2012/8/5:
●嗅覚過敏(嗅覚過敏症)とは何か? 嗅覚障害の一種で他に幻覚なども
●妊娠時にみられる嗅覚過敏は病気ではない!神経内科講師が説明
●片頭痛・神経症・統合失調症などでも嗅覚過敏が見られる
●実は珍しい嗅覚過敏 化学物質過敏症と関連付けるサイトも
●化粧品・洗剤・印刷物・食べ物・消毒などのにおいがダメと相談
●嗅覚過敏の問題…嗅覚が原因ではなく、精神的な問題の可能性も
●嗅覚過敏(嗅覚過敏症)とは何か? 嗅覚障害の一種で他に幻覚なども
2012/8/5:
自分にしかわからない匂いがある!ひょっとして病気の匂い?/a>で匂いについて調べた関係で、「嗅覚過敏」というものを見つけたので、こちらについても見ています。まとまって書いているところはありませんでしたので、いろんなサイトからの詰め合わせとなりました。
見ていると「嗅覚過敏」という言葉は、「嗅覚障害」を語られる中で出てくることが多いですめ。コトバンクもそうであり、項目名は「嗅覚障害」でした。
こちらによると、嗅覚障害とは、においを感じる嗅覚になんらかの異常がおこること。嗅覚障害の症状は、大きくつぎの5つに分けらており、「嗅覚過敏」はその一つの症状です。
①においがまったくわからなくなる嗅覚脱失
②においをかぐ力が弱くなる嗅覚減退
③においにひどく敏感になる嗅覚過敏
④どんなにおいも悪臭として感じる嗅覚錯誤
⑤においがしないのに、においを感じる嗅覚幻覚
●妊娠時にみられる嗅覚過敏は病気ではない!神経内科講師が説明
コトバンクの中で嗅覚過敏が出てくるところを見ていくと、"妊娠時にみられる嗅覚過敏"というのがまずあります。
ただし、
においに過敏になる病気ってありますか?(【監修】 埼玉医科大学神経内科講師 中里 良彦(なかざと・よしひこ)(出典:保健同人社 「暮しと健康 2006年7月号」))での説明によると、この嗅覚過敏は"病気ではありません"とのこと。
この妊娠初期・つわりのときに見られる嗅覚過敏の原因は、妊娠絨毛から分泌される絨毛性ゴナドトロピン(hCG)や黄体ホルモンの増加と考えられているそうです。
具体的には"吐きけや嘔吐などが主症状"というものと同時に現れる"においに敏感になったり、食べ物の嗜好が変わったり"する症状だとのこと。そして、これは当然一時的なものです。
●片頭痛・神経症・統合失調症などでも嗅覚過敏が見られる
ここでは他に"内科疾患では、片頭痛の発作時に敏感になったり、側頭葉てんかんの発作時にいやなにおいを感じることが知られています"という話もありました。これらもやはり"一過性で持続することはありません"。
また、コトバンクでは、"神経症・ヒステリー、統合失調症(とうごうしっちょうしょう)、薬物中毒で嗅覚過敏や嗅覚幻覚などの症状がおこる"という記載も見られました。
同じような感じで
メルクマニュアル家庭版, 97 章 嗅覚と味覚の障害においても、"嗅覚過敏は、精神的原因によっても起こります"としています。
ただし、メルクマニュアル家庭版での病名は異なっており、"心因性嗅覚過敏は、わざと目立つ振る舞いをして人の目を引きたがる演技性人格障害の人に起こる傾向があります"といった説明になっていました。
●実は珍しい嗅覚過敏 化学物質過敏症と関連付けるサイトも
他に
gooヘルスケア 嗅覚障害では、嗅覚過敏を"軽微な悪臭にも耐えられない"ものだとしていました。
気になるのはこれを"広義の化学物質過敏症"であると書いていたことです。今回引用していた中で化学物質過敏症と関連付けて書いていたのは、gooヘルスケアのみ。化学物質過敏症に関する主張は、科学的根拠に欠けるものが多くて、微妙なところがあるんですよね。
実は最初に書いた嗅覚障害の中では、この嗅覚過敏は珍しいものであるようです。先に引用した「暮しと健康 2006年7月号」では、"においに敏感になるタイプの嗅覚障害、嗅覚過敏はまれです"としていましたし、他でも同様の記載が見られました。
●化粧品・洗剤・印刷物・食べ物・消毒などのにおいがダメと相談
この「暮しと健康 2006年7月号」は質問に答える形式になっており、匂いの過敏さに悩んでいる方は参考になるかもしれません。
質問者は、38歳・女性。4か月ほど前に下痢と吐きけがでて以来、においに敏感になってしまいました。とくに寒い日は敏感になるといいます。化粧品や洗剤、印刷物などのにおいをかぐと、肺が重く感じ、舌が苦くなる…といった嗅覚以外の問題も出るとのこと。
食べ物のにおいもつらいことがあるので、食事すらたいへん。病院へ行こうにも消毒のにおいがダメとされていました。そして、このように、においに敏感に反応してしまう病気があったら教えてください…という質問内容です。
●嗅覚過敏の問題…嗅覚が原因ではなく、精神的な問題の可能性も
以上のように「においに敏感に反応してしまう病気があったら教えてください」という質問だったのですけど、回答では、「においのもつ大きな特性の1つに情動との関係があります」として、以下のような話をしていました。「情動」というのは、喜び、悲しみ、怒り、恐れなどの感情のことをいいますので、精神的な問題の可能性を考えているみたいですね。
<においをかいだあとに気持ちがよくなったり、不愉快で気分が悪くなったりします。こうした一時的な情動とのかかわりは、視覚、聴覚に比べて嗅覚は大きいといわれています。 においによってよい情動反応を引きおこす物質を使った治療法がアロマテラピー(芳香療法)です。香りによりストレスからくる病気を治療しようとするものです。
相談者は、ふだん香水など心地よいと感じていたにおいに対しても、不快に感じられているのでしょうか。通常は嗅覚過敏といってもすべてのにおいに過敏になっているわけではなく、不快感を引きおこすきっかけは情動・気分との関係が強いようです。
すなわち、同じにおいでもかぐときの状況や体調によって影響を受けるのです。相談者はストレスや不安、睡眠不足などの体調不良となる要因はないでしょうか。こうした要因をとり除くだけでも症状が軽快することも考えられます>
【本文中でリンクした投稿】
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自分にしかわからない匂いがある!ひょっとして病気の匂い?/a>
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