今までも書いている2つの会社ですが、今回は両方の話です。
グリーが成長した理由は人 その3 ~過酷な環境と田中良和社長の吸引力~で元にした
グリー躍進、本当の理由(後編)磁力生む田中流マネジメント(要登録 日経ビジネスオンライン 2009年10月28日 井上 理)はなにぶん古い記事ですので、内容もすっかり忘れていました。
で、今回改めて田中良和社長のインタビューを読んでいて、世代は違いますが、史上最年少上場社長のジョブセンスの村上太一さんとすごく似たことを言っているのでびっくりしました。
正確には田中良和社長の方が先の発言で、私が読んだのも先なのですが、村上太一社長がすごくITを理解していると感じたのは、おそらくこの田中良和社長のインタビューを読んだことも素地になっているんだと思います。
ということで、共通点。
●優秀な人材が何より大切。
[田中良和社長]
(楽天で働いたことによって)「ベンチャーというのは事業の内容も重要だけれど、いかに優秀な人を採れるかが事業の正否を決めるんだなとか、要所要所で来た人材が、その人でなければできない結果を出すことで、会社って成長するんだなとか、そう思うようなった」
[村上太一社長]
(上場の理由は)「知名度を高めて、優秀なエンジニアを集めたかった」
「ネットの世界って、社員が多ければいいモノが生まれるわけではありません。1人の天才エンジニアが、世界を変えるサービスを生み出すことがある」
(
史上最年少上場社長リブセンス村上太一インタビュー ~1人が世界を変えるサービス~で紹介したもの)
これは私がいろいろなところでくどく書いていますのでもう書きませんけど、「人材が要」という認識は大切です。
●現在サービスしているジャンルは重要ではない。大事なのはIT企業であるということ。
[田中良和社長]
「僕が思うのは、米国のアップルって、もはやパソコンの会社なのか、携帯の会社なのか、音楽配信の会社なのか、よく分からない。(中略)
だから、僕らもインターネット関連でエンドユーザー向けに頑張っていこうよ、ということが重要なわけで、別にSNSの会社だとか、ゲームの会社だとか、モバイルの会社という認識はないんです。個別のサービスは、その時代ごとに変わっていくものなので」
「SNSとゲームの融合というのが我々のテーマであって、僕らはいわゆるゲーム屋ではないということは昔から言っています。スクウェア・エニックスやナムコとは全然違いますよと」
[村上太一社長]
「僕らは人材仲介業ではなく、ネット企業」
「僕らの競争力は、人材仲介のビジネスモデルそのものではありません。ネット技術こそが強みなのです」
(
史上最年少上場社長リブセンス村上太一インタビュー ~1人が世界を変えるサービス~で紹介したもの)
あれ?二つだけでした。
まあ、でも、これは外すことのできない重要な部分であるとは思います。
……二つだけだと寂しいと思うので、多分必須条件ではないだろうという部分。
●お金を使うことに一生懸命じゃない。
[田中良和社長]
―― まだ独身ですよね。クルマとか、飲み会とか、そういった方面への興味はどうですか?
田中 普通に、東京都に住む、成人男性ぐらいの興味は。ただ、僕はいい車に乗るために生きているわけじゃないし、合コンをするために遊ぶために生きているわけでもない。インターネットで世の中を変えるために生きているので、優先順位は低いですよね。
―― ただ、今や、とてつもない富豪ですよね。
田中 ペーパー上は(笑)。
―― そこでぶれちゃったり、お金を使う方向に意識がいったりしないのですか?
田中 お金を得て僕は考えたんですけれど、そもそも休みの日にお金を使ってこの仕事をやっていたなということを思い出して。これでいいじゃないかと、これで満足じゃないかと思って、これをやり続けたいなということしかないですね。
[村上太一社長]
「同じ世代の起業家仲間はたくさんいますが、僕らの世代と先輩起業家の方々とは、「起業」に対する考え方が少し違うかもしれません。うまく言えないのですが、同世代には、「お金持ちになりたい」「名誉を得たい」というような野心を抱いている人が少ないと思います」
逆に二人の違いをと言うと、村上太一社長のガツガツしてない感じかな?
田中良和社長は前回
グリーが成長した理由は人 その3 ~過酷な環境と田中良和社長の吸引力~で書いたように、ワーカホリックです。
インタビューだけだと田中良和社長もガツガツした印象を受けないので、村上太一社長の場合もわかりませんが、「高度経済成長期を、グリーだけでやろう」に当たるリブセンスの話はありませんでした。
ただし、田中良和社長の「インターネットを通じて世の中を変える」に当たる村上社長の言葉はあります。
「『世界と戦う』という意識も薄いかもしれません」と村上社長は言っていますが、これは国内だけで良いと言っているのではなく、ネットサービスは「そのまま世界中で売り込める」という理由であり、むしろ反対です。
「1人の天才エンジニアが、世界を変えるサービスを生み出すことがある。そこに無限の可能性を感じるし、日本からでも世界に誇るサービスが生み出せると考えています」
という言葉は、高いところに目が行っているという意味で共通点と言えそうです。
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