ワタミの話なんですが、とりあえず驚いたのが主力の事業について。
私はワタミと言うと居酒屋「和民」のイメージが強かったんですが、"外食事業(8億円)"に対して、"上期の高齢者向け宅配事業は営業利益が13億円"ということで一番の稼ぎ頭は、高齢者向けの弁当です。
これに介護事業が入りますので三本柱と言うのが正解でしょうが、そういった割合からすると居酒屋のワタミという言い方はもはや不適切になっているようです。
と言うか、宅配激伸びですね。進出したのって確か介護の方が先でしたから、一番若いのに主力事業ということです。
ああ、参入は遅いけど、買収なのでもともと規模があったのかも。どうなんでしょう?
さて、メインの話に入ります。
かつて東京都知事選に立候補したことのある創業者の渡辺美樹会長は、今年2012年の都知事選への出馬も巷では予想されました。
しかし、以下のように不出馬を表明しています。
でも、上記は表向きの理由であり、「それどころではなかったのでは?」というのが日経新聞の見方です。
さて、そのそれどころではないワタミの内情です。
ワタミは苦戦が続く外食業界の中で上期は営業最高益と健闘している。
ワタミの上期の高齢者向け宅配事業は営業利益が13億円と前年同期比52%も伸び、外食事業(8億円)を上回る。介護事業は施設の開業が遅れた影響で営業利益は横ばいにとどまったが、高水準の利益を確保している。いずれも渡辺会長が社長時代から種をまいてきた事業で、成長軌道に乗っている。主力の外食とあわせ、ワタミの事業の3本柱はいずれも堅調だ。
外食で最高益、宅配事業で1.5倍、介護事業も堅調……一見問題ないどころか万々歳な気がします。
しかし、11月上旬、ワタミの2012年4~9月期(上期)の決算発表において、渡辺美樹会長は「彼ら(経営幹部)が作った中期経営計画は全然ダメだ」と、非常勤から常勤の会長に復帰する理由を語ったそうです。
そして、市場でも"今後もこの堅調さを維持できるかについて懸念が出始めている"とのこと。
利益面で寄与度が大きい介護事業。有料老人ホームは総量規制などの影響で、開設数の見通しが厳しくなってきている。(中略)
施設の入居率も気がかりだ。8月末時点で91.5%と高い水準を維持しているとはいえ、昨年から微減傾向で今期の会社計画の92.3%を下回っている。デイサービス分野の拡大などテコ入れ策を打ち始めているが、デイサービスは競合他社が強い分野で、その地盤を崩すのは容易ではない。いちよし経済研究所の鮫島誠一郎アナリストは「介護事業の収益性が低下する」と予測する。
外食事業にも影が忍び寄っている。外食事業は上期に営業利益が8億円と前年同期比37%伸びたが、既存店売上高は4%減と前年並みとしてきた期初計画を下回った。大幅改装などを実施した「和民」は、客単価が前年を下回った状態を脱し切れていない。
日本は特に売上高を重視する傾向がありますが、これはいわば見かけとも言えるものです。より重要なのは利益であり、売上高だけ見ていても評価ができない場合があります。
まあ、売上高を伸ばすのが簡単ならそれで結果として利益を増やせば良いので、必ずしも悪くないとは思うんですが、ワタミの場合は売上の伸び悩みだけでなく収益性が低下する要素も目白押しということのようです。
追加
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