●不払いだらけ…日本でボロ儲けのアフラックに金融庁が長期検査
2012/7/28:ざっと検索したところ、なぜかダイヤモンド・オンラインしか厚く報道していない感じなんですけど、2012年2月27日から続いていた金融庁の外資系生命保険会社アフラックに対する「前代未聞の長期検査」が7月18日に終わったそうです。
アフラックの“欺瞞”にメス 金融庁が前代未聞の長期検査 (要登録 ダイヤモンド・オンライン 2012/7/23 藤田章夫)によれば、今回のアフラックへの検査は、"まさに異例ずくめ"だったといいます。
<まずは、検査に入る周期。生保の場合、おおむね3年超の周期で検査に入るが、今回は前回の検査から2年半しかたっていない。2月9日に検査予告がなされた際には、アフラック社内に衝撃が走ったという。
次に、検査期間。大半の検査は2~3ヵ月で終わるが、今回は7月18日までかかり、実に5ヵ月近くに及んだ。「役所の事務年度の6月末を越えることはめったにない」(生保関係者)という>
以上のように異例だった金融庁によるアフラックの調査。今回の検査で最大の問題とされたのが、保険金の支払いに対するずさんさ"だったといいます。これ自体は生命保険会社の十八番であり、残念なながら名の知れた保険会社は大体やっている状態。アフラックだけが悪いというものではありません。
しかし、アフラックは格が違った模様。もともと2005年以降、相次いで発覚した保険金不払い問題の業務改善命令に対し、金融庁に異議を唱えたのがアフラックだったとのこと。いっしょに業務改善命令を受けた他社と違っていち早く診断書を電子化するなど、支払い体制は進んでいると主張していたようです。
ところが、"業務改善命令の解除が目前に迫った11年12月、10年度の支払い漏れ件数の報告"では、"。契約者から保険金が少ないとクレームを受けて判明した支払い漏れ(外部発見)の件数が246件と、
他社の10倍近い"ことが発覚します。「支払い体制は進んでいる」などとよく言えるなという杜撰さ。本来なら文句を一番言えない会社が、真っ先に文句を付けていたようです。
●全く反省がないアフラック、その後もアフラックがダントツ日本一
そんな酷いアフラックですが、"「300件を超えていれば、アフラックだけ解除しなかった」(金融庁)が、かろうじてアフラックも業務改善命令を解除された"とのこと。解除しなきゃ良かったのに…と思います。
というのも、その後金融庁が"生保各社に自主開示を求め"て出された、各社の11年度分のクレーム(6月29日に開示)がまたひどいのです。10社の外部発見の合計381件のうち、前回とさして変わらぬ223件、実に約6割がアフラックという惨憺たる結果。全く反省の色が見られません。
これに対して、"アフラック側は開示と同時に、保険金を支払った後に間違いがないかを検証する「支払い後検証」を11年10月から始めたと発表した"そうです。しかし、これはむしろ"「まだやっていなかったのか」と業界内で驚きの声が上がった"ような内容であり、"アフラックの支払い体制は、「他社の“数年遅れ”としか言いようがない」(金融庁幹部)ありさま"のようです。
●顧客情報の紛失など…その他のアフラック生命保険の不祥事
ついでにアフラックの
Wikipediaで不祥事を見てみましょうか。いろいろありますありますけど、やはり不払いの話がメインとなっていました。前述の通り、不払いそのものは、他に日本の生命保険会社でもあったものであり、アフラック以外優良ということではないんですけどね。
・2005年10月月28日に同社から45件、金額にして961万円の不当な不払いがあったことが発表された。
・2007年4月13日2001年~2005年の5年間における不払いの実態調査を発表。これによると、合計で19,169件、金額にしておよそ19億円もの数が新たに不適切な不払い事案に該当していたことが判明。なお、この調査結果は調査期日に間に合わせた中途結果であるので、この数値は確定的なものではない(今後、不払い件数や金額が増加する可能性がある)。
・2007年7月26日、同社のある代理店の社員が所持していた携帯型パソコンが盗難にあったと発表。このパソコンには、15万2,758人分、20万4,716件分の顧客情報(契約内容、住所、氏名、生年月日など)が記録されており、保険業界では過去最大の紛失件数となった。なお、個人情報漏洩および悪用などの懸念される問題について、同社は顧客データ自体は暗号化されており、さらにパソコン起動用およびデータ復号用でパスワードが別に施されているなどセキュリティ対策を施してあることを理由に、第三者による顧客情報の閲覧や悪用は困難であるという見解を示している。
・2010年10月22日、同社の代理店であるいずみライフデザイナーズ株式会社において、お客様情報を記録したCD-Rが所在不明になっていると発表。当該CDには30,555人分の顧客情報が記憶されていたとのこと。なお、CDにはパスワードが設定されていた。
●日本でボロ儲け!アメリカの会社なのに利益はほとんど日本から
たちの悪いことにアフラックはこういった支払い体制の一方で、"新契約の獲得には躍起"となっており、"東日本大震災の被災者にまで営業をかけたり、がんに罹患した人にがん保険の勧誘をしているという""悪名高い専門業者を使って、営業をかけまくっている"そうです。
こういう行き過ぎた“収益至上主義”は米国本社の方針みたいでした。ここらへんの関係性がよくわからないんですが、米国本社というのはアメリカンファミリーのことなんでしょうか? Wikipediaの項目名はアフラックではなく、アメリカンファミリー生命保険会社でした。(2012/7/28時点。2021/12/12年の項目名はアフラック生命保険に変更)
<アメリカンファミリー生命保険会社(アメリカンファミリーせいめいほけんがいしゃ)は、生命保険や医療保険を販売するアメリカ合衆国の保険会社である。
持ち株会社であるアフラック株式会社(Aflac Inc.、本社:ジョージア州コロンバス市、NYSE:AFL、東証一部:8686)の元にあり、日本及びアメリカでの保険販売を行っている>
とりあえず、アフラックは日本法人ではあるものの支社のような立ち位置、アメリカに本社的な親会社があると理解して話を続けます。何と"アフラックの売り上げの7割以上が日本によるもの"であり、先の“収益至上主義”的な商売の仕方は、ドル箱の日本市場でなりふり構わずボロ儲けしようというものみたいです。
当然その儲けは保険金支払いには使われていないわけで、いったい何に使われているのかというと"自社株買いを行い、高額な配当を支払うことで、高い株価を維持するビジネスモデル"なんだそうな。また、"日本の契約者が支払った保険料の投資先"がリスクの高いものが多いというのも、"金融庁が問題視している"とのことです。
この話をナショナリズム的に外資拒否に結びつける人もいるでしょうけど、本来なら行政処分で是正化できる話のはずです。逆に日本企業なら許せるという話でもないですしね。金融庁はもっと強気で処分を下すべきですし、マスコミはアフラックの悪行について今より広く報道し、社会的な制裁も加えるべきでしょう。
【関連投稿】
■
ラーメンの天下一品「誠意を見せろ」と脅迫で1800万円 裁判敗訴 ■
ロリポップ改竄事件・熊谷正寿GMOインターネット会長の対応がヤバい ■
コーナンの家電、前代未聞の販売禁止 勝手にPSEマークをつけて販売 ■
就活生支援の一生懸命塾「あなたは一生成功しない」と悪質勧誘 ■
ジャパネットたかた高田明社長、思いつきで「社長、辞めます!」 ■
企業・会社・組織についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|