●「尊敬できる上司」がいい上司?NECで若手社員の流出が続く理由
2020/10/17:いい上司・できる上司的な話を探そうと思ったのですけど、「私がそう思う」的なタイトルのものばかりで苦労しました。経験豊富なすごそうな経歴の人による個人的な主張は好まれるので、そういう記事が求められているのでしょう。ただ、人間は思い込みが強い生き物なので、私はデータ的な根拠があるものの方を重視します。
で、比較的良いのではないか?と思ったのが、
【会社員と元会社員の計150人】に聞いた尊敬できる上司の特徴ランキング | ビジョンを実現するキャッシュフロー経営(片山 祐姫 2018年2月24日 )という記事でした。アンケートなので、データ的なところがあります。
尊敬できる上司がいい上司かどうかは引っかかるところがあるものの、NECで若手社員の流出が続くのは、「尊敬できる上司がいないため」 ということも報じられているということで、妥当性があるのかもしれません。これもマスコミが思い込みで書いているという可能性はありますけどね。
●仕事ができる上司が尊敬できるいい上司?アンケート調査によると…
で、アンケートの結果ですが、尊敬できる上司の特徴の第1位は「問題解決能力が高い」というものでした。39%がこの項目を選択したそうです。ただ、人によってイメージに幅がある難しい項目だな…と感じるもの。上司自身が「仕事ができる」という理解もされてしまいそうです。
もちろん仕事ができる上司が尊敬されるいい上司…ということはあるでしょうし、必ずしも悪いということではありません。ただ、ありがちなのが部下として優れていた人が上司になって、自分のやり方を部下に押し付けるなどしてトラブルを起こすということ。本来、上司の仕事と部下の仕事は異なっており、部下として優れた人を上司の条件にするのは間違っています。
必要なのは、上司として求められる組織の「問題解決能力が高い」ということ。自由回答のコメントを見ても、「しっかり管理ができている」「きちんと見ていて状態を把握している。問題が起これば迅速に対応できる」「職場をより良くしようという意識がとても高い」などといったものでした。
ということで、やはり部下から求めれているのは、組織の「問題解決能力が高い」ということです。決して、部下がやる仕事ができる上司が求めれているわけではない…ということは、肝に銘じていてほしいところ。これは会社の幹部自体も理解できていないところであり、そこは上司にとってもツライところなんですけど…。
●有能で仕事ができる上司も尊敬されるが勘違いが起きる可能性あり
1位は上記の通りでしたが、1位「問題解決能力が高い」の39%とほぼ変わらない38%の支持を得た選択肢がふたつありました。「決断力がある」と「有能で仕事ができる」です。私が注意してほしいと書いた「仕事ができる」が、もろに入ってきてしまっています。困りましたね。
ただ、自由回答を見ると、「仕事ができる」を単独で尊敬できる理由としている人はほぼ皆無で、「部下に仕事をおしつけない」「思いやりを持って接している」「部下への仕事配分も的確」などといった、他のものとセットでした。仕事はできるけど、組織管理ができないタイプはお呼びじゃないので勘違いしないでください。
もう一つの「決断力がある」の方は、注意が必要ではなく、わかりやすいものでしょう。そのためか、元記事でもほとんど自由回答の紹介がなかったです。その数少ない自由回答では、「決断力があり、責任を取れる人。できる上司はこの二つが全て」といったコメントが印象的でした。
「失敗は部下の責任。成功は自分の手柄」といったタイプの上司は当然困ります。忖度重視が良くないというのも、失敗責任をなすりつけられることが多いため。我が国では「(自分に)責任がある」と連呼しつつ口だけで、全く責任をとらず、問題解決もせずに別の理由で辞めてしまった首相がいましたが、あの人が典型ですね。ここらへんも意識してもらいたいです。
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