Appendix

広告

Entries

自殺の心理 本気で死にたい人は言わないは大嘘


 重たい話題なんですが、少しでも多くの人に知ってもらった方がいいと思うので、今回は自殺の話を書きます。

 以前、よく言われる「本気で自殺したい人は『死にたい』なんて言わない」というのは間違いだという話を聞きました。

 しかし、ちゃんとしたデータがあったか忘れちゃったので、今回調べ直し。

 出てきたのが、7割が発している「自殺のサイン」を見逃すな(2009/10/08 瀬川 博子 ITPro)です。


 瀬川博子さんによると、東京都は2008年度、"自殺に至る背景などを分析し、自殺防止のための対策や遺族支援のニーズを把握するため、自殺者に関する初の実態調査を実施した"そうです。

 調査では、"亡くなった当時に都内に在住または在勤・在学していた自殺者50人について、生前に自殺者が置かれていた状況や背景、体調など"を調べました。


 調査結果によると、"自殺の直前に何らかの自殺のサインを発していたと思われる人"は、なんと72%にも上っていました。

 「自殺のサイン」という言い方ですので、必ずしも「死にたい」と言ったかどうかはわからないのですが、少なくとも「本当に自殺する人は何も言わない」なんてことはありません。

 また、"専門機関を受診したり、家族などに悩みの相談をしたりしていた人も78%"ということですから、はっきりと兆候が見えるように感じます。


 こういった状況で、先のような「本気で自殺したい人は『死にたい』なんて言わない」「本当に自殺する人は何も言わない」というような間違った認識が跋扈(ばっこ)しているというのは危険なことだと思います。

 自殺者の増加に手を貸しているようなものであり、これが一度書いておかなくてはと思った理由です。


 同じく瀬川博子さんによると、"東京都福祉保健局のホームページにある「自殺についての5つの誤解」には、一般にかなり広く信じられている誤解の1つとして、「『死ぬ・死ぬ』という人は本当に自殺しない」を挙げている"ようです。

 ここでもやはり"自殺した人の8~9割は実際に行動に及ぶ前に何らかのサインを他人に送ったり、自殺するという意志をはっきりと言葉に出して誰かに伝えていたりするのだ"と書かれているようです。

 瀬川博子さんは"自殺予防では、こうした「救いを求める叫び」をきちんと受け止めることが重要"と書いています。


 間違った認識を改めてもらうために、こういったデータを広めることは未来の自殺者防止に役立つと思いますが、逆に既に身近で自殺者を出してしまった人にとっては責められているように感じるかもしれません。

 慰めにはならないかもしれませんけど、実際にこの「自殺のサイン」を見つけることが難しいというのも確かなようです。


 先の東京都の調査では、"一方で、自死遺族などから見て、「その当時は自殺のサインとは思わなかった」人が61%を占めていた"ともあります。

 どういうことかと言うと、実際に自殺するまでそれが「自殺のサイン」だとは気づかず、よくよく思い返してみるとサインが出ていることに気づいたということなんだと思われます。


 なお、Wikipediaでも、"自殺者72%が自殺前に精神科などなんらかの相談機関に相談に行って"いることがわかっているとありました。

 じゃあ、その相談は役に立っていないか?と言うと、"「いのちの電話」が設置されている地域では自殺率が有意に下がっている"ため、意味が無いことはないようです。

 "有意に下がっている"がどれくらいなのかも気にかかるところですが、Wikipediaでは

"2006年に自殺対策基本法が施行されたが、ほとんどはNPOによる自主活動またはボランティア任せであり、多くの自殺相談室が人材・予算不足で苦境に立たされている"

"「いのちの電話」が設置されている地域では自殺率が有意に下がっているため、相談所の拡充が待たれる"

 と書いていました。


 さらに"自殺者の46.2%が事前に何らかのサインを出していた"と遺族は考えているが、"自殺以前に遺族がそのサインに気づいたのは20%にとどまった"という話も載っていました。

 先ほどとだいぶ数字が異なりますが、サインの話です。

 ただし、Wikipediaでは"あと知恵バイアスを考慮に入れるべきである"と注意書きしています。

 これは"物事が起きてからそれが予測可能だったと考える傾向"であり、実際にはサインとではなかったもの、要するに無理やり理屈付けしているところという意味でしょう。(なお、Wikipediaでは"自殺者遺族の4人に1人が自分も死にたいと考えており、自殺者のみならずその遺族への対策も待たれる"と続いています)


 じゃあ、先の認識の改めが役立たないかと言うと、そうでもないでしょう。

 間違った認識が広まれば直接的なサインも無視してしまいますし、逆に正しい認識が広まればサインを見つける確率は多少なりとも上がってくれるはずです。

 少なくともこれからは掲示板などで「本気で自殺したい人は『死にたい』なんて言わない」などといった間違った情報を流し、自殺者を増やすような真似をしないだけでも、未来の自殺者減少に繋がっていくと思います。


 追加
  ■自殺のサイン・兆候 自殺は人に言わないは嘘、予防できるときもある

 関連
  ■自殺と家族構成 ~核家族化は関係あるのか?~
  ■男女による自殺率の違い
  ■トキソプラズマは女性の天敵?妊娠の問題だけじゃなく自殺も
  ■働き盛りの約8割が「かくれ不眠」
  ■自殺予防電話相談で居眠りして、自殺を防ぐ
  ■その他の医療・病気・身体について書いた記事

Appendix

広告

ブログ内 ウェブ全体
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示









Appendix

最新投稿

広告

定番記事

宝くじ高額当選者3000人のその後……10年後の彼らの生活は?
歴代首相の身長ランキング 背の高い、低い意外な総理大臣 野田佳彦・麻生太郎・鳩山由紀夫・小泉純一郎・安倍晋三など
日本で馴染みのある韓国系企業一覧
国別ノーベル賞受賞者数ランキング 日本は8位、上位はどこの国?
橋下徹大阪市長の出自 同和地区(被差別部落)と父・叔父と暴力団
意外に有名企業があるファブレス企業・メーカー 任天堂・ダイドードリンコ・やおきんなど
飛び降り自殺は意識を失うから痛みはない…は嘘 失敗した人の話
白元・鎌田真の経歴と派手な交友関係 神田うの,松本志のぶ,妻も美魔女など
楽天Edyはコンビニの公共料金の支払い(収納代行)に使える?
楽天Edyの使えるコンビニ・使えないコンビニ
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類
のれん代とのれん代の償却のわかりやすい説明
消滅可能性都市ランキングと一覧 1800市区町村中896自治体が危機
カルシウムの多い食材ランキングベスト20 牛乳以外に取れる食品
堀越二郎の妻は死んでないし菜穂子でもない モデルは堀辰雄の婚約者矢野綾子
創価学会、会長候補の正木正明氏左遷で谷川佳樹氏重用の理由は?
インチキで効果なし、活性水素水詐欺 誇大広告であるとして排除命令が出た商品も
高カロリー食品ランキングベスト20(100グラムあたり)
EPA、DHA(オメガ3脂肪酸)の魚油サプリ 効果なしどころか危険という説
リチウムイオン電池の寿命を長持ちさせるのは、使い切って満充電?継ぎ足し充電?

ランダムリンク
厳選200記事からランダムで









アーカイブ

説明

書いた人:千柿キロ(管理人)
サイト説明
ハンドルネームの由来

FC2カウンター

2010年3月から
それ以前が不明の理由