猫を飼う問題についての投稿をまとめ。<猫を絶対に飼わなくちゃいけない猫付きマンションがある!>、<猫付きマンションでは、猫だけでなく飼い主も育てている>などをまとめています。
2023/01/11追記:
●無責任に猫を飼い放題な「ねこホーダイ」、批判浴びて速攻中止に
2023/05/03追記:
●飼い主の審査やトライアル、「責任を持って面倒を見る」を否定 【NEW】
はじめてでも安心!幸せに暮らす猫の飼い方

●猫を絶対に飼わなくちゃいけない猫付きマンションがある!
2012/8/8:以前、
多頭飼育崩壊!かわいそうだから保護という動物愛護が逆に虐待にで捨て猫の話をやりました。これは安易に動物を飼うべきではない…というかなり厳しい結論になってしまったんですよ。難しい問題だな…と思っていたのですけど、非常にユニークな方法を試みているマンションがありました。
「ネコ付きマンションなんて幸せだにゃ~」だけじゃない、殺処分からネコを守る活動(2012年06月18日 10時03分 林健太,ITmedia)によると、この変わったネコマンションの名は「伝通院チェリーマンション」(東京都文京区)。何が変わっているかと言うと、ペット可で猫を飼えるマンションではなく、
猫を絶対に飼わなくちゃいけないというマンションだということです。
<このマンションは一般的な“ペット可”マンションとは違い、用意されたネコから好きなネコを選んで一緒に住むことができる。いわば、“家具付き”ならぬ、“ネコ付き”のマンションだ。用意されるネコは、NPO法人東京キャットガーディアン(以下、TCG)が
保護している成猫たち。入居者は、ネコの一時的飼い主となり、
退去時には置いていくことも認められている(審査のうえ引き取ることも可能)。つまり、“仮の里親”となり、ネコとの暮らしを楽しみつつ、動物保護ボランティアに参加できるというわけだ>
部屋に猫を飼うのではなく、猫の家に人間が住まわせてもらうイメージですね。室内も当然ネコのための内装。キャットウォーク、キャットステップ、壁穴付きで、ネコが走り回って運動できます。また、
3匹程度の多頭飼いが推奨されているというのも非常におもしろく、家中をネコが大はしゃぎしている姿を眺め、幸せを噛み締められるとされていました。
「マンション暮らしを考えている方のチョイスの1つになりたいと思っています。特に若い方で、仕事や結婚など生活の変化で、最後まで責任を負える分からないという方にも興味を持ってもらいたい。ネコマンションの入居者や、里親になってもらった方には、24時間体制で飼育相談のサポートもしています」
●初心者向けに最適「24時間体制で飼育相談のサポートがある」
以下のように、工夫されている点はいくつもあり、感心しました。
・保護している成猫を飼わなくてはいけない。
・3匹程度の多頭飼いが推奨されている。
・24時間体制で飼育相談のサポートがある。
「3匹程度の多頭飼いが推奨されている」というのはちょっとハードルが高めですが、24時間体制で飼育相談のサポートもしています。動物保護が可能な範囲で、比較的早く飼育を覚えられるでしょう。早く猫の飼い方を覚えれば、その後も買い続ける可能性は高まるでしょう。サポートがあるというのは本当いいですね。
また、「成猫」というのも素晴らしいです。飼い主が子猫にだけ興味がある…という中途半端な愛情だと、大人の猫になってからどうなるかわかりません。犬の場合もそうですが、子供のときだけの一時的な興味という人もいます。猫の保護という意味でも、相対的に人気がない成猫の保護の方が重要でしょう。
●猫飼いのお試しプラン、退去時には置いていけるのが良い
「退去時には置いていくことが可能」というのも良いルール。「仕事や結婚など生活の変化で、最後まで責任を負える分からないという方にも興味を持ってもらいたい」とありました。以前書いた
多頭飼育崩壊!かわいそうだから保護という動物愛護が逆に虐待にでは、「飼うからには責任を」という厳しい話を書きましたが、そうなるとかなり人を選びます。
一方、「伝通院チェリーマンション」のやり方は、猫を飼いたいが本当にちゃんと飼えるかわからない…という人でも受け入れることができますからね。もしダメなことがわかっても、猫は次の方に預けることができます。失敗できる体制を作ってあげるというのはすごいことです。
もちろん目的は失敗することではなく、立派な猫の飼い主を生み出すこともできるわけですから最高でしょう。ウェブサービスでよくある無料プランで人を集めて、有料プランの契約者を最大化しようという試みに似ていると感じました。良い飼い主を最大限作り出すことができるのです。お試しプラン的なもので、やはり初心者に最適です。
●猫付きマンションでは、猫だけでなく飼い主も育てている
上記の「退去時には置いていく」が絶対ルールであれば、部屋数以上の猫は保護できません。しかし、「審査のうえ引き取ることも可能」という条件もあるために、立派な飼い主に育った人が連れて行ってくれれば、保護できる猫たちの上限は増えます。ちゃんと飼ってくれる人かどうか、審査があるというのもまた良いですね。
「室内はネコのための内装」というのも良い点です。猫のことを考えていますね。ただ、あまりにも猫に最適化しているために、転居先とのギャップが生じるという可能性が出てくるかもしれません。転居して猫を連れて行ったときにどこまでできるか?と言うのがありますけど、とりあえず、こういう環境は猫も人も楽しいです。
「猫は次の方に預けることができます」と書きましたが、これには入居希望者が多くないといけないため、破綻する可能性もあります。しかし、入居希望者不足という心配は全くないようです。”「ああ夢のよう。今すぐ住みたい!」と思った方も多いとは思うが、実は現在マンションは満室”とのことで、大人気だそうです。
第2のネコマンションやシェアハウスも検討中。「私たちにできることには限度があります。ほかの大家さんの考えも聞きながら、私たちのやり方を伝えた上で、様々なやり方を模索していきたいです」ともしていました。ノウハウを伝えて、日本中に猫付きマンションが増えていくといいですね。
●無責任に猫を飼い放題な「ねこホーダイ」、批判浴びて速攻中止に
2023/01/11追記:当初書いていた猫付きマンションのコンセプトについて、私は素晴らしい!と絶賛していました。今回紹介する話はマンションではありませんが、コンセプトに似たところを感じなくはないものです。ところが、こちらは大失敗した例。全然似ていない!と感じる人も多いかもしれないサービスです。
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サービス停止「ねこホーダイ」が見落とした大問題 | ペット | 東洋経済オンライン(2023/01/11 阪根 美果 : ペットジャーナリスト)
<野良猫に関する事業を行う、のら猫バンク(東京都千代田区)の会員制サービス「ねこホーダイ」に対して、SNSを中心に愛猫家から批判の声が上がりました。このサービスは月額380円の会員制サービスで、会員になると提携シェルターの猫を「面倒な審査やトライアルなし」「不妊手術の費用負担なし」など無料で譲り受けることができ、もし飼えなくなった場合には提携シェルターが無料で引き取ってくれるというもの。
このサービスの公式Webサイトには、「『猫を飼うなら一生責任を持って面倒を見る』これは当たり前のことですが、それだと高齢者や単身者は中々飼うことができません。それならその『責任』を誰かが代わりに負えばいいのではないか、そんな思いで作られた『人と猫をつなぐプラットフォーム』それが会員制サービス『ねこホーダイ』です」と、サービスの概要について記載されています。
しかし、サービス開始後に「猫をモノとして見ている」「命を軽視しすぎだ」などの批判とともに、著名人や政治家からも疑問の声が上がりました。その結果、開始からわずか2週間で停止に追い込まれました。現在(1月10日)はホームページこそあるものの、「現在サービスを停止しています」と掲示されています>
批判の一方で、で「苦肉の策」など擁護する声もあったとのこと。ただ、「面倒な審査やトライアルなし」など、猫のためを考えた従来のやり方を否定するようなニュアンスで猫軽視の印象を与えます。猫マンションと違って、丁寧さや真摯な姿勢、猫への愛が感じられなかったのが大失敗だったのかもしれません。
●飼い主の審査やトライアル、「責任を持って面倒を見る」を否定
2023/05/03追記:前回の続き。「ねこホーダイ」の売りだった「面倒な審査やトライアルなし」ですが、これは多くの動物愛護団体では必要な措置とされています。審査はもちろん高齢者や単身者は終生飼養が難しいと、譲渡対象外としている例も。それだけネコのことを考えているわけですね。実際、高齢者によるトラブルはあるようでした。
<近年は、「世話ができなくなった」という高齢者による持ち込みも増えています。多頭飼育崩壊になるケースが目立ち、この場合は一度に多くの猫を保護する必要があるため、収容スペース不足が要因で殺処分になることも増えています。それ以外にも、飼い主が亡くなり、その家族が「飼い続けるのは難しい」と持ち込むケースもあります>
前回記事は、<サービス停止「ねこホーダイ」が見落とした大問題>というタイトルでした。作者であるペットジャーナリストの阪根 美果さんは、以下のように考えているそうです。「猫を飼うなら一生責任を持って面倒を見る」という考え方について、「ねこホーダイ」が否定的であったことこそがネコ軽視な考え方なんでしょうね。
<今回の「ねこホーダイ」が前述した保護猫活動の困窮に対する苦肉の策だとしても、決して見落としてはならないことがあります。それは「保護猫は命ある生き物」であるということ。また、その扱いには「十分な配慮が必要」であるということ。サービスの名称からも、内容からもその部分を感じることはできませんでした。人間の有益だけが強調されていたと思います>
<譲渡する側も譲渡される側も、猫や犬の生涯にわたって愛情と責任を持ち続ける必要があります。(引用者注:どうしても飼えなくなってしまったときの)「最後の砦」はその先に存在するもので、「ねこホーダイ」がうたい文句にした「その『責任』を誰かが代わりに負えばいい」という無責任さが台頭してはならないのです>
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