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アメリカのレーザー核融合で500テラワット(TW)を供給の誤訳可能性


 アメリカでレーザー核融合成功報道は誤報の疑いで下記のようなコメントをいただきました。

> この記事の件ですが、そもそも一年位前にアメリカとイギリスが全世界の消費電力を賄えるレーザ核融合に成功したとかいっていませんでしたっけ?
> 500TWという、レーザ兵器の10万倍もあるようなレーザのほうがむしろ驚きなのですが。


 気になるものの、上記のうちの"一年位前にアメリカとイギリスが全世界の消費電力を賄えるレーザ核融合に成功した"の話にはたどり着けませんでした。

 今日はまず先に500TWから。


 私は消費電力という言い方をしていましたが、レーザー関係のものは出力と書いており、概念が違うかもしれません。

 とりあえず、Wikipediaのレーザーには、以下のようにありました。
パルス発振

レーザーのもうひとつ重要な特徴は、ナノ秒~フェムト秒程度の、時間幅の短いパルス光を得ることが可能な点である。(中略)

パルスレーザーは短い時間幅の中にエネルギーを集中させることが出来るため、高いピーク出力が得ることができる。レーザー核融合用途などの特に大がかりなものでは、ペタワットクラスのレーザーもつかわれる。

 ペタ(P)は10^15、テラ(T)は10^12。したがって、500TWというのは0.5PW。

 レーザー核融合用途などの特に大がかりなものでは、ペタワットクラスは全く不思議ではない出力のようですから、500TWに関しては問題ありません。


 あと、サーチナは確実に誤訳している部分があり、当てになりません。

 やはり元記事見ないといけないのかなぁと思いますが、私は英語が苦手です。

 まあ、そこらへんはエキサイト翻訳に頼ることにして、元記事も見てみます。

National Ignition Facility makes history with record 500 terawatt shot
Breanna Bishop For immediate release: 07/12/2012

LIVERMORE, CA. - Fifteen years of work by the Lawrence Livermore National Laboratory's National Ignition Facility (NIF) team paid off on July 5 with a historic record-breaking laser shot. The NIF laser system of 192 beams delivered more than 500 trillion watts (terawatts or TW) of peak power and 1.85 megajoules (MJ) of ultraviolet laser light to its target. Five hundred terawatts is 1,000 times more power than the United States uses at any instant in time, and 1.85 megajoules of energy is about 100 times what any other laser regularly produces today.

The shot validated NIF's most challenging laser performance specifications set in the late 1990s when scientists were planning the world's most energetic laser facility. Combining extreme levels of energy and peak power on a target in the NIF is a critical requirement for achieving one of physics' grand challenges -- igniting hydrogen fusion fuel in the laboratory and producing more energy than that supplied to the target.

In the historic test, NIF's 192 lasers fired within a few trillionths of a second of each other onto a 2-millimeter-diameter target. The total energy matched the amount requested by shot managers to within better than 1 percent. Additionally, the beam-to-beam uniformity was within 1 percent, making NIF not only the highest energy laser of its kind but the most precise and reproducible. "NIF is becoming everything scientists planned when it was conceived over two decades ago," NIF Director Edward Moses said. "It is fully operational, and scientists are taking important steps toward achieving ignition and providing experimental access to user communities for national security, basic science and the quest for clean fusion energy."

The user community agrees. "The 500 TW shot is an extraordinary accomplishment by the NIF Team, creating unprecedented conditions in the laboratory that hitherto only existed deep in stellar interiors," said Dr. Richard Petrasso, senior research scientist and division head of high energy density physics at the Massachusetts Institute of Technology. "For scientists across the nation and the world who, like ourselves, are actively pursuing fundamental science under extreme conditions and the goal of laboratory fusion ignition, this is a remarkable and exciting achievement."

"Already the most incredibly tightly controlled and most energetic laser in the world, it is remarkable that NIF has achieved the 500 TW milestone - quite a significant achievement," said Dr. Raymond Jeanloz, professor of astronomy and earth and planetary science at the University of California, Berkeley. "This breakthrough will give us incredible new opportunities in studying materials at extreme conditions."

NIF is operating routinely at unprecedented performance levels. The July 5 shot was the third experiment in which total energy exceeded 1.8 MJ on the target. On July 3 scientists achieved the highest energy laser shot ever fired, with more than 1.89 MJ delivered to the target at a peak power of 423 TW. A shot on March 15 set the stage for the July 5 experiment by delivering 1.8 MJ for the first time with a peak power of 411 TW.

Original concerns about achieving these levels of extreme laser performance on NIF centered in part on the quality of optics existing in the late 1990s that could not withstand this intense laser light. Lawrence Livermore researchers worked closely with their industrial partners to improve manufacturing methods and drastically reduce the number of defects. Livermore scientists also developed in-house procedures to remove and mitigate small amounts of damage resulting from repeated laser firings.

NIF is influencing the design of new giant laser facilities being built or planned in the United Kingdom, France, Russia, Japan and China.

Located at Lawrence Livermore National Laboratory, NIF is funded by the National Nuclear Security Administration (NNSA), a semi-autonomous agency within the U.S. Department of Energy responsible for enhancing national security through the application of nuclear science to the nation's national security enterprise.

NIF is the latest, and arguably the most sophisticated, addition to a number of critical stockpile stewardship facilities. It is the only facility with the potential to duplicate the actual phenomena that occur in the heart of a modern nuclear device -- a goal that is critical to sustaining confidence that a return to underground nuclear testing remains unnecessary. NIF also is providing unique experimental opportunities for scientists to enhance our understanding of the universe by creating the same extreme states of matter that exist in the centers of planets, stars and other celestial objects. Additionally, experiments at NIF are laying the groundwork to revolutionize energy production with fusion energy to provide abundant and sustainable clean energy.

エキサイト翻訳:
国立点火施設はレコード500テラワット発射で歴史を作ります。
Breanna Bishop For immediate release: 07/12/2012

LIVERMORE(CA)。
- ローレンス・リバーモア国立研究所の国立点火施設(NIF)チームによる15年間の仕事は、7月5日に歴史的な記録破りのレーザー発射で成果をあげました。
192本のビームのNIFレーザー・システムは、その目標に紫外線レーザー光の500兆ワット以上のピーク電力(テラワットまたはTW)および1.85のメガジュール(MJ)を配達しました。
500のテラワット、アメリカより多くの力がどんな瞬間でもそのうちに使用する1,000回およびエネルギーの1.85のメガジュールである、100回ぐらい他のレーザーが今日規則的に生産するものです。

その発射は、科学者が世界の最も精力的なレーザー設備を計画していた時、1990年代の終わりにセットされたNIFのほとんどの挑戦的なレーザー性能仕様書を有効にしました。
NIFの中の目標上の極端なレベルのエネルギーおよびピーク電力を組み合わせることは、物理学の壮大な挑戦のうちの1つを達成するための重大な要求です -- 研究所の点火する水素融合燃料、および目標に供給されたそれより生産する多くのエネルギー。

歴史的なテストでは、NIFの192のレーザーは2-ミリメートル直径目標上に互いの1秒の少数の1兆分の1の内に発射しました。
総合エネルギーは、発射マネージャーによって要求された量と一致しました、に、の内に、1パーセントよりよい
さらに、ビームを放つビーム均一性は、NIFをその種で最も高いエネルギー・レーザーにするだけでなく最も正確で複製可能なものにして、1パーセント以内にありました。
「NIFはそうです、すべてに似合う、それが20年前に想像された時計画された科学者。」NIFディレクター、エドワード・モーゼズは言いました。
「それは完全に使用可能です。また、科学者は、点火を達成し国家安全保障、基礎科学および清潔な融合エネルギーの探究にユーザ・コミュニティーへの実験のアクセスを提供することに向けた重要なステップを取っています。」

ユーザ・コミュニティーは同意します。
「500のTW発射は、単に恒星内部に従来深く存在した研究所で先例がない条件を作成して、NIFチームによるすばらしい完成です」とリチャードPetrasso博士、高いエネルギー密度物理学の上級研究者および部長がマサチューセッツ工科大学で言いました。
「全国、私たち自身のように、積極的に極端な条件の下の基礎科学を追求している世界および研究所核融合点火のゴールの科学者にとって、これは著しく刺激的な業績です。」

「既に、しっかりと抑制されて最も精力的なレーザー、世界で、NIFが500のTWマイルストーンを達成したことは著しい」 - 全く重要な業績、レイモンドJeanloz博士、天文学と地球の教授および惑星学はカリフォルニア大学バークレー校で言いました。
「この突破口は極端な条件で材料を研究する際に私たちに信じられない新たな機会を与えるでしょう。」

NIFは、先例がない業績水準で慣例的に作動しています。
7月5日の発射は、総合エネルギーが目標上の1.8のMJにまさった、3番目の実験でした。
7月3日に、1.89を超えるMJが423のTWのピーク電力で目標に配達されて、科学者は、発射されて、今まで放たれた最も高いエネルギー・レーザーを達成しました。
3月15日のセット上の発射、411のTWのピーク電力の初めて1.8のMJを伝えることによる7月5日の実験用の段階。

一部分この強力レーザ光に耐えないかもしれない1990年代の終わりに既存の光学の質に集中したNIFの上の極端なレーザー性能のこれらのレベルの達成に対するオリジナルの懸念。
製造法を改善し、かつ徹底的に欠陥の数を減らすために、ローレンス・リヴァーモアの研究者は、産業パートナーと一緒に仕事をしました。
リヴァーモアの科学者は、さらに繰り返されたレーザーfiringsに起因する小さな損害額を削除し緩和する組織内の手続きを開発しました。

NIFは、英国、フランス、ロシア、日本および中国で建造されているか計画された新しい巨大なレーザー設備のデザインに影響を及ぼしています。

ローレンス・リバーモア国立研究所に位置して、NIFは、国家核安全保障庁(NNSA)(国の国家安全保障事業への原子物理学の適用を通じて国家安全保障を増強することに責任を負う米国エネルギー省内の半自律の機関)によって資金提供されます。

NIFは最新です、そして恐らく、最も精巧だった、多くの重大な備蓄管理設備への追加。
現代の核兵器の中心に生じる実際の現象を複写することは可能性を備えたただ一つの設備です -- 地下核実験へのリターンが不必要なままであるという確信の保持に重大なゴール。
NIFも、問題の惑星、星および他の天のオブジェクトの中心に存在するのと同じ極限状態の作成により、科学者が宇宙についての私たちの理解を増強するユニークな実験の機会を提供しています。
さらに、NIFの実験は、豊富で持続可能なクリーンエネルギーを提供する融合エネルギーを備えたエネルギー生産を革新するために基礎を築いています。

 気になる方は原文をちゃんと読んでみてね……と逃げてしまいたのですけど、それじゃあんまりだと思わなくもないので一部訳してみます。

 
 とりあえず、タイトルの"National Ignition Facility makes history with record 500 terawatt shot"。

 この場合の"record"は「記録的な」という意味の形容詞でしょうね。

"「国立点火施設」(National Ignition Facility; NIF)は、500テラワットという記録的なレーザーショットで、歴史を作り出した"

 といった感じでしょうか?

 直接的に「レーザー」に当たる単語はありませんのでそこは付け足してですけど、これは当然レーザー出力が500テラワットとみなした訳です。

 本文冒頭でも"a historic record-breaking laser shot"(新記録となる歴史的レーザーショット)と書いていますので、たぶん大丈夫でしょう。


 あと、冒頭も訳しますかね。
LIVERMORE, CA. - Fifteen years of work by the Lawrence Livermore National Laboratory's National Ignition Facility (NIF) team paid off on July 5 with a historic record-breaking laser shot. The NIF laser system of 192 beams delivered more than 500 trillion watts (terawatts or TW) of peak power and 1.85 megajoules (MJ) of ultraviolet laser light to its target. Five hundred terawatts is 1,000 times more power than the United States uses at any instant in time, and 1.85 megajoules of energy is about 100 times what any other laser regularly produces today.

リバーモア(カリフォルニア) - ローレンス・リバーモア国立研究所の国立点火施設(National Ignition Facility: NIF)のチームによる15年間にわたる研究は、7月5日に新記録となる歴史的レーザーショットという成果をもたらしました。192本のビームから成るNIFレーザーシステムは、ターゲットに対し、最大出力500兆ワット(500テラワット,TW)、1.85メガジュール(MJ) 以上の紫外線レーザー光を照射しました。500テラワットというのはアメリカで使われている消費電力の1000倍以上であり、1.85メガジュールというのは現在の一般的なレーザーのおよそ100倍にあたるエネルギーです。

(MJはkWhの単位違い。電力ではなく電力量、エネルギー、仕事、熱量の単位。電力はW。

アメリカの電力消費 4401698 GWh/年
これを均等に使っているとした場合、 4401698 GWh/年 ÷ (365*24) h/年 = 502.5 GW = 0.5025 TW
500TWはこれのちょうど1000倍くらいだけど、「at any instant in time」はそういう意味なんでしょうか?

なお、1kWhは3.6MJであり1.85MJは、消費電力量としては大きい値ではありません。レーザーの照射が一瞬だからだと思われます)


 「どうだ、すげぇレーザーだろ?」ってお話っぽいけど、そういう理解でいいのかな?

 500テラワットがすごいのであれば、Wikipediaの"ペタワットクラスのレーザーもつかわれる"は何なのだろう?と思わなくもないですけど、昔ミクロンクラスのものをナノテクと呼んでいましたし、そこらへんは適当なんでしょうか?


 あと、レーザー核融合との繋がりの件です。

 "レーザー核融合用途などの特に大がかりなものでは、ペタワットクラスのレーザーもつかわれる"というのは、逆に言うと、強力なレーザーがレーザー核融合には必要とも言えます。

 そういう意味で一歩前進だよという意味に取れそうです……けど、ちゃんと読んでいないのでわかりません。


 それから、まだ下書き途中なんですが、先の"一年位前にアメリカとイギリスが全世界の消費電力を賄えるレーザ核融合に成功した"の元記事読んでみると、その時点でNIFは今回の記事のようなことができていたようにも見えます。

 それを見た後だと、あれ、じゃあ、何が今回歴史的だったの?となるので、上の記事の訳は全然違うのかも。もうわけがわかりませんわぁ……。


 コメントついたくらいですから、気になる人がいるってことです。誰かきちんと訳してくれないかなぁ?


 追記
  ■レーザー核融合「全世界の消費電力ができた」は間違いか?
  ■レーザー核融合で世界初の自己加熱 核融合炉・核融合発電は目前なの?

 関連
  ■アメリカでレーザー核融合成功報道は誤報の疑い
  ■消費電力と消費電力量(kWとkWh)の違い
  ■ニセ科学疑惑のEM菌 授業に使われて問題に
  ■現代にはびこる疑似科学 ~マイナスイオン、血液型性格診断、コラーゲン、胎教、ゲルマニウム、デトックス、タキオン、飲尿など~
  ■アポロ11号の月面着陸はなかったという疑惑(副島隆彦説)
  ■その他の科学・疑似科学について書いた記事

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