岡本:地方でセミナーをやると「うちは人口が減っているので、売上が下がるんです」と自分で「売れない」理由を分析している方が結構いらっしゃるんですが、高田さんも全国をまわってセミナーをしてらっしゃいますよね。そういう声は聞かれますか? 高田:ああ、それはよくいわれますね。でも、僕はそれ、ちょっと違うと思っているんですよ。 岡本:やはり(笑)。確かに人口が減っているから売上が下がるというのもあると思うんです。 しかし、その前に「その人のまわりの人が100人中100人、あなたの商売やビジネスのことを知っていますか?」という話だと思うんですよね。 真面目に調べたら、たぶん2割も知らないと思います。(中略) 高田:不思議な話がありまして。飲食店さんや美容院さんでお店を開いて、しばらく年数が経ってくると、「うちのお店のことを知らない人はいない」と勘違いしてしまう方が多いんです。だから「折り込みチラシなんてもう必要ない」と決めつけて、「他の地域から呼ぼう!」という思考になってしまうんですね。 でも、地域を広げるということは、遠いところからお客様に来てもらうことになるから、よりハードルが上がる。いくら販促費をかけても、効果は低くなってしまうわけです。そうではなくて、ちょっと冷静に考えて、地元や自分のまわりには、まだ知らない人がいると思うのって、意外と大切なんです。 高田:確かに飲食店があること、存在自体は知っているという人はいるかもしれません。でも、そのお客様が「今日はどこに食べに行こうかな」と考えた時に、その飲食店のことを思い出してくれなければ、それは残念ながら「知られていない」のと一緒なんですよ。 |
高田:僕の著書、『お客様を3週間でザクザク集める方法』(中経出版)にも書いたのですが、自分の記憶力がいかに曖昧かということを調べるテストがあるんですね。
テストは、自分の家のまわりにどんな病院があるのかメモ用紙に書き出してもらうんです。ただし、名前と診療内容と場所の3点がわからなければ、「知っている病院」とカウントしてはダメというルールがあります。 そして、書き終わったら、メモを持って自分で街を歩いて答え合わせをしてもらうんです。そうすると、おもしろいことに、たいていの人は書いた3倍ぐらいの病院が見つかるんです! これが病院に限らず、飲食店さんや美容院さん、他業種でもいえることだと思うんですよね。そこで今度は、ピザ屋さんで、先ほどの「病院探しテスト」と同じことをにやってもらうんです。すると不思議なもので、ピザ屋は書いたお店の数とまわりのお店の数がほとんど一致するんですよ。 これはどういうことかというと、ピザ屋さんがどれだけ真面目に自分の配達可能エリアにアピールし続けているということなんです。つまり、しつこいほど、チラシを配っているということなのです。 (中略) 高田:僕は今のところに引っ越して3年目ですが、あるとき奥さんが美容院を探さなければならなくなった。引っ越してきて、いろんなチラシが入ってくるだろうと思ったら、美容院のチラシはほとんど入ってこないんですよ。 で、奥さんはフリーペーパーなんて見ないので、いまだに探し続けているんですよね。ところが、その中で1店舗だけ、ハガキサイズの簡単なチラシを入れてくる美容院があるんです。最初のチラシは強烈で住所も地図も書いてなくって店名のみ(笑) ところが、繰り返し3年間ずーっとチラシが入ってくる。そうすると嫌でも印象に残りますよね。だから今はいつ行っても満席ですよ。でも、まわりの店がチラシすら配っていないんだから、当然の結果だと思います。 |
■子供オリンピック 桑嶋正典(49)東京都 食品会社役員 日本が世界から人材や投資を引き付けるには、やはり訪日する外国人を増やし、日本を良く知ってもらうことが必要だ。特に来てもらいたいのは、世界中の子供たち。そこで、高校生くらいまでの子供を対象に、日本で様々な競技イベントを開催するのはどうか。いわば「子供オリンピック」だ。種目は五輪のような高度なスポーツに限らない。25人26脚や連続縄跳び、あるいはロボットコンテストのような知力を含む競争でもいいだろう。滞在中の経験を生かし、日本の伝道師になってもらう。将来世代の子供が呼び水となって、いずれ人の往来が増えるはずだ。 ■アジア起業家村をつくろう 山口務(70) 東京都 特定非営利活動法人理事長 わが国に比べ、はるかに起業意欲が高く、技術を身につけた高学歴のアジア諸国の人材を、国を挙げて積極的に受け入れよう。出身国などとの間でヒト・モノ・情報などの交流が至便な羽田や福岡などの国際空港に隣接した臨空港都市に、人材の活動の場として、「アジア起業家村」を開設することを提案する。村には初期投資を軽減するため「貸し工場」「貸し事務所」を整備し、格安の家賃で提供する。法人税などについては優遇税相当額を再投資に回すことを条件に、創業後3年程度は無税、その後3年程度は2分の1に軽減するなど国際水準の思い切った優遇策を講ずる。特区を活用するなどして、これら起業家が最も望んでいる投資経営ビザの取得を容易にする。政府系金融機関に外国人起業家支援融資枠を設定し、特区での起業を資金面で支援してもよい。村内か、その周辺では医療、食、保育、教育、娯楽など生活を支えるアジアの人材を積極的に受け入れ、地域社会との交流、融合を促進し、これをテコに、彼らの母国からさらに多くの人々が来訪するような好循環をつくり出すことが重要である。アジアの活力を取り込むことは、日本の起業家を刺激するだけでなく、地域社会の国際化にもつながるはずだ。 |
あなたのもとに、ひとつの仕事が持ち込まれました。あなたはそれをいくつかに分割し、部下に担当させます。このときあなたは、無意識のうちにも適材適所を考えて割り振っているはずです。これは一見正しいやりかたに思えますが、実は大きな誤りです。あなたの部下は、あなたが想像する以上に「できない」人種だからです。 彼ならできるだろう、この人ならうまくやれるだろうという「だろう運転」ができるのは、ごく一部のエリートだけです。少なくともそういうエリートは弊社のような中堅・中小企業には存在しません(なにかの間違いで入社してきても、すぐにレベルの低さに呆れて退職してしまいます)。(中略) 「天下に隠れもない落ちこぼれ集団」をもって認ずるわが武蔵野は、「でもしか運転」です。この人でもいいや、この人にやらせるしかないか――私はいつもそんな気持ちで社員を仕事に就かせ、役職を与えています。(中略) それに社員も、武蔵野でもいいや、武蔵野しか内定が出なかった、という「でもしか入社」揃いですから、まあ痛み分けといったところでしょう。 |
「でもしか運転」をするということは、「この人に仕事を任せてもできない」という前提に立つことです。この認識のもとで社員に仕事を完遂させるためには、2つのコツがあります。 ひとつは、難しいことは要求しないかわりに、決められたことは何がなんでも守らせることです。わが社の管理職の例でお話ししましょう。 わが社の某支店に、無茶苦茶に朝が弱い社員がいます。(中略) そこで支店長はどうしているかというと、毎朝部下の元にモーニングコールをして叩き起こしているのです。そればかりか、電話に出た部下の口調が寝呆けているようだと察すれば「こいつは二度寝しそうだな」と、わざわざ社用車で迎えに行ったりもしている。すごいでしょう? 文字通りの重役出勤です。これではどちらが上司なのかわかりません。 (中略) 朝起きられない部下に「どうしてお前はそんなにだらしないんだ」「そんなことでは社会人失格だぞ」と叱ったとして、彼の遅刻が止まると思いますか? あり得ません。それは前回の当コラムでも述べたように、「心」を問うことになるからです。第三者からは心は見えませんし、見えないものは変えられません。 であれば、たとえどれほど低レベルだろうが、モーニングコールをするとか迎えにいくとかして彼を定時に出社させるほうがずっといい。彼の自発的な心の変化を待つより、手段はどうあれ「定時出社」という形を整えることで自覚を促すほうが確実なのです。それに、決められたことを守らない社員が見過ごされていることが組織に与える影響は、駄目な社員ばかりがいることの比ではないくらい悪い。 わが社では「6回までは指示したうちに入らない」というルールにしています。管理職が指示したことを部下が守らない――これは普通の会社では部下の責に帰せられる問題でしょうが、わが社では「7回指示しなかった管理職が悪い」と判断します。さすがに皆さんの会社ではそこまでひどくはないでしょうが、しかしこと中小企業にあっては、それくらいしつこく指示をし、チェックをし、叱り、誉めなければ部下が仕事はしないと肝に銘じてください。 |
もうひとつのコツは、「易しいことを」「少しずつ」、しかし 「徹底して」教えることです。 (中略)それぞれの内容は皆さんの目からすれば呆れるくらい易しいものであろうと自負していますが、しかし毎日・毎月・毎年、同じことを同じように、徹底的に教えています。どれほど低レベルな内容でも、一度勉強しただけで理解できる社員はわが社には存在しないからです。 教育は一般社員のみならず、役員や部課長クラスの社員も対象です。なにしろ「でもしか部長」「でもしか課長」揃いのわが社ですから、その内容も「部下とのコミュニケーションの取りかた」「角の立たない指示のしかた」といった、ごく簡単なものばかりです。(中略) 「そんな本業とは関係のないところばかりにリソースを費やしていて大丈夫なのか」と思われるでしょう。問題ありません。手のつけようもない落ちこぼれ集団であるわが社が、それでも毎年のように増収・増益を達成しているのは、仕事でも教育でも「易しいことを確実に」を、私以下全役員・管理職が徹底しているからです。 |
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