2009/8/24:
●「脳内革命」の春山茂雄氏は所得隠し摘発でも話題に
●脳内革命はニセ科学?嘘に「脳内モルヒネ教」と批判
●β-エンドルフィンが良いのならあの遊戯がオススメ!
●「100匹目の猿」を言い出したライアル・ワトソン氏が言うには…
●「100匹目の猿」現象の道徳化は船井幸雄氏のせい?
●「脳内革命」の春山茂雄氏は所得隠し摘発でも話題に
2009/8/24:
オカルト道徳教材『水からの伝言』の嘘 疑似科学拡散の教師集団がいるで出てきた道徳教材に使われてしまいそうなもの。ゲーム脳に関しては、
ゲーム脳なんてない…α波・β波を理解していない森昭雄教授を書きました。
こちらでは、他に名前が出ていた「脳内革命」と「100匹目の猿」についてパパッと…。ともに私は初めて聞いた話です。
まず「脳内革命」の方を探したのですけど、あんまり情報ないですね。
脳内革命―脳から出るホルモンが生き方を変えるのアマゾンのページ
を見ると「どんなに嫌なことがあっても、事態を前向きに肯定的にとらえると脳内には体に良いホルモンができる。プラス発想こそが心身にとって最高の薬となることを、医学的・科学的に明らかにした画期的な書」とあります。
プラス思考が良いことだという意見自体は積極的に否定するつもりはありませんが、批判されているというのは「医学的・科学的」と銘打っているのに非科学的な主張をされたんでしょうね。
著者の春山茂雄さんは「約6億5000万円の所得隠しを摘発された」そうですが、所得隠しと本のいい加減さは本来関係ないのでこれを持って批判するようなことはしません。それより本の中身が知りたいと思います。
●脳内革命はニセ科学?嘘に「脳内モルヒネ教」と批判
何かないかと探していると、「「脳内革命」の大ウソ―医学的誤り・医の倫理を問う! 」という本を発見。
この本のアマゾン
の紹介には「神経伝達物質にすぎない脳内モルヒネが成人病、ガン、エイズにも効くという。これでは脳内モルヒネ万能の『脳内モルヒネ教』ではないか。医者として、もう黙ってはいられない」とありましたので、春山さんは相当極端なことを書いたのかもしれません。
また、
春山茂雄というページに概説が載っていました。
脳内モルヒネというのは、β―エンドルフィンが主なものだそうです。著者は「脳内モルヒネは免疫細胞を元気にするので、どんな病気にも抵抗力がつきます」、「脳内モルヒネの研究でわかったのは、正しく立派な生き方、世の中の為になる生き方をするほど、人間は若々しく健康で病気に無縁でいられる」などと書いていますので、確かにこれを「脳内モルヒネ教」と表現したのもわかります。
●β-エンドルフィンが良いのならあの遊戯がオススメ!
モルヒネでしたら鎮痛作用はあるようですが、「病気にも抵抗力がつく」というような記述はちょっと見つかりませんでした。
探していると、
脳内麻薬というページを発見。β-エンドルフィンは「体をリラックスさせほっとする感覚を与える一方、
無くなるとイライラする」とのこと。
良いことばかりということではなく、一長一短があるようで、「パチンコの大当たりが出ると、β-エンドルフィンが多く分泌されることや、頻繁にパチンコする人ほど量が多くなることが分かっており、パチンコ依存症に陥るメカニズム解明の足掛かりとして注目されている」といったものでした。
どうやら春山茂雄さんの言っているような万能なものではなさそう…。脳内麻薬を出すためにパチンコをやりましょうと言うと変な話になってしまいそうです。
●「100匹目の猿」を言い出したライアル・ワトソン氏が言うには…
もう一つの「100匹目の猿」の方が楽です。こちらは
百匹目の猿現象-Wikipediaというのがありました。
ライアル・ワトソンさんが創作した生物学の現象で、「ある行動、考えなどが、ある一定数を超えると、これが接触のない同類の仲間にも伝播する」という現象のことだそうな。
これは「宮崎県串間市の幸島に棲息する猿の一頭がイモを洗って食べるようになり、同行動を取る猿の数が閾値(ワトソンは仮に100匹としている)を超えたときその行動が群れ全体に広がり、さらに場所を隔てた大分県高崎山の猿の群れでも突然この行動が見られるようになった」ことに基づくそうです。
「接触のない同類の仲間にも伝播する」というので、これはおかしな話だと
わかりやすくて嬉しいですね。 先の猿の話は「全くの創作であることをライアル・ワトソン自身も認めている」そうで、「高崎山はもちろん群全体に伝播したという事実も観測されていない」とのこと。本人が作り話と認めているので、そういう意味でも嘘だというのがわかりやすいです。
元の話は「芋を海水で洗って食べる事を覚えた個体が出現し、長期間おこなっていたために、群れでそれを真似するものが数頭現れた」というもの。これでしたら私も聞いたことがあります。
●「100匹目の猿」現象の道徳化は船井幸雄氏のせい?
さて、これが何で
オカルト道徳教材『水からの伝言』の嘘 疑似科学拡散の教師集団がいるで書いたような道徳教材に成り得るか?というところは、疑問になります。
ただ、以下のように書いた船井幸雄さんという方がいたせいかもしれませんね。(
百匹目の猿(超常現象の謎解き)より)
「『百匹目の猿現象』が教えるのは、よいもの、正しいことは、それだけ多くの人に受け入れやすいということです。つまり、『本物』こそ広く伝わり、また定着しやすいということでもあります」
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