「茶色い牛の牛乳からでしかチョコレートミルクは作ることができない」と考えているアメリカの大人が7%ともいるという衝撃のアンケート結果がありました。ただ、さすがにネタではないか?という話も出ています。
2023/06/08:
一部見直し
●アメリカ人の7%「チョコレートミルクは茶色い牛の牛乳」と回答
2011/12/21:米国酪農イノベーションセンターが牛乳について調査したところ、まず48%が「チョコレートミルクはどうやってできるのか知らない」と回答。これは別に良いのですが、さらに7%が「茶色い牛の牛乳からでしかチョコレートミルクは作ることができない」と考えているという衝撃の結果が出たというニュースがありました。マジかいな?という話です。
この話があったのは、
米国の大人の7%「チョコミルクは茶色い牛の乳」 ナリナリドットコム6月21日(水)19時38分という記事でした。同じ話題を取り上げた別記事についた
はてなブックマークの人気コメントでは、これに乗っかる反応などがありました。
“コーヒー牛乳はくろいうし、イチゴ牛乳はうしのち。(よつばと脳)”(misomico 2017/07/06)
“うんこと間違えてなくてよかったε-(´∀`*)ホッ”(gui1 2017/07/05)
私は、白黒のホルスタインなら、白いミルクじゃなくて、チョコチップ入りミルクがふさわしいのではないかと思います。
●「チョコレートミルクは茶色い牛の牛乳」の回答はネタか?本当か?
そういうネタ的な話は置いておいて、真面目な話。記事では、「トランプを大統領に選ぶ国民だからなあ…」という反応がありました。フェイクニュースを信じる人が多いアメリカならあるいは本当に?という感想でした。ただ、フェイクニュースで言えば、日本でもちょうどトランプ大統領支持者と似たようなタイプの人がフェイクニュースに騙されています。日本人もアメリカ人のことを笑えないでしょう。
また、そもそもこれはさすがにネタ回答ではないか?という反応も、
はてなブックマークの人気コメントでは、ありました。アンケートに真面目に答えずに、ふざけて選択肢を選んでいる人がかなりいるのではないかという予想です。
“個人が特定されない形でこんな問題聞いたらネタに走る奴がいるという事であって本気でこのヨタを疑いもなく信じてしまう方もヤバイ。”(sekiryo 2017/07/06)
“こういうの見るたびにアメリカ人はけっこうジョークでアンケートに回答する人がいるので参考にならないし、それに対して日本人が真面目に受け止めてる。国民性やなぁと思う。”(karukaru7 2017/07/06)
なお、「個人が特定されない形で」とありますが、アンケート調査などでは、個人を特定されてしまう場合にも別の理由で大きく結果が歪むことが予想されます。特にデリケートな質問の場合そうなりますね。匿名性ってのは、調査においてはむしろ大事なポイントであり、ここを変えるのは難しいところがあります。
●質の高い調査では虚偽回答もあらかじめ考慮し、対策済み?
また、こうしたアンケート調査では設問づくりが腕の見せどころのはず。普通は虚偽回答を少なくする工夫がなされているのではないかと思います。で、検索したものの、それらしき話は見つからず。うーん、アンケート調査などでは、どれくらいここらへんが考慮されているんでしょうね?
とりあえず、以下の
アンケート調査の方法は書籍の紹介かなにかです。ここの見出しを見てみると、「質問に対する回答者の虚偽の回答」という項目が見られますので、虚偽回答が含まれることはあらかじめ想定されており、何らかの対策があるんじゃないかと予想。ただ、詳細は不明でした。
<購読文献:アンケート調査の方法
・第3部(第13章~第14章) パソコンの利用の仕方を説明。
B.標本調査か全数調査かを問わずに発生する非標本誤差
①質問に対する回答者の虚偽の回答②回答者による質問の意味の取り違え
③回答者の不在や回答拒否による調査不能
④調査員の不正
⑤調査データを集計する際の計算ミス
⑥データ解析を進める際の調査データの入力ミス
大きさを理論的に考察することは出来ない。調査の各プロセスで非標本誤差の発生の原因となる要因に十分二対処しておくとともに、非標本誤差の発生をチェックできるような対策を講じておく必要がある。>
●日本人は真面目だからあり得ない?実は国勢調査すらデタラメ
あと、前述の「チョコレートミルクは茶色い牛の牛乳」というトンデモ回答が7%あったアメリカと比較して、日本人は真面目うんぬんって話も出ていたのですが、国勢調査がめちゃくちゃなことを伝える、"河北新報 東北のニュース/“酷”勢調査 記入漏れ・誤記多発 市町村職員悲鳴"(2010年10月16日土曜日)という記事も過去に出ていたんですよね。
この記事によると、2010年の国勢調査では、"記入漏れや誤記が多発して"いたといいます。これは過去の調査にないものでした。過去の調査との違いは、"今回の調査から「封入提出」が採用され、国勢調査員が回収時に確認しなくなった"こと。これが誤記続出の原因だと考えられています。
http://www.kahoku.co.jp/news/2010/10/20101016t11035.htm
宮城県内のある町の国勢調査担当部署は「学歴が書いていない」「名前だけで、出生の年月がない」「名前すらない」…、マークシートの記入の仕方にもミスだらけ…と、たいへんなことになっていました。色麻町の担当者は「完全な調査票は50枚に1枚ぐらい。きちんと仕上げるのに1世帯で30分かかる場合もある。電話で問い合わせても不在の世帯が多い」と嘆いていました。
これは回答者側よりも、調査項目の作った調査側の問題の可能性があります。ある自治体の幹部は「調査員によるチェックが機能しなくなったのだから、国は調査項目をもっと絞り込むべきだった。例えば国民全員に学歴を尋ねる必要があるのか。現場を知らなすぎる」と国に矛先を向けていました。
この調査項目の多さは私も疑問に思っていたんですよね。安全に関する話で口を酸っぱくして言っているように、「ルールを守らないやつが悪い」と怒っても問題は解決しません。守りやすいしくみを考えるというのはたいへん重要なことであり、面倒なアンケートというのはそれだけで回答の信頼性がぐっと低下すると予想されます。
以前ひっかけ問題みたいなアンケートを作って「ほら、だから調査はデタラメだ」と主張している方がいたのですが、これはアホな主張なんですよ。本来、回答者が誤解せずに回答しやすいアンケートというのを、作る側が工夫せねばならないのです。ひっかけ問題なんかもってのほかでした。
とはいえ、アンケート作りに専門性がいるという意識は、きっと皆さん持っていないでしょう。アンケート調査は手軽にできるので、最近いろいろなところで行われているのですが、勉強不足のためにかなり精度の低いものが多くなっているのでは?と疑っています。
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