2012/4/9:
●昔のネットでは有名な話だった「正露丸は危険な副作用のある薬」
●正露丸は危険な副作用のある薬との説、主張している医師は誰?
●有効性の根拠はなく服用は中止すべきとの主張もを発信したサイト
●「正露丸は危険」との主張、間違いだらけでデマの可能性が…
●昔のネットでは有名な話だった「正露丸は危険な副作用のある薬」
2012/4/9:まだ20世紀のころだったと思いますが、私もネットで正露丸は危険な副作用のある薬だという話を読みました。
ただ、副作用自体はどんな薬でも必ずあるものであり、正露丸が危険だという話になるとは限りません。副作用とは言いませんが、食べ物でも確率的には必ず何か起こることがあります。とはいえ、私も悪い印象を持ってしまう話でした。
今検索すると危険性を訴えるものは最近あんまり上位に出ていない模様。ただ、
BIGLOBEなんでも相談室( 2004-06-16 15:42:21で、その名残が見えます。
<近々『薬物問題』についてディスカッションがあるため、いろいろと調べている大学生です。
インターネットで「正露丸は実は危険な薬!?」と書いてあったのですが、本当なんですか?
実際の副作用の症例や、そうなるに至った経路、考えられる対処等なんでもいいので知っていましたら、教えて下さい>
●「主成分クレオソートが極めて毒性の高い物質」と主張、陰謀論も
ただし、そもそも質問サイトはデマの宝庫で信頼性が低いです。ほとんどの場合は信用すべきではありません。このときに質問者が選んだベストアンサーもひどいもの。「メーカーの力が強いようですね。厚生省に顔が利く天下りでもいるのでしょうか…。」などと陰謀論を主張していました。
また、「死亡例はあるようですが、因果関係を否定された」などといった胡散臭い話も出ています。ここでは、「主成分クレオソートが極めて毒性の高い物質」で、そもそも危険なものであると主張されています。
回答者がちゃんとした医者のものですと、ここでリンクされていた
医薬ビジランスセンター(NPOJIP)では、この後、引用するように完全に毒物といった判定です。
ただ、こちらの医薬ビジランスセンター(NPOJIP)の浜六郎さんはお医者様ではあるのですけど、トンデモ疑惑がある人なんですよね。この方については、後に
浜六郎医薬ビジランスセンター(NPOJIP)理事長トンデモ疑惑という話をやっています。
●有効性の根拠はなく服用は中止すべきとの主張もを発信したサイト
では、医薬ビジランスセンター(NPOJIP)で、正露丸は危険だぞ!という主張がわかりやすいところをピックアップ。前述の通り、信頼性に問題があることはご注意ください。
【四倍量で腸壊死と腎不全】
通常用量の四倍量を服用して、麻痺性イレウスと腸壊死、貧血および腎不全のため手術および透析を実施した例(放置されれば死亡した可能性が強い)が報告されている。また、240錠右を自殺目的で服用後、血中非結合型クレオソート濃度約 500μg/ml(以上)で意識消失と溶血をみとめ、透析がなされた例が報告されている。
【主成分はフェノール・クレゾールなど】
正露丸は木タールより製造したクレオソートを主成分とするが、このクレオソートは、フェノール、クレゾール、グアヤコール、クレオソール(メチルグアヤコール)などを主成分とするフェノール系化合物の混合物である。
【フェノール類は原形質毒】
フェノール化合物は、高濃度では原形質毒であり、神経毒性、溶血、腎障害などを生じることは確立した事実である。
【薬理活性と毒性のレベルは同じ】
ラットにおける実質的下痢抑制活性は150㎎/kg以上。亜急性毒性試験あるいは慢性毒性試験の結果では、140~160㎎/kg程度で明瞭な毒性所見を認めている。腸管内への分泌亢進抑制活性は、マウスの致死量投与時の血中濃度と同程度の高濃度で初めて認められたものである。
【貧血、腫瘍、腎・前立腺萎縮、腸壊死】
亜急性毒性試験(ラット、3カ月)では体重比でヒト常用量の16~25倍程度で溶血の関与が疑われる赤血球数減少を認め、慢性毒性試験(ラット、92週)では体重比でヒト常用量の18~21倍で催腫瘍作用(睾丸間質細胞腫瘍)、腎萎縮、前立腺萎縮を認め、ヒト常用量47倍では高度のネフローゼを認めた。ラットにヒト常用量比(体重比)50~70倍を3~7日投与して明瞭な回腸壊死を認めた。
【人での中毒量は常用量の二~三倍】
実施された亜急性毒性試験および慢性毒性試験は、最大無影響量が決定されていないので毒性試験として不適切である。また溶血を強く疑わせる所見を得ながら、必要な検査が実施されていない。
この点からも適切な反復毒性試験が実施されたとは言えない。血中濃度から換算した場合、体重比の最大でも0.116倍を乗じるべきであり、この点からすれば、人での中毒量は、常用量のたかだか2~3倍程度と推定される。
【中止すべき】
以上、正露丸は一般に広く使用されているが、有効性の根拠はなく、腸管内への水分の分泌抑制活性や、腸の蠕動の抑制活性は、毒性の発現用量でのみ活性があり、長期の使用はもちろん、短期に使用することも問題があると考えられ、医薬品としての価値は認められない物質であり、中止すべきと結論付けられた
●「正露丸は危険」との主張、間違いだらけでデマの可能性が…
ベストアンサー以外を見ると、危険派が1人で、他の4人は危険じゃないとまで断定していないけど判断に慎重になっています。その慎重な方の一人は以下のように書いていました。
<正露丸を常備していました。(過去形)
先日、腹痛で飲んで在庫を切らしたので薬局へ買いに行きました。
薬剤師さんに相談したら「個人的には正露丸はおすすめしない」と言われました。理由は、正露丸は成分がきつくて腸内の悪い細菌と共に良い細菌まで殺してしまうから、だそうです。
よく下痢や腹痛をする人は常飲しがちなので、常飲する状況なら別の薬(ビ○フェルミン(引用者注:ビオフェルミンのこと)などビフィズス菌を育てる薬)の方が安全です、と言われました。
結局、もともとあの臭いが好きではなかったし、常飲する方ではないので、同じ薬効のある別の薬を購入しました。
多分、↑この内容を拡大解釈・曲解することによって『正露丸は危険!』という話になるのではないでしょうか>
こんな風に副作用は強くなるけど効き目は増す…ということは実際あるのかもしれません。信頼のおけるという話ではありませんけど、日本みたいにちゃんとした規制のない発展途上国の薬は気持ち悪いほどよく効く…なんて噂も聞いたことがあります。
正露丸もそれに近い感じかな?という印象ですけど、もうちょっと結論は待ってください…と、最初書いていました。そして、後に
正露丸の副作用 ~クレオソートと「買ってはいけない」と週刊金曜日~を書いています。こちらでも結局断定しなかったのですけど、主張が間違いだらけで「正露丸は危険」はデマっぽい感じでした。
あと、このページで「下痢になる」という質問が来たので、
正露丸の効能・木クレオソートで下痢を改善 効かないときは?というのも書きました。このときいろいろ読んだ感じだと、むしろ安全性が高そうな感じ。本当は専門家に聞くのが一番良いのですけど、とりあえず、いかにも胡散臭い情報はやっぱりそれなりなのだと感じました。
【本文中でリンクした投稿】
■
正露丸の副作用 ~クレオソートと「買ってはいけない」と週刊金曜日~ ■
浜六郎医薬ビジランスセンター(NPOJIP)理事長トンデモ疑惑 ■
ビオフェルミンの副作用 ~ビオフェルミン便秘薬と新ビオフェルミンS錠~【関連投稿】
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