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暴力団排除条例と暴対法には悪用の危険性あり


 正直あんまり興味なくてほとんど関連記事を読んでいないんですけど、軽く暴力団排除条例と暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)について触れておきます。


 田原総一朗らが「暴排条例」に反対声明- アサ芸プラス(2012年2月8日10時58分)によると、1月24日、「暴排条例」の廃止と今国会で上程予定の「暴対法」改正案に異議を唱える表現者たちが共同声明を発表したそうです。

 声明には、「暴排条例」を〈権力者が(中略)特定の人びとを社会から排除しようとするものである〉とし、〈法の下の平等〉が侵されているとしている。さらに、〈警察の恣意的な運用〉によって、各業界が〈萎縮〉し、〈自主規制の動きが浸透〉している現状から〈表現の自由が侵される〉と指摘。また、「暴対法」改正案も警察による〈通信傍受の規制緩和〉が要請されていることなどから、〈国民の基本的権利〉が危機にさらされるだろうとしている。
 声明文には20人の学者や評論家が賛同者として名を連ねている。会見に出席したのは、幅広い分野からの7人の表現者だった。ジャーナリストの青木理氏、評論家の佐高信氏、新右翼「一水会」最高顧問の鈴木邦男氏、ジャーナリストの田原総一朗氏、作家・詩人の辻井喬氏、評論家の西部邁氏、作家の宮崎学氏だ。

 「幅広い分野」とありましたが、左右のどちらからもと言うのは、確かにそういう印象を与えます。

 上記では「評論家」とだけの紹介でしたが、「保守論壇の重鎮」とも書かれていた西部邁さんは有名です。

「暴力団員と呼ばれた男と親友でしたが、東大教授や生徒から何も得たものはなかったが、彼から得るものは大きかった“悪いヤツ”を排除するだけでいいのか」

 という理由はよくわかんないものの、右側からの疑問の提示です。


 一方、佐高信さんと言う方は、

「法は本来、行為を罰するはず。『暴排条例』は“悪いヤツ”というレッテルで罰する。法の原則に反する」

 としていますが、リベラル派の人だそうです。


 タイトルに使われた田原総一朗さんは、"民放連が「暴排条例」に基づき、議論もなく警察当局に協力する姿勢を批判し、マスコミ人として危機を訴えた"そうで、

「島田紳助は1つも法律違反をしていない。なのに、どの芸能人が条例違反だとか、警察に寄り添った報道ばかり。マスコミが警察の全面的な味方になってしまっていいのか。だから、警察や検察が行き過ぎた正義感をひけらかしている」

 としています。

 ただ、田原さんはもう少し違う話を以前書いていて、そちらに私は興味を引かれました。

 田原さんの懸念としては、記事の最後の部分の方が近かったと思います。

 それぞれの立場から目前の危機を訴えたのだ。それは「ヤクザ擁護」ではなく、声明文にある「自由の死」への危機感なのだ。呼びかけ人である宮崎氏は会見の席上で、こう話した。
「条例が完全施行されて以降、表現の現場で萎縮現象が起きている。自粛の意思もなくて縮んでしまっている状態は看過できない。また、全国の組員の家族も含めると20万~50万人が警察のデータベースに登録され、社会から排除される。チャップリンまで追及された『赤狩り』を思わせる息苦しい社会になる。その背景には警察官の天下りなど、官僚の利権追求がある」

 私も「ヤクザ擁護」だと思われるのが嫌だったので、あんまり書きたくないテーマだなと思っていました。

 ただ、暴力団排除条例と暴対法には悪用の危険性があるようなのです。


 以前読んだ田原総一朗さんの記事というのは、暴力団排除条例とFBIに君臨したフーバー(日経BRネット)ですが、ここから一部引用します。

 フーバーは48年間、つまり半世紀にわたってFBI長官を務め、FBIの独裁者であり続けた。77歳で亡くなったが、死ぬまで現役でFBIに君臨した。その間、カルビン・クーリッジからリチャード・ニクソンまで8人の大統領に仕えた人物である。

(中略)

 歴代大統領は彼の能力と手腕を買っていた。だが、どの大統領も彼を信頼していたからクビにしなかったわけではない。誰もクビにできなかったのだ。

 フーバーは歴代大統領のプライバシーを徹底的に調べ上げて弱みを握り、極秘ファイルをつくった。アメリカの数多くの要人たちのプライバシーも同様に調べ上げ、極秘ファイルをつくった。フーバーをクビにしようとしたり、楯突こうとしたりするものなら、その極秘ファイルをもとにスキャンダルが表沙汰にされてしまう。誰もがそれを恐れたのである。

(中略)

 フーバーはアメリカきっての正義感の持ち主であり、アメリカきってのスキャンダリストでもあった。「アメリカの平和と安定を、何としても守らねばならない」という正義感に燃えていたのである。

 私が言いたいのは、正義感というものが持つ危険性についてである。「アメリカの平和と安定を守る」という強い正義感ゆえに、謀略を尽くし、法をねじ曲げ、そして相手を陥れながらも突っ走る。著名人への諜報活動や恐喝、政治的な迫害を次々と行う。信念に裏打ちされた正義感が彼をそうさせたのだ。

 アメリカで一番恐れられた男フーバーを見ると、正義感とはかくも危険なものと思わざるを得ない。

 これは先の記事の『赤狩り』の件です。

 そして、懸念している部分は以下です。

 昨年10月1日に東京都と沖縄県で暴力団排除条例(暴排条例)が施行され、それにより日本全国で暴排条例が整備された。この条例は、権力者が国民の間で線引きを行い、特定の人々を社会から排除しようとするものであること、また警察の恣意的な運用により表現の自由、報道の自由、通信の自由、結社の自由など基本的権利を奪うものであること、などの問題を含んでいる。

 暴排条例により暴力団関係者との食事や付き合いをすべて違法とすることができる。通信傍受の規制緩和やおとり捜査・司法取引の積極的な導入が行われる可能性が広がる。そうなればまさに日本の警察が手本とするFBIのやり方と同じで、それが行き過ぎれば強大な権力を持つフーバーの再来を招く。

 特に私が問題だと思ったのは「恣意的な運用」です。

 『誰が小沢一郎を殺すのか?画策者なき陰謀』作者カレル・ヴァン・ウォルフレンの小沢裁判の見方で書いたように、法の弾力的な運用というのは一見良いことのように見えますが、権力を生み、相手によって有罪にしたり、罪を問わなかったりといった非常に問題のある行動が可能になります。

 暴力団排除条例や暴対法がもしそういった運用が可能なものであれば、政治家など一部の人を標的とするための強力な武器になりかねませんので、その点には懸念を示しておきます。


 関連
  ■『誰が小沢一郎を殺すのか?画策者なき陰謀』作者カレル・ヴァン・ウォルフレンの小沢裁判の見方
  ■検察による政治介入の歴史
  ■小沢一郎裁判に疑問を持つ人たちの意見
  ■死刑が執行されたが、冤罪、誤判の可能性がある事件 ~藤本事件~
  ■痴漢冤罪と悪魔の証明
  ■その他の社会・時事問題について書いた記事

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