初期から書き続けている宝くじシリーズですが、前回は
宝くじで1等に当選する確率は飛行機事故で死亡する確率と同程度という話で、ネガティブな内容が多くなってしまいました。
そして、今回も耳に痛い話があります。
その話というのはこちらです
2012年10月19日(金)
なぜ所得の低い人ほど宝くじを買うのか
『なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか?』チョイ読み【第10回】
PRESIDENT BOOKS /PRESIDENT Online スペシャル
著者ファイナンシャルドクター 北川邦弘
アメリカの宝くじで大金を手にした人の10年後を追跡調査した結果がある。ほとんどの人が当選前と変わらぬ生活に戻っていた…。
きっと一時的に手にした大金はその人の人生を変えてくれたわけではなく、一時的な消費と周囲の人への施しに回ってしまったのであろう。宝くじで人生を変えられるとしたら、その大金を上手に使って、お金持ちになるための自己改革を遂げることだったはずである。
http://president.jp/articles/-/7483 ちょうど前回の
宝くじで1等に当選する確率は飛行機事故で死亡する確率と同程度でも、"貧乏人が自主的に払う税金「貧乏税」"ということわざ(?)を紹介しています。
記事の続きはこうなっています。
これもアメリカの調査結果だが、年収1万3000万ドル(約114万円)以下の家庭では、平均すると1年に645ドル(約5.6万円)を宝くじに費やしていることが分かった。所得が低い人ほど、よく宝くじを買うのだ。
現実の生活でお金の問題を改善できる見通しが立たない人は、生活をなお苦しくしてまでも、お金持ちになる夢を追い求めるということである。豊かな未来を期待する感情が、宝くじを買う瞬間に得られるからだろう。この事実が日本でも当てはまるとは限らないが、人間の本性としては理解できないこともない。
また、米国の研究チームは、自分が貧しいと感じている人ほど宝くじを買う傾向が強いとの調査結果を発表した。専門誌「Journal of Behavioral Decision」に掲載された同調査では、自分自身の所得が一定水準を下回っていると感じると、人はリスクを取りがちになり、貧困のワナにも陥りやすいとしている。
調査に協力したカーネギー・メロン大学のジョージ・レーベンシュタイン教授は「主観的に貧しいと感じていると、人は道理に反するぐらい多くの宝くじを買うことになる」とコメント。貧しさを感じる人ほど「お金を捨てる」傾向が強いのは、とても逆説的だとしている。
日本で売られているナンバーズは、そんな宝くじにもうひとつの仕掛けを加えた付加価値商品である。それは自己過信というスパイスを加えて、宝くじをより美味しく感じさせる結果を生んだ。人は受け身的に与えられる宝くじ番号よりも、自分で考えた番号を選択するくじのほうが当たる確率が高まると考えるようだ。
あらら、ボロクソですね。
『なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか?』というタイトルの一部が気になったのですが、これは作者の北川邦弘さんの著作の名前でした。
どうやら中身をちょっと紹介するから「買ってね♪」という記事みたいです。
さて、この記事冒頭では"大金を手にした人の10年後"に"ほとんどの人が当選前と変わらぬ生活に戻っていた"と書かれていたのですが、イギリスでも調査が行われています。
イギリス人の億万長者は豊かな暮らしを続けることができたでしょうか?
仕事辞めちゃったよ、おい。この時点で何かまずそうな感じがありますが、次のところでおっと思います。
一方で、32%の人が旅行先で5つ星ホテルに宿泊するなどの派手な使い方を躊躇し、3分の1の人がボランティア活動などを通して社会貢献に励むなど、意外とつましく暮らしている人が多いことも分かった。
当選者3000人が獲得した賞金の合計は約85億ポンド。そのうち47.4億ポンドが既に消費され、残りの37.4億ポンドは雨の日に備えて投資、または貯金されているという。
こういうのは大事です。さっきのアメリカの調査は豪遊したかどうか書かれていませんし、賢い使い方をしたのかもしれません。
ただ、8割の人が会社を辞めているんですから、豪遊をためらった3割やボランティアに使った3割にも仕事していない人がたくさんいます。それで持続するくらいの金額なんですかね、ちょっと心配。
今は1ポンドおよそ130円で、85億ポンドなら1.1兆円、3000人で割ると3.7億円。これなら豪遊なしなら行けるかも。
ただ、豪遊なしとは行っても、以下を見てわかる通りいろいろと使っています。
賞金の98%が英国内で消費されていることも判明。調査を実施したオックスフォード経済学の専門家チームによると、当選者たちは英国の経済に7億5千万ポンドの貢献を果たしており、さらに付加価値税や収入印紙などにより5億ポンド分、国庫を潤している計算になるという。
(中略)
報告書を作成したアンディ・ローガン氏は「3000人の当選者たちは7,958軒の家を現金で購入。1人が2.7軒を購入した計算になる。当選者たちは更に親戚や友人ら3,700人分の住宅ローンの肩代わりをしてあげている。加えて、10人に8人が新居を購入しているが、その平均価格は90万ポンド。28%の住宅がウォークイン・クロゼットを備え、22%がビリヤードなどの専用ゲームルーム付き。そして5軒に1軒は電気で開閉する門扉を備えている立派な家だという。その他4億6千万ポンドが車の購入にあてられ、最も人気があった車種はアウディとレンジローバーだった」と話している。
全体としては経済効果がありますね。貧乏税による公共投資です。
まあ、貧しい人から奪うわけですので富の再分配とはならず、経済格差は拡大方向なんでしょうけど……。
最後にもう一つ、こんな記事を。
不思議ですね。仲違いとか、失くしていたとか、トラブルがあったか?と思いましたが、全然違いました。
両親が経営するコンビニでスクラッチくじを買ったというアンディさんは、兄のナイェル・アシュカールさん(36歳)と仲良く分けることにしました。
しかしながらアンディさんの脳裏を横切ったのは、過去に宝くじに当選したがゆえに、人生を狂わせてしまった人々のことだったと言います。
当選者として注目を集めることで、失敗者たち二の轍を踏むことを恐れたアンディさんは、当選金を手にする前に入念な準備が必要だと考えました。
また当選した当時、アンディさんは婚約中で、お金によって結婚に悪い影響が出ないか危惧したそうです。
その結果、さまざまな準備を整えた6年後の今年3月1日になって、ようやく換金する運びとなったとのことです。
素晴らしい。こんな性格の人が宝くじを買うというのが不思議ですが、ものすごい計画性です。
らばQでは、
「期限が切れたら紙切れになっちゃう…」
「当選チケットが盗まれたら…」
などと書いていましたけど、確かに普通心配になりますよね。慎重ではあるものの、図太い神経の持ち主でもあると思います。
彼らのその後はまだわかりませんが、高額当せん金を受け取る前にはある程度準備しておいた方が良いのかもしれません。
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