2009/8/28:
痴漢冤罪事件発生でも「男性専用車両導入の予定はない」
男性専用車両は必要ない…2つの理由
女性専用車両に効果はないのか?
2009/8/29:
痴漢冤罪対策は「手」がポイント 防止グッズも
●痴漢冤罪事件発生でも「男性専用車両導入の予定はない」
2009/8/28:痴漢は卑劣な行為ですし、個人的にも最も許せない犯罪の1つです。しかし、痴漢冤罪というのも非常に困った問題ですし、痴漢のでっち上げというのも卑劣な行為でしょう。
2008年2月に大阪で発生した、示談金目当てで痴漢にでっち上げるという冤罪事件を受けて、男性専用車両に関する議論が出てきました。この男性専用車両に関して、昨年GIGAZINEが関西圏の私鉄にインタビューしています。
インタビュー対象は大阪市交通局、JR西日本、阪急、阪神、京阪、近鉄、南海で、インタビュー内容は「男性専用車両の導入予定」と「その要望はあったか」の2点です。回答はどこも同様で「要望はあったが導入の予定はない」といったものでした。
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痴漢冤罪を防ぐために「男性専用車両」が導入される予定はあるのかを鉄道会社に聞いてみた(GIGAZINE、2008/4/6)より)
今年に入っても痴漢冤罪を防止するために西武ホールディングスの株主が男性専用車両の設置を求めた議案が、筆頭株主の米投資ファンドなどの賛同が得られずに否決されています。
株主だけでなく西武ホールディングスの取締役会でも、西武鉄道において女性専用車両をすでに導入していることや、マナー向上のためにポスターを掲出するといった犯罪防止のための各種活動を実施していることを挙げて、男性専用車両について「利用者からの要望が少ない現状においては実施すべきとの判断には至っていない」という反対意見を表明していたそうです。
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「男性専用車両」の設置を求めた株主提案が否決される(GIGAZINE、2009/6/25)より)
「各種活動を実施しているから」という反対の理由はイマイチ理解できませんが、男性専用車両に積極的でないことはよくわかります。
●男性専用車両は必要ない…2つの理由
男性専用車両については、アイシェアのアンケートがありました。男性専用車両について「必要だと思う」は全体の40.3%で、男性に限ると「必要だと思う」が39.1%、「必要だと思わない」が30.1%と大差ありません。
一方、女性専用車両については「必要だと思う(54.0%)」と半数を超え、特に女性では男性より10.8ポイント高く肯定派が多くなっていました。これと比較すると、男女ともに男性車両の方の賛同者は少ないようです。
ここでおもしろかったというか、意外だったのは、電車通勤をしている人で「必要だと思う」のは48.9%と、僅かに5%程度ですが全体のときよりも下回ったということです。記事中には「実際に毎日の通勤で電車を利用していると必要性に疑問を感じるような場面も少なくないのかもしれない」とありましたが、おもしろい傾向だと思います。
また自由回答の男性専用車両を必要と思わない理由としては、「ラッシュ時は男性客の比率が高いので女性を専用車に集約する方が効率的」など、女性専用車両があるから男性用は不要という現状の対策に肯定的な意見と、「女性専用車両自体が不要だから」という男女別の車両設定そのものに否定的な意見とがあったそうです。
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痴漢だと思われないように男性が満員電車の中でしていることって?(RBB TODAY、2009/7/31)より)
●女性専用車両に効果はないのか?
2つの理由のうちの「女性専用車両自体が不要だから」に関して。
私は以前通勤電車で通っていたときに、女性専用車両に興味があったので会社と反対方向なのに1度わざわざ見に行ったことがあります。すると、男性がよく言う「女性専用車両はガラガラ」ということはなく、女性専用車両もすし詰め状態でそれほど他の車両と変わらない感じでした。
そして、そのような満員状態のためか女性専用車両に乗らない女性も多かったです。しかし、そのようなケースであっても、少なくとも普通の車両に乗る女性は減っているのは確かですし、効果がないということはないんじゃないかなと思います。
●痴漢冤罪対策は「手」がポイント 防止グッズも
2009/8/29:満員電車で男性は痴漢に間違われないように気をつけた方がいいと思う人に「どのように気をつければよいと思うか」を複数回答形式で聞いたアンケートでは、「両手をわかりやすい場所に置く(82.2%)」、「女性の近くにいかない(52.6%)」といった対策が支持されていました。
私は痴漢冤罪が怖くて仕方ないので、電車に乗るときは気をつけています。幸い私が電車に乗る駅は混み出す前ですので、自分の前に立っている人がいないところに陣取るようにしています。
別記事によると、この他、佐世保市のベンチャー企業「マインドバンク」のように、痴漢えん罪防止グッズを出しているところもあります。
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これで痴漢に間違われない!? ネットで話題の「男のグー手袋」ってなに?(トレンドGyaO、2009/7/30)より)
「男のグー手袋」という商品で、強制的に手を握った状態にするので、最も一般的な行為である指腹で触る行為を不可能にし、下着内に手を差し込むといった卑劣な行為も困難にできるということです。また「私は痴漢ではありません」という意思表明にもなるはずと同社の下山社長は述べていました。「手袋してる奴こそ、逆に怪しまれるのでは?」などとネガティブなコメントも出ていますが、こういった試みは良いでしょう。
痴漢冤罪も痴漢そのものも決定的な対策は難しいと思いますが、どちらもなくなってくれることを願いつつ、今日はここで終わりにします。
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