「名前を言ってからイスに座る」「面接時間に遅れない」「きちんと敬語を使う」…企業が就活生に求める面接の常識は数多い。だが、企業の面接官の中には就活生よりも常識のない人も多いのでは? 相手が下手に出ているのをいいことに、面接で就活生に不快な思いをさせる「あきれた面接官」。就活生と、1年先輩にあたる今春の新入社員の怒りの声を集めてみた。 |
「君は何かボーッとしているね」 鈴木聡さん(仮名)はIT企業の面接でイスに座るなり面接官にこう言われた。あっけにとられてうまく返事ができない鈴木さんを見てその面接官は、冷たく言い放った。「答えられないのはやっぱりゆとり世代だからなのかな」。鈴木さんは別のIT企業にこの春入社したが、「話もせず、会って間もなくで何が分かるのか。思い出すだけでも腹が立ってくる」と今でも怒りがおさまらない。 成城大学のある4年生も同様の目にあった。不動産中堅を受験した際の最終面接。5分ほどの面接のうち4分半ほどは面接官のお説教。「ゆとり世代はこれだからどうしようもない。平成世代は社会には適応できない」などと言われ続けた。なるべく相槌をうちながら耐えたが、後で聞くと他の人もそうだったらしい。ストレス耐性を見ていたのかもしれないが、入社後もこんなパワハラを受けるのはいやだと思い、別の企業に就職することを決めた。 就活生を見下す「上から目線」は評判が悪い。 横浜国立大学4年の男性は大手商社の1次面接で不快な思いをしたという。自己PR、志望動機、学生時代がんばった活動……何を話しても、面接官の反応はすべて「ああ、ありがちだね」。自分の話のレベルが低かったにしても、きちんと聞いてほしかったと肩を落とす。 (中略) ある製造業を受けた就活生の話。面接官は3人だったが、部屋に入ると一番右端の面接官は真横の壁を向いて足を組んでいた。質問もせず、背もたれによりかかったまま姿勢を変えない。エントリーシートを乱暴な手つきで机から取りあげ、目を通したかと思うと机に放り投げた。態度にカチンときたが、その後の発言にはさらに腹が立った。 他の面接官の質問に答え、「暗号化のアルゴリズムを研究していまして…」と学生時代の研究テーマを説明すると、横を向いていた面接官が体を反転させ、エントリーシートで口元を隠しながら、隣の面接官に「他の選考者に比べてどうかなぁ。レベルが低いよね」と耳打ち。明らかに聞こえるように言った「耳打ち」だった。 (中略) 昨年、就活が難航し、都内有名私立大学の大学院に通うことになったある女性の嫌な体験もそうだ。3人の面接官が、3人そろって、まったく話を聞いていなかった。こちらが何を言っても「ふーん」だけで、顔もこちらを見ていなかった。途中から、やたらと面接官同士で目配せしたり、メモを回したりしていて、「ああ、落とされるんだな」と気づき不愉快だったという。 エントリーシートに目を落としたままで、話をまったく聞いていないのか、「学生時代がんばったことは?」という質問に答え、しばらくすると再び「学生時代がんばったことは?」と聞かれたという就活生もいる。 |
成城大学4年の男性は某メーカーで、3人の面接官のうち真ん中に座っている人に居眠りされたことがある。入室した時から居眠りしていて、必死で目を開けようとしているのか、半目状態で、頭は完全に船をこいでいたという。 「面接官5人のうち端っこの面接官が寝ていた」など、居眠りのエピソードはしばしば聞かれる。マナーはわきまえてほしいが、その基本である「時間を守る」をおろそかにする企業もある。 慶応大学4年の男子就活生。光学機器メーカーの4次面接でのこと。午前9時半からの予定だったが、時間をすぎても音沙汰がない。そのまま待っていると、面接官が現れたのは10時ごろ。なぜ遅くなったのか理由の説明もなく、面接が始まった。「場所を間違えたのかと不安だった」と振り返る。 別の就活生は面接前に採用担当者から「うちの会社は社会人としての態度を厳しく問います。特に遅刻厳禁。時間厳守です」とさんざん聞かされた。しかし、入室すると面接官3人の席のうち1つが空いている。まさか…と思っていたら、面接が半分過ぎたころに最年長と思われる面接官が無言で入室、悪びれるふうもなく、空いている席にどっかと座った |
「最後に何か聞きたいことはありますか?」と面接官に聞かれたので、「何を目的にこの会社に入ったのか」と聞いてみた。すると面接官は困惑したように押し黙ってしまったという。 |
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