2012/8/27:
●教師・客室乗務員・看護師などが該当する感情労働とは何か?
●かつては感情労働を頭脳労働の一種としてきたが、問題が生じるように…
●感情労働の問題点とオンとオフを分けるなどのバーンアウト対策
●教師・客室乗務員・看護師などが該当する感情労働とは何か?
2012/8/27:感情労働という言葉を初めて知りました。既に
Wikipediaは存在しており、"肉体や頭脳だけでなく「感情の抑制や鈍麻、緊張、忍耐などが絶対的に必要」である労働を意味する"との説明があります。私が知ったのは、
「感情」を使う仕事につく人の「心」の守り方(オールアバウト 2012年07月30日)でしたが、こちらの場合はは以下のような感じでした。
・「決められた感情」で人に接することを求められる仕事
・決められた感情の管理を求められ、こうした規範的な感情を商品価値として提供する仕事
具体例を見た方がわかりやすいでしょうか。オールアバウトでは、たとえばサービス業や営業職の人は、苦手なお客さんにも常ににこやかに対応することが求められる職業だとしています。また、苦情の対応し、怒鳴り声にもやさしい声で受容的に対応することが求められるコールセンターがそうである他、先生と呼ばれる職業も該当としていました。
<教師や保育士もまたしかり。常に「先生」として適切な言葉、表情、態度で子どもたちに接することが求められる仕事です。また、看護師やカウンセラー、ケアワーカーは、専門家として患者や利用者に感情を使って安心を与える仕事です>
一方、Wikipediaでは、現在は以前より広い範囲で感情労働とみなすといった変化を伝えている他、数多くの職業を例示していて、わかりやすかったです。
<感情労働に従事する職種として、かつては旅客機の客室乗務員が典型とされていたが、現代では看護師などの医療職、介護士などの介護職、コールセンターのヘルプデスク、官公庁や企業の広報、苦情処理、顧客対応セクション、マスメディアの読者や視聴者応答部門などが幅広く注目されるようになってきた。もちろん従前のホスト、ホステス、風俗嬢などの風俗業、秘書、受付係、電話オペレーター、百貨店のエレベーター係、ホテルのドアマン、銀行店舗の案内係などのサービス業も感情労働に該当する>
●かつては感情労働を頭脳労働の一種としてきたが、問題が生じるように…
Wikipediaによると、従来、肉体労働、頭脳労働という単純な二項分類において、感情労働は頭脳労働の一種としてカテゴライズされてきたものの、問題が生じていたといいます。一般的な頭脳労働と感情労働はかなり性質が違うためです。まあ、感覚的にも、客室乗務員が頭脳労働者って言われると、ピンと来ませんよね。
感情労働の特徴というのは、人間の感情に労働の負荷が大きく作用し、労働が終了した後も達成感や充足感などが得られず、ほぼ連日、精神的な負担、重圧、ストレスを負わなければならないといったところがあります。こうした特徴はいずれも感情労働の辛さを物語るものだと言えるでしょう。
感情労働に従事する者は、たとえ相手の一方的な誤解や失念、無知、無礼、怒りや気分、腹いせや悪意、嫌がらせによる理不尽かつ非常識、非礼な要求、主張であっても、自分の感情を押し殺し、決して表には出さず、常に礼儀正しく明朗快活にふるまい、相手の言い分をじっくり聴き、的確な対応、処理、サービスを提供し、相手に対策を助言しなければならないのです。ハードすぎますね。
ゆえに、企業や労働者にとって事前に作業量の予測や計画を立てるのがはなはだしく困難であり、作業習熟による労働効率の向上があまり期待できない点において、従前の肉体労働、頭脳労働と決定的に異なる、とWikipediaでは指摘されていました。
●感情労働の問題点とオンとオフを分けるなどのバーンアウト対策
上記でも既に出てきているように、感情労働が問題なのは"とてもストレスフルな仕事"(オールアバウトより)だということです。オールアバウトによると、感情労働はどうのようにして心を守るのかというと、大体以下のような対応をすると良いといいます。その後に載せる問題点とセットで見るとわかりやすいでしょう。
・オンとオフのメリハリをつける。
・「ここまでは頑張るけれど、ここから先はできない」という限界を知っておく。
・「あのことはまた明日、仕事中に考えればいい」というように、ある程度割り切って考える。
・オフでは、期待される職業上のイメージと自分自身を一体化させねばならないと頑張らない。
<仕事の顔は、プライベートの場でも求められることがあります。休日でも、「先生なんですね」と言われれば、それらしく行動しなければと感じたり、「看護師だから親切でいなくては」「ケアワーカーだから優しくなければ」というように、周囲も本人も、仕事の顔は実際の本人と裏表なく一致しているべきだと、考えやすいものです。
そのため、感情労働につく人は精神的に消耗しやすいのです。とくに、使命感がとても強く、ひたむきな気持ちで仕事をしている人ほど、突然ポキッと心が折れてしまうような虚無感に襲われることがあります。これを「バーンアウト」(燃えつき症候群)と言います>
せっかく選んだ適職をバーンアウト(燃えつき症候群)で失わないように、また労働の価値である感情を守るためにも、仕事とプライベートとの時間的な切り分けをしましょうとしていました。
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