Appendix

広告

Entries

エントリー数は少ないとダメで増やすべき…がデマである理由


●エントリー数は少ないとダメで増やすべき…と勧める就活サイト

2012/10/17:大学卒の就職率、9割の統計と6割の統計がある理由で紹介した記事の上西充子さんが書かれたシューカツのエントリー数って多ければいいの? 不毛な活動に拍車をかける情報には要注意(日経ビジネスオンライン 2012年9月21日)が、丁寧でまた良かったので紹介します。

 今回メインとなっていたのは、エントリー数の話。まず、エントリー数に関して、就職情報サイトがどういったことを書いているかという話。就職情報サイト「リクナビ2013」のトップページには年内のエントリー数の目標として30件という件数が示されているなど、数多くエントリーするように促されているといいます。

・リクナビ2013の「就活ハテナ?」は「どこにエントリーすべき?」
<エントリーは実際にエントリーシートを出すのとは違いますので(エントリーシートを出すことは選考を受けるということなので)、あまり深く考えないで、気軽にエントリーするところから始めてみましょうか。ごく一般的な就活生は50社を目途にエントリーをしているようなので、その数字を目標に>

・マイナビ2013の「新・就活の動き方7つのポイント」
<エントリー数を増やすことを勧めるのは、そんな前向きな話だけではありません。今エントリーした企業の選考すべてでうまくいかない可能性もあります。特に有名企業ばかりにエントリーする人は危険かもしれません。テレビCMで見かけるような有名企業では、10,000人以上の学生がエントリーすることも珍しくありません。採用人数を仮に100人だとしても、倍率は100倍。これまでの人生で、倍率100倍の試験に通った経験のある方は少ないのではないでしょうか? それが今回の就職活動に限り通過する保証はありません。あとから『チャンスを広げすぎなきゃよかった』と後悔することはないはずです>

 上記ですでにエントリーを増やすことの利点が書かれていますが、他にも増やすべき理由があるみたいですね。<プレエントリーをしなければ採用選考の情報は得られない。また、内定を得るまでには長期の選考プロセスがあるため、プレエントリーの段階で業種や企業を絞り込みすぎると、それらの応募企業の選考を通過できなかった場合、ほかの企業の選考スケジュールに乗り遅れてしまうという問題もある>といったものです。


●就活の企業エントリーの仕方・エントリー数 就職情報サイトは信じるな!

 しかし、上西充子さんはこれらのアドバイスを問題だらけだと見ています。まず、上記はいずれもデータが示されていません。さらに、個々の業界・企業の研究が浅くなってしまうといった、様々なマイナス面もあり得ます。以下のようなデメリットがある可能性があるために、上西充子さんは問題があると考えているようでした。

<実際には、プレエントリーや本エントリーを数多く行うことには、採用選考で全滅だった場合のリスク回避というプラス面はあるものの、たくさんの情報とたくさんの活動量に振り回されて疲れてしまったり、情報を処理し、企業説明会に出向くことだけで就職活動をしていると思い込んでしまったりする可能性がある>

 浅い中からの絞込みすればいいという意見もありそうですが、エントリー企業を見て他の企業をおすすめするシステムもあり、律儀に見ていくと処理不能に陥ります。また、"応募企業の選考を通過できなかった場合"の件ですが、就職支援サイトでは重要な点が欠落していると上西充子さんは指摘していました。

 それは"採用選考を通過できる現実的な可能性を考え、身の丈に合った就職活動をしよう"、"「選考を通過できそうな業界・企業はどこか?」を検討しよう"といった視点。"応募企業の選考を通過できなかった"理由として、そもそものエントリー企業の選定に問題があった場合は、いくら数を増やしても無意味なわけです。


●エントリー数は少ないとダメで増やすべき…がデマである理由

 「100倍」「チャンス」という表現からは、「数多くエントリーしないと内定は得られない」と思わされがちだが、実際には選考通過は単純な「確率」ではないと指摘。そりゃそうですよね。エントリー数を増やせば誰でも受かるというものではありません。いくら人気企業にエントリーしても受からないという人がいるのです。

 海老原嗣生さんの『就職、絶望期―「若者はかわいそう」論の失敗』によると、「旧帝大クラス」と「早慶クラス」では8割ほどの学生に内定が出ており、このクラスの学生の5割弱は複数の内定を得ています。一方で「上位私大クラス」「中堅私大クラス」の順に、内定がゼロの割合が増えていき、「その他私立大学」では未内定が5割を超えるという現実があります。

 いわゆる学歴フィルターであり、問題ではあるのですが、HRプロの調査に4割の企業がターゲット大学を設定していると回答しているのが現実。ターゲット大学に関してですが、学歴差別批判があるため企業側は隠したがるということも忘れないでください。実は裏で学校名で落とすことを決めているということがよくあります。


●データがない「エントリー数増やせ」の一方でわかるデータはどこに?

 逆に言うと、単純にエントリー数を絞れば良いというわけでもありません。エントリー数を絞って、受かるはずのない企業にエントリーしても仕方ないですからね。要は数ではなく、企業の選び方が問題なわけです。言われてみればそりゃそうだという話なのですが、実際、その普通な話と違うことを就活サイトは推奨してみんな信じていました。

 では、上西充子さんはどういうエントリーの仕方、企業の選び方が良いと考えているのか?という話。まずは自分の大学・学部の卒業生の就職先と自分の大学・学部に寄せられている求人を検討するのがいいという、就活サイトでは全く出ていない話が出てきました。「自校に寄せられた求人は、「この大学・学部から採用する意欲がある」という企業側の意思の表れ」なためです。その他にも実績重視という話が出ています。

<また、『就職四季報』および『就職四季報(女子版)』(いずれも東洋経済新報社)には、採用実績校が載っている。それを見れば、かなり上位の大学に採用実績が偏っているのか、そうでもないのかが分かる。また、『就職四季報』および『就職四季報(女子版)』にはエントリーシートの通過率や、内定の倍率(内定者数÷本エントリー数)も掲載されている。いずれもNA(無回答)の企業もあるが、全く手掛かりがないわけではない。
 そういういろいろな手がかりがあるにもかかわらず、就職四季報を見ずに、また「大学の就職部・キャリアセンターなんて、就職支援サイトを通じたシューカツがうまくいかなかった人が行くところ」と思い込んで足を運ばずに、就職支援サイトだけに頼って活動している学生も多い。そして、そういうシューカツが普通の就職活動だ、と思わせるような報道が、冒頭に紹介したようにあふれている。もうちょっと現実的になろうよ、学生もメディアも>

 上西充子さんはそこまで書いていませんでしたが、就職情報サイトとしてはエントリー数が増えてくれる方が、企業に学生を紹介したという実績が上がるという思惑があるんじゃないかと私は想像。今回の話は志望企業を諦めろという話じゃありませんが、結局一つ一つが疎かになった上に全滅といった事態は決して喜ばしいことではないというのは理解していただけると思います。


【本文中でリンクした投稿】
  ■大学卒の就職率、9割の統計と6割の統計がある理由

【関連投稿】
  ■就活の内定辞退の方法 人事との対決FAQなど
  ■内定辞退メールは禁忌、引き止めという名の嫌がらせも
  ■自己PRと長所と自慢話
  ■面接のタブーな逆質問 ~うつ病など病気~
  ■ビジネス・仕事・就活・経済についての投稿まとめ

Appendix

広告

ブログ内 ウェブ全体
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示









Appendix

最新投稿

広告

定番記事

世界一スポーツ選手の平均年収が高いのはサッカーでも野球でもない
チャッカマンは商標・商品名 じゃあ正式名称・一般名称は何?
ジャムおじさんの本名は?若い頃の名前は?バタコさんとの関係は?
ワタミの宅食はブラックじゃなくて超ホワイト?週5月収10万円
朝日あげの播磨屋、右翼疑惑を否定 むしろ右翼に睨まれている?
レーシック難民は嘘くさいしデマ?アメリカの調査では驚きの結果に
赤ピーマンと赤黄色オレンジのパプリカの緑黄色野菜・淡色野菜の分類
アマゾンロッカーってそんなにすごい?日本のコンビニ受け取りは?
就職率100%国際教養大(AIU)の悪い評判 企業は「使いにくい」
ミント・ハッカでゴキブリ対策のはずがシバンムシ大発生 名前の由来はかっこいい「死番虫」
移動スーパーの何がすごいのかわからない 「とくし丸」は全国で約100台
ビジネスの棲み分け・差別化の具体例 異業種対策には棲み分けがおすすめ
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類
タコイカはタコ?イカ?イカの足の数10本・タコの足8本は本当か?
トンネルのシールドマシンは使い捨て…自らの墓穴を掘っている?
ユリゲラーのポケモンユンゲラー裁判、任天堂が勝てた意外な理由
好待遇・高待遇・厚待遇…正しいのはどれ?間違っているのはどれ?
コメダ珈琲は外資系(韓国系)ファンドが買収したって本当? MBKパートナーズとは?
大塚家具がやばい 転職社員を通報、「匠大塚はすぐ倒産」とネガキャン
不人気予想を覆したアメリカのドラえもん、人気の意外な理由は?

ランダムリンク
厳選200記事からランダムで









アーカイブ

説明

書いた人:千柿キロ(管理人)
サイト説明
ハンドルネームの由来

FC2カウンター

2010年3月から
それ以前が不明の理由