当初は「東日本大震災の犬の話 ~飼い犬と災害救助犬~」というタイトルで書いていた投稿。今後、その他の災害救助犬や警察犬の話も追記して行こうと思います。まず、最初に<10人以上90分で未発見の不明者、警察犬が自宅すぐ近く3分で発見>という話を追記しました。
2021/07/10(冒頭に追記):
●10人以上90分で未発見の不明者、警察犬が自宅すぐ近く3分で発見 【NEW】
●10人以上90分で未発見の不明者、警察犬が自宅すぐ近く3分で発見
2021/07/10:岐阜県高山市で2021年6月1日、高齢女性が行方不明になり、家族や警察官10人以上で約1時間半捜索しましたが、見つかりませんでした。ところが、その後、出動要請を受けた警察犬の「アンジー」が女性の枕の匂いを嗅ぎ取り、わずか3分で発見したそうです。女性は自宅から約30mしか離れていない民家と民家の間で座り込んでいたといいます。
女性はすぐ近くにいたため、警察官は役立たず!と思う人もいるでしょう。これで納得してもらえるかわかりませんが、人間が見つけられなかった理由は、<10人以上で90分探し未発見→警察犬1匹が3分で発見…自宅から30m先の不明者が見つからなかったワケ>(6/30(水) 16:21配信 東海テレビ)によると、周囲が暗かったため、警察官もかなり近くに行くまで女性の姿に気付かなかったとされていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/825188ee11d098650169d64d39bca146bf608b94
ところで、この警察犬の名前のアンジーというのは、愛称であり本名ではありません。本名は「アンジーオブグリーンクラウス」という何やら高貴そうなお名前。載っていた写真ではよくわかりませんでしたが、警察犬で多いシェパードですかね。最近うちの前を散歩しているシェパードよりだいぶ細身に見えました。9歳のメスだそうです。
「アンジーオブグリーンクラウス」は警察がつける名前っぽくないと思ったら、ブリーダーから譲り受け、警察から依頼された民間人の谷向さんが飼育・管理しているとのこと。普段は谷向さんが営むペットホテルで一緒に暮らしていて、出動要請があると現場に向かうそうです。外国人みたいな名前のセンスですが、アンジーの両親はともに日本産で静岡県生まれともありました。
●世界を泣かせた写真の女性が泣いていた理由は飼い犬だった…
2011/12/31:私は動物が好きなので、動物に関する話もときどき投稿。中でも特に犬が好きですので、犬に関する話はすぐ泣いてしまいます。東日本大震災の関連では、この犬について心に残った話が二つありました。ひとつは、元記事消がえちゃっているのですが、<東日本巨大地震:世界を泣かせた写真の中の主人公 | Chosun Online | 朝鮮日報>という記事の話です。
<彼女があれほど悲しそうに泣いていたのは失った愛犬のためだった。
今年3月11日に大地震と津波が日本を飲み込んだ直後、1枚の写真が世界の人々の胸を締め付けた。ある若い女性が、がれきの山となった村で、地震で寸断されたアスファルト道路の端に座り込んで泣いている写真だった。横に赤い長靴を並べ、裸足のまま座っていた姿が印象的だった。しかし、当時この写真を撮影したAP通信の写真記者も、女性があまりにも悲しそうに泣いていたため、名前すら聞けなかったという>
http://www.chosunonline.com/news/20110409000015
英紙デイリー・メールによってこの女性の身元が判明。名取市の28歳の女性でした。地震が発生したときは家にいて、水や乾電池を購入しようと、恋人の母親と共に車でスーパーに向かいました。水道や電気が途絶えたためでしたが、大きな被害はなかったため、その時点では二度と家に帰ることができないとは想像していませんでした。
家を出るとき、飼っていた13匹の犬が「キャンキャン」と吠えていたため「大丈夫だよ」と言ってなだめて出かけます。ところが、2日後に家に戻ると、門があるはずの場所には倒れた建物の残骸だけが散らばった状態だったそうです。ただ、諦めずに犬探しをしたところ、2匹と再会することができたそうです。
2ちゃんねるまとめサイトのニュー速VIPブログでも、
「世界を泣かせた写真の中の彼女」 の詳細が判明としてこの話は取り上げられていました。以前もこれ読んだことがありましたね。ただ、今探していたら別のまとめサイトが最初出てきて、「ビッチ」とか「チェンジ」(たぶん好みじゃない女性なので変えろという意味)とかさんざんで、実際の元スレの流れもこっちの方が近い内容だったようです。
ハム速という別の2ちゃんねるまとめサイトが原発事故関連の話題で、意図的に間違いを指摘する部分を消して、デマを広げやすいようなまとめ記事を作ってちょっと問題になりました(本来ならもっと問題になるべきですけど)が、編集者によってこうも変わるもんなんだなぁと思い知りました。
●遺体しか発見できないと災害救助犬は悲しむ…「生存者がいない」と落胆
もう一つは、
嗅覚を失うまで行方不明者を捜し続けた“小さな勇者” 災害救助犬が被災地で見た「とり残された弱者」の悲哀(ダイヤモンド・オンライン、吉田典史)であった災害救助犬の話です。警察犬は地面の臭いをかぎ、生存者や犯人などを探し出すのに対し、災害救助犬は空気中の臭いから生存者を発見するのですが、このときは犬の様子が違っていたといいます。
<しばらくすると、犬は皆のほうをじっと見る。背中の毛が逆立っている。災害救助犬調教師の村田忍さんは、こう語る。
「あの場所では、遺体しか見つけられなかった。レイラは、生存者を探すように訓練されている。だから遺体を見ると、『どうしたらいいの?』と相談をするためにそばに寄ってくる」
村田さんは、レイラの顔つきやしぐさなどからメッセージを感じ取る。それは、「発見したけどどうも違うよ」といったものなのだという>
<村田さんは、1週間で12キロ痩せた。隊員や団員らも食事はあまりしなかったという。
「あのときの心理状態は、普通ではなかった。目の前のことが、理解できる範囲を越えていた。精神を冷静に保つために、感情とか食欲を抑え込んでいたのかもしれない。レイラも、次第に落ち込んでいった」
災害救助犬は、生存者を探すことが使命。しかし、1人も見つからない。遺体を発見するたびに、レイラの表情は曇っていく。村田さんはその心理を説明する。
「この子は、きっとヘコんでいたのだと思う。生存者を見つけると、私が誉める。だけど、あのときはそれができなかった」
そんなレイラに気を使う隊員や団員が、捜索の休憩の間、家の中に隠れ、生存者のふりをする。だが、犬はそれを見抜く。村田さんは、苦笑いを少しする。
「ありがたいことだけど、この子は頭がいい。人間のその思惑を見抜く。使命感が強いから、どんどんと落ち込む」
(中略)1週間でレイラは体重が半分になった>
このとき村田忍さんは、「レイラが災害救助犬としての使命を終えることも、覚悟していた」としていました。犬の嗅覚は良いのですが、遺体の臭いをたくさんかぐと、その臭いが強過ぎるために嗅覚が弱くなり、災害救助犬としては働くことができなくなるのだというのです。実際、救助犬として働ける嗅覚は、やはりその後失ってしまったとされていました。
なお、捜索活動の初期出動は当然早い方が良いのですが、ボランティアである村田さんは翌日の現地入り、警察犬は数日後だったとのこと。組織であるがゆえに現状これ以上は難しいとされていました。現在の組織の初動ではかなり手遅れになっているというのが現実のようです。
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