本当は8月下旬にに書こうと思っていたんですが、当時はいろいろやることがあって、9月どころか10月になってしまいました。
トクホコーラ(キリンメッツコーラ)を飲んでも痩せないで書いたキリンメッツコーラが、「発がん性を持っているんだ!」という話です。
ただ、これを伝える記事はマイニュースジャパンというところのもので、全文読むにはお金がかかります。だから、有料部分は読んでいないんですよね。
とりあえず、無料のところだけどうぞ。
キリンメッツコーラは発がん物質入り 「発ガンコーラ」はトクホにふさわしくない
植田武智 14:01 08/22 2012
キリンメッツコーラに、発癌物質が含まれていることが分かった。キリンビバレッジが認めた。コーラの着色料として使われるカラメル色素の副産物として発生する「4-MI」という物質で、規制が厳しい米カリフォルニア州の1日あたり許容限度の4~5倍にもなる量が1本に含まれているという。このため、カリフォルニア州でメッツコーラを販売するには「警告:この製品にはカリフォルニア州が発がん性があると判断した化学物質が含まれています」と表示しなければならない。一方、日本での表示は、消費者庁によってトクホ認定されたことで特定保健用食品のお墨付きマークがつき、「お食事の際に1本1日1回を目安にお飲みください」と勧められる。発がん物質入りのトクホコーラを飲みたい人はいるのか。トクホ許可の審議中に情報は収集できたはずで、この許可は消費者庁の怠慢といえる。
(中略)アメリカのカリフォルニア州では、コーラの色の主原料であるカラメル色素に含まれる発がん物質「4-メチルイミダゾール」(4-MI)に対する懸念が浮上していた。2011年1月には、この「4-MI」が州の発ガン物質リストに追加された。
消費者庁の職員が、まじめにコーラの安全性について海外の情報も収集していれば、メッツコーラのトクホ許可はされなかった可能性が高い。
カラメルというと、プリンの上にかかった褐色の甘苦いソースだが、家庭でも砂糖に少量の水を入れて加熱して作ることができる。「カラメル色素」は、それを食品添加物の着色料として使用した場合の名称だ。
ただ、工業的に作られるカラメル色素には4種類あって、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと分類されている。そのうちⅢとⅣには、製法としてアンモニアを加えられており、副産物として、4-MIが発生する。コストが安いという問題もあり、食品添加物としてのカラメル色素の多くは、ⅢかⅣである。
4-MIの毒性としては、高用量で投与した場合、けいれんなどおこすため、WHOのコーデックス委員会などで、国際的には「250ppm以下」という基準値が定められている。
しかし2007年にアメリカ連邦政府の研究計画(NTP)の発がん試験で、マウスで肺がんが増えるという結果が示された。そのデータをもとにWHOの国際がん研究機関では、発がんの可能性ありを意味する「2B」という評価を下している.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
http://www.mynewsjapan.com/reports/1681 うわぁ、なんかやばそうな感じですね。
ただですね、私が以前二三読んだものがたまたまそうだったのかもしれませんが、マイニュースジャパンの記事って左翼的な「悪いのは全部お上と企業と金持ち」といった思想を感じたんですよ。
あまりそうやって右・左と決めつけるのは良くないとはわかっています。(あと、こういうのも書くと非常にマズいと思いますが、私は正直右翼も左翼も両方嫌いです)
ただ、そういう表現を使わなくても無責任な敵視傾向の見られる、ちょっと気をつけた方が良さそうなサイトと表現できます。
あと、一旦書き上げてから気づきましたが、4-MIのコカ・コーラの話をストックしていました。
コカコーラから発ガン性物質検出(2012年7月3日)
食品と暮らしの安全
「NPO法人 食品と暮らしの安全」の協力団体であるアメリカの公益科学センター
(CSPI Center for Science in the Public Interest)は、
6月26日、日本を含む世界各国で含まれているコカコーラには
発ガン性物4-メチルイミダゾール(4-MI)が含まれていると発表した。
この発ガン性物質は、カラメル色素を製造する過程で、
砂糖やアンモニア、亜硫酸塩が高圧・高温下で化学反応を起こして生成される化学物質である。
CSPIの調査は、「NPO法人食品と暮らしの安全」を含む、世界各国の消費者団体の協力で行われた。
発ガン性物質4-MIのレベルは、各国で異なり、
ブラジルで販売されているコカコーラが最も汚染されていた。
日本のコカコーラは、355ml換算で72マイクログラムで、カリフォルニア州で販売されているコカコーラが
4マイクログラムだったのに対し約18倍も多い。
カリフォルニア州では4-MIを含む食品の規制があり、この規制に対応するために、
カリフォルニア州で販売されるコカコーラのみ4M-1が少ないものとみられる。
(中略)
また、日本ではコーラが500ml入りのペットボトルで販売されているのに対し、アメリカでは355ml、ヨーロッパ・アフリカ・中国では330mlが標準である。
CSPI代表のマイク・ジェイコブソン氏は、コカコーラのように糖分の多い清涼飲料水を500mlで販売すると飲みすぎてしまうため、 500mlのコカコーラは日本でも販売すべきでないと言っている。
「NPO法人食品と暮らしの安全」も、過去に糖分の多い清涼飲料水が血糖値の上昇や肥満を引き起こす「ペットボトル症候群」について警告を行っており、 CSPIと同様に、糖分の多い清涼飲料水は飲みすぎないことが重要であると考えている。
コカコーラの発ガン性物質の問題、および、大容量のコカコーラ販売の禁止に関して、日本コカコーラに対し近日中に申し入れを行う予定である。
http://tabemono.info/report/report_9_3.html なんかこれも怪しいなと思って取っておいたものです。
4M-1の話では量の話が全く出てきていないのが非常に悪い記事です。
また、"大容量のコカコーラ販売の禁止"ですけど、日本の方が肥満少ないわけでアメリカといっしょにならないと思うんですよね。
発ガン性の件ですが、実は野菜にも普通に発がん性物質は入っているものがあるようです。(参考:
発がん性物質の含まれる食品 コーラ、コーヒー、キャベツなど 味の素、緑茶、マテ茶は?)
ですから、
致死量ランキング 半数致死量(mg/kg)表示でさんざん強調した通り、問題なのは量や濃度です。
それで、キリンはこれに対して何て言っているか?と言うと、
「キリン メッツコーラ」に含まれるカラメル色素の安全性について
2012年8月22日
カラメル色素は、砂糖、ぶどう糖等の食用炭水化物を熱処理して得られた着色料で、飲料、調味料、製菓等の食品分野ばかりでなく、医薬品や化粧品等にも古くから広範囲にわたり使用されている食品添加物です。
安全性については、変異原性試験、反復投与毒性試験、発がん性試験等が行われ、安全性に問題がないことが既に確認されております。
カラメル色素はもとより、商品に含有される4-メチルイミダゾールの安全性については、国内および海外における各種公的機関の食品中の4-メチルイミダゾールに関する安全性評価に基づき評価しております。
当社見解としては、「体重50kgの大人で、1日約16L(480mlペットボトル30本以上)」を毎日飲み続けなければ、安全性に問題がないと判断しております。また、表題の商品は特定保健用食品であり、1日あたり480mlペットボトル1本を摂取目安量としていることから、上述の安全性を確保できるものと判断しておりますのでご安心してお飲みいただけます。
今後も引き続き、お客様に安全な製品をお届けできるよう、品質管理に万全を期してまいります。
http://www.beverage.co.jp/csr/hinshitsu/topics/article.php?topics=13 ということで、「体重50kgの大人で、1日約16L(480mlペットボトル30本以上)」飲めば問題になるとしています。
まあ、そんな飲む人いないんですから、逆に言えば全く問題ないわけです。(飽くまで従来の調査結果ですから、新たな知見が加わればわかりませんけど)
ところが、作者の植田武智さんは食い下がります。
しかし発がん物質4-MIについてキリンが考える摂取許容量やメッツコーラの残留値も示さずに1日16Lまで飲んでも安全、と言われても困ってしまう。
カリフォルニア州の規制はかなり斬新なリスク評価に基づくものですが、結果としてカリフォルニア州のコーラの4-MIの値は桁違いに下がっています。技術的には対応可能と言うことです。海外のコーラよりトクホのコーラの方が有害物質が多いというのはいかがなものかと。
笑っちゃいましたが、「海外のコーラよりトクホのコーラの方が有害物質が多いというのはいかがなものかと」という非常に曖昧な批判になってしまっています。
安全基準なんか国によって違うんですから、そんなもの探せばいくらでも見つかるでしょう。
また、「斬新なリスク評価」ってのは、たぶんカリフォルニア州の規制が特異であることを認めていると思われます。(実際に後で挿入した記事では「カリフォルニア州で販売されるコカコーラのみ4M-1が少ないものとみられる」とありました)
しかし、その次では「海外のコーラ」と言い方を変えており、これだと海外のコーラがみなカリフォルニア基準であるかのようで詐欺的な手法を使っていると感じます。
それから、検索してみると、植田武智さんは以前以下のようなものを書いていたとのことです。
ああ、やっぱりそういう感じの人なんですね。
(エコナが発がん性の問題で販売自粛となったのは事実ですが、「エコナが原因でがんになった」となるとかなり内容が乖離しており、内容的にはデマの領域に入っているかもしれません)
ところで、マイニュースジャパンの記事にはコメント欄みたいなものがついているんですが、上記のような記事ですので結構文句が出ています。
質問8.23 01:44 08/23 2012
1.記事全約4800字のうち約3400字は、非会員は見られませんが、見られる約1400字だけを見た非会員の人が、何らかの誤解をするおそれはないでしょうか?事が大きくなっていますので、会員限定を外して、全文公開した方が良いのではと思いますが、そうする意向はないでしょうか。
質問8.23 01:44 08/23 2012
2.他社コーラにも同様の成分が入っているという指摘がありますが、実際そうだとすると、この記事の表題だけを見で誤解した人が(ご存じの通りtwitterは不正確な情報が伝言ゲーム式に拡散しやすいです。)、「じゃあ他のコーラを飲もう」と、結局「発がん物質」を摂取してしまうおそれがあると考えられるので、他社製品に関する含有の有無も指摘をすべきと思いますが、いかがでしょうか。
通りすがりの 01:58 08/23 2012
有用情報は有料で当然だと思うよ?
02:51 08/23 2012
メッツコーラがトクホとやらにふさわしいかは別として(痩せたいがコーラは飲みたいという神経が分からんので)、「発ガンコーラ」という記事タイトルはキリンからクレームつけられるのではないか?たいがいのカラメル色素含有飲食物には入っているはずだが。この製品だけ叩きたいわけ?
Rai_chee 13:07 08/23 2012
・発がん物質はありふれている。
・同じ「発がん疑い:2B」にはコーヒー等も分類されている。
・発がん物質が含まれているというだけで騒ぐのは不見識だ。
・つまり、量の問題である。添加物程度の量で問題があるのか。
・「カリフォルニア州の許容限度」を検証なしに肯定し、他方で日本の消費者庁を「怠慢」とこき下ろすことは全く論理的でない。
・キリンは「毎日16L飲まなければ問題はない」と発表。反論はあるのか。
(中略)
通りすがりの者 16:10 08/26 2012
購入前に効能を調べていて、ここに行き当たりました。
多少驚きましたが、他の方が言われている様に過剰反応な気もしますし、今時「可能性がある」程度の事はありふれていますよ。
現に高濃度カテキン茶で人気のトクホ健康茶だって、欧米では健康被害の報告が結構あるみたいですしね。
(中略)
からから! 01:59 08/24 2012
発がん物質としては、用量の32倍の毎日16Lまで問題ないんでしょ?通常の食品で毎日16Lも摂取して健康被害の出ないものがそんなにたくさんあるかな?味噌汁16L飲んだら死ぬよね、確実に。オレンジジュースも糖分とビタミン過剰で確実に死ぬ。
植田武智 09:41 08/27 2012
「可能性あり」の中身をよく見てほしい。ヒトの影響は調べてないのでわからず、動物実験では十分な証拠ということです。一方4-MIを減らすことは技術的に可能なので、対策を取っておこうよということ。特にトクホなら
挙句の果てには、編集部の人がキレています。
編集部 02:26 08/28 2012
新聞タダで配れ、みたいな頭おかしい奴は相手にする価値もありません。質問する前にまず記事を読め、そのうえで追加的なファクトが何もないのなら読者にとって価値がないのだから汚すな、勝手に2ちゃんにでも嘘を書き込んでろ、ということ。ここは「追加情報」のコーナーなんだから。
まあ、「お客様は神様」という思想は私もどうかと思っているので、客に苦言を呈すなとは言いません。
でも、正直、有料で記事売っている人が上記のような言葉遣いはないだろうと思います。(これを大手新聞社などがやれば、間違いなく炎上するでしょう)
やっぱりマイニュースジャパンって、そういうレベルなんだろうなぁと感じました。
追加
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