結婚の条件関連の話をまとめ。<20代の女性が「平均」だと思う男性の年収はおっさんレベルだった>、<「やっぱ年収1000万欲しいよね~」という女性のコピペ>、<女性バッシングで終わらない…単純に女性も男性も不幸な話>などといった話をやっています。
その後、<1歳あたり100万円…婚活は、女性の若さ・美貌と男性の財力を交換>、<実は男性側も無意識の内に女性をお金で買おうとしている証拠あり>、<自由取引で婚活正常化…金持ちとの年の差婚は増えた?減った?>、<男性の年収が高いほど結婚率が高い…は誤解だった!>、<「三高じゃなくて~~」が種類多すぎ 三平・3C・3Kいろいろアリ!>などを追記しました。
7番目に追記
2023/01/23追記:
●1歳あたり100万円…婚活は、女性の若さ・美貌と男性の財力を交換
●実は男性側も無意識の内に女性をお金で買おうとしている証拠あり
2023/02/26追記:
●自由取引で婚活正常化…金持ちとの年の差婚は増えた?減った? 【NEW】
大学教授がマッチングアプリに挑戦してみたら、経営学から経済学、マーケティングまで学べた件について

●男と女が結婚できない理由 3高はもちろん3平の年収基準も高望み
2012/9/7:。
今や“三平女子”の希望年収さえ満たせる男はなし!? 婚活女性の平均感覚が現実とズレまくる本当の理由 (ダイヤモンド・オンライン 2012/8/20 宮崎智之 [プレスラボ/ライター])によると、結婚相手紹介サービス「ノッツェ」を運営する結婚情報センターの調査では、結婚の条件として「三高」(高収入・高身長・高学歴)を求めている女性は19.1%のみ。一方で「三平」(平均的な年収・平凡な外見・平穏な性格)は72.8%でした。
上記の内容は一見、"不況や晩婚化の影響"で"高望みする女性が少なくなったように思え"ます。ところが、実態はそうではないのです。というのも、"民間企業に勤める男性の平均給与は507.4万円(国税庁調べ)"であるにも関わらず、"「三平」との回答が多かった女性に「希望年収」を聞くと、平均で682.6万円"200万円近い開きがあるのです。
要するに、女性の言う「三平」は「三平」ではないんですね。「平均的な年収」だと思っている男性の年収が高すぎるために、結局「高収入」を求めています。結果、19.1%+72.8%=91.9%もの人が、極めて高い理想の男性(当然ごく少数)を狙って争うということに。これでは結婚できるはずもありません。当然です。
●20代の女性が「平均」だと思う男性の年収はおっさんレベルだった
うちでは結論を急いで、いきなり結果を載せちゃったのですが、作者の宮崎智之さんは、もう少し丁寧に見ていっています。例えば、結婚情報センターが調べた「女性が男性に希望する年収」と、国税庁調べによる実際の平均年収を年代別に見比べたデータを、以下のように並べて見比べていました。
<女性が男性に希望する年収と許容できる年の差>
・平均……682.6万円(最低427.0万円)/上8.4歳まで 下5.2歳まで
・20代……608.3万円(最低376.5万円)/上10.6歳まで 下2.2 歳まで
・30代……693.4万円(最低427.2万円)/上8.2 歳まで 下5.1 歳まで
・40代……727.2万円(最低460.0万円)/上7.5 歳まで 下6.4 歳まで
・50代以上……651.9万円(最低433.3万円)/上6.9 歳まで 下8.1歳まで
<男性(民間)の平均給与>
・平均…507.4万円
・20~24歳……268.9万円
・25~29歳……365.9万円
・30~34歳……431.7万円
・35~39歳……505.3万円
・40~44歳……576.6万円
・45~49歳……632.5万円
・50~54歳……648.6万円
・55~59歳……598.7万円
20代の女性が「平均」だと思っている「608.3万円」が本当の平均である世代は、何と
「45~49歳」。しかし、現実の女性たちの多くは、もちろんそんな極端に上の人との結婚を最初から想定しているわけではないでしょう。実際には44歳以下でも「608.3万円」を達成する人はいるわけですが、それは平均とは言いませんし、さっき言ったように極端に少ない人を狙っていることになります。
●20代女性が結婚を許容できる男性の年齢は30代まで
宮崎智之さんは、20代女性は10.6歳上の男性まで許容できるというので、該当する30代の年収と比較しています、妥当な比較なのですけど、結果はご覧の通り。
・希望する年収……608.3万円(最低年収376.5万円)
・実際の年収……30~34歳/431.7万円、35~39歳/505.3万円
<ようやく最低ラインはクリアできたものの、希望年収まではまだまだ100万円以上も足りないのが現状>という結果に。そして、<各年代で希望年収を一番高く申告した40代女性に至っては、どの年代を見ても希望年収に該当する平均的な男性像は存在しない>という有様です。
笑っちゃいましたが、宮崎智之さんも<自慢するわけではないが、筆者の年収ではどの年代の女性の希望にも沿うことができそうにない>という状態だそうです。本人は笑い事じゃないんでしょうけど…。
●「やっぱ年収1000万欲しいよね~」という女性のコピペ
これらを見て、このコピペを思い出してしまいました。
20代後半の会社の女がさ、やっぱ年収1000万欲しいよね~。とか言ってたのでね。
勢いにのって言ってやったんですよ。
「1000万?まず専務クラスではうちみたいな中小じゃまずいかないよね。
まずよってこの会社はアウト。でさでさ 、年収1000万だっけ。上場企業のさ、
サラリーマン。俺から見れば超エリート の課長級。平均年収いくらだと思う?」
「1000万くらい?」
「1000万ありえない。ありえないよ。 正解はね750万円。ちなみに部長クラス になると
ようやく900万円代かな?でさ、でさ、 部長クラスって言ったらもう40代半ば から後半
だよね?だよね?それでも1000万に届 かない訳だけどキミってオッサン趣味な 訳?」
ここで女唇を噛みはじめる。俺、さらに 続ける。
「まあさ。違うのは解る。解ってる。キ ミがいうのは若くてイケメンな高収入男 だろう。
でもさ、でもさ、一般的に考えてよ。年 収1000万のサラリーマンってさ。新入 社員から
人口の多い団塊世代のおじさんを含めた 全サラリーマンの5%としかいない訳。
これは仮に、仮の数字だよ。既婚者とか結婚する気0のやつとかオッサン を引けば
キミが出会える年収1000万円男はぐっと減る訳。特に年功序列の団塊世代 のおじさん
が平均を引き上げているから、結婚適齢期の30歳前後に限ればちょうど氷 河期世代
でもあるから、30歳前半で年収1000万以上は人口の1%もいないんじゃな いかな。
だいたいキミはだよ。ルックスとしては並だよね。(ホントは下の上くら いだが)はい、
そこで問題。キミは何を持って自分以上の容姿を持った女性に対抗するつ もりなの?
もう20代後半ってだけでも明らかにきびしいよね?よね?」
「ルックスとかじゃなく性格とかで見る人だっているし!!」
「性格?年収1000万とか金でしか男みてない女の性格の何処にひかれるん だよw」
女、大声で俺の容姿を罵りヒステリックに叫ぶ。俺、苦笑しながらその場を立ち去る。
http://read2ch.com/r/news4vip/1344528699/
宮崎智之さんは"結婚相手紹介サービスに登録するほど積極的に婚活する女性を対象とした調査結果のため、理想がやや高めに設定されていることは間違いない"とも書かれていますが、無茶な設定であることは否定できません。
結婚情報センターの担当者に聞いた話によると、これは決して女性たちが現実を知らないわけでなく、"女性としては現実の給与水準をしっかり認識しつつも、「もしかしたら、高収入の男性と結婚できるかも」と夢見てしまうということだろうか"としています。理想は理想、現実は現実ということでしょうか?
●ただし、理想を捨てきれない人が多いこともわかっている
ただし、この次の記事では前回は大反響だったと書かれていましたので、やはり本気で勘違いしていた人も多いのではないかと思われます。さらに結婚希望年齢までに理想の相手が見つからなかった場合、以下のように現実派よりも理想に固執するタイプが多いこともわかっています。
<現実派>
「相手への希望や条件を下げて婚活を続ける」 26.6%、
「希望年齢を過ぎて出会った相手とはすぐに結婚をしたい」 11.6%
<理想派>
「理想の相手が見つかるまで何年でも婚活を続ける」 40.9%
「結婚をあきらめる」 12.8%
●女性バッシングで終わらない…単純に女性も男性も不幸な話
宮崎智之さんは"「女性の理想に叶わなければ、結婚なんかできないかもしれない」と筆者は不安になってくる"と書いていますが、別に女性のこういう価値観自体は構わないと思います。少子化などでガーガーと外野はうるさいですが、結婚する・しないなんて本人の自由意志。理想とする人生像を国家や社会に押し付けられるなどまっぴらごめんであり、結婚しないという選択肢を非難されるいわれはありません。
ただ、自分はごく当たり前のことを求めていると思いながら、実のところ高い理想を押し付けているということは、女性側にとっても男性側にとっても不幸なことでしょう。本気で三平で良いと思っている女性は、現実の年収を知るだけでぐっと選択肢が広くなるんですから、決して悪い話ではありません。
先の「やっぱ年収1000万欲しいよね~」という女性のコピペなんかは女性を小馬鹿にする形での引用が多い(そういう内容なので仕方ないですけど)ですが、今回引用した年収データは広く知られた方が多くの人が幸せになれるでしょう。
2018/04/25追記:なお、
普通の日本人の年収を知る 平均年収は高すぎ、大事なのは中央値?でやっているように、平均年収すらもかなり高く出ています。平均値の特性により、実際に平均年収以上の人は少数派。平均値ではなく中央値を参考にすべきですし、中央値ですら全体の半分なのですから、もっと下の年収まで考えた方が良いでしょう。じゃないと、最大でも半数しか結婚できないことになります。
●1歳あたり100万円…婚活は、女性の若さ・美貌と男性の財力を交換
2023/01/23追記:<35歳・大学教授が「マッチングアプリ」を使ってわかった、婚活市場の「残酷な現実」>(22/1/20(金) 8:03配信 現代ビジネス)は、『
大学教授がマッチングアプリに挑戦してみたら、経営学から経済学、マーケティングまで学べた件について』という書籍の宣伝記事でした。企業家研究論の高橋勅徳(みさのり)東京都立大准教授による書籍です。
大学教授がマッチングアプリに挑戦してみたら、経営学から経済学、マーケティングまで学べた件について

ここでは、就活市場が労働力と給与が取引される場であるように、婚活市場でも取引が行われているとしていました。婚活市場の場合、何と何と交換されているか?というと、女性の若さ・美貌と、男性の財力が交換(=交際)される場だとされています。以下のような話も出ていました。
<例えば結婚相談所のカウンセラーの話では、男女間の年齢差は100万円/1歳差で換算するという。つまり、5歳年下の女性と結婚する場合、男性に求められる年収は500万円、10歳差なら1000万円ということだ。経済学的に考えると、このような形で若さ・美貌と財力の取引相場がありそうだ>
https://news.yahoo.co.jp/articles/447e98c98800387f10e19b1e957da43220b156e8
ただし、高橋勅徳・准教授がマッチングアプリを使った実感としては、100万円/1歳差での換算は疑わしいと思ったようです。<婚活市場では女性がむしろ、レバレッジを効かせて相場以上の利潤を得ているようにも思える>としていました。実際には、直線状には増えず、指数関数的に金額を吊り上げているという意味でしょう。
●実は男性側も無意識の内に女性をお金で買おうとしている証拠あり
<関口文乃(2010)「婚活ブームの二つの波:ロマンティック・ラブの終焉」山田昌弘(編)『婚活現象の社会学』東洋経済新報社,pp.155-156>では、以下のように婚活はもはや『女性が、安定して高収入を稼ぐ男性を捕まえる活動』であると書いていたとのこと。こういった流れだと女性叩きになりそうです。
<不況の中で経済的に生き残ることが優先される競争社会になったいま、生きていくには結婚しか無いという女性たちにとって、心の純真さは性的無垢さ同様に女性の価値を保障するものでは無くなっている。このような風潮の中で、婚活の意味はもはや『女性が、安定して高収入を稼ぐ男性を捕まえる活動』の方に定着しつつある>
高橋勅徳・准教授はこうした話を読んでいてたせいもあって、女性のメッセージに「裏」があるのではないかと気になるなど、心が乗り切れない状態に。女性不信的なところが出てきたようで、以下のような話もあります。ますます女性バッシングになりそうな流れになって参りました。
<女性に対して「心の純真さ」を期待していたつもりはなかったが「相手は真剣な交際を目指して、向き合ってくれている」という、ある種の思い込みとも言えるような「前提」で私は取り組んでいたのかもしれない。
そもそも、アプリ婚活を始めるにあたって「自分の年収と職業なら、きっと良い結婚相手を見つけられるのでは?」と考え、これまで学んできた理論を駆使してきた自分自身が、そもそも「純真さ」を失ってしまったのだろうか>
ところが、上記の後、<しかし、「アプリ婚活を通じて女性の純真さが失われた」というのもどこか違う気がしている>と続きます。後で指摘しますけど、そもそも高橋勅徳・准教授を含めて、男性側が女性を買う気満々なんんですよね。買う方が叩かれづらく、売る方が叩かれやすいというのは、女性差別的な思い込みがありそうです。
<婚活が「高収入を稼ぐ男性を捕まえる活動」として定着したのは、見方を変えれば男性が財力を武器に女性の若さと美貌を買おうとしてきたからだろう。
「性の商品化」と言われるものだ。女性が「美貌と若さをレバレッジに最大限の利潤を獲得しようとする」ことと、男性が「自らの財力を駆使して、マッチングアプリで恋人・結婚相手探し以外の性的欲求を満たそうとする」ことは、表裏一体の出来事なのだ>
さて、高橋勅徳・准教授自身が女性をお金で買う気があったという話。というのも、記事の中では、<アプリ婚活を始めるにあたって「自分の年収と職業なら、きっと良い結婚相手を見つけられるのでは?」と考え>、<立場と年収だけを携えて挑んだ人間である私>などといった言葉が出てきていたためです。
ほぼ自分の年収だけで良い女性を選べると期待するというのは、無意識のうちにお金で女性を買おうとしていた…と考えられます。ヤフーニュースでの1番人気コメントは、「女性に伝わる情報がほぼなく、何もしてないのに、いきなり女性の真心がほしいとか、無理」といったもので、ここらへんを踏まえて読むとわかりやすいでしょう。
<なんというか、何もしていないうちから相手からの真心がほしいみたいな発想が見える文章だなあと思った。
記事から経緯がしっかり読み取れるわけじゃないけど、アプリであった相手が自分の内面を好きだなんて事はないだろう。
画像か、載せられた条件か、SNS上のやり取りで持たれたイメージか、そういった表層的なものから興味を持たれてる状態なのは当たり前の話。
自分の中身は会った後に知ってもらうものだし、相手の中身も会ってから知るもんだと思う>
…といった話だったのですけど、もともと投稿していたこの後の話で、<予想外!男性の年収が高いほど結婚率が高い…は誤解だった!>というものを書いています。マッチングアプリの普及によって今後変化が見られるかもしれませんが、現在あるデータからすると、年収で女性を買う説には不利な内容で、事実ではないのかもしれません。
●自由取引で婚活正常化…金持ちとの年の差婚は増えた?減った?
2023/02/26追記:ところで、高橋勅徳・准教授は、そもそも女性が今までずっと不利な目にあってきて、それをマッチングアプリが解消したのではないか?といった話もしています。その証拠とされていたのは、<日本で見合い婚が衰退し、自由恋愛による結婚が主流化して以降、一貫して年の差婚の数は減り続けている>というおもしろいデータでした。
<乱暴に言ってしまえば、
----------
断れない形で、ブサイクなオッサンとお見合い結婚を強いられていた女性が、選べるなら同年代のより若くイケメンで、経済力もある男性と結婚したい
----------
というある種当然の帰結に至ったのではないだろうか。
おそらく、マッチングアプリという武器を手に入れた女性は、冷静に「商品化された自分の性」を値踏みして、適切に利潤を手にする時代になったのだろう>
ここで出てきた「年の差婚の数は減り続けている」はいろいろ気になるところ。前回出てきたで出てきた女性の若さと男性の財力を交換しているという説が正しければ、高齢男性が財力で年の差がある若い女性を買う行為はマッチングアプリ上で減るということは考えづらいです。アプリによって、希望通りの婚活がしやすくなるわけですからね。
アプリが結婚市場の取引を活発化・正常化させたと考えると、高齢の人ほど年収が高いため、むしろ年の差婚が増えていいはず。年の差婚が逆に減っているということは、女性が男性の財力を重視する姿勢は従来の想定より弱く、年齢の方が思ったより重視されている証拠のような気がするんですけど、どうなんでしょう?
●予想外!男性の年収が高いほど結婚率が高い…は誤解だった!
2014/5/21:ここから<男性と女性の結婚相手に求める条件がおもしろい より家事重視なのはどっち?>や<男性女性の結婚相手の条件、年収や家事重視で予想外の結果に>のタイトルで書いていた話をまとめ。
あなたが結婚できない理由はデータが知っている!理想の年収、条件、年齢に関わる「残念な検証結果」(ダイヤモンド・オンライン 2012年9月3日 宮崎智之 [フリーライター] )という記事についての話です。
いろいろとおもしろいデータがありそうだった記事です。ここから、まずは当たり前だろう!と思うかもしれませんが、男性は年収が高い人ほど結婚しやすいよというデータから。ただし、実を言うと、高ければ高いほど結婚率が上がるという結果になっておらず、微妙に「男性は年収が高い人ほど結婚しやすい」とも違っています。
< 収入別の結婚した割合(男性)>
・100万円未満……8.9%
・100~200万円未満……13.3%
・200~300万円未満……18.1%
・300~400万円未満……21.4%
・400~500万円未満……26.0%
・500万円以上……25.3%
高ければ高いほど結婚率が上がるわけではないというのは、500万円以上で逆に少し下がってはいるため。400万円以上ならあまり関係ないという感じでしょうか。作者の宮崎智之さんも"400万円未満とそれ以上で5%近い差が出ているため、この所得階層が明暗を分けるポイントだと言えそうだ"としていました。ちなみに年収に関する結婚の条件のデータは以下の通りです。
女性が男性に希望する年収……平均682.6万円
男性(民間)の平均給与……平均507.4万円
親が娘の結婚相手に求める年収……400万円台が22.5%で最多
この男性の平均年収507.4万円はずいぶん高く出たデータですし、そもそも平均値を見てはダメなのです。
普通の日本人の年収を知る 平均年収は高すぎ、大事なのは中央値?を参考にしてください。全体にもっと低く考えなくてはいけません。
●実は女性の年収も結婚に関係あった!高い人ほど結婚できないもウソ
おもしろいのは女性でもボーダーラインが見えることです。女性も年収が関係ないわけではないのです。
<収入別の結婚した割合(女性)>
・100万円未満……18.7%
・100~200万円未満……24.5%
・200~300万円未満……25.2%
・300~400万円未満……27.0%
・400~500万円未満……27.2%
・500万円以上……26.5%
ハードルは低いですが、100万円以上がボーダーライン。宮崎智之さんは、「共働き世帯が主流となっているため、女性にもある程度の収入が求められる」「 収入が多い女性の方が男性と出会う機会が多い」といった説明でした。こちらの理由についても宮崎智之さんの分析に同意します。
なお、その後、女性は仕事をしている人ほど結婚率が低く、無職の人ほど結婚しやすいという全く逆の矛盾するデータも見ました。ただ、そのデータは確か50歳時点の職業だったと思いますので、調査時点の問題でしょう。結婚時点で職を持っていたものの離職した、50歳世代と今の世代とでは違う…などといった理由だと思われます。(この部分、2019/05/27追記)
●男性女性の結婚相手の条件、家事重視で予想外の結果に
続いて、「結婚相手に求める条件」。国立社会保障・人口問題研究所が発表した『出生動向基本調査』がベースだそうです。男女ともに「人柄」が95%以上でのトップであり、これが結婚相手の条件の基本となっています。ぶっちゃけ性格悪い人は困りますよね…。以下はその「人柄」以外のデータです。
<未婚者の「結婚相手の条件として考慮・重視する割合」>
・経済力……男性38.7% 女性93.9%
・職業……男性43.4% 女性85.8%
・容姿……男性82.4% 女性77.1%
・学歴……男性26.4% 女性53.3%
・家事の能力……男性93.1% 女性96.4%
基本的に女性の方の注文が多いですね。ほとんどの項目で男性を上回っていますし、数字も大きいです。「家事の能力」に関してまで女性の方が高いのには驚きました。男性は女性に家事をやってほしいと考えている人がたいへん多いのですが、一方で女性も男性に家事の能力を求めているのです。
●少子化の原因?男性が~をしない家庭では子供が生まれない!
女性が男性の家事能力にこだわっている理由として、作者は子供が生まれる確率との相関関係を指摘していました。家事をしてくれない夫がいる家庭では、第二子が生まれる割合が極端に低くなっているのです。言われてみるとそりゃそうだという話ですが、データでしっかり見えると説得力が全然違いますね。
<夫の休日の家事・育児時間別に見た第二子が生まれる割合>
・家事・育児時間なし……32.4%
・2時間未満……45.8%
・2~4時間未満…… 61.3%
・4~6時間未満……74.0%
・6~8時間未満……82.0%
・8時間以上……74.2%
少子化と男性の育児時間に相関関係があるとも言えるかもしれません。この話は単独でもおもしろいので膨らませてみたいと思い、
男性(夫)の家事・育児時間と少子化の相関関係 第二子が生まれる割合で書いています。
●結婚条件は「三高」から「三平」に変わった…はやはり嘘だった?
今回はもう少し他の結婚相手の条件について。かつての女性が男性に求める結婚相手の条件は、「三高」と呼ばれていました。「高学歴(高卒ではなく大卒または院卒)」、「高収入」、「高身長」の3つ。1980年代末のバブル景気全盛期に、女性の主「三高」は結婚相手の条件にこの三高を求めたといわれて広まった俗語です。(
Wikipediaより)
、前半で使った記事はこの「三高」に関して<女性の男性に求める結婚条件は「三高」から「三平」に変わった>、<しかし、女性の考える平均収入は現実よりずっと高い位置にある>と指摘していました。先のデータの項目を現在の「三高」に関連しそうなものに無理やり当てはめてみると、以下のようになり、「三高」は健在であるかのように見えます。
高学歴≒学歴……女性53.3%
高収入≒経済力……女性93.9%
高身長≒容姿……女性77.1%
ただし、これは具体的にどれくらいの高さのものを求めているかがわからないので、「三高」であるかどうかは不明。たとえば、経済力がほしいとは言っても平均年収以下で十分などとなると、「高」を求めていないことになります。先のデータからは「三高」かどうかは判断できないのです。
●充分な給料・同じ価値観・家事の3C、現代女性の上方婚嗜好
Wikipediaではさらに「三高」から「3C」に変化したという説も載っていました。3C(さんシー)とは、バブル景気崩壊後の日本で、女性が結婚相手に求めている条件を表す言葉。現代的な女性の上方婚指向、収入・学歴・階層の高い者との結婚を希望することを表しているという説。心理学者の小倉千加子が提唱したものだそうです。
・comfortable・・・「快適な」だが、意訳すると「充分な給料」。今の生活水準を落とさないで、子育てができる程度。一般に年収700万円以上。
・communicative・・・「理解しあえる」だが、意訳すると「階層が同じかちょっと上」。価値観やライフスタイルが一緒。
・cooperative・・・「協調的な」だが、 意訳すると「家事をすすんでやってくれる」。
かつての「三高」(高学歴・高収入・高身長)のひとつだった高身長は努力して達成できるものではないが、高学歴・高収入と、開明的で高度な価値観は夫の不断の努力で成し遂げることができるとされる、と主張されているそうです。できないものを求めないで、できる範囲で求めるというのは現実的なように見えます。
ただ、実際には努力して必ず達成できるものじゃないですけどね。無理な人には無理です。さらに、ここで例示されている年収700万円以上なんてのは、前述の通り、問題外も良いところ。むしろ超高望みと言って良いです。前述のデータですら600万円希望であり、根拠も怪しい感じですね。
●生命保険調査では「高収入」「高学歴」「高身長」は何位だった?
もう一つ、「3K」というのもありました。「きつい (Kitsui) 」「汚い (Kitanai) 」「危険 (Kiken) 」の「3K」じゃないですよ。こちらは現実味がありますし、調査に基づくものであり、上記であった主張を信頼性でも上回ります。
2010年のアクサ生命保険の調査によると、女性が求める結婚条件の1位から3位はそれぞれ「価値観が合うこと」「金銭感覚が一致していること」「雇用形態が安定していること」。この3つはその頭文字から「3K」とまとめられました。ずいぶんうまいこといきましたね。
一方、かつての「三高」である「高収入」「高学歴」「高身長」はそれぞれ9位、19位、20位とさんざんな結果となりました。こういう選択肢が多い調査だと、後回しにされてしまうんですね。ただ、「雇用形態が安定していること」も今は結構キツくなってきていて、やっぱり結婚難しくない?というのがありますが、他の条件から比べるとぐっと可能性が高まってきました。
実際問題、経済力がないと結婚後に苦労するのは間違いありませんし、落とせる条件としてはここらへんまでが限界なのかもしれません。
●「三高じゃなくて~~」が種類多すぎ 三平・3C・3Kいろいろアリ!
2022/08/10追記:ここから<女性の結婚相手の条件 三高ではなく、三低の時代がやってきた>というタイトルで書いていた話をまとめています。
2014/11/2:「三高に変わって○○」って話はよくあります。以前も何か書いていた(同じページにまとめた前半の投稿)のでまとめ。うちで出ていたのは、三高と三平と3Cと3Kという条件。本当たくさんありましたね。それぞれ以下のような意味です。こういうのは言ったもん勝ちであり、いろいろとこじつけてきますわ…。
三高…高学歴(大卒)・高収入・高身長
三平…平均的な年収・平凡な外見・平穏な性格
3C……comfortable「充分な給料」、communicative「価値観やライフスタイルが一緒」、cooperative「家事をすすんでやってくれる」
3K……「価値観が合うこと」「金銭感覚が一致していること」「雇用形態が安定していること」
●女性の結婚相手の条件 三高ではなく、三低の時代がやってきた
そして、今回新たない登場したのが「三低」。とは言っても、低学歴・低収入・低身長ではありません。さすがにこの三拍子揃った人が良いなんて、奇特な女性は多くないですからね。
結婚相手は「三低」男性がよい? 年収より大切なこと :マネー女子力 :コラム :家計・投資 :日本経済新聞(2014/8/22 7:00)によると、“三低”とは「低姿勢、低依存、低リスク」の3つの“低”のことだそうです。
三低…「低姿勢、低依存、低リスク」
もう少し詳しい説明だと、「低姿勢」は家族にいばった態度をとらない、「低依存」は家事や子育てを妻に任せきりにしない、「低リスク」はリストラに遭うリスクが少ないという意味で、具体的には資格やスキル、コミュニケーション能力とありました。
というわけで、学歴・収入・身長いずれも関係なかったわけですが、作者は高収入という条件は捨てた方が良いとしていました。一番納得できる理由としては"選択肢がぐっと狭まるからというもの。これはわかりやすいです。同じページにまとめた前半で書いたように、女性が平均的な収入と考える年収すら高望みなわけで、収入にこだわると条件に合う男性はほぼ皆無になってきます。
●「低姿勢」「低依存」というのは昔はなかった現代的な価値観
最初の記事の作者は、三低のうち特に「低姿勢」「低依存」がいいと思うと言っていました。これは非常に時代性を感じます。別記事で出てきた「自分磨き・変身塾」を主宰する、前川みやこ先生(42歳)という方も「低姿勢、低依存というのは、今の時代だからこそ求められる条件でしょうね」としていました。
この話があったのは、
“低姿勢・低依存・低リスク”の「三低男」って実際どうなの?|独女通信という長い記事。ここでは、低姿勢についてはさらに「女性が強くなった……というより、昔に比べ自己主張をするようになった。だから自分の価値観を押し付けない低姿勢の男性が求められる」と説明しています。確かに昔では考えられなかったでしょう。そもそも男女関係なく、価値観の押しつけはダメなんですけどね。これは親子関係でもそうです。
また、家事重視の「低依存」も現代的だと言えるでしょう。こちらは「自分が仕事や趣味で忙しいから、放っておいても洗濯や身の回りの始末は自分でできる低依存の男性がありがたい」という解説でした。女性が全部家事をしなくちゃいけないというのは本来おかしく、これも本来の形に近づいたということです。
「ただし…」と、前川みやこ先生は一つ注意事項を付け加えています。低姿勢が、本物の「覇気のなさ」や、自信のなさや、相手に対する関心が薄さの可能性があるということ。そして、「女性にとってパートナーに求める条件を、たったひとつに集約するとしたら、“自分を理解してくれること”なんです」としていました。きれいにまとめましたね。
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