いけ [ 池 ]
① 地面を掘って,水をたたえたところ。主に庭園に風趣を添えるためにつくる。
② 地面にできたくぼみに水のたまったところ。普通,湖沼より小さいものをいう。
③ 硯(すずり)の,水を入れるくぼみの部分。海。 ←→ 陸(おか)
ぬま [ 沼 ]
一般に,水深5メートル 以内の水域。水草が茂り,透明度が低い。湖との区別は明確でない。
みずうみ [ 湖 ]
〔水海の意〕
周囲を陸地で囲まれたくぼ地で水をたたえた所。池や沼よりも大きく,沿岸植物が生育できない深い湖盆(5メートル 以上)をもつもの。
池
1 くぼ地に自然に水がたまった所。また、地面を掘って水をためた所。ふつう湖沼より小さいものをいう。
2 硯(すずり)の水をためるところ。海。
デジタル大辞泉
沼
湖より浅い水域。ふつう、水深は5メートル以内で、フサモ・クロモなどの水中植物が繁茂する。
デジタル大辞泉
湖よりも浅く深さ1~5mくらいで,沈水植物(エビモ,フサモのように葉,茎が水中にある)が繁茂するもの。もっと浅くなると沼沢(しょうたく)といい,抽水(挺水(ていすい))植物(ヨシ,マコモなど)が繁茂するようになる。
百科事典マイペディア
湖
《「水海」の意》周囲を陸地で囲まれたくぼ地に水をたたえる水域。池や沼よりは大きく、沿岸植物の侵入できない深さのもので、ふつう最深部が5メートル以上をいう。
デジタル大辞泉
陸地に囲まれた静止水塊で,海とは直接に連絡していないもの。深さと植生によって湖,沼,沼沢に,成因的には浸食,せき止め,爆発,構造盆地または陥没によるものに,また湖水の塩分の濃度によって塩湖,汽水湖,淡水湖に分類される。
百科事典マイペディア
みずうみとぬま。陸地に囲まれたくぼ地にできる静止した水塊。湖沼学では、深くて沿岸植物の侵入しないものを湖、浅くて沈水植物の生育するものを沼という。
デジタル大辞泉
池(いけ)は、地表上の淡水で覆われた領域。通常、湖ほどには大きくないものを指す。同様のものを沼(ぬま)と言うこともあるが、特に明確な区別はない。両者をまとめて池沼(ちしょう)と言うこともある。
慣例的には水深が浅いもの(おおむね5m未満)を池、それ以上のものを湖とすることが多い。ただし、最深部まで植物が繁茂するものになると沼扱いされる。また、池は小さいだけに水生植物が占める割合が大きく、小動物や水生昆虫が豊富な一方で、大型魚類はあまり生息しない傾向がある。
日本では水田耕作の必要から、人工的に作られたため池が多い。
沼(ぬま)とは湿地の一種。池や湖との区別は明確ではないが、一般に水深 5 m 以内の水域であり、イネ科やシダ、ヨシ、ガマ、スゲなどの草に占められ、透明度が低く、規模があまり大きくないものを指す。湖沼学上では、水深が浅く水底中央部にも沈水植物(水草)の生育する水域と定義される。
湖(みずうみ)とは、湖沼のうち比較的大きなものであり、一般には水深 5 - 10 m より深いものを指す。(中略)
日本において古くは水海(みずうみ)あるいは淡海(あわうみ)と呼ばれており、淡水からなる水域を表していた。例えば神西湖の古名は神門水海(かんどのみずうみ)、浜名湖(古くは淡水湖であった)の古名は遠つ淡海(とおつあわうみ)である。
ただ、淡水と海水が混じっている汽水湖があることや、十分に大きな湖だと海のように見えることもあり、湖と海の概念の区分は必ずしも明確ではない。ドイツ語 See には「湖」「海」の両方の意味があるし、仏 mer・西 mar・伊 mare・独 Meer は「海」を意味するのに、同語源の蘭 meer が「湖」の意味だったりする。
また、カスピ海・アラル海のように、明らかに湖であるにもかかわらず「海」の呼称が付いている例もある。
湖沼(こしょう)とは、まわりを陸に囲まれ、海と直接連絡していない、静止した水のかたまりである。湖沼のうち比較的大きなものは湖、同様に比較的小さなものは池あるいは沼と呼ばれるが、それぞれに明確な定義はない(後述)。
分類
湖沼の形状や性質が多種多様なため、分類に諸説が存在する。国によって違う場合がある。
世界
一般に水深5-10メートルを境として分類されることが多いが、基準については諸説ある。エーア湖やウィニペゴシス湖のような例もあり、単純に水深のみによって分類されない場合がある。
* スイスの陸水学者フランソワ・フォーレルの説では、中央部において沿岸植物の侵入を受けない深さをもつものを湖とし、水底の植物がいたるところで繁茂するものを沼とした。
* アメリカの動物学者ポール・ウェルチの説では、波をかぶる不毛の岸をもつものを湖とし、湖が小さく浅く変化したものや人工的なものなどを池とした。
* A. J. ホーンとC. R. ゴールドマンの説では、主として風によって混合されるものを湖とし、主として対流によって混合されるものを池とする分類方法を提唱している。
日本
1876年(明治9年)の『地所名称区別細目』においては天然の広くて深いものが湖、浅くて泥を湛えたものが沼、人工的に造られたものが池とされている。日本の淡水生態学の開祖とも言える上野益三は小型で浅く全水面に沿岸植物が広がっているものを沼とし、人工施設によって全貯水量を管理できるものを池とした。
しかしながら江戸時代以前は湖、池、沼などの定義は明確ではなく地域や時代によって用法が異なっており、呼び名が必ずしも湖沼の大きさを示すものではない。例えば鰻池や大鳥池は一般的な定義に従えば湖である。また、これらの他にも潟、浦、淵、海、トー、淡海(あわうみ)などの呼称が用いられることもある。
日本の法律の1つである河川法によって、ほとんどの湖沼は「河川」として名称と範囲が指定されている。だが、実際の「湖沼」がどのようなものかについて、法令による定義はない。
調和型湖沼
湖沼に生活する生物にとって必要な物質(水中の成分)が適度にあり、生産者と消費者がバランスを保ち、全生産および部分生産が調和を保っている湖沼。栄養塩類の量に応じて以下のように分類されることが多い。
富栄養湖(Eutrophic)
リンや窒素といった栄養塩類濃度が高く、生物生産活動が極めて活発。その一方、植物プランクトンの大発生などが発生して、水質汚濁が起きやすく水利用に対して支障をきたすこともある。OECDによる栄養レベルによる調和型湖沼の分類基準[1]では、リン濃度が35~100mg/m³、クロロフィルa濃度が平均8~25mg/m³、最高値が25~75mg/m³、透明度が平均1.5~3m、最低値が0.7~1.5m程度の湖を指す。日本では、サロマ湖や諏訪湖、中海などが該当する。
過栄養湖(Hypereutrophic)
上記の富栄養湖基準を大きく上回る湖を、特に過栄養湖や超富栄養湖と呼ぶことがある。OECDの基準では、リン濃度が100mg/m³以上、クロロフィルa濃度が平均25mg/m³以上、最高値が75mg/m³以上、透明度が平均1.5m以下、最低値が0.7m以下に該当する湖を指す。日本では、手賀沼や印旛沼、霞ヶ浦などが該当する。
中栄養湖(Mesotrophic)
栄養塩類濃度が中程度。OECDの基準では、リン濃度が平均10~35mg/m³、クロロフィルa濃度が平均2.5~8mg/m³、最高値が8~25mg/m³、透明度が平均3~6m、最低値が1.5~3mの範囲にある湖を指す。日本では、琵琶湖や浜名湖、厚岸湖などが該当する。
貧栄養湖(Oligotrophic)
栄養塩類濃度が低いため、生物生産活動があまり活発ではなく、プランクトンや魚類は比較的少ない。その一方で透明度が高く、水が澄んで見えるため外見的にはきれいに見える。OECDの基準では、リン濃度が平均10mg/m³以下、クロロフィルa濃度が平均2.5mg/m³以下、最高値が8mg/m³以下、透明度が平均6m以上、最低値が3m以上の湖を指す。日本では、十和田湖や野尻湖、西湖などが該当する。
極貧栄養湖(Extreme oligotrophic)
上記の貧栄養湖基準を大きく下回る湖を、特に極貧栄養湖と呼ぶことがある。OECDの基準では、リン濃度が4.0mg/m³以下、クロロフィルa 濃度が平均1.0mg/m³以下、最高値が2.5mg/m³以下、透明度が平均12m以上、最低値が6.0m以上に該当する湖を指す。日本では、摩周湖や倶多楽湖、本栖湖などが該当する。
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