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誰もやりたがらない小さい市場を狙いなさい 成長有望市場はダメ!


2012/3/6:
●「誰もやりたがらない小さい市場を狙いなさい」(沖有人代表)
●成長有望市場はダメ!ブルーオーシャン戦略とは違う戦略
●ボロ儲け10箇条「巧緻より拙速がいい」「会議をしない」など
2021/12/11追記:
●儲かりすぎないように気をつけろ!エステーも小さい市場狙い 【NEW】


●「誰もやりたがらない小さい市場を狙いなさい」(沖有人代表)

2012/3/6:仕事・ビジネスの名言の二回目、前回はキングジム宮本彰社長のビジネス名言「9回三振してもいいから、1回ホームランを打て」でした。今回は、<ボロ儲けにはコツがあった! 創業編:コンサルの逆を行け>(日経ビジネスオンライン 2011年8月18日 沖有人)という記事からです。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110811/222046/

 沖有人スタイルアクト代表は、記事の最初で、「私は今、市場を独占している」と告白。「そう言うと多くの読者は驚くかもしれない」としていました。自慢だと受け取るかもしれません。ただ、これには「からくり」があるんですよ。この市場は自分で創った小さな市場。誰もが羨むような大きな市場ではないのです。

 記事では「何てことはない、自分で市場を創ってしまえばいいだけ」という言い方。そして、読者にも、「誰もやりたがらない小さい市場を狙いなさい」という普通なら考えられないであろう道を勧めています。沖有人スタイルアクト代表が勧めるのは、"他人がやっていない小さな事業を見つけて、こっそり始める"ことです。

 そして、市場が小さければ、大手企業なんかも「まあ、あの分野は面倒だからやめておこう」となるだろうとしていました。しかし、他の企業が入ろうとしない市場であるため、小さいながらも市場の独占が続きます。中小企業にとっては競合相手がいないために、こんなおいしい事業はない…ということになるそうです。


●成長有望市場はダメ!ブルーオーシャン戦略とは違う戦略

 これはいわゆるブルーオーシャン戦略のことだと思うかもしれません。しかし、ちょっと違うんです。沖有人スタイルアクト代表は、ブルーオーシャンは、競争の激しい市場「レッドオーシャン(血で血を洗う競争の激しい事業領域)」から逃げるように、競争のない未開の大市場(=ブルーオーシャン)を切り開こうという主旨と説明します。

 代表的な成功例は、任天堂が出した今までにないタイプのゲーム機であるWii。任天堂は、ゲーム機の高度化競争から一旦離れて、別の価値観によるゲーム機を作りました。女性や高齢者といった、それまでのゲームの顧客層ではなかった人たちに向けて、直感で操作できるゲーム機を投入して成功したのです。

 この例を聞くとうまく行きそうな気がしますが、ブルーオーシャンには難点があると沖有人さんは指摘。まず、成功する確率が低いこと。そして、さらに問題なのは、もし成功を収めたとしても、あまりにも巨大な市場を切り開くがために、多くのライバル企業が乗り込んでくること。そうなると、当然、ガポガポ儲かる期間が非常に短いくなります。

 なので、むしろ成長市場・有望市場であってはダメなんですね。魅力的すぎる大きな市場には、ライバルが来てしまうためです。なので、ライバルが嗅ぎつけて寄ってくるような広大な海で勝負しようとするのではなく、小さくても誰もいない「無人島」を探して上陸し、占領した方が良いとしていました。

 この場合も独占市場ではあるものの、しょせんちっぽけな島。ライバルはわざわざ苦労して先に上陸している人から土地を奪ったとしても小さな島ですから利益はたかがしれている…と思うでしょう。「まあ、こんなちっぽけな島はいいか」…とそうしてライバルも近づかない状態ができると、されていました。


●ボロ儲け10箇条「巧緻より拙速がいい」「会議をしない」など

 同じ作者の最後に言うよ!「ボロ儲け10箇条」 応用編:利益3割を割り込む商売はダメですな(日経ビジネスオンライン 2011年8月25日 沖有人)では、「ボロ儲け10箇条」をざざっと教えてくれています。

(1) 会議をしない会社ほどうまく行く→ 孤独にやるからこそ美意識と責任感が出る
(2) 上司の言うことを聞くほど失敗する→ 不確実な時代に、成功談は一時的でしかない
(3) ロジカルシンキングからはビジネスは生まれないし、育たない→ 誰もができることは戦略として採用できない
(4) 失敗を怖れることが最大の失敗となる→ 経験とは失敗である
(5) 最も失敗数の多いトップが最も成功する→ 最も成功数の多い人は最も失敗している
(6) 賢そうな人より、偏執狂が役に立つ→ 他人の成功体験をなぞるより、自分のビジネス経験を増やし、センスを磨く
(7) 知識よりも想像力が役に立つ→ 知識は過去のもので、想像力は未来の設計図となる
(8) 論理よりも直感を大切にする→ 直感を試し、論理を後付する方法もある
(9) 機能より美意識の高さが重要である→ 顧客の感動が評価基準となる
(10) 巧緻より拙速がいい→ すべての情報が揃ってから意思決定しているようでは競争に勝てない

 成功の道は一つじゃないですし、業態にもよると思いますが、最後の「巧緻より拙速がいい」は成功事例をよく目にするので、私は大切だと思っています。これと似た方向性の話としては、後に早く失敗せよ(シリコンバレーの名言) ジョブズとニトリという成功例という話で書きましたので、そちらも参考にしてください。


●儲かりすぎないように気をつけろ!エステーも小さい市場狙い

2021/12/11追記:名前が知られている結構大きな企業でも、「小さい市場を狙いなさい」をやっているところがあるので紹介。エステー(旧エステー化学)がそうです。エステーの鈴木喬会長は「成長市場より成熟市場の方がおいしい」「儲かりすぎないように気をつけろ!」と言っていたんですよ。

 エステーも小さい企業ではないのですが、業界にはもっと大きな企業があります。そんな大企業がしない「ちっこいことはやる」という話をしていました。例えば脱臭剤の「脱臭炭」とか米びつ用防虫剤の「米唐番」。こういう小さなマーケットの製品は、誰も一所懸命にはやらないといいます。

 そのため、エステーは脱臭炭でシェアが80%以上とほぼ独占。小さな市場で独占しています。初めから「こんなばかげた商品」と言われるようなものを作り、誰も気がつかないうちにマーケットを創っていくとしていました。鈴木喬会長は小さな市場をを徹底しており、売上が上がりすぎるときにはストップをかけてしまうほどだそうです。


【本文中でリンクした投稿】
  ■キングジム宮本彰社長のビジネス名言「9回三振してもいいから、1回ホームランを打て」
  ■早く失敗せよ(シリコンバレーの名言) ジョブズとニトリという成功例

【関連投稿】
  ■ブラックな仕事の名言ランキング 百田尚樹・織田信長・孫正義・長嶋茂雄などがランクイン
  ■実は「継続は力なり」の由来は不明で意味も3通りある 人間はやめることの方が難しい?
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