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トランプにフェイスブック社員が協力、毎日6万の個人広告を作成していた


2018/01/11;
●フェイスブックの少しのいいね!だけで趣味嗜好がまるわかり
●個人に最適化した広告を1日に6万も作成
●トランプ陣営にフェイスブックが社員を常駐させて協力
●ロシア政府はアメリカ国民の対立煽りでフェイスブック利用
2018/04/26:
●トランプ陣営、フェイスブックの個人情報を不正に入手し利用
2018/05/24:
●配偶者より詳しく性格が理解できる「いいね!」分析
●フェイスブックやケンブリッジ・アナリティカが告発者に法的脅迫、報復の同性愛暴露も
2018/07/22:
●アメリカやウクライナに介入、ロシアの情報工作企業IRAとは?
2021/02/11:
●トランプ支持者や右派が集うSNSパーラー、ロシア企業が支援 【NEW】
●パーラーCEO解任も右派路線は継続?そもそも共和党系の企業だった 【NEW】
2020/07/25:
●ザッカーバーグCEO、ベンチャーキャピタルに嫌がらせしていた
2011/12/20:
●アメリカの2億人の詳細な個人情報が野ざらしに
●トランプ大統領支持派は太った人の写真を見て笑うのが好きという調査
●というか、トランプ大統領も太りすぎじゃないの?


●フェイスブックの少しのいいね!だけで趣味嗜好がまるわかり

2018/01/11追記;トランプ大統領の勝利にフェイスブックが果たした役割としては、一つがフェイクニュースの拡散であり、これはよく報道されました。ところが、トランプ陣営にとってフェイスブックにはもう一つ重要な役割があったのです。個人に最適化されたピンポイント広告を作って、見せるという役割でした。

 どこかに書いた気がしたものの、ブログ内検索で出てきませんし、細かいところ忘れちゃったのですが、フェイスブックのいいね!を分析するだけで、その人の趣味嗜好やプロフィールがかなりの精度がわかるという研究がありました。ヘビーユーザーじゃなくて、かなり少ないいいね!数であってもまるわかりなんだだそうです。

 これはもともとは政治関係の話ではなく、ちゃんと論文にもなっていたもの。それをトランプ大統領陣営が政治に適用、その人の興味ある内容だけをピンポイントで訴える広告を作り、効率的かつ効果的に票を稼いでいたと言われています。最先端の知見が活かされているわけですけど、僅かな情報だけで行動をコントロールされているので怖い話でもありますね。


●個人に最適化した広告を1日に6万も作成

 で、この具体的な話が、FBはトランプとロシアにどう使われたか?:日経ビジネスオンライン(篠原 匡 2017年11月8日)という記事に載っていました。これは私が想像していたものをはるかに超えるものでびっくり。なんと1日平均で5万~6万個もの広告を作っていたというのです!

 これだけすごい数の広告を作れるというのは、自動生成でできるからみたいですね。ユーザーが赤色のクリックボタンを好めば赤色に、寄付や募金という言葉に反応しやすい人であればそういうキーワードを埋め込んでいくといった風に、徹底して好みに合わせてきます。

 より具体的な例としては、製造業が衰退した「ラストベルト」に住む道路や高速道路、橋の老朽化を懸念している有権者を想定した広告の例。トランプ陣営は、彼らに、橋が崩れ落ちる広告映像を送りました。不安に思わせるためです。

 こうしたインフラ投資を求める有権者は、トランプさんのいる共和党ではなく、民主党支持者であることが多いそうです。しかし、自身の不安を可視化した映像で見せられると、インフラ投資を訴える候補者に票を投じる可能性は上がるというわけ。相手の票がこちらの票になるのですから、非常に効果が大きいです。

 このような不安を煽るやり方は、政治でもよくあります。どうかなぁ?と思う研究ですが、保守派の支持者は臆病な人が多いという研究もあるので、特に効果的だったかもしれません。
(関連:保守派とリベラル派、怖がりで臆病者なのはどっち?という実験)

 また、保険や健康関連商品など、不安を煽ることによって売っている製品は多く、私はこれらについても批判的です。


●トランプ陣営にフェイスブックが社員を常駐させて協力

 もう一つ予想以上で驚いたのが、フェイスブックの話でした。フェイスブックが批判を受けていたのは、こうした「洗脳」のような活動の舞台になっていたためだと私は思っていました。が、フェイスブックはトランプ大統領陣営にそれ以上の関わり方をしていました。

 なんとターゲット広告に関する技術の活用方法を教え込むため、選挙期間中、パースカルのオフィスに共和党支持のフェイスブック社員が常駐するなど、この作業にフェイスブックが協力していたのです。そんなに深く関わって入れ込んでいるとは予想外。そりゃ批判もされますわ。

 「われわれはテクノロジー企業」とフェイスブックは繰り返し主張しています。フェイクニュース対策やこのターゲット広告の問題などについては、「真実の裁定者にはなりたくない」とザッカーバーグさんも語り、対応に消極的です。コンテンツの選択と分類は編集であり主観を伴うため、そういったことはしたくないという言い訳です。

 ただ、特定の政治家のにこれだけ首を突っ込んじゃうとあれですね。単にビジネスの相手ということで、儲かるから積極的に関わっていただけとはいえ、本当に政治的に中立でありたいのであれば、こういうことはすべきではありませんでした。

 また、今の高収益体質を維持したいがための方便でしょ?という指摘もあります。ニューヨーク大学スターンスクール(経営大学院)のスコット・ギャロウェイ教授は「コンテンツを作り、その対価として広告費を得ていれば、それはメディアだ。FBは高い利益率や社会的な影響力を謳歌しているが、メディアとしての責任を受け入れていない」と批判しています。

 このあと書くロシア系など、問題のあるアカウント数は470もあり、1000万人以上が閲覧した可能性があると当初は述べていたのですが、現在では1億2600万人に上方修正したとのこと。これはそれだけフェイスブックが儲けた、という話でもあります。


●ロシア政府はアメリカ国民の対立煽りでフェイスブック利用

 で、ロシア政府による選挙介入の話も。昨年の米大統領選で、ロシア政府につながりのあるメディアや機関がFBで広告やコンテンツを投稿、米国の民意をゆがめたと批判されています。

 ロシアの場合も上記のターゲット広告をうまく利用。ただ、目的はやや異なります。ヒラリー・クリントン候補を直接叩く広告も作っていたものの、社会の分断を煽る目的のものが多かったそうです。

 例えば、「テキサスの心」という広告の場合、ネット上でテキサスのイスラム化を阻止するための集会を企画、フェイスブック上で告知。これと同時に、親イスラムの「米国イスラム教徒連合」は「イスラムの知恵を守ろう」と称する広告で、同日同時刻に同じイスラム教センターに集まるよう呼びかけました。

 全く目的が正反対の勢力が同時に集会をすれば、トラブルになるのは当然。思惑通り、彼らは揉めてくれました。そして、ロシアは遠く離れたところで、彼らが争う様子をニヤニヤ眺めていたわけです。

 こうした対立煽りは注目度を高めるという目的で、2ちゃんねるまとめサイトも積極的に利用しているみたいですね。過去の2ちゃんねるの情報漏えいにおいて、管理人自身が掲示板で荒らし行為をしていたことが判明…といった話を思い出しました。
(関連:2ちゃんねる個人情報流出(漏洩)事件まとめ ラノベ作家杉井光など)


●トランプ陣営、フェイスブックの個人情報を不正に入手し利用

2018/04/26:大統領選でトランプ陣営が使った選挙コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカが、フェイスブック利用者の個人情報を不正に入手し、選挙戦略構築に活用していたと報じられていました。不正に取得した個人情報は5000万人を超えるともいわれています。

 アナリティカ社は英国の大学教授(別記事によると、ケンブリッジ大学の研究者アレクサンダー・コーガン博士)が学術目的で収集したフェイスブック利用者の情報を買い取ったそうです。

 フェイスブックによると、教授による情報収集自体は、対象者の同意を得ており問題なし。しかし、「集めた情報を第三者に渡すのは規約違反」なのだそうです。

 また、今回の場合、フェイスブックは、この教授やアナリティカ社の利用を停止しており、トランプ陣営に味方しているわけではないようでした。
(トランプ陣営、個人情報不正利用か=FBの5000万人超-米紙:時事ドットコム 2018/03/18-14:39より)


●配偶者より詳しく性格が理解できる「いいね!」分析

2018/05/24:フェイスブックのパーソナリティー分析について補足。米スタンフォード大学経営大学院のミカル・コジンスキー助教授らは、人間のパーソナリティーの5つの大きな特徴である開放性と誠実さ、外向性、協調性、情緒の安定性について調べたようです。

 5万8,000人のフェイスブックで何に「いいね!」をしたかというデータを分析した結果、同性愛と異性愛の男性を88%の確率で判別。アフリカ系か白人かは95%の確率で判別でき、民主党支持者か共和党支持者かも85%の確率で分かったそうです。

 「いいね!」10件で同僚の研究者より、「いいね!」70件で友だちより、「いいね!」150件で家族より、「いいね!」300件で配偶者より詳しくその人の性格が理解できるようになったといいます。


●フェイスブックやケンブリッジ・アナリティカが告発者に法的脅迫、報復の同性愛暴露も

 フェイスブック個人情報の不正利用をしたという前述のケンブリッジ・アナリティカは、この研究を利用していました。そして、トランプ氏が全国的に300万票も民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏に負けていたにもかかわらず、4万票の僅差で3州を制して大統領選に勝利できたのは有権者データを分析・駆使したネット戦略のおかげと喧伝してきたそうです。

 ただ、前述のようにそれは不正利用あってこそだったと判明。この告発をした方は、ケンブリッジ・アナリティカだけでなく、フェイスブックからも執拗な法的な脅しを受けていたとのこと。これもフェイスブックの罪ですね。

 また、告発後の報復として、告発者が同性愛者であることも暴露されます。暴露した人物は、告発者が母親に同性愛者であることを告げていないことを知っていたといいます。クズすぎますね。ただ、幸い母親は受け入れてくれたとのこと。
(時価総額1,200億ドルを失ったFacebook ケンブリッジ・アナリティカの衝撃 (1/2) 木村正人 2018年04月05日より)

 同性愛の暴露では、日本では学生が亡くなるという事件も起きており、人を殺しかねない鬼畜の所業です。ケンブリッジ・アナリティカは、「候補者にダメージを与えるため収賄や売春婦を使ってワナにかけることも辞さない」と発言したことも明らかになっており、これでもかというほどクズです。


●アメリカやウクライナに介入、ロシアの情報工作企業IRAとは?

2018/07/22:「ロシア政府はアメリカ国民の対立煽りでフェイスブック利用」の項目で書いた話に関連するものがあったので追記。

・米司法省は2018年2月中旬、2016年の米大統領選にロシアが介入したとして、「インターネット・リサーチ・エージェンシー(IRA)」、IRAに資金拠出していたとされる1人、IRAに在籍していた12人を起訴。
・IRAは2014年ごろからフェイスブック、ツイッターなどのソーシャルメディアを利用して米国に対する情報工作活動を始め、米大統領選のあった2016年夏には80人以上の従業員が対米工作に動員された。米国人を装った多数の偽アカウントの開設と投稿、ブログの運営、政治広告の掲載などでトランプ氏を支持し、対立候補だった民主党のヒラリー・クリントン氏を攻撃する情報を流した。米国内でのデモ活動の呼びかけもしていた。
・IRAは対米工作のみならず、ロシアと対立するウクライナ政権やロシア国内の反体制派を攻撃する情報工作も担ってきた・2015年中旬には全体で800~900人の要員を抱えていた。

 この情報があったのは、プーチンがトランプに対抗意識むき出しの理由:日経ビジネスオンライン(池田 元博 2018年3月9日)というタイトルの記事。プーチン大統領とトランプ大統領の関係の方がタイトルになっています。

 もともとトランプ大統領はプーチン大統領に好意的でした。ところが、後に前述のような詳細が判明するロシアの介入疑惑が出たために、トランプ政権はロシアとの関係改善どころか、強硬姿勢を取るようになったとのこと。はっきりと書いていないものの、たぶんロシアに甘くすると関係を疑われるためでしょうね。

 一方、ロシアはもともと大国意識があり、アメリカが大嫌い。プーチン大統領としては、選挙のために強く見せたいという魂胆もあり、盛んにアメリカを叩いていたという解説でした。どこの国の政治家も浅はかですね。


●トランプ支持者や右派が集うSNSパーラー、ロシア企業が支援

2021/02/11:アメリカではその後、トランプ大統領が煽ったせいで支持者が議会を占領するというテロが発生。これを受けて、フェイスブックはトランプ大統領の動画などを削除。これにより、トランプ大統領支持者がフェイスブックを叩いていましたが、前半で書いていたようにフェイスブックはむしろトランプ大統領を熱烈に支援し、選挙の当選に貢献していた時期があります。

 テロ助長のせいでフェイスブックだけでなく、ツイッターもトランプ大統領のアカウントを削除。また、それ以前からツイッターは多少対策をしていました。そこで右派が流れたのが右派系の別のSNS。特に米SNSパーラーは、右派が多く集まり、今回のテロ計画の相談に使われたり、殺害予告が出たりするなど右派に好んで使われました。

 一方、このパーラーが運営するために利用していた、アマゾン・ドット・コムのクラウド部門「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)などの取引先はサービス提供を打ち切り。テロ計画に自社サービスを使わせない…というのは、IS(イスラム国)対策のときから行われているものでこれは当然でしょう。ツイッターなんかもISのときはもっと多量にアカウントが削除されていました。

 ただ、私が懸念していたのは、結局、お金持ちが多い右派が支援すれば、やりたい放題のサービスができてしまうということ。実際、似たような動きを伝えたニュースがあり、極右に人気の米SNSパーラーが一部再開、ロシアIT企業が支援 | ロイター(2021年1月19日)という記事が出ていました。

 ただし、右派資本ではなくロシアというのがトランプ大統領らしいですね。トランプ大統領陣営とロシアとの関係は繰り返し問題が出てきていました。また、パーラーはジョン・マッツェ最高経営責任者(CEO)の奥さんがロシア人で、ロシアにも渡っており、以前からロシアとの関係が疑われていたという会社でもあります。

<米国の極右勢力が多く利用する米新興SNS(交流サイト)「パーラー」の運営会社は、ロシア人が所有するIT(情報技術)企業の支援を得て、サイトを部分的に再開した>
<サイトが使用するIPアドレスはDDoSガードという会社に属しており、専門家のロナルド・ギルメット氏によると、同社はロシア人男性2人が支配権を持ち、サーバーに大量のデータを送り付けて通信機能を停止させる「DDoS」攻撃の対策サービスなどを提供している>


●パーラーCEO解任も右派路線は継続?そもそも共和党系の企業だった

 ところが、上記から2週間ほど経ってから、機能復旧に取り組んでいたジョン・マッツェ最高経営責任者(CEO)が取締役会で解任されます。私はこの理由がよくわからず、不思議でした。ネットの反応を見ると、「極右路線からの決別」といった理解でしたが、正直、本当かな?という感じです。

 で、記事を探してみると、そもそも有力役員がもともと右派共和党系の会社であったとわかり、驚きました。なので、多少軟化したとしても右派路線はそのままなのではないかと思われます。また、「有力共和党支持者が中心役員だった」という事実からすると、かなり前から右派だけが集って好き勝手できるSNSを準備していた…ということだと考えられますので怖いですね。

<SNS(交流サイト)「パーラー」の米運営会社が、ジョン・マッツェ最高経営責任者(CEO)を解任したことが3日、明らかになった。米共和党の大口献金者が主導する取締役会と運営方針をめぐり対立したもようで、先行きの不透明さが深まっている>
<(引用者注:同じ右派陣営で、在任中はトランプ大統領を熱烈に支持していた)米フォックスニュースが入手した社員に宛てたマッツェ氏の文書によると、共和党の大口献金者として知られるレベッカ・マーサー氏がパーラーの取締役会を支配し、1月29日にCEO解任を決めたという。マッツェ氏は「過去数カ月にわたり、運営方針について(取締役会から)継続的な抵抗に遭っていた」と説明した>
(トランプ氏支持者利用のSNS「Parler」、CEOを解任: 日本経済新聞 2021年2月4日 より)


●ザッカーバーグCEO、ベンチャーキャピタルに嫌がらせしていた

2020/07/25:本塁打で稼ぐ 勝ち組VCに見る「ベーブ・ルース効果」  :日本経済新聞(2018/4/23 2:00)は、ベンチャーキャピタルが小さく投資して大きく儲けた例を紹介した記事。フェイスブックもそうして投資された企業なのですが、そのフェイスブックが買収したワッツアップはフェイスブック以上の成功例とされていました。米のベンチャーキャピタルであるセコイア・キャピタルは6000万ドルをワッツアップに投資し30億ドルのリターンを得たそうです。

 おもしろいのは、このセコイアとフェイスブックに因縁があったこと。投資してくれなかった銀行を企業が恨みまくり…というのはトヨタがやったことがあるんですけど、このふたつの関係は逆でした。なんと投資しようとした、セコイアをザッカーバーグさんがけちょんけちょんに馬鹿にしたことがあるんだそうです。わざわざ会う時間を設けていながら嫌がらせ。ベンチャーキャピタルの貴重な時間を無駄にすることになったので、非常識で迷惑ですね。

<フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は買収の10年前に、セコイアのパートナー、マイケル・モーリッツ氏に恨みを抱いていたショーン・パーカー氏にけしかけられてセコイアへの売り込み会議にわざと遅れた>
<その会議はいたずらが目的で、ザッカーバーグ氏にセコイアから出資を受ける気は毛頭なかった。ザッカーバーグ氏はパジャマ姿で到着すると、「投資を見合わせるべき10の理由」と題した米著名テレビ司会者のデビッド・レターマン風の皮肉に満ちた売り込み資料を提示した>


●アメリカの2億人の詳細な個人情報が野ざらしに

2011/12/20:トランプ大統領を応援する人は、太った人の写真を見てバカにするのが楽しみという調査があったそうです。有り得そうな話ではあるものの、トランプ支持者をコケにするために作ったウソのようにも見えます。

 ただ、今回、トランプ大統領の当選に尽力した調査会社が、その太った人を笑うスレのログをわざわざ集めていたことが判明。そうなると、マジかもしれないと思えてきました。

 太った人を笑うスレの話ってのは、実を言うと余談的なもの。今回使う米有権者2億人弱の個人情報1.1テラバイト分がうっかり流出|ギズモード・ジャパン(2017.06.20 19:03)という記事は、個人情報が見える状態になっていたというのがメインの話です。

 しかも、ただの個人情報じゃありません。銃規制に反対かどうか、幹細胞研究に反対かどうか、中絶に反対かどうか、"「なんでそんなことまで知ってるんだ!」と叫びたくなるようなデータばかり"が流出してしまいました。

 この情報を収集していたのは、トランプ大統領当選を支えた共和党全国委員会(RNC)が選挙運動で雇ったマーケティング会社Deep Root Analytics。米Gizmodoからの取材に対し、事実に間違いないと認めており、否定しているわけではありません。

 なんと"アメリカ全人口の62%にあたる1億9800万人の有権者の個人情報1.1テラバイト分がウェブに野ざらしになっていた"といいますから、スケールのでかいうっかりミスでした。


●トランプ大統領支持派は太った人の写真を見て笑うのが好きという調査

 この話は日本ではほとんど話題になりませんでしたし、私も妙なところが目が行ってしまいました。これまた日本では話題になっていなかったものの、r/The_Donaldに集まるトランプファンについて調べたFiveThirtyEightによると、r/fatpeoplehateで太った人の写真を見て笑ってたことがわかったそうです。

 これだけだと正直胡散臭い話。トランプ大統領支持派が下品であることを知らせるために、わざと悪い話を書いているのでは?と疑ってしまいます。

 ところが、既に2015年に削除されてしまっていた太った人たちの写真をひたすら上げて笑うスレ「r/fatpeoplehate」を、この調査会社がいっしょに保存していたため、一気に信憑性が増してきました。

 このスレというのは、掲示板「reddit」にあったもの。「日本の2ちゃんみたいな掲示板」と説明されており、保守派が多いという政治的なイメージとしても近さを感じます。今回の大統領選ではredditがトランプ支持派の溜まり場になっていたそうで、「しかしたらredditユーザーと有権者登録履歴をマッチングする試みかもしれません」と記事では憶測していました。

 なお、「reddit」そのものに支持者が多かったということもあるのか、肥満の人を馬鹿にするスレ以外にもマウンテンバイク、スペイン語のスレのログなども残っていたとのことでした。


●というか、トランプ大統領も太りすぎじゃないの?

 ところで、私が思ったのは、そもそもトランプ大統領も太りすぎではないか?という疑問。太っているのはお前じゃん!と思った、北朝鮮の金正恩第1書記が、「腹が出た指揮官は戦争できない」と非難していた件を思い出しました。
(関連: 異常者でブタの金正恩…北朝鮮の朝鮮中央通信があり得ないミス犯す)

 で、実際、トランプ大統領は太っている感じです。タイトルだけで知りたい情報があるドナルド・トランプ氏、健康状態を公表「体重は107キロ」 しかし121キロという説も( The Huffington Post | 執筆者: Michael Calderone 投稿日: 2016年09月15日 17時26分 JST)という記事がありました。

 過去にやった世界の首脳の身長 メイ首相,習近平総書記,メルケル首相,マクロン大統領,トルドー首相,トランプ大統領,プーチン大統領などによると、彼の身長は191cm。BMIと適正体重 - 高精度計算サイトでBMIを計算すると、107kgの時点でBMIは29.33であり、肥満(1度)で適正体重より26.74kgも重いと診断されました。

 BMIは30以上でさらに肥満の程度が重いとされてしまうので、29.33はぎりぎりの数字でもあります。なので、当然、121kg説だともっとひどくなります。BMIは33.17で、肥満(2度)。適正体重よりも40.74kgも太いということになりました。

 太っちょなトランプ大統領を支持する人らが、同じように太った人たちを普段バカにして笑っているというのは純粋に不思議に思います。


【本文中でリンクした投稿】
  ■異常者でブタの金正恩…北朝鮮の朝鮮中央通信があり得ないミス犯す
  ■保守派とリベラル派、怖がりで臆病者なのはどっち?という実験
  ■2ちゃんねる個人情報流出(漏洩)事件まとめ ラノベ作家杉井光など
  ■世界の首脳の身長 メイ首相,習近平総書記,メルケル首相,マクロン大統領,トルドー首相,トランプ大統領,プーチン大統領など
  ■アイン・ランド ティーパーティーの母・20世紀アメリカで聖書の次に影響力を持った小説

【その他関連投稿】
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