何度も書いていたけど、今年はやっていなかったエアコンの節電の話。
以前書いたものは、以下です。
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エアコンの電気代削減術1 ~21.8%の省エネ~ ■
エアコンの電気代削減術2 ~細かな工夫~ ■
エアコンの除湿の電気料金 ■
エアコンのドライの消費電力 ■
冷房と除湿 重なる部分もあるかもしれませんが、
エアコンのこまめなオフは禁じ手、ドライ運転も要注意 ガマンしないエアコン節電術(要登録 日経ビジネスオンライン 2012年7月23日 和田由貴)から。
今回は電力不足ということもあって単なる節電ではなく、ピーク電力の削減という点にも触れられています。
長くなったので、こちらの話は別に分けました(
サマータイムによる節電効果の根拠は?逆効果ではない?)。体を壊さないためにも大事だと思いますので、こちらも是非読んでください。
では、こちらではエアコンの話です。
そもそもなぜエアコンなのか?と言うと、"夏の日中に限定してみると"、家庭の使用電力量の"実に、5割以上がエアコンで消費してい"るためです。
"エアコンを制するものは、夏の節電を制する"というわけです。
以前も出てきた気がしますが、タイトルにしたスイッチオンオフ禁止についてより丁寧に書かれていました。
部屋が涼しくなってきたから節電のためにスイッチを切る、しばらくしてまた暑くなってきたからスイッチを入れる――。
実は、こまめなオン・オフは節電には全くの逆効果です。エアコン使用時の節電でまず知っておきたいことは、立ち上がりの時の消費電力と、室温が安定してきた時の消費電力では大きく異なるということ。エアコンは常に一定の電力を消費する家電ではなく、つけてから最初の10分程度が一番大きく電力を消費します。それ以降安定した運転に入るとガクッと消費電力は少なくなります。そのため、いかに早く室温を設定温度まで近づけるかが重要です。
部屋の広さに見合わない小さなエアコンを使用したり、立ち上がりの時から微風運転をするなど、安定運転までにより時間がかかる使い方だと無駄に電力を消費します。一番よくないのは、上の例のように、頻繁につけたり消したりを繰り返すことなのです。「こまめに消す」は節電の基本ですが、エアコンに関しては当てはまりません。
また、設定温度に関して。
これを一度でも下げるというのはよく言われるように重要で、"推奨される設定温度は28度"だそうです。
"このくらいの設定温度で使用できるのであれば、室温が安定してきた時の安定運転時にはかなり消費電力は下がるため、夏の日中はエアコンを切るよりテレビを消した方が節電効果は大きいと言え"るんだとか。
ただし、この"28度設定で涼しくて快適になるか"と言うと、状況によって異なります。重要なのは「体感温度」とのことで、以下をご覧ください。
人が暑い寒いと感じる要素は、気温だけではありません。「気温」「気湿」「気流」「輻射」という4つの要素が合わさり体感温度は変わってくるため、やみくもに気温だけを下げれば快適というわけではないのです。
まず気流。昨年は扇風機やサーキュレーターが飛ぶように売れましたが、エアコンと扇風機などを併用するのは合理的です。人は風がある状態だと体感温度が約2度下がると言われています。また、冷たい空気は比重が重く部屋の下層部に留まりやすいので、冷気を循環する目的でも扇風機やサーキュレーターの使用が望ましいいわけです。扇風機の消費電力量は製品によっても異なりますが、ほとんどの場合エアコンの設定温度を1度上げた時に減る消費電力量よりも少ないため、体感温度を下げるために有効な手段です。
ちなみに"羽が無いスタイリッシュな扇風機"は、"従来品と比較して残念ながら消費電力は高め"だそうです。
先に出た4つの要素のうち「輻射」は「ふくしゃ」と読みます。難しいので、交ぜ書きで「ふく射」とされることが多いです。
これも以前とかぶる話ですが、
部屋の温度に大きく影響を与えるのは窓から入ってくる熱。日射による輻射熱を上手に避けることで、室内の温度は大きく変わります。
日射をさえぎるというと、まず思い浮かぶのがカーテンですが、カーテンは部屋の内側から光や熱をさえぎるものです。外側が熱をさえぎることができれば、室内に入ってくる熱は少なくなるため、よしずやすだれを利用する方が効果大です。
日射により暖められた窓、床や壁から発せられる輻射熱もばかになりません。日中使用しない部屋や留守にする場合も、日射が当たらない工夫をしておきましょう。
ということです。
あと、次のは知らなかった話でした。
最後の条件「気湿」。夏は除湿するのに、冬は加湿すると快適になる。なぜだか、説明できますか?
実は、気温と湿度には深い関係があります。人間は不思議なもので、気温が10度をターニングポイントに感じ方が逆になります。10度を上回る場合、湿度は高ければ高いほど暖かく(暑く)感じられ、低ければ涼しく(寒く)感じます。夏は湿度が高く冬は乾燥する日本では、夏の除湿、冬の加湿が必須なのです。
ところが、除湿できそうなドライ運転にも"落とし穴があります"。(ここ以降は以前も書きました)
ドライ運転には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があり、機種により異なります。同じく「ドライ」と呼ぶ機能ですが、この両者で消費電力は倍くらい異なる場合があり、冷房よりも電力消費量が増えてしまうこともあるのです。
弱冷房除湿の場合は冷房を弱くつけているのと同じような状態なので、冷房よりも若干消費電力量が少なくなります。再熱除湿が要注意。部屋の温度はほとんど下げないのは、弱冷房除湿と同じですが、再熱除湿はいったん冷やした空気をエアコン内部で暖め直してから吹き出しています。暖め直す分、冷房よりももちろん消費電力量が多くなります。
(中略)
ドライ運転は本来、梅雨時など肌寒いけど湿度は高いとか、冬場に洗濯物を部屋干しするときなどに使用する機能です。夏場部屋を快適に保つための機能とは考えず、夏の暑い時には冷房運転で設定温度を控えめに使用するのが正しい節電と認識してください。
後半のエアコンの話は何か今まで書いてきたものの総おさらいみたいな感じで、前半のピーク時間の話も含めてよくまとまった秀逸な記事でした。
追加
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サマータイムによる節電効果の根拠は?逆効果ではない? 関連
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エアコンの電気代削減術1 ~21.8%の省エネ~ ■
エアコンの電気代削減術2 ~細かな工夫~ ■
エアコンの除湿の電気料金 ■
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冷房と除湿 ■
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