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日本はベンチャー企業の倒産が異常に少ない…実はこれが欠点だった


2012/8/13:
東京はシリコンバレーよりクリエイティブで有望!
日本のベンチャー・起業環境への海外の評価、実は良い?
一方で失敗への寛容度の低さは確実に日本の欠点
日本のベンチャー企業は、設立後の生き残り率が異常に高い
日本はベンチャー企業の倒産が異常に少ない…実はこれが欠点だった
ベンチャーの破産が増えた方が成功企業も多くなる


●東京はシリコンバレーよりクリエイティブで有望!

2012/8/13:エバーノートのフィル・リービンCEOは、以下のようにおっしゃっていたといいます。

「シリコンバレーとモスクワと東京と北京とシンガポールで技術&製品開発をやっている。最もクリエイティブでイノヴェーティブなものが生まれるのはダントツに東京だ!東京で生まれるものの8割以上は世界初のアイデアなのだ」
(日本が世界で勝つ秘訣 エバーノートCEOと上海からの留学生たちに学ぶ(ダイヤモンド・オンライン、2011年11月25日 田村耕太郎)より)

 フィル・リービンCEOはとにかく東京をべた褒めで、さらに以下のようにも言っていたそうな。

「これからのサービスは、カルチャーやエンターテイメントやグルメやファッションがソーシャルに結びついていくものになる。カルチャーやファッションが豊かである場所が有望だ。そういう意味ではシリコンバレーは何もない。だから有望な企業はニューヨークへ移っていく。しかし、東京の方がニューヨークよりリッチなカルチャーを誇る。これからは東京発で世界を変える様々なサービスが生まれる」


●日本のベンチャー・起業環境への海外の評価、実は良い?

 それから、起業に関する話もあったのですが、日本人には意外に思えることに「東京は起業家にとっても天国なんだ」という趣旨の発言をフィル・リービンCEOは盛んに強調していました。

「資金面でも東京の方がベターだ。若くして成功した起業家がエンジェルになり始めている。少額のエンジェル投資なら日本の方がアクセスしやすいのではないか?シリコンバレーでは相当な金額(最低3ケタの億以上)でないとIPO(新規株式公開)できない。だから皆作った会社を売ってお金に変えようとする。日本では数十億いや数億でもIPOできる。会社を売らないで資金調達ができる点でも、東京の方がよりよい環境である」

「最後に私の“東京起業環境最高説”に加えたいのは“起業家の層の薄さ”。起業家の層の薄さを欠点に挙げるものが多いが間違いだ。これだけ豊かで巨大な市場で、“やるやつ”が少ない。だから競争は緩い。故に、やれば、成功する確率が高い!」

「エバーノートは100年続く会社を目指す。これは日本企業にインスパイアされた。エバーノートを創業する前に作った2つの会社はM&Aで売却目的で立ち上げ、実際売却した。しかし、エバーノートは違う。何事も短期でしかみないシリコンバレーのカルチャーとは一線を画して、長期戦略を重視する日本型を取り入れたい。常にクリエィティブでいながら、世界にインパクトを与え続ける使命を、長期計画をもとに果たしていきたい。シリコンバレーと日本のハイブリッド企業を目指す。我々のゴールは“100年続くスタートアップ”だ!」

「東京に唯一足りないものがあるとしたらそれは“失敗への寛容度の低さ”だと思う。しかし、これは起業が増えれば徐々に変わっていく。これを変えていけるように何かやりたい」


●一方で失敗への寛容度の低さは確実に日本の欠点

 起業家の層の薄さという欠点を逆転の発想で捉えるのはおもしろかったです。ただし、最後の“失敗への寛容度の低さ”は普通に欠点の指摘ですよね。

 これに関しては、シリコンバレーで開催されている“成功者による失敗自慢大会”「失敗コンファレンス」を日本でもやろうと記事の作者と盛り上がったそうです。

 「成功は人をダメにするだけ。人間は失敗からしか学べない。失敗は恥じるものではなく、成功のために必要な試練である」との空気を造っていくとのことですが、失敗への許容の低さは私ももったいないと思っています。


●日本のベンチャー企業は、設立後の生き残り率が異常に高い

 多少見方は異なりそうですが、同様に日本のベンチャーの意外な評価をしていたのが、シリコンバレーが見た日本のベンチャーは実は“元気” ゾンビを撃退し、女性を登用すべし(要登録 日経ビジネスオンライン 2012年7月2日 海部美知)です。
 スタンフォード大研究員のロバート・エバーハート氏(同大イノベーションと起業の地域プログラム・「日本の起業」プロジェクトのリーダー)は、「日本はスタートアップが少ない、全然ダメだ、と日本でも海外でもよく言われるけれど、実はそんなことはない」と話す。

 政府の統計によると、日本で企業が設立されるペースは、高度成長期には一貫して下がり続け、「失われた10年」に増加に転じた。ネットバブル時の乱高下はあったが、最近ではまた増加基調にある。人口当たりで比べると、アメリカと遜色ない起業ペースなのだそうだ。

 ベンチャーキャピタルの投資額では、日本はアメリカの25%ほどしかないが、これもアメリカが異常なだけで、世界の中で日本の投資額が特に低いというわけではない。

 そして、興味深いのが「日本の企業は、設立後の生き残り率が異常に高い」という統計だ。アメリカでは、設立後10年に生き残っている企業は2割しかないのに対し、日本では何と6割。ハイテク企業だけを見ると、生き残り率はもっと高く、7割にまで達する。いったん始めたら、頑張ってなかなかやめないのが日本のベンチャーなのだ。

 これはスタートのハードルが高いという意味もあり、必ずしも歓迎できないような気もします。私はどんどん失敗できるというのは、とても重要なことだと考えているためです。

 しかし、"世界の中で日本の投資額が特に低いというわけではない"というのが事実であれば、やはり誇って良いでしょうね。


●日本はベンチャー企業の倒産が異常に少ない…実はこれが欠点だった

 と思った読んでいたら、再び逆転する話になっていました。

「ただし、ベンチャーがなかなかつぶれない、というのは必ずしもいいことではない。実は破産せずに頑張ってしまうのが日本のベンチャーの問題だ」(ロバート・エバーハート研究員)

 これはさっきと同じで、失敗することの方が大事ってことですね。そもそもベンチャーというものは、失敗に終わるのが大半。アメリカ人が特にさっさとあきらめる傾向があるのかもしれないが、一方で日本のベンチャーがこれほどすべてがうまく行っているとは考えづらくなっています。

 日本でもどうしようもなくダメならば商売をたたむし、あるいは本当に成功していればいいのだが、その中間に、ヨレヨレになりながらもやめられない「ゾンビ・ベンチャー」が膨大にあると、推測されていました。


●ベンチャーの破産が増えた方が成功企業も多くなる

 さらにトドメとして「ベンチャーの破産が増えれば、ベンチャー起業の数は増え、その質も向上する」という、エバーハートさんが2005年の日本の破産法改正とその後の起業趨勢について統計的な研究結果を出しています。
 もうちょっとかみ砕くと、従来の日本の破産法は、欧米と比べて懲罰的な色合いが濃かったが、法改正により株主(創立者)の個人財産保護が強化され、破産がしやすくなった。このため、失敗した時の金銭的・社会的なダメージがより小さくなり、起業することのハードルが下がり、まず起業の数そのものも増える。

 しかも、優れた資質・経験・人脈を持ち、起業しなくても大企業で安定した職を得られる「エリート」の方が、失うものがもともと少ない人に比べて、失敗リスク低下の恩恵をより多く受ける。優秀な人が起業するケースが増加すれば、ベンチャーの事業が成功する確率も高くなる。エバーハート氏の論文では、この点を統計と回帰分析により裏付けている。

 多くの国で起業促進のための政策をいくつも打ち出しているが、ほとんどが起業を支援するという「入り口」側だ。これに対し、実は「出口」側、つまり失敗のハードルを下げることが、質の高いベンチャーの起業を促進することに効果がある、とエバーハート氏は主張している。

 私はベンチャーだけでなく、雇用保険的なセーフティーネットもそうなのですが、大いに失敗できる環境を作ってあげることが経済成長に繋がると思っています。チャレンジしないでも未曾有の大不況を抜け出せる…という方が、夢物語でしょう。


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