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パチンコダイナム香港上場は、日本・シンガポール・韓国でダメだったからという理由


 ダイナムの香港上場に関する話で、だいぶ前の2012/9/29に書いた投稿。これに"パチンコ業界の企業の上場 警察は賛成・ヤクザ(暴力団)は反対?"(2012/9/30)をまとめて、一つとしました。

 あと、"日本でもパチンコ関連の上場企業は多い?"も追記しています。


●パチンコダイナム香港上場は、日本・シンガポール・韓国でダメだったからという理由

 最初の記事は、まずダイナム、香港上場の余波(日経ビジネスオンライン 2012年8月23日 田中深一郎)というもの。この後引用するダイナムの社長さんの主張とは、だいぶ内容が異なります。

 こちらの記事によれば、"日本で未上場のダイナムが、海外上場を選んだ"理由は、やっぱりパチンコというのがやばい商売だから。"国内では「三店方式」と呼ばれる景品換金の適法性が「グレーゾーン」とされ、パチンコホール運営会社の上場が承認されていない"のだと書いています。

 この記事では、佐藤洋治社長の「シンガポール市場は(パチンコホールの上場に)ネガティブだったし、韓国でも評価が低く難しかった」という発言も引いています。シンガポールや韓国でもダメだったのです。

 で、香港上場しかなかったという消去法の選択でした。とはいえ、その香港もすんなり行ったわけではなさそうです。"香港でも、「合法か微妙な業種への投資はリスクが高い」(業界関係者)と見られ"ていました。

 "上場が難航したことは、上場形態からも読み取れる"と記事では指摘。ダイナムは"今回、日本の株式を裏づけに発行する預託証券を使わず、原株で上場"しました。"この方式では、将来日本で上場する場合の手続きが煩雑"になってしまうのです。

 佐藤社長は、「バンク・オブ・ニューヨーク・メロンやJPモルガンなど、(預託証券を扱う)4つの欧米金融機関にはすべて打診したが、断られた」と述べていたそうです。

 なぜそこまでして上場にこだわったのか?というと、「社会的なステータスを高めることが一番の狙い。資金調達は主目的ではない」(佐藤社長)とのことでした。


●上場に苦労したのは日本での「風評被害」のせいと主張

 記事では、日本の企業が海外に迷惑をかけているみたいなことも書いていました。

"そもそも、パチンコが賭博に当たるかどうかや、三店方式が合法かどうかについて、日本の制度が明確な根拠を与えていない状況は変わっていない。こうした曖昧さを残したままパチンコホール運営会社の上場が続くことになれば、「投資家や企業が香港市場を敬遠しかねない」(業界関係者)との指摘も上がる"

 しかし、ダイナムジャパンホールディングス佐藤洋治社長は、別記事でこれらは全て風評被害だとおっしゃっていました。これは香港の大手証券会社に通って、日本に支部がある金融機関では幹事証券をなかなか受けてくれない状況だったという話について語っているときに出てきた発言です。
佐藤:これは日本の風評ですね。「パチンコは法律で難しいんじゃないか」という意見があって、それで最終的には中堅の証券会社、日本との関わりが薄い所になりました。親会社が上海にあって、要するに中国地場の証券会社ですね。その会社と出会って、ようやく幹事証券会社が決まる。1社ではちょっと無理なので、さらに(幹事会社を)拡大していった。最終的には3社にお願いしたんですが。

「パチンコホール初上場」、苦難の道のりを語る 申請拒否の挫折から7年、ダイナムHD社長の執念(日経ビジネスオンライン 2012年9月28日 金田信一郎)

●パチンコ企業が上場できないのは日本のやり方が悪いから?

 また、香港の証券市場は日本と仕組みが異なっており、日本でもこのやり方なら問題なく通るはず…みたいなニュアンスのこともおっしゃっていました。
佐藤:香港の仕組みは、第三者の任命する人が30人いるんです。弁護士や会計士、金融の専門家などが。

 (中略)1チーム10人で、それが1~2人でローテーションを組みながら、その人たちが審査を徹底してやっていく。ダイナムの案件でも、10人が納得するまで、質問状が来ます。(中略)通常だと2~4カ月で結論が出ると言われていたのが、やっぱり6カ月かけて慎重に、全員が納得するまで審査する。しかも、ダイナムが答えるのではなくて、うちは資料はどんどん出しますが、実際には弁護士や会計士、幹事証券会社が文書を作って、全て責任者としてサインをして出していきます。これが延々と続くわけです。

 その中に、指摘された「三店方式」がどうなんだと。これも、1人の弁護士だけじゃなくて、「他の弁護士はどうなんだ」と。日本のいろいろな話を、全部情報を聞いていますから、「これはすごく慎重にならざるを得ない」と。要するにパチンコホール・オペレーターの上場というのは、日本(の証券市場)じゃなくて、香港で「世界初」となるから、なおさら慎重に納得するまでやる。その文書のやりとりは全部残っているんですよ。(中略)

佐藤:質問と答えは、全部ストックがあります。まあ、簡単に出しちゃうと、取引所の方たちに気を遣わせてしまうかなと思うけれども、検証できるようになっています。この仕組みが日本ではなかったということね。

●パチンコ業界の企業の上場、警察は反対しなかった?

2012/9/30:上記のインタビューでは、佐藤洋治社長は警察は反対していなかったという話を何度もしていました。例えば、以下の部分なんかがそういうものです。
佐藤:日本の話をしますと、実はダイナムとピーアーク(準大手パチンコホール会社、現ピーアークホールディングス)が、2003年頃から、(中略)ずっと(上場を)準備していたんですね。(中略)いよいよ2005年12月29日に、ピーアークさんが(上場の)申請書を出します。その直前になってはじめて、東証からジャスダック証券取引所(当時)に審査責任者として派遣されていた牛島憲明さんと、12月の数カ月前に会って、いろいろと指導を仰いでいくことになるわけです。

 その時は、金融庁の課長にも相談に行ったし、警察庁にも相談に行きました。要するに金融庁も警察庁もニュートラルで、個別企業の問題は、「審査を受けて上場されれば好ましいことじゃないか」と。透明性が高くなるし、業界の健全化に寄与するというスタンスなんですね。だからあえて反対する立場ではなかったんです。

●パチンコ業界から暴力団に金が流れている?

 この後の話は大部分省略しますが、一度ジャスダックに受理されたように見えたものの、突然却下になったと説明していました。で、その理由は、ジャスダックの株主だった日本証券業協会ではないかと佐藤社長は見ています。

 日本証券業協会の幹部が「パチンコは暴力団に金が流れているし、北朝鮮への送金がある。こんな業種を認めてはならない」というふうに言っていたのこと。しかし、佐藤社長は「それはあまりにも偏見なんですよ」と反論しています。

 また、証券会社では、野村證券も消極的でした。「どうして野村がパチンコに反対するのか、その理由を聞かせてほしい。誰か役員に会わせてくれ」と言って聞くと、以下のような理由だったそうです。
 彼(引用者注:田中浩・野村ホールディングス執行役・当時)の説明では、野村が武富士の株式公開をした時に、街宣車が野村本社を取り囲み、とてもじゃないけど(業務)機能が麻痺してしまった。その後、警視庁のマル暴の専門の方たちなどを40人集めて部屋を作ったんですって。(中略)それで彼らが言うには「パチンコはノーだ」と。もしパチンコホールを公開すると、裏でヤクザが吸い上げている部分がカットされるから、また(反社会的勢力から)反発を食らうだろうというのが、彼らの思惑みたいなんです。(中略)

 その時、「それはもう昔の話でしょう」と。「マル暴の方々は暴力団専門だから、昔のイメージが残っているんじゃないですか」と。最近では、大変苦労しながら、(暴力団)関係者を排除してきた。東京(のパチンコホール)なんかその筆頭ですよと。だから、「ダイナムも徹底して調べてくれ。ダイナムは1円たりとも(反社会的勢力に)行ってないと、もう自信を持って言える。その戦いをずっとやってきたんだ」と。

 そうしたら、「ダイナムさんが良くても、他がダメだから、ダメなんだよ」という話なんですよ。それで結局、ジャスダックのトップは野村から派遣されていて、野村としては「(上場を)潰したい」という方針がどうも決まったみたいなんです。それでジャスダックにネジを巻いて、翻っちゃったんですよ。

 これで、牛島氏は、「日本の改革にとって、こういうムラ社会みたいな在り方を改革せなあかん」と。(中略)それが日本の現実です。

●日本でもパチンコ関連の上場企業は多い?

2017/06/19:状況が変わっていないか?とダイナムを検索してみたものの、香港上場の後、特に変わらず。他では上場していないみたいですね。

 また、他社で新たに上場したところがあるかも?と検索すると、パチンコ・パチスロ特集2015 関連企業が続々と上場果たす(2015年03月12日) | 日本証券新聞Digitalというものが出てきました。

 東証に上場する主要パチンコ・パチスロ関連企業14社の時価総額を合算した数値(2月23日現在)は1兆7,065億円超で、任天堂(7974)なみの多さだと強調している記事です。

 ただし、顔ぶれを見ると、パチンコホールはやはり香港のダイナムだけ。状況は変わっていないようです。

上場年月 社名 市場 事業分野
2012.08 ダイナムジャパンHD 香港 ホール

 最も多いのはメーカーであり、これは今に始まった話ではありません。昔からです。

上場年月 社名 市場 事業分野
1988.08 平和 1部 メーカー
1991.1 SANKYO 1部 メーカー
1998.09 ユニバーサルエンタ JQ メーカー
1999.12 セガサミー 1部 メーカー
2000.1 オーイズミ 1部 メーカー
2003.03 フィールズ JQ メーカー
2007.02 藤商事 JQ メーカー

 その他は以下のような業種で、やはり違法かどうかのグレーゾーンに関わらない企業ばかり。

上場年月 社名 市場 事業分野
1993.11 マースエンジニアリング 1部 周辺機器
2002.11 ダイコク電機 1部 周辺機器
2006.04 ゲームカードジョイコHD JQ 周辺機器
2002.03 サン電子 JQ 部品
2002.03 EIZO JQ 部品
2002.12 アクセル 1部 部品
2004.09 ゲンダイエージェンシー JQ 広告

 あと、三店方式のグレーゾーン問題ではないのですが、パチンコ業界で違法状態が蔓延していたという話が後に判明しています。パチンコ業界団体の調査で判明、遊技機の適合率0% 違法状態が蔓延でやったものですが、適合率0%だったので、ダイナムさんもアウトだったのではないかと思われます。

 また、これも後に書いたもので、パチンコの違法性 合法な三店方式をやっているパチンコホールは僅か数十社という話もありました。現実にまだ違法ではないことをやっているお店があるという指摘です。

 これらを見ると、パチンコホールの会社が警戒されてしまうのも無理はないと思います。


【本文中でリンクした投稿】
  ■パチンコ業界団体の調査で判明、遊技機の適合率0% 違法状態が蔓延
  ■パチンコの違法性 合法な三店方式をやっているパチンコホールは僅か数十社

【その他関連投稿】
  ■パチンコはなぜ違法じゃない? ~三店方式と景品交換所~
  ■パチンコ換金脱違法の三店方式は大阪が発祥
  ■パチンコの将来 日本のカジノとギャンブル性(射幸性)の低下
  ■換金ゲーセン「金スロ」は合法?違法?
  ■商品・サービス・技術についての投稿まとめ

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