2012/5/15:
●性格が優しすぎて生きていけないだろう!麒麟の特徴がおもしろい
●曲がる時は直角に曲がる…ってそれ、無理がありませんか?
●動物のキリンの由来は伝説上の生物である麒麟って本当?
●麒麟が神々しすぎてヤバい!汚れた人間は見ただけで死ぬほど
●ベジタリアンの上を行く徹底した殺生嫌い!麒麟が食べるのは…
●性格が優しすぎて生きていけないだろう!麒麟の特徴がおもしろい
2012/5/15:今回やるのは、中国の伝説上の生物「麒麟」の話。実在の動物のキリンやお笑い芸人の麒麟、馬の騏驎ではありません。キリンビールの麒麟というと、イメージがわきやすいですかね。
昔質問サイトの「麒麟について 教えて下さい」というのを読んで、おもしろかったので取っておいたことがありました。今日はこれを紹介しようかと思ったのですけど、
Wikipediaで事足りるかもしれませんね。
まず、外見的な特徴は、それほどおもしろいわけではありません。
<形は鹿に似て大きく背丈は5mあり、顔は龍に似て、牛の尾と馬の蹄をもち、雄は頭に角をもつとも言われる。背毛は五色に彩られ、毛は黄色い。頭に角があり、本来は1本角であることから、西洋のユニコーンと比較されることもある。ただし2本角で描かれる例もある>
ただ、それ以外だとおもしろい特徴がたくさんあります。まず、<普段の性質は非常に穏やかで優しく、足元の虫や植物を踏むことさえ恐れるほど殺生を嫌う>という話。殺生嫌いにもほどがあります。これでは生きていけそうにありません。
●曲がる時は直角に曲がる…ってそれ、無理がありませんか?
また、<鳴声は音階に一致し、歩いた跡は正確な円になり、曲がる時は直角に曲がる>という話も。几帳面な性格なんでしょうか。直角に曲がるとというのは、不自然すぎてシュールかもしれません。
<動物を捕らえるための罠にかけることはできない。麒麟を傷つけたり、死骸に出くわしたりするのは、不吉なこととされる>とされています。一方で王が仁のある政治を行うときに現れる神聖な生き物(瑞獣)であるとされ、鳳凰、亀、龍と共に「四霊」と総称されています。
この麒麟には、様々な種類があります。まず、鳳凰と同じく名称に雌雄の区別がありオスの麒麟を「麒(き)」、メスを「麟(りん)」とするという話。ただし、この雌雄を逆にしている資料もあるとのこと。ややこしいことに、「麟」一字で雌雄の別なく麒麟を表すことも多いといいます。
種類はこれだけでなく、青い物を聳弧(ショウコ)、赤い物を炎駒(えんく)、白い物を索冥(さくめい)、黒い物を角端(かくたん)、黄色い物を麒麟とも言うそうです。この五色は、五行思想の関係かもしれませんね。
●動物のキリンの由来は伝説上の生物である麒麟って本当?
最初に動物のキリンの話をしたのですけど、実を言うと、実在の動物のキリンの由来は伝説上の生物である麒麟でした。
中国明代の武将である鄭和(ていわ)は、南海に遠征しました。このとき、分遣隊が到達したアフリカ東岸諸国から実在の動物のキリンが永楽帝に献上されています。これを伝説上の生物である麒麟として、献上していたそうです。
これは単に麒麟とみなしたというものですけど、それ以外の説明がされることもあります。現地のソマリ語で「首の長い草食動物」を意味する「ゲリ]が、伝説上の動物「麒麟」の音に似ていたことから、“実在の麒麟”として珍重され、これがキリンの和名の起源となったというものです。ただ、要検証となっている部分であり、俗説っぽさがあります。
なお、韓国でもキリンのことを麒麟というそうな。一方で、現在中国語では実在の動物のキリンは「長頸鹿」というとのことで、現在の中国では、動物のキリンと伝説上の麒麟は区別されていました。
さらに馬の騏驎も麒麟が由来。麒麟のように足の速い馬のこともキリンというが、この場合、漢字で書くときは偏(へん)を鹿から馬に変えて『麒麟』と書くとの説明がありました。
●麒麟が神々しすぎてヤバい!汚れた人間は見ただけで死ぬほど
Wikipediaからは異常。私が以前読んだ質問サイトだと、さらにおもしろい話が多かったです。信頼性は劣りますけど、私の見た質問サイトの方が詳しかったかもしれませんね。(以下、
楽天 みんなで解決!Q&Aより)
伝説上の麒麟が誕生したのは、もちろん動物のキリンが来る前。この伝説上の姿については、「クジカ(ミズジカ)」をモデルにしたという説があるとのこと。ただし、紹介した人は、「到底、似ても似つかないように思えますね(苦笑)」としていました。俗説かもしれません。
「クジカ(ミズジカ)」説と関連しそうなのが、麒麟とは燐光を発する大きな鹿という意味だという話。鹿って漢字がつきますしね。
また、キメラだという話が、こちらではありました。動物の優れた四体を集め創造されている、または、頭が狼、足が馬、尻尾が牛、胴体が鹿で形成されているとも言われているそうです。合体動物というのは洋の東西を問わず、よくあるパターンですね。
笑ってしまったのは、「徳の高さと神々しさゆえに、罪にまみれて汚れた人間は麒麟を見ただけで死んでしまう」という話。どんだけ神々しいんでしょう!
●ベジタリアンの上を行く徹底した殺生嫌い!麒麟が食べるのは…
Wikipediaの「心優しい性格なので」は、さらに強化版のエピソードがありました。なんと「食事は枯れた草しか食べない」とのこと。ベジタリアンの上を行きます。
「麒麟は足を地面につけない」という話もありました。先の罠にかからないは、このためだという話も。要するに飛んでいるってことですかね。また、これは「足元の虫や植物を踏むことさえ恐れる」とも関係するかもしれません。これなら生活していけそう。納得です。でも、さっきの足跡説との矛盾が生じてしまいました。
この他、交尾せずに子を生むという説明も。麒麟は雌雄(しゆう)が交尾することはなく、互いに気を送りあって受精し出生するんだそうです。交尾は汚らわしいという考えもあるんでしょうか。また、その齢は千年ともいわれているそうで長生きですね。
あと、麒麟は西洋におけるユニコーンにあたると言われているものの、大きな違いが指摘されていました。ユニコーンの性格は麒麟とは正反対で、処女にしか気を許さない凶暴な獣だというものです。ユニコーンは処女厨ですからね。
一方で、心優しい麒麟でも妖魔などから身を守るためには性格が一変し、雄叫びが炎となって吹き荒れるんだそうな。優しい人は怒らせると怖いと言いますからね。いろいろと想像力を働かせられる動物(?)で、魅力的だなぁと思います。
【関連投稿】
■
神話・伝承の武器で最強なのは?世界のケルト・北欧VS日本 ■
世界の神話・民話の類似・共通点の不思議 ユングの集合的無意識 ■
日本人は干支を誤解 十二支の動物の仲間外れは辰(龍)!理由は? ■
蜃気楼の伝説 幻獣蜃は大ハマグリとも竜の一種とも ■
世界の神話・民話の類似・共通点の不思議 比較神話学による普遍性探し ■
雑学・歴史についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|