ペンギンってかわいいと思いますし、わりと好きですが、
ペンギンの「性的堕落」に戦慄、100年前の南極探検隊員 英研究(2012年06月11日 09:34 AFPBB)を読んで驚きました。
"9日の英紙ガーディアン(Guardian)によると、1911年から12年にかけての南極の夏にアデア岬(Cape Adare)で観察したアデリーペンギンの記録を残した探検隊員ジョージ・マレー・レビック(George Murray Levick)"は、"ペンギンの「性的堕落」に衝撃を受け"ました。
あまりにもショックだったレビックさんは"この観察結果を一般の人から隠すため、当初ギリシャ語で記録を書き残していた"というほどです。
帰国してアデリーペンギンの習性に関する論文を書いたレビックさんですが、"性的行動の部分はあまりに衝撃的だと考えて元の論文から削除し、別の短い論文としてまとめた"そうです。
そして、"こちらは数人の研究者の間でひそかに回覧されただけだった"ということで、現在まで長い間発見されていませんでした。
気になるでしょう「性的堕落」の中身ですが、レビックさんは"後に英語で書き直した論文の中で、雄のアデリーペンギンが「10羽前後で徒党を組み、丘のはずれに行ってはそこに住む他のペンギンに堕落した性行為を仕掛けて苦しめていた」と述べてい"ます。
さらに具体的には、"ペンギンの同性愛行為や幼鳥の虐待、オスのペンギンによるメスの死骸との交尾など"であったようです。
しかし、"論文を発見した英国自然史博物館(Natural History Museum)の学芸員ダグラス・ラッセル(Douglas Russell)氏は、レビックが「堕落だ」と述べて恐れおののいたペンギンの行動は経験不足からくるものだと説明してい"ます。
経験不足とはどういうことかと言うと、「アデリーペンギンは10月にコロニー(集団営巣地)に集まり繁殖を始める。繁殖期は1~2週間と短く、若いペンギンは経験がないためどう行動すべきか分からない。それが『堕落』に見えた行為に走らせている」という説明です。
どうして良いかわからずに、幼鳥の虐待や死姦を行うっていうんですから、どっちにしたってすごい話に違いないですが……。
ただ、同姓愛に関しては他の動物でも聞いたことがあります。
その場合はオスとメスのバランスが悪いときの話であり、アデリーペンギンがどのような状況だったのかはわかりません。
いずれにせよ、同姓愛に対して批判的なキリスト教徒(たぶん彼もキリスト教徒だったでしょう)にとっては、恐ろしいことだったと想像できます。
こういった習性に関して、
Wikipediaでも何かないだろうかと覗いてみました。
「ペンギンと文化」の項目には、下記のようにペンギンがよく親しまれていることを示しています。
ペンギンのキャラクター
ペンギン型キャラクターは、古くは、背が黒色、腹が白色であることから、タキシードまたは燕尾服を着用した紳士になぞらえられることが多かった。特に日本では、時代の経緯とともに愛らしさが強調され、後には様々なキャラクターの発露がみられるようになった[要出典]。
また、これらのペンギン型キャラクターは、アデリーペンギンとコウテイペンギンがモデルになることが多い[要出典]。色は白黒の場合と青白の場合がある[要出典]。後者の配色は二色刷りの印刷物でペンギンの背の黒を青で印刷したことに始まり、後年フルカラーの映像・印刷になっても愛らしさ・さわやかさの表現として青で表している。 |
しかし、その一方、レビックさんの観察したような事柄もありました。
同性愛の象徴
2006年にアメリカで同性愛ペンギンの絵本 And Tango Makes Three が出版され、波紋を呼んだ。アメリカのニューヨーク市セントラルパーク動物園に実在した、オス同士のペンギンのカップルを題材にしている。
ペンギンに同性愛行動は存在する。2006年、ノルウェーのオスロ自然史博物館では、世界初の「生物の同性愛」がテーマの展示会が催され、同性愛自体が自然界でも珍しいことではないという事実が研究で確認されている。同性同士のペアのペンギンは、ドイツの動物園や日本の登別マリンパークニクスなどで存在が確認できる。 |
「ペンギンに同性愛行動は存在する」と断言しており、「同性愛自体が自然界でも珍しいことではない」とされています。レビックさんの観察は正しかったようです。
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