比較されていない

 他の記事の問題点ですが、そもそも時代の環境変化に対応し変化させる方が良いというのは、それによって100%成功するという意味ではないことを忘れいてるという点があります。失敗した企業だけ取り上げても証拠にならないんですね。ニセ科学などでもよくあるのですけど、大事なのは比較することです。

 合併買収などは良い?悪い?上場企業について比較してみると…のデータでは、変化企業でも業績が悪い企業が多数ありました。ここだけ見ると今回の主張が正しそうに見えます。ところが、変化しない企業はそれ以上に悪かったんですね。このように変化しなかった企業との比較が絶対に必要なのです。

 記事では、経験論的ではありますが多くの企業を見てきた帝国データバンク東京支社情報部の丸山昌吾さんの話も一応載せていました。ただ、この話ですら以下のように、「うまくいかないことが多い」と言っているだけで、変化しない方が良いとはされていません。というか、むしろ変化が長寿の秘訣であることを認めている内容なんですけど…。

「環境変化に対応し進化することが、企業にとって長寿の方法の1つであるのは事実。だがそれをやったところで、必ずしも寿命が延びるとは限らないのもまた、現実だ。とりわけ最近は変化も激しく、環境変化を見据えた新規事業や対策を実施しても十分な成果を得られないケースは多い」


●成功事例で紹介の任天堂、全く失敗事例と違う内容で比較できず

 記事では、環境変化対応企業の具体例も出していました。ただ、この事例を見ると、そもそも白木屋グランドホテルの変化とは、全く変化の度合いが異なることもわかるでしょう。記事の出していた成功事例は、劇的に変化しているんですね。どうしてこれらが白木屋グランドホテルといっしょに見えたのか謎です。

<任天堂> 1889年(明治22年)に花札の製造から出発し、トランプやカルタの製造も展開。が、高度成長期には業績が低迷し、何度も倒産の危機に直面。そんな中、3代目の故・山内溥氏が「玩具のエレクトロニクス化」という環境変化に対応し企業規模を爆発的に拡大させていった。

<富士フイルムホールディングス> デジタル化によって祖業である写真フィルム市場がほぼ消滅したにもかかわらず、液晶テレビ用保護フィルムや医薬品、化粧品などへの多角化に成功し、エクセレントカンパニーの座を維持し続けている。

 ドル箱がオワコンに…会社には寿命はないが、事業には寿命があるでも、主力事業の入れ替えが必要であり、本業との関連性すら気にせずに全然別の新しい分野を開拓せよ、といった話がありました。主力事業の範囲内で変化させよって話ではないんですね。

 正直かなり難しいのは事実だとは思うのですけど、白木屋グランドホテルの例でいうと、そもそも宿泊とほとんど関係ないことをやるということになるでしょう。任天堂や富士フイルムはまさにそういう内容ですよね。記事で出ていた例とは根本的に違う話であり、全く違う過去の例と今の例を並べて「今は無理」と結論づけるダメな記事でした。


【本文中でリンクした投稿】
  ■ドル箱がオワコンに…会社には寿命はないが、事業には寿命がある
  ■合併買収などは良い?悪い?上場企業について比較してみると…

【関連投稿】
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