食い逃げ・無銭飲食などのまとめ。<パラシュートを使ったダイナミック無銭飲食!55階から飛び降り>、<日本では食い逃げは合法?窃盗罪では無罪となってしまう理由>、<ツケで支払わなかった場合も詐欺罪では無罪になってしまう>、<日本で「食い逃げは無罪」はデマ?元ネタ記事を読んでみた結果…>などをまとめています。
冒頭に追記
2022/10/21追記:
●大バカ大学生らが「集団無銭飲食」を店舗名つきでネット自慢! 【NEW】
●大バカ大学生らが「集団無銭飲食」を店舗名つきでネット自慢!
2022/10/21追記:犯罪自慢の事例として使おうとした話なのですが、無銭飲食の話でもあったのでこちらでも紹介しておきます。
大バカ大学生「集団無銭飲食」ネット自慢!写真付きで「気持ち(よ)かった」: J-CAST テレビウォッチ【全文表示】(2014年06月19日)という記事が出ていたんですよ…。
< 「なんで無銭飲食を自慢するんだろう。立派な犯罪ですよ」
司会の小倉智昭がこう言って怒ったのが、インターネットに投稿された飲食店で勝ち誇ったように笑う若者たちの写真だ。その下に無銭飲食を自慢げにつぶやく誤字だらけのコメント。「○○逃走~笑」「こんなアクティブな同窓会初めてすぎて気持ちかった」「○○から逃走わヤバかった」
中学時代の同窓会12人
写真に写っているのは中学時代の同窓会に集まった12人で、テレビ画面では顔はぼかされていてわからないが、小倉によると、Vサインをするも者もいて、ご丁寧に飲食店の名前も書き込んである。
このうちの一人は武蔵野大学の学生で、気づいた大学は16日(2014年6月)にこの学生を処分が決まるまで自宅謹慎させたと発表した。学生は翌日、飲食店に代金を支払いに行き、大学側も店に謝罪した>
こちらのページでやったように、「実を言うと、無銭飲食は犯罪じゃない」という説もあるのですが、記事では、<無銭飲食は詐欺罪に当たり、警察はかなり厳しく取り締まる>という説明。また、他の「バカ行為をやってインターネットへ投稿し、それなりの罰が与えられている」例も挙げられていました。
<ユニバーサルスタジオで裸になって大騒ぎした学生は威力業務妨害で書類送検され、大学側も3か月の停学処分にした。餃子の王将のカウンターで素っ裸で騒いだ男たちもやはり威力業務妨害、公然わいせつ罪で告訴されている>
●パラシュートを使ったダイナミック無銭飲食!55階から飛び降り
2012/3/19:全然良いことじゃないんですけど、手口がすごすぎて何か妙に感心してしまったのが、オーストラリアの食い逃げ事件です。この事件は、メルボルンにある56階建ての高層ビル「リアルトタワー」のビル55階に入る、高級フレンチレストラン「Vue De Monde」で起きました。
カクテルを飲んでいたスーツ姿の4人の男が突然店のバルコニーへ移動すると、そこで食事を楽しんでいたカップルを横目に、ジャケットの中に装備していたパラシュートを出し始めました。そして、高さ2メートルのガラスフェンスを乗り越えると、243メートル下の地面へダイブしたといいます。
結婚を祝うためこのバルコニーにいたカップルの女性によると、4人はほとんど会話を交わさずに黙々と10分ほど飛び降りる準備を進めていた…ということで結構時間がかかっています。その間に止められなかったのかと思うのですけど、4人は屋内からバルコニーに出られるドアを固定したため、スタッフやほかの客は外に出られなかったとのことでした。
55階から4人が無銭飲食ダイブ、パラシュート降下後に車でトンズラ。(2012/03/16 13:34 Written by Narinari.com)によると、彼らはバルコニーの両端に2人ずつ分かれてダイビングを決行。1人だけ予定地点へ降りられずに若干手間取ったのですが、それでも無事に地面に到達すると、そのまま用意していた車で立ち去ったといいます。
●なぜかレストラン側は食い逃げ犯人らを告訴せず 理由は不明だが…
レストラン側は当然これに驚いています。オーナーのシャノン・ベネットさんは騒ぎを聞き付けてキッチンからフロアに出てみると、バルコニーで飛び降りる準備をしている4人の姿が目に入り、「一体何が起きているのか分からなかった」(Ninemsnより)と話していました。そりゃそうでしょう、そんな食い逃げ方法を実行するとはなかなか信じられません。
また、通常、客が手荷物などをレストランに持ち込む場合、この店では簡単なセキュリティチェックを行うとのこと。なので、むしろセキュリティは厳しいお店でした。このため、それをくぐり抜けてパラシュート装備などを施していた点から、ベネットさんは彼らが「慎重に計画して」(ジ・エイジ紙)実行したと見ています。
この騒ぎを重く見たメルボルン市長は「警察はアクションを起こすべき」(豪紙ヘラルド・サンより)とお怒りでした。当然ですね。ただ、現段階ではレストラン側が告訴していないため、警察も調査段階に留まっているとのこと。告訴しない理由は不明ですが、レストランは良い宣伝になって、元を取っただろうとは思います。
●日本では食い逃げは合法?窃盗罪では無罪となってしまう理由
どうして犯人がわかったのかが不思議なのですけど、ヘラルド・サン紙はこの騒ぎを起こした男たちの1人と接触しています。インタビューに答えたこの男は、「後悔はない」として、「またやってみたい」と語り、「何も間違ったことはしていない」と主張しているとのこと。これは眉をひそめるものですね。
おもしろくっても、罪は罪でしょ…と思っていたら、グーグルの検索候補で「食い逃げは合法」という文字が見えて驚きました。上記はオーストラリアの話ですけど、日本で食い逃げは合法なんでしょうか。とりあえず、
Wikipediaは以下のように書いています。
<お金を忘れて飲食し逃げてしまったようなケースでは、お金を払うつもりでたまたま持ち合わせがなかったのであり欺網行為はなく、詐欺罪には当たらない。さらに、窃盗罪が飲食物の代金債権を保護法益の対象としないため、このケースの無銭飲食は無罪となる>
本来であれば無銭飲食は詐欺罪であるようです。しかし、「無銭飲食(むせんいんしょく)とは、最初から代金を支払うつもりがないのに飲食店で飲食あるいは旅館等に宿泊し、そのまま逃走を謀る詐欺である」ので、「お金を払うつもりでたまたま持ち合わせがなかった」場合は無銭飲食とは言えないようでした。
●ツケで支払わなかった場合も詐欺罪では無罪になってしまう
おそらく上記が「食い逃げは合法」という検索ワードに関連するものだと思われます。さらに、詐欺罪の無罪パターンにはもう一つ別のものも。<店によっては常連客に「ツケ」=後日支払いを認めるものもあるが、店が「ツケ」を認めた後、後日客が「ツケ」を払わなかったとしても、詐欺罪に問うことはできない>というのです。
ただ、だからと言って食い逃げはしないでくださいね。Wikipediaにはまだ続きがあり、<この場合、客の債務不履行となり民事の争いとなる>と書かれていました。つまり、詐欺罪などの刑事事件とはならないけど、民事訴訟の対象にはなりうるということです。
おそらく「忘れました」で許してくれることは少なく、お店側は対案として「ツケ」での支払いを求めることが多いでしょうから、これを踏み倒せば結局「債務不履行」です。「食い逃げは合法」は法的な言い回しとしては正しいのかもしれませんけど、感覚的には「間違っている」感じです。
●日本で「食い逃げは無罪」はデマ?元ネタ記事を読んでみた結果…
このグーグルの検索ワード「食い逃げは合法」という話の元となった記事は、"なぜ「食い逃げは無罪」なのか?(プレジデントロイター、プレジデント 2010年1.18号)"みたいですね。これを読んでみるとやはり合法という言葉の感覚とはかなり乖離があるものでした。
http://president.jp.reuters.com/article/2010/02/18/B9548B32-1629-11DF-9027-5EE73E99CD51.php
記事ではまず、代金後払いの店で料理を注文し、出てきた料理を食べている途中、あるいは食べ終わった後に「金を払わず逃げてやろう」と思い立ち、店員に見つからないよう、トイレの窓などから逃亡した…というケースを出します。
そして、こうしたケースについて、「じつは現在の日本では犯罪に該当しない」「『利益窃盗』と呼ぶ」としていました。「罪に問われない食い逃げの方法」とも書いていますね。この後も説明がまだ続きますが、ここらへんは日本で「食い逃げは無罪」が本当だと思わせる部分です。
この記事によると、店での料理の注文は、料理そのものの売買契約でなく、「店の中で出来たての料理を楽しむ」というサービス(利益)の提供契約を申し込むものだと解釈されていると解説。その利益をお金を払わずに満喫することは「利益窃盗」と呼ばれるといいます。そして、日本では、これが刑法による処罰の対象となっていないとのこと。なので、財物を盗んだことにならず、窃盗罪の成立とはならない、とされていました。
一方、最初から食い逃げするつもりで料理を注文すれば、その注文自体が詐欺行為であり、罪に問われるとのこと。これは、窃盗と異なり、強盗や詐欺の場合は、「利益強盗(強盗利得)」や「利益詐欺(詐欺利得)」が刑法で処罰の対象になっているからだと説明されていました。
さらに、「財布を家に忘れたので取ってきます」と言い訳して支払わないのも詐欺罪となるそうです。ということで、無罪になるのは一部だけなのですが、この記事は「食い逃げは無罪」だと主張する記事なのか?と言うと、そうではありません。以下のように結論づけていました。
<食い逃げの意思が生じたタイミングにより、罪に問われるかどうかが決まるわけだが、
「途中で食い逃げの意思が生じた」ことを実際に裁判で証明するのは至難の業。「初めから食い逃げするつもりだったろう」と、検事に問い詰められるのがオチだから、現実には食い逃げで無罪を主張するのは難しい。>
「食い逃げは合法」の言葉を真に受けて、無銭飲食するのはやめてくださいね。
●今度は宴会をやっていた100人が一斉に食い逃げするすごい無銭飲食
2019/11/26:またなんかすごいダイナミックな食い逃げ事件があったことを知りました。集団食い逃げです。今度はスペイン北部ベンビブレのホテル・カルメンで起きた事件だといいます。2000ユーロ(約24万2000円)の宴会をやっていたのですが、料理を食べ終わると即座に逃走したとのことです。
集団食い逃げをされてしまったレストランの支配人はラジオ局に「踊っていたと思ったら突如として消えた。1分で100人がいなくなった」「少人数のグループに分かれて出て行ったのではなかった……全員が一度に出て行ったんだ」と語りました。狐につままれたような気分でしょうね。
今回のけーすは、もともと紹介していた最初のパラシュートと違って、そのまま出ていったようであり、スタッフは接触可能ではあったはずです。とはいえ、「あんなに人数が多くてはどうすることもできない」と言っていたので、人数が多すぎて無理だった模様。怖いでしょうね。
食い逃げ集団は東ヨーロッパ 出身者だったと報道されたものの、スペイン治安警備総局は「確認していない」と否定。ただ、同局のある局員は、食い逃げ集団はスペイン国籍ではなかったとは言っていたようです。以上は、
ホテルのレストランで「集団食い逃げ」 100人以上 :AFPBB News(2017年3月4日 10:11)の話でした。
続報を探すと、首謀者が逮捕されていたことが判明。
スペインの大規模集団食い逃げ、首謀者とみられる外国人の男逮捕:AFPBB Newsによると、ルーマニア人の男性だとのことです。あと、さらに別記事を見ると、120人としているところもあり、本当はもっと多かったのかもしれません。
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