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非正社員化が正解 年功序列・終身雇用・正社員は無理


 「このままでは成長できない!」 若手の意欲を低下させる年功序列のジレンマ 経験を与え続けられない企業の「罪」と「損失」(要登録 日経ビジネスオンライン 2012年8月28日 河合薫)では、まず年功序列に対する不満の声を伝えています。

(略)

 テーマは、「年功序列」。終身雇用と同様、高度成長期の置き土産でもある年功序列は、既に崩壊している。

 (中略)だが、完全に崩壊したか? というと、答えはノー。もちろん若い会社、従業員の平均年齢が比較的低い会社ではイエスかもしれない。だが、全体的に見れば、いわば移行期、だ。

(中略)

 「つまり、何と言うか、年功序列だと成長が実感できないんです。無駄に時間を過ごしたくないって思うし、もっと自分の能力を正当に評価してもらいたい。上司の感情ではなく、客観的に評価してほしいんです。転職しようかなぁと思っています」

 正当に評価されたい――。年功序列の壁にストレスを感じている人たちが、必ずと言っていいほど漏らす言葉だ。上司の好き嫌いではなく、仕事の出来不出来での正当な評価。その正当な評価を妨げる“壁”が、年功序列にあると考えるのだ。

 しかし、作者の河合薫さんは年功序列を否定していません。むしろ賛美しています。

 以降、反撃にかかります。
 とはいえ、こういった不満は今に始まったことではない。

 私たちが新人の時にもそう感じていたし、だからこそ、成果主義を多くの企業が導入した。ところが成果主義は必ずしも思った通りの結果をもたらさなかった。様々な問題が浮かび上がったし、人を人が評価する以上、感情を排除することなどできなかった。それ以上に、失われていく“何か”に戸惑う人たちもいたように思う。その“何か”を感じ取った人たちが、年功序列を完全に排除できずにいるんじゃないだろうか。

 (中略)彼のように、「抜擢人事」を経験した若者たちが、新たなストレスの雨を感じている。「このままじゃ、飼い殺しだ!」という悲鳴にも聞こえる、成長できないジレンマだ。

 (中略)新しいことをやるとか、チャンスがあるとか、目に見える成果を上げていくという成長だけではなく、振り返った時に初めて「成長した」と実感できる成長もある、と今は思えるから。いや、正確に言うと、「時間をかけないと育まれない成長がある」シーンに幾度となく遭遇し、その度に「私はまだまだだ」と思い知らされ、「粘り強く辛抱しろ!」と自分に幾度となく言い聞かせているから、もったいないなどと思うのだ。

 そして、恐らくそれは、成果主義や実力主義の中で失われていく“何か”を感じ取り、年功序列を完全に排除できずにいる人たちと共通している感覚なのではないだろうか。

 (中略)人間の能力には、短期的に開花するものと、長い時間をかけて開花するものがあって、年功序列という制度は、後者の能力を開花させる制度。人間の中に宿る能力が最大限に引き出されるチャンスを、全員に公平に配分できるのが年功序列の良さでもあったのである。

 と当時に、「時間」は、「経験」という、長い時間をかけない限りは絶対に手に入れることのできない力をももたらした。

(略)

 記事ではこういった具合だったのですが、気になるのは年功序列・終身雇用・正社員(終身雇用は正社員前提)の維持に必要なコストについてです。

 これは以前の年功序列制度と総正社員化のデメリットとメリットで主に書いている話ですが、年功序列・終身雇用・正社員の達成には多大なコストが必要です。

 長い目で見ればプラスという信念がありそれに基づいた戦略をするというのは素晴らしいと考えますが、既に追い込まれてしまった企業を含めて全てにそれを求めるのは酷です。

 ちょっと前に読んだもので既にうろ覚えなのですが、そこらへんが記事では触れられていなくて、崇高な理想論で終わってしまった感があります。


 なお、成果主義は給料減らしの口実であったり、皆が納得する「正当な評価」が難しかったりということで、安易にお勧めするわけではありません。

 問題はありますが、だからと言って年功序列・終身雇用を求めてしまうのは無責任だと感じます。


 これだけだと短いなと思って放っていた(そのため内容を忘れ加減だった)んですが、おもしろいブログ記事を見つけましたので今回セットにしました。

 終身雇用をやめたら雇用が増えました(Joe's Labo 2012年09月09日19:00)というものです。

 もともと短い上によくまとまっていて全文引用したくなりますが、"イトーヨーカ堂が非正社員比率を90%に引き上げるという"話について。

 ポイントは以下です。

・正社員削減というより、むしろ非正規雇用のキャリアパス整備

実は、もともと業界平均で80%が非正規という状況でそれを9割に引き上げることに
それほどの意味はない。むしろ重要なのは、非正規の中に専門職や上位マネジメント
へのキャリアパスを整備し、基幹雇用と位置付けていることだろう。
専門性の高い職務には職務内容に応じた「現在の2~3倍の給与」を払うわけだから
これは適正な職務給化への第一歩だ。

正社員がとれるだけとった後の残りカスを下請けや非正規で分配している業界
とどちらが健全かは言うまでもない(中略)

・非正社員化で雇用数が増えている。

計画によれば、非正社員化にともない、全体の従業員数は増えている。
たまに「終身雇用をやめれば失業者が増えてしまう」なんてとんちんかんなことを
言う人がいるが、現実にはむしろ雇用が増えるわけだ。
終身雇用という不条理なコストを無くすのだから当然だろう。

という具合に、労働者にとっても企業にとっても、雇用の流動化はハッピーな結果を
もたらしてくれるものだ。
(略)

 正社員削減こそが格差是正であり、失業率対策だということです。

 逆転的でおもしろいですね。


 いつも書くようにやり方はひとつじゃないはずですので、これじゃなきゃいけないということはありませんし、まあ、たぶんこれを全部に当てはめるとなると無理でしょう。

 また、多くの正社員削減がこうなっているわけではないので、全てのケースでの非正社員化を支持する内容ではありません。

 しかし、一つのモデルケースとしておもしろい研究材料と思います。


 私は年功序列・終身雇用・総正社員化(さらに解雇を非難・雇用率アップ・給与のアップまで求める人らも)は妄想家の戯れ言(ざれごと)だと思っていますので、政治家やメディアがもう少し視野を広げてそれ以外のケースを真剣に検討してくれることを願っています。

(ただ、そんなことを言っちゃうと人気が出ないので、どうしても夢のような話を語りたがるんだろうなぁとは思います)


 関連
  ■年功序列制度と総正社員化のデメリットとメリット
  ■高齢者、移民、女性は若者の仕事を奪わない?
  ■その他の経済について書いた記事

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