ビックカメラの話をまとめ。<ビックカメラの他社のロゴだらけパクリ紙袋は商標権侵害ではないのか?>、<ビックカメラのコジマ買収は弱者連合?ビジネスモデルが違いすぎる>などをまとめています。
●ビックカメラの抽選販売で番号抜け続出、配布されなかった番号が当選
2017/07/24:もともと気になったのは、ビックカメラ水戸駅店が21日、商品「Nintendo Switch 『スプラトゥーン 2』同梱版」の抽選販売において欠番した抽選券が当選した件について。これは、知人と2人で続けて抽選券をもらったところ「179」番と「181」番で、連続なのに「180」番が抜けていたことで判明しました。
Twitterでは「当選する番号をあらかじめ引き抜いていたのでは」との疑惑が持ち上がっていましたが、同店は「当店の不手際により一部の番号が欠落して」いたと理由を説明しています。
(
ビックカメラで「Switch」抽選販売に不正疑惑、配布のない番号当たる 店側「不手際で欠落していた」と謝罪 ねとらぼ / 2017年7月21日 21時50分より)
ただ、番号抜けがあったビックカメラはこのお店に限ららないようで、ツイッターではたくさんの画像が出ていました。組織的なものだった可能性があります。
また、景品表示法違反などの法律違反なのではないか?という指摘もあり、「ミスでした。すみません」で終わって良い案件ではなさそうでした。
●ビックカメラの他社のロゴだらけパクリ紙袋は商標権侵害ではないのか?
で、上記の記事を探していたときに、
ビックカメラの紙袋の企業ロゴ 商標権侵害にならない理由 太田出版ケトルニュース 2017年7月20日 09時41分 (2017年7月24日 16時40分 更新)という全然関係ない記事が目につきました。ビックカメラの紙袋ってのは、たぶん以下の写真のようなものだと思われます。ビックカメラだったかどうか記憶が定かでないものの、私もこういうの見た覚えありますわ。
記事では、かなりシンプルな説明で、ビックカメラの場合、"一つの商標が単独で目立っていないこと"により、"登録商標でも無断での利用が可能になる"とされていました。どう考えてもアウトに見えるのに、法的にはセーフなんです。ちょっとびっくりな話ですね。
●なぜ?ビックカメラ、顧客のフォトブックを無断で店頭に展示してしまう
2019/06/17:ビックカメラのフォトブックサービスを利用した顧客が、自身のフォトブックが無断で展示されていたとTwitterに投稿。「ひどい」「これはアウト」など無断利用を批判する声があがっていました。これに関連して、ビックカメラ広島駅前店が2019年6月15日、顧客のフォトブックを無断でサンプルとして店頭に展示していたとして公式Twitterで謝罪したそうです。
信頼して良いのかわかりませんが、ビックカメラの説明によると、まず、当該顧客からの注文でフォトブックを作成した際に落丁があったといいます。「落丁」というのは、書籍や雑誌のページが一部抜け落ちていること。要するに失敗作を作ってしまったんですね。
そして、この失敗作を本来シュレッダー処理するべきだったのに、担当者の確認不足でメーカーから提供されたサンプルと誤認したという説明でした。
(顧客のフォトブックを無断で店頭に展示 ビックカメラ広島駅前店が謝罪 ねとらぼ / 2019年6月15日 17時6分より)
https://news.infoseek.co.jp/article/itmedia_nlab_20190615030/
前述の通り、この説明が正しいのかどうも怪しいと思われますが、この通りだったとしても顧客のデータなどの取扱の不備があったとは言えるでしょうね。さらに顧客本人からの指摘でデータ等を削除したともあったので、ビックカメラ自身では顧客のデータを削除していなかった模様です。
あと、「担当者の確認不足」というのがよくわからず。フォトブック作成の担当者とサンプルを飾った担当者が異なっていた場合は上記のような認識違いが起きる可能性が一応ありますけど、どちらも同じ人であるなら、さらに信じられない話。ビックカメラはだいぶひどいのかもしれませんね…。
●ビックカメラのコジマ買収は弱者連合?ビジネスモデルが違いすぎる
2012/5/23:ここからもともと書いていた「ビックカメラのコジマ買収は弱者連合?」という話。2012年5月11日、家電量販店5位のビックカメラが、6位のコジマを買収することを発表。"業界順位の上位が入れ替わり、ビックカメラ・コジマ連合は、首位のヤマダ電機に次ぐ業界2位"となる買収でした。
「業界2位」となると、いかにもすごい!といった買収です。ところが、
ビックカメラのコジマ買収で“競争激化”は本当か? 「家電価格崩落」不安が、実は意外に小さい理由(要登録 ダイヤモンド・オンライン 2012/5/18 岡 徳之)では、かなりネガティブな見方だったんですよ。
これは、ビックカメラ・コジマ連合は単なる「弱者連合」なのではないか?といった見方。例えば、家電流通の専門誌『IT&家電ビジネス』の川添聡志編集長は、「果たして、ビックカメラが期待するスケールメリットは本当に実現可能なのか。そのための今後の成長戦略は、いまだ示されていない」と指摘していました。
買収によって規模が大きくなることのメリットしては、仕入れ価格を抑えるというのが代表的。これにより、より安い価格で商品を販売できると考えられます。ただ、当時は、"家電メーカーとしても業界全体が冷え切っている現状で、そう簡単に商品の値引きはできない"とも指摘されていました。
値引きができるのは、「それなりに売れて結果的に利益を享受できる」という保証が必要だとも説明。その上でこういった能力が「ビックカメラ・コジマ連合にはない」という見方です。一方で、業界上位のヤマダ電機やケーズホールディングスには、その力があるとしていました。
<2011年度の売上高前年比は、ヤマダ電機が6.80%増、ケーズホールディングスに至っては脅威の18.86%増を実現している。
この2社に共通するのは、「売り切る力」だ。ヤマダ電機にはその圧倒的な集客力がある。そして売るための営業スキームを確立している。週単位で売り場の成績を厳しく管理し、短いサイクルで売り場の調整をしている。
また、ケーズホールディングスは、「これだけ売り切るから、安く仕入れさせてくれ」というコミットメントには頼らず、顧客が欲しい商品だけに絞ることで無駄なコストを削減すると同時に、ヤマダ電機との差別化を図っている。実際に、ケーズホールディングスはお客の再来店意向が高い。
一方、ビックカメラ、コジマは特需の反動に押されている。2011年度の売上高前年比は、ビックカメラが3.24%増、コジマが2.57%増と業界水準レベルだ。(中略)
新たな需要を郊外に求めたビックカメラによる、負債を抱えてその処理に追われていたコジマの買収は、ともすれば「弱者連合」という見方もされかねない>
また、"そもそもビックカメラとコジマでは、ビジネスモデルが異なる"という指摘もありました。ビックカメラは「都市型」×「駅前」×「大型」をキーワードに店舗展開を行なってきたところ。一方、対して、コジマは「郊外」型。"家族勢揃いで週末に予定を立て、クルマで来店し、大きな白物家電を買いに行く"というスタイルで、"両社が強みとするターゲットも、売り物も、売り方も異な"っているのです。
ターゲットが重ならないというのは競合しないという意味で利点のようにも思えます。ここは悪くはないところ。とはいえ、前述のようなスケールメリットを活かすには同じような商品を売っている方が良かったかもしれませんね。投資家も「冷静に見ている」と言いますので、「評価しない」という反応が優勢のような感じです。
<ビックカメラは買収に140億円を支払う。果たして、これはよい買い物だったのか。
極端に言うと、「財務状況が決してよいとは言えないビックカメラの窮状を加速させる買収ではないか」(業界関係者)という見方もある。買収発表後、初日に上昇したコジマの株価が1日で下落していることを見ても、同様に考えている投資家が多いかもしれないことがうかがえる>
私はヨドバシカメラとビックカメラでは、ヨドバシカメラ派でした。ビックカメラは全然好きじゃありません。なので、別にビックカメラを応援するわけじゃないですけど、予想に反してうまく行き、最終的に日本の家電量販業界全体にプラスに働いてくれると良いですね。
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