新潟県津南町で30日にあった町議選で、東大大学院2年の桑原悠(くわはら・はるか)さん(25)が無所属で初当選した。 (中略) 津南町は長野との県境にあり、人口約1万1千人。 (中略) 政治家を志していたわけではない。早大進学後の米国留学時に、オバマ現大統領の予備選挙を同世代の若者が手伝うのを見て刺激を受け、東大大学院で公共政策を学んだ。関心は深まったが「数ある職業の一つ」に過ぎなかった。 立候補を決意した直接のきっかけは、東日本大震災の翌3月12日に起きた長野県北部地震。震源地の長野県栄村と隣り合う津南町も震度6弱を観測した。道路や農地に亀裂が入り、住宅が傾いた。帰省して、惨状を目の当たりに。財政や雇用などの問題も抱える故郷を「立て直したい」と思った。 内定していた県内の魚市場の就職は悩んだ末、断った。 (中略) 町議選には定数16に対し17人が立候補した。2位の2倍の得票でトップ当選。「まず最初に議会を改革したい」と語った。 |
30日に投開票された鹿児島県奄美市議選(定数24)の当選者が、同日深夜までに決まった。 (中略) 無所属新人・安田壮平さん(32)は、投票者の12%に当たる3463票を獲得し、2位に2倍以上の差をつけてトップ当選。市選管によると、1946年に誕生した旧名瀬市時代を含め、過去に市議選で3000票以上を得た候補はおらず、「5人分に匹敵する」と驚かれている。 安田さんは奄美市名瀬出身。東大法学部を卒業し、東京のコンサルティング会社に約2年間勤務した後、松下政経塾で4年間学んで奄美に戻った。現在は、空き缶やペットボトルなどの資源ごみを回収するNPO法人の理事を務めている。選挙戦では街頭演説やミニ集会などの草の根運動を重ね、若者をはじめ市議会の刷新を期待する幅広い層から支持を集めた。 |
塾と名乗ってはいるが、何も教えない。それを読み解くキーワードが、塾訓の中にもある「自修自得」という研修方針だ。読んで字のごとく、自ら問題を提起して、自分で答えることを指す。 幸之助氏はかつて、塾生をこう激励したという。 「松下政経塾に入ったが、塾は何にも教えてくれない。何にも教えてくれないけれど、何かよそと違うんやというものを生み出さないといかん。諸君は自分の力で生み出すのや」 自修自得が基本なので、松下政経塾には常勤の講師はいない。前半の「基礎課程」では、塾外から講師を呼んで歴史や古典、経済学、財政学などを学習する座学もある。しかし、それはあくまで基礎課程の1つにすぎない。 これまでのメディアは、茅ケ崎市の研修施設で行われるこの基礎課程だけを取り上げることが多い。 (中略) だが、松下政経塾の本番は、塾生が塾の外へ飛び出して自修自得に取り組む後半の「実践課程」にある。(中略) 塾生のリーダーとしての本格的な修業が始まる実践課程は、「自分を自分でマネージして、自ら道を開いていく課程」と原口氏は続けた。 この実践課程をどのように過ごすかで、塾生たちの成長や力量に大きな差がつく。研修のテーマや研修先、研修の内容…。何から何まで自分1人で決める。自分を律し、しっかりと計画を立てて実行しないと、極めて内容の薄い期間を過ごすことになる。 (中略) 中田氏は、この実践課程でゴミ問題をテーマにした研修を行い、非常に充実した時を過ごしたという。そう思えたのは、「現地現場」という松下政経塾の研修におけるもう1つの特徴を徹底したことが大きい。 現地現場とは文字通り、現場にこだわった研修を行うことを指す。「単に現場に赴くだけでは現地現場とは言えない。現場に当事者として身を置き、体験することが求められる」(中田氏)。 同氏の場合、兵庫県西宮市で約2カ月、北海道千歳市で約3カ月というように、いくつかの自治体でゴミの収集や焼却の現場作業に携わった。 経済的な優先順位が低いことからゴミなどの環境問題を後回しにする企業。無責任に消費を続ける市民。抜本的な対策を打ち出せない行政──。現場作業の経験を通して、ゴミを取り巻く社会の問題点が見えてきた。 それは現代社会の病巣の縮図でもあった。「ゴミ処理の現場に入り込んで問題の本質をつかんだこの経験が、政治家としての原点になった」と中田氏は振り返った。 |
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