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金融業界の人ばかり金持ち…は嘘 本物の金持ちはサラリーマンだった!?


2012/2/22:
●第2次世界大戦前の方が所得格差がひどかった…日本も同じ
●所得格差を是正…戦争によって不平等度が低くなった理由とは?
●金融業界の人ばかり金持ち…は嘘 本物の金持ちはサラリーマンだった!?
●金融関係者が所得を独占する時代は終わった?トレンドの変化を確認
●貧困地域が拡大…貧困が貧困を呼ぶ悪循環が発生しているアメリカ
2020/05/30:
●日本の調査が知りたい!年収3000万円以上のお金持ちで多い業界はどこ?


●第2次世界大戦前の方が所得格差がひどかった…日本も同じ

2012/2/22:所得格差の何が悪い!いったい何が問題なのか? 研究によると…の最後の方で書いていた「金持ちは金融業界ばかりというのは本当か?」という話です。

 「知性の失敗」のユーロ、「自由の失敗」のアメリカ 池上彰×岩井克人対談 「お金の正体その2」(2012年1月16日(月) 日経ビジネスオンライン)はたいへんおもしろい記事だったので是非紹介したいのですが、今回のテーマに合うところはちょこっとだけでした。

 岩井克人さんは、米国にいるトーマス・ピケッティ(ピケティ)さんと、エマニュエル・サエズさんというフランス系の経済学者、日本では一橋大学の森口千晶氏などが、世界中の所得分配の歴史的な推移について優れた研究をしているとしていました。

 研究によると、第2次世界大戦前、1929年の大恐慌の頃まで、世界のどこの先進国でも凄まじい所得格差が存在していたtことがわかります。高額所得者トップの1%の所得が、国民全体の所得の約2割を占めていたのです。

 米国も、フランスも、ドイツも、そして日本もほぼ同じ割合でした。中でも一番格差が大きかったのがスウェーデンだといいますので意外ですね。なんと高額所得者1%の所得が国全体の35%を占めていたのです。


●所得格差を是正…戦争によって不平等度が低くなった理由とは?

 これが戦後解消された…というのは、戦争が関係しているんですかね。アメリカの場合は確実にそういった説明でした。まず、戦争にはお金がかかるので、税金自体が増えます。米国の歴史的には、所得税はもともと戦争のときにだけ出現する税制だったといいます。

 そして、所得が高ければ高いほど税率が引き上げられるといった、累進課税が増えたというのがポイント。累進課税ですからお金持ちがたくさん税を納め、結果として国民の貧富の差は小さくなったんですね。

 第2次世界大戦が終わったとき、米国も日本も、戦前は20%ほどあったトップ1%の占める所得の比率が、8%くらいにまで落ちました。スウェーデンに至っては5~6%。戦争により不平等度が低くなっています。最近日本は多少は上がっていますが、9%止まり。フランスも同じくらい。ドイツは少し高く、スウェーデンは7%ほどだといいます。


●金融業界の人ばかり金持ち…は嘘 本物の金持ちはサラリーマンだった!?

 上記の「トップ1%の占める所得の比率」では、例として語られていたアメリカの数字がありません。実を言うと、このトレンドから、1980年代にアメリカとイギリスだけが脱出していたのです。両国は自由放任主義を追い求め、結果、戦前のように、高額所得者トップ1%が、国全体の所得の2割を保有する不平等な所得構成に戻ってしまったといいます。

 そして、私が一番気になったのはこの後の話。この高額所得者トップ1%というのは、「株で儲けた人たち」といったイメージがあるようですが、実はそうではありません。まず、戦前の上位 1%というのは、ほとんどが資本家。配当所得や利子所得が中心であり、これが「株で儲けた人たち」というものでしょう。

 ところが、最近の上位1%に増えているのは、まず自営業者だといいます。スポーツ選手など特殊な技能を持っている人の他、ベンチャービジネスを成功させた人が多いのです。さらに特筆すべきは、昔と違って、給与所得者が多いことだととのこと。いわゆるサラリーマンが儲けているんです。

 池上彰さんはこれに対し、<「金融市場で儲けている人たちが米国の金持ち」というイメージがありましたが、むしろ「サラリーマンの一部にお金持ちが増えた」というのが実態なんですね?としていました。実際、年収数十億や数百億円単位の企業経営者が、米国には珍しくありません。サラリーマンってイメージとはちょっと違いますけどね。創業社長やいわゆるプロ経営者的なところです。


●金融関係者が所得を独占する時代は終わった?トレンドの変化を確認

 同様の指摘は、ウォール街デモが見落としたもの 「富」だけでなく「貧困」も集中する米国(日経ビジネスオンライン 安井 明彦 2011年11月24日)にもありました。

 こちらの場合、富裕層への所得の集中が進む中で、金融関係者の存在感が高まっているのは事実としています。1979年から2005年のあいだに、上位1%の家計所得が全体に占める割合は、9%から17%へと大きく上昇。こうした拡大分のうち、25%が金融関係者によるものでした。1979年には上位1%の家計所得に金融関係者が占める割合は9%だったが、2005年には16%へと上昇しているそうです。

 ただし、富が集中しているのは金融関係者だけではありません。2005年の所得上位1%の家計の内訳をみると、最も多いのは金融部門以外の企業経営者で、これが全体の37%を占めています。先程と同じく経営者が多いという指摘です。

 25%である金融関係者は2番目。その他、医療関係(11%)、弁護士(7%)、コンピューター関係(3%)、不動産関係(3%)と続くそうです。上位1%への所得の集中についても、1979年から 2005年のあいだの上位1%の所得シェア拡大のうち、35%が金融部門以外の企業経営者によるものでした。

 なお、ここではトレンドの変化も指摘。1993年から2001年までの期間では、金融関係者が上位1%の所得シェアの拡大にもっとも貢献しており(40%)、金融部門以外の企業経営者(23%)を引き離していました。ところが、2001年から05年でみると、金融関係者の貢献度は13%へと低下し、金融部門以外の企業経営者(44%)と大きくなっているそうです。


●貧困地域が拡大…貧困が貧困を呼ぶ悪循環が発生しているアメリカ

 ところで、この記事のタイトルは、<ウォール街デモが見落としたもの 「富」だけでなく「貧困」も集中する米国>というものでした。米国では貧困層が集中している地域が広がっているそうです。ブルッキングス研究所の調査によれば、貧困地域(人口の40%以上が貧困層である地域)に住む人口は、2000年から2005~2009年の調査期間の間に33.8%増加しています。

 貧困人口の地理的な集中が深刻な問題であるのは、貧困が貧困を呼ぶ悪循環が発生し、貧困問題の解決がより一層難しくなるため。地域の貧しさが増すほど住環境は悪化し、貧困克服の鍵である教育水準も低くなります。また、外部からの投資も集まらず、経済は活力を失いがち。そして、経済が活力を失えば、地域の財政事情は悪化し、住環境や教育水準を立て直すのはさらに難しくなってしまうということでした。

 こういうところに回すお金が必要ということで、税金は必要です。ただ、所得格差を憎んでも仕方ない 所得より税金の不平等の方が問題で書いたように、金融業界の税制には不備があるようです。金融業界の人が金持ちであることを叩くのは支持しませんが、税制に問題があることはむしろ積極的に指摘すべきでしょう。


●日本の調査が知りたい!年収3000万円以上のお金持ちで多い業界はどこ?

2020/05/30:お金持ちが多い業界はどこか?という話をもう少し検索。なんか胡散臭い気もするのですが、検索ではマネー部というところの本当にお金持ちになれる職業とは?【徹底調査で見えた真実】(2018.12.30)という記事が出てきました。

 読んでみると、意外なことに出典についてちゃんと書いている悪くない記事ですね。もともとうちで載せていた話は、所得上位1%の内訳を見たものでしたが、こちらでは年収3000万円以上のお金持ちの割合について見ています。京都大学経済研究所の橘木教授の調査結果とのことで、日本の話みたいです。

<年収3000万円以上のお金持ちの職業の割合>
1位:企業経営者(社長・最高経営責任者)(33.3%)
2位:医師(15.4%)
3位:経営幹部(社長以外)(11.6%)

 この後、4位は芸能人、スポーツ選手、5位は弁護士でしたが、割合は極端に下がります。それぞれ2.2%と0.4%しかありませんでした。かなり少ないと考えられます。ただし、その職業の人数が違うという問題があり、もともと少ないということも考えられます。社長や企業幹部は多いですが、世の中のほとんどの社長や幹部は中小企業ですからね。

 ただし、データ的に言うと、年収3000万円以上のお金持ちの中に多いのは、上場企業等の大企業の経営者ではなく、この中小企業の経営者だとのこと。理由のひとつは私が指摘した「中小企業に比べ、大企業の方が数が少ない点」ですが、もう一つ大企業で多いサラリーマン社長は(日本だと)それほど高報酬ではないという理由が考えられるとしていました。

 なお、確率的に言っても、3位だった弁護士はマジであんまり金持ちではない人も多いんだそうな。平均所得は約680万円でかなり良さそうに見えるものの、個人事務所を開設する弁護士の約22%が年間所得が100万円に達しないという調査結果がフジテレビの「とくダネ!」という番組で発表されていたとのこと。二極化しているようです。


【本文中でリンクした投稿】
  ■所得格差を憎んでも仕方ない 所得より税金の不平等の方が問題

【関連投稿】
  ■世界の収入ランキング 日本人平均409万円が上位0.79%の謎
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